バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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2人の行動

~ SIDE IN 明久 ~

 

明久「ここまで来ればもう大丈夫かな。命大丈夫?」

 

命「う、うん何とか。」

 

貴浩たちが姫路さん達の足止めをしてくれたお陰で、なんとか逃げ切れた。

貴浩と光一には本当に感謝するべきだよね

 

明久「とりあえず、貴浩の言ってた僕達のあの写真が飾られてるっていう

   写真館にいってみようか」

 

あの写真はさすがに他の人に見せたくないし

 

命「そ、そうですね・・・・・・」

 

写真館に来て、スタッフにその写真が飾られているところに

連れて行くよう頼む・・・はずだったのだがその必要は無かった。なぜなら・・・

 

明久「なにこの大きさ・・・・・・」

 

命「これ、絶対に来た人の目に付くよね・・・・・・」

 

僕らのあの写真は、写真館の入り口にでっかくしたものを飾られていた。

僕だけじゃなく秀吉と楓の写真も張られていた。

 

「どうかなさいましたか、お客様」

 

明久「どうかなさいましたかじゃないですよ!どうして写真が大きく飾られているんですか!?

   そもそも僕達カップルとかそういうんじゃないんですから、

   今すぐ取り外してください!」

 

隣で命がなんかうな垂れてるけど今はそんな事気にしない!

 

「私はこの写真を担当したわけではないので良くは知りませんが

 お二人とも、どちらもそう嫌がってるようには見えないのですが

 ・・・・・・むしろ、うれしそうな」

 

明・命「「//////////」」

 

僕と命は顔が真っ赤になる。

 

「・・・・・・・わかりました。少々惜しいですが、

 この写真はすぐこちらで撤去させていただきます」

 

明久「ほ、本当ですか!?」

 

その後お礼をいい外に出る・・・・・・・これからどうしようかな。

雄二たちのウエディング体験までにはまだ時間があるし、

だったら命の言ってたアトラクションでにでも行こうか。

 

明久「ねえ命、この辺で命が遊びたいって言ってたアトラクションある?」

 

命「うーんと、ね。・・・・・・・あれ!」

 

僕は命の指差した方を見る。そこにあったのは・・・・・・・・

ジェットコースターであることは間違いなさそうだ。

 

命「このジェットコースターはね、

  1回宙返りしてる間にはコースターが5回転するんだって。

  それに7万本の米松で組み上げた壮大な美しさを誇る、

  日本初の木製コースターなんだよ!!」

 

明久「ちょ、何!?その多さ!?気持ち悪くなる事間違いなよね!?

   それに木製って色んな意味で怖いよ!」

 

普通の絶叫系なら乗れない事は無いけど、そんなものに乗れるはずが無い!

 

命「早くいこうよ明久君♪」

 

明久「ま、まって、まだ心の準備が―――――」

 

命に無理やり引っ張られる形になってそのジェットコースターに乗る事になった。

 

命・明「「キャアアアアアア♪(ギャアアアアアアア!?)!?」」

 

・・・・・・・・・

 

命「明久君、大丈夫?」

 

明久「な、何とか」

 

正直、あれはきつかった

 

命「まだ、翔子ちゃんたちのには時間あるからもう1つ何かやっていかない?」

 

明久「・・・今のと同じような絶叫系を乗るのだけは勘弁して」

 

命「明久君って意外と絶叫系駄目だったんだね。

  折角来たんだから2人で楽しまなきゃ意味ないし・・・・・あ、だったらあれならどうかな?」

 

明久「・・・・観覧車?」

 

男女2人で乗るって絶対カップルとかがする事だよね?

それと、どうして命はこんなにも積極的なの?いつもの命とは思えないよ・・・・・・

 

命「まだ『ヴィーナス』とか『メリーゴーランド』色々ありますがどれがいいですか?」

 

明久「観覧車がいいです。さぁ行こうか命」

 

命「はい♪」

 

そういうことで、僕達は観覧車に乗る事になった。

 

 

 

観覧車の結果はある意味では最高で最悪だった。

なぜかというとなぜか命が僕の隣に座って腕を組んで来るんだもん、

・・・・・・恥ずかしさというものを考えないならここまではよいのだが、

それを降りた時に楓と一緒にいた秀吉や貴浩と一緒に仕事をしていた優子さんに

見られてしまった。僕もう今日で死ぬのかな?

 

明久「そろそろ昼時だし雄二達のウエディング体験、見に行こうか」

 

命「うんっ!」

 

命は元気よくうなずいてくれる、本当にこの笑顔はかわいいな。

ん?なんか向こうの方で騒いでいる人たちがいる、どうしたんだろう?

 

『今このアトラクションに乗れないってのはどういうことだ!

