バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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邪魔するヤツにはOHANASI

雄二「……営業妨害か」

 

歩いている雄二の目が鋭くなる。

学園長室に行った時と同じ目をしている。何か思うところがあるのだろう。

 

明久「まさか。そんなこと誰もしないよ」

 

秀吉「いや、それが雄二の言ったとおりなんじゃ」

 

貴浩「マジでか?優子や久保、なのは、砂原はどうしたんだ?

   あいつらがいれば解決するだろ?」

 

秀吉「姉上は大会に出ているのでおらぬ。

   久保と八神は今は休憩中で居らぬし、

   砂原に至っては何処にいるのかわからぬ」

 

貴浩「……そうか。なら他の人には難しいな」

 

雄二「相手はどこのどいつだ」

 

秀吉「うちの学年の3年じゃな」

 

しかもよりによって3年生か。

まったく生徒の中では1番大人なくせに……

すると教室近くとは言え、廊下までに響く大声が聞こえてきた。

 

秀吉「む。あの連中じゃな」

 

貴浩「あいつらか」

 

そこで営業妨害していたのは3人。いずれも男だ

1人は中肉中背の一般的な体格と小さなモヒカンという非一般的な髪型をしている。

もう1人は、175cmぐらいの普通の体格で、こちらは丸坊主だ。

最後の1人は中肉中背の一般的な体格でオールバックの髪型をしていた。

 

そこであの3人が大声で何か言っていた

 

「なんだ!?このまずい料理は」

 

「こんなものを出すなんて信じられねぇよ」

 

とクレームをつけていた。そこに

 

楓「兄さん戻ってきたんだね」

 

貴浩「ああ、今戻ったところだよ」

 

命「さっきからあのお客がクレームをつけててね。

  でもおいしくないわけないのにアレは楓が作ったんだから」

 

貴浩「何!?……楓の作った料理にクレームだと……」

 

楓「ごめんなさい兄さん。私の料理のせいでお店に迷惑をかけてしまって」

 

楓が申し訳なさそうに誤る。

 

貴浩「大丈夫だよ楓。楓の料理が不味いわけあるものか。あまり気にするな。

   ……そうだな…じゃあ少し早いけど休憩してきなよ。

   秀吉、順番が変わるが楓と一緒に休憩してきてくれ」

 

楓「で、でも…」

 

秀吉「そうじゃな。楓よせっかくの祭りじゃから一緒にいろいろ見に行くのじゃ」

 

秀吉に楓をまかせ休憩に行かせた。

……さて、あいつらにはOHANASIしないとな

 

貴浩「命とムッツリーニは厨房を、明久と椎名はホールを頼む。

   雄二は今から俺とアレを殺るよ(ニコッ)」

 

俺は親指をあの3人組のほうへ向ける。

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

         ☆

 

 

 

「まったくここの責任者は誰いないのか!ここの責任者をだ─ゴペッ!」

 

貴浩「私がココの責任者の1人の織村貴浩です。何かご不満な点はございましたか?」

 

俺はホテルのウエイターのように頭を下げる。ただし殴りつけた後にだが

 

「不満も何も、今連れが殴r─ゴペッ!」

 

次は雄二が殴る

 

貴浩「それは私達のモットーの『パンチから始まる交渉術』に対する冒涜ですか?」

 

「ふ、ふざけんなよこの野郎…!何が交渉術─ふぎゃあっ!」

 

「おい常村!この野郎。何を─ぎゃああ!」

 

雄二「そして『キックでつなぐ交渉術』です」

 

貴浩「ここの料理が口に合わないようなので、

   もしかすれば頭を強打すれば味覚が元に戻ればいいと思いましたので」

 

楓の料理を不味いとかぬかしやがったんだ。

味覚がおかしいに決まっている…って言うか万死に値する!

 

雄二「さて最後には『プロレス技で締める交渉術』が待っております」

 

常村「わ、わかった!こちらからはこの夏川と島村を出そう!

   俺は何もしないから交渉は不要だぞ!」

 

島村「ちょ、ちょっと待てや常村!お前、俺達を売ろうと言うのか!?」

 

慌てる坊主頭の夏川と呼ばれた男とオールバックの島村と呼ばれる男

 

貴浩「さて、まだ交渉を続けますか?」

 

常村「い、いや、もう充分だ。退散させてもらう」

 

常村(モヒカン)先輩が撤退を選ぶ。懸命な判断だが…

 

貴浩「そうですか。それなら───」

 

俺は大きく頷いた後、島村先輩の腰を掴む

 

島村「おいっ!俺もう何もしてないよな!?どうしてそんな大技を─げぶるぁっ!」

 

貴浩「───これで交渉は終了だな」

 

俺はバックドロップを決めて何も無かったように立ち上がる。

雄二も夏川(ボウズ)先輩に交渉を終わらせたようだ。

 

常村「お、覚えてろよっ!」

 

倒れた2人も引きずりながら去っていくモヒカン先輩。これで問題は片付いたな。

 

貴浩「明久あいつらの特徴覚えているか?」

 

明久「うん。あの常夏島トリオの事だね」

 

明久にしてはいいネーミングセンスだな

 

優子「なに!?何があったの!?」

 

そこで優子と霧島が帰ってきた。

 

霧島「……何があったの?」

 

命「営業妨害が起きたので貴浩君と雄二君が対処してくれたんです」

 

椎名「さっきから困ってたんです。

   そこで秀吉君に頼んで織村君たちを呼んできてもらったんです」

 

優子「そうだったの。私たちがいない間大変だったわね」

 

貴浩「もう終わった事だから仕事に戻ろう。

   お客様大変騒がしくして申し訳ありませんでした。

   ごゆっくりとお食事をお召し上がりくださいませ」

 

俺は一度客に頭を下げると他の皆も俺と同じように頭を下げた

  

『これが不味いって・・・・・・あいつら舌がおかしいんじゃないのか?』

 

『美味しいのにね』

 

『あ、こっちに紅茶とシフォンケーキお願い』

 

命「紅茶とシフォンケーキできましたよ」

 

明久「早っ!?」

 

霧島「……今行く」

 

貴浩「雄二、楓、霧島は厨房を、俺と明久、優子はホールを。

   ムッツリーニは撮影の方を頼む」

 

俺は皆に指示を出す。そして、そのまま注文を取る人、運ぶ人それぞれ仕事に戻った。

 

ちなみに撮影とは、お客が一緒に写りたいメイドor執事を選んで撮影すると言うものだ。

1回500円とぼったくりのような値段だが、

ウチは美男子・美少女(ほぼAクラスだが)が多いのでかなりの人気が出ている。

今のところ男子では久保や刀麻、明久などが撮られている。

まあ女子のほうは皆同じぐらい呼ばれているが、

楓と命の場合は何かと理由をつけて写真を撮らせない様にしている。

ちなみに俺も少しは呼ばれている……本当だぞ。嘘じゃないぞ。

 

 

 

 

 

それからは次の試合が来るまで仕事をしながら周りに

休憩の指示や材料の補充などの指示を出しながら仕事を進めた。

 

ホールは優子が中心となって指示しており、

厨房は俺か雄二が中心となって指示している。

 

途中で明久と雄二が大会に行ったので、配置を換えながら仕事をこなして行った。

 


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