バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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貴浩激怒

俺は部屋に戻ると目を疑った。

最初は部屋の前に女子が大勢いたので何事かと驚いたが、

その雰囲気が嫌悪の雰囲気なので女子をかき分けて部屋に入ると

明久と雄二、ムッツリーニがボロボロの状態で倒れている姿が目に入った。

 

ドカッ!!!

 

俺は思い切り左腕で部屋の扉を殴りつける。

少し強く殴り過ぎて扉に俺の拳がめり込んだ。

 

すると皆俺に気づいた様で俺のほうを見た。

そして何人かが俺のほうを見て後ずさった。

 

貴浩「・・・・・・おい、これはどういうことだ!

   何で明久たちがボロボロの状態になっているんだ!!」

 

小山「り、理由は簡単よ。こいつらがコレを使って覗こうとしたからよ」

 

小山がそういうとCCDカメラと小型集音マイクを取り出して俺に見せ付けた。

 

貴浩「コレは?」

 

光一「コレが女子のお風呂の脱衣所に隠されていたらしい。

   それで俺達が犯人だと決めつけやってきた」

 

光一が説明してくれる。

 

島田「そうよ。だからそんなことするのは土屋しかいないでしょ」

 

貴浩「それが絶対ムッツリーニのだという証拠でもあるのか?

   まさかソレが見つかっただけでこんな事しているわけじゃないよな?」

 

俺は殺気を込めて女子に聞いている途中で

 

砂原「さぁター君来てやったぜぇ…えっ?」

 

優子「どうしたの?え?何これ?」

 

愛子「コレどうしたの?」

 

そこへ脅迫状の件で相談しようと呼んでいた優子と愛子、砂原、椎名と刀麻がやってきた。

さすがの砂原もこの雰囲気を感じて畏まった。

 

貴浩「で、どうなんだ!!」

 

小山「え、い、いえ、で、でも同じクラスの島田さんがそう発言してるのよ」

 

貴浩「つまりは確信はないがソレが見つかったから

   それがムッツリーニのぽいからボコボコにしたってことか・・・」

 

バキッ!!

 

俺は再び拳に力を入れると扉を貫通しその衝撃で扉が壊れ外れてしまう。

その拍子に俺の拳が扉から外れ拳からは血が流れる。

 

貴浩「ふざけんなよっ!!確証が無ぇのにやってんじゃねぇよ!!!!

   それにそんな安物、買おうと思えば誰にも買える!!

   俺だって持ってるし、そこにいる砂原だって持ってる!だろ砂原」

 

砂原「う、うん。私も持ってるよ」

 

貴浩「だそうだ。なるべく女子には手を出したくなかったが、

   まだこれ以上やるというなら容赦しねぇぞ!!

   俺も本気でやらせてもらうからな」

 

俺は光一からもらったトンファーを殺気を出しながらとりだす。

 

「「「「「ひっ!?」」」」」

 

貴浩「確かにFクラスということだけ疑ってしまうのは仕方が無いことだがな、

   俺達はここについてすぐについさっきまで外で遊んでいたんだ!!

   それは鉄人に聞けば教えてくれるさ!!!

   他のFクラスのヤツラも今まで鉄人が監視していたらしいからそんな事できねえよ!!」

 

光一「た、貴浩殿、落ち着いてください」

 

楓「に、兄さん落ち着いて」

 

秀吉「た、貴浩。少し落ち着くのじゃ」

 

刀麻「さすがに手を出すのはマズイって」

 

光一と秀吉、刀麻が俺の手足を掴んで押さえつける。

 

翔子「・・・・・・鈴歌。先生呼んできて」

 

砂原「わ、わかった」

 

貴浩「で、島田!!姫路!!」

 

島・姫「「は、はいっ」」

 

貴浩「お前らは俺達と一緒にいたはずだよな?

   ならこんなことできないってわかるはずだろうが!!!

   それを何だ!!お前らが率先して明久たちに手を出してんじゃねぇよ!!