 俺達オキャクサマだぞ、なめてんのかコルァ!』

 

『きゃーっ。リョータ、かっこいーっ!』

 

『で、ですから本日はプレオープンなので乗れる時間が決まっているんです!』

 

あのスタッフさん大変そうだなぁ。あのバカップルは・・・・

 

命「ん?どうかしたの明久君?」

 

明久「いや、ちょっとね」

 

その場であのバカップルのことを話し、僕たちは雄二たちのいるパーティー会場に向かった

 

 

 

 

 

~ SIDE IN 雄二 ~

 

しばらく歩くと、小洒落たレストランが見えてきた。

 

「コチラでランチをお楽しみ下サイ」

 

そう言って似非野郎が案内したのはパーティー会場のような広間だった。

そこら中に丸テーブルが設置されており、前方にはステージとテーブルが用意されている。

この雰囲気、レストランというより――――

 

翔子「・・・・・クイズ会場?」

 

そう。一応丸テーブルの上には豪華な料理が用意されているが、

TVでよく観るクイズ会場のような雰囲気になっていた。

 

「いらっしゃいませ。坂本雄二様、翔子様」

 

スタッフが現れ、俺たちを席に案内する。

・・・・・コイツも見覚えのある面だな、オイ。

 

雄二「秀吉。スタッフの真似事か?」

 

秀吉?「秀吉?なんのことでしょうか?」

 

顔色一つ変えずに切り返してくるクラスメイト。

こいつ、役者モードになってやがるな。こうなるとそう簡単に化けの皮は剥がせない。

それならば、貴浩の時とは別に道具を使うとしよう。

 

雄二「違うと言うなら、確認させてもらうぞ」

 

携帯電話を取り出し、アドレス帳から『木下秀吉』を呼び出す。

着信音は・・・・・違うところから鳴った。

向こうのほうを見ると秀吉と楓の姿が見えた

 

雄二「なっ!?どういうことだ!?」

 

優子「ふっ甘いわね、坂本君。いくらボーイの格好をしてたって男とは限らないでしょう?」

 

この声、秀吉の姉の木下優子か!

 

翔子「・・・・・・・・・優子?」

 

秀吉「そうよ代表。全く秀吉が楓とデートだからって何で私がこんな役を・・・・・」

 

なにやらぶつぶつ言っている、ん?デート?・・・・・・貴浩のヤツ良いのかこれは?

 

雄二「おい、木下姉。お前は貴浩たちみたいに誤魔化したりしないのか?

   それに、秀吉がデートってどういうことだ?」

 

優子「当たり前じゃない、貴浩や姫路さんがばれているのにわざわざ隠す必要も無いわ。

   あらやだ、代表が隣にいるのに秀吉か楓の事が気になるの?」

 

おい、やめてくれ。そんな言い方をしたら・・・・・・

 

翔子「・・・・・・雄二は友達思いだから大丈夫」

 

と思ったら貴浩のおかげで今日は大丈夫そうだな。今回は感謝だな・・・

 

優子「代表、坂本君。席に案内するわ」

 

木下姉に連れられて会場の中を移動する。

 

愛子「お客様は未成年だということなので、こちらを用意させて頂きました」

 

席に着くと、今度は工藤がグラスにノンアルコールのシャンパンを注いでくる。

ラベルが見えるように持っているあたり、勉強しているみたいだ。さすがAクラスだ。

 

刀麻「オードブルでございます」

 

グラスを置くと、すかさず運ばれてくる料理。

豪華な、という前置きは間違いないようで、

慣れない料理に苦笑しながらナイフとフォークを手に取ることになった。

もっとも翔子や光一はこういった席にはなれてるかもしれないが。

って今度は刀麻か。FクラスのやつよりAクラスのメンバーのほうが多いじゃないのか?

 

そしてデザートも食べ終え、ここには特に何の仕掛けもないのか、

と安堵しかけたその時。

 

砂原《皆様、本日は如月グランドパークのプレオープンイベントにご参加いただき、

   誠にありがとうございます!》

 

会場に大きくアナウンスの声が響き渡った。この声は砂原とかいうヤツだったか

 

砂原《なんと、本日ですが、この会場には結婚を前提としてお付き合いを始めよう

   としている高校生のカップルがいらっしゃっているのです!》

 

飲んだ水が少しだけ鼻から逆流した。

 

砂原《そこで、当如月グループとしてはそんなお二人を応援する為の催しを企画させて頂きました!

   題して、【如月グランドパークウエディング体験】プレゼントクイズ!》

 

出入口を封鎖する重々しい音が聞こえてくる。退路を断つとは・・・・貴浩め。

俺の行動パターンは予測済みということか・・・・・・!

 

砂原《本企画の内容は至ってシンプル。こちらの出題するクイズに答えて頂き、

   見事5問正解したら弊社が提供する最高級のウエディングプランを体験して頂けるというものです!

   もちろん、ご本人様の希望によってはそのまま入籍ということでも

   問題ありませんが》

 

大問題だバカ野郎!

 

砂原《それでは、坂本雄二さん&霧島翔子さん!前方のステージへとお進み下さい》

 

ご丁寧にも司会が俺たちの席を示してくれたおかげで、

レストランにいる観客が一斉にこちらへと目を向けた。

 

翔子「・・・・・ウエデイング体験・・・・・頑張る・・・・!」

 

雄二「落ち着け翔子。そういったものはだな、

   きちんと双方の合意の下に痛だだだだだっ!

   耳が千切れるっ!行く!行くから放してくれっ!」

 

ただの体験だと自分に言い聞かせ、渋々と壇上に上がる。

スタッフ(椎名と貴浩)の誘導の下、俺と翔子は解答者席へと案内された。

 

 

 

~ SIDE OUT 雄二 ~


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