明久を信じてないのか!!」

 

俺がそういうと今さら気づいたように2人は下を向く。

 

貴浩「・・・・・そうか、普段は照れ隠しで明久をボコボコに

   してるんだと思ったが俺の勘違いだったようだな」

 

島・姫「「えっ?」」

 

そこで2人は顔を挙げ俺のほうを見る。

 

貴浩「お前らは明久を殺したいほど憎かったんだな。

   だから信じていないんだな!それなら納得できる。

   なら俺は遠慮せず命の応援に専念できる。

   今まではお前らが明久に好意を寄せているもんだと思い、

   少し遠慮してたが、もう遠慮はなんてしねぇ!!」

 

姫路「ど、どうしてそうなるんですか!?」

 

島田「そ、そうよ。ウチ達はアキの監視をしてるだけよ」

 

貴浩「今のお前らを見てそうしか思えねえよ!!!

   それにな明久はお前らの何だ!!所有物か?違うだろうが!!

   何が監視だ!!明久が何しようとお前らには関係ねぇだろうが!!!

   前々から思ってたが今、はっきり言わせて貰うけどお前らかなりウゼェ!!

   今後俺や明久に近づくな!!目障りだ!!!」

 

西村「・・・・・・これはどういうことだ」

 

そこへ砂原が鉄人を連れて戻ってきた。

 

貴浩「光一、刀麻、霧島。悪い、鉄人に話しておいてくれないか。

   命に楓、秀吉、椎名は悪いけど明久たちを頼む」

 

光一「貴浩殿は?」

 

貴浩「・・・・・・気分が悪い。外で風に当たってくる。で、そこの女子ども!

   今回が初めてだからこれ以上は言わないが明久たちには後でちゃんと謝っておけよ。

   それで今回はお前らは許してやるが、島田と姫路については知らん!勝手にしろ!!

   俺は2人を許す気にはなれん!!」

 

俺はそういうと部屋から出て行った。

 

 

 

         ☆

 

 

 

俺は1人芝に寝転がり風に当たっていると

 

優子「こんなところにいたのね」

 

愛子「やっと見つけたよ」

 

優子と愛子がこっちに駆け寄ってきた

 

貴浩「・・・・・・どうした2人共」

 

優子「どうした、じゃないわよ。

   アナタに呼ばれて部屋に行ったらあんななことになってるじゃない」

 

愛子「だから貴浩君が心配になって探してたんだよ」

 

優子「それにあなた手怪我してるんでしょ」

 

貴浩「ん?本当だな。今まで気づかなかったな」

 

優子にそういわれ右手を見てみると血が流れ出ていた事に気づいた。

 

優子「じゃあ手出してなさい。治療するから」

 

優子は治療箱を取り出して治療を始める

 

貴浩「悪いな2人とも」

 

優子「いいえ、どういたしまして」

 

貴浩「・・・・・・2人は俺達を疑わないのか?」

 

優子「アナタはアタシたちをバカにしてるの?」

 

愛子「そうだよ。僕達だって貴浩君たちと一緒に居たんだから」

 

貴浩「まあそうだけど・・・」

 

優子「それにね貴浩とは1年の付き合いなのよ。

   アナタがそんなことしないってわかるわよ」

 

愛子「僕もまだ優子たちほど付き合いは長くは無いけど

   貴浩君・・・それに吉井君たちがあんな事するなんて思ってないよ」

 

貴浩「ありがとう」

 

優子「それにね。楓が入るお風呂にアナタが隠しカメラを仕掛けるわけ無いわよ」

 

愛子「だね。それにムッツリーニ君もなのはちゃんにゾッコンみたいだしね」

 

貴浩「ハハッ・・・それもそうだな」

 

優子「はい、治療終わったわよ」

 

貴浩「ありがとう優子」

 

愛子「そういえばボク達を呼んでたけどどうしたの?」

 

貴浩「明久たちもそろそろ目を覚ますだろうから皆の前で言うさ」

 

愛子「そうなんだ。じゃあ部屋に戻ろう」

 

貴浩「そうだな、このままじゃ2人が風邪引いてしまうかもしれないな」

 

そこで俺達3人は部屋へと戻った。

 

部屋に戻ると意識を戻した明久たちや霧島達がいた。

 

部屋と言っても俺が扉を壊したので別の部屋に移動したが。

今度の部屋は前の部屋より広くなっていた。

空いてる部屋が他に無かったらしい。これはこれでラッキーだな。

 

まあ後で鉄人に説教をもらったのは言うまでも無いが・・・


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