新天地 パルデア地方!   作:Shin-メン

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これはシンオウ地方からパルデア地方にやってきたチヨミが新たなポケモンや仲間と共に冒険する物語です。


引っ越してきたのはパルデア地方。

「……ミ ……ヨミ? ……チヨミ。起きなさい?」

 

「う~ 寝ちゃってた……」

 

私はチヨミ。

今、長旅のため揺られる車の中で寝ていた。

寝起きでボーッとする頭、寝ぼけ眼をこすっているとウチの愛犬ガーディがじゃれつき、私のホッペをペロペロとなめてくる。

 

「わぷっ……!!? くすぐったいよー」

 

ふわふわ、ほんのり暖かい肌触りのガーディ。

でも、毎回ヨダレでベトベトになっちゃうのは玉に瑕なのかな?

 

「危ないから暴れないの……」

 

「ヒスイも落ち着きなさい。」

 

ママに注意されて、ちょっとショックです。私は悪くないのに……

ウチのガーディは、普通の種類とは違うんだよ。

とにかくすっごくモコモコでふわふわ!前見えてる?って思うくらいに毛が多いの。

ブラッシングとかめっっちゃ大変……

 

ヒスイは私の生まれ故郷で一人ぼっちで弱っていたところをたまたま発見したパパが保護しました。

そのままウチの家族の仲間入りしたって感じ?

 

研究者たちの間では絶滅したはずのヒスイの姿の種が残っていたと大騒ぎ、でぃーえぬえー検査?とかでガーディのヨダレやら毛の一部を採取してました。

 

ガーディの名前はヒスイ。毛の奥には宝石の様で綺麗な緑色の瞳があるんだよ。

 

でもパパたちは単純にヒスイの姿だからって、そのまま名付けられた。

まあ、本人も気に入っているみたいだからOK!

 

田舎道をしばらく走り、付いたのは小さな集落……

車からヒスイと降りて立て看板を見ると【ここは『コサジタウン』ちょっぴり ひかえめ 小さな町!】と書かれていた。

 

海に面する崖上に作られた小さな町だと出発前にママから事前に聞いていた。けど……

町と言っても建物が少し見えるだけじゃん。

 

「ホントに小さい町…… って町なのかな?」

 

「チヨミぃー!もうすぐ新しい家だけど、どうするのー?車乗りなさーい!」

 

ママの私を呼ぶ声。

その声に私は「近いなら歩いて行くよ。」と答え、ざっとした場所をママから聞いて別れた。

愛犬のヒスイと波の音が聞こえる道を歩いて行く。

生まれ故郷とは違って、ポカポカ陽気でとても過ごしやすい場所だ。

今までの友達や幼なじみと離ればなれになっちゃったのはさみしいけど、心機一転!がんばるぞー!

 

海が近いだけある。潮風に乗って海の香りがする。

ヒスイは初めての環境にあっちへうろうろ、こっちにうろうろと興味を引かれて忙しいご様子。

 

そんな微笑ましいヒスイにホッコリしていると、ちょっと先に二人の子供が立っていた。

 

「おーーい!」

 

二人のうち一人がコチラに向かって手を振っている。

私も手を振って答えた。

 

「おーーい!…… ヒスイ!行くよ!」

 

『ワフ!』

 

私はヒスイと共に二人のもとへ走った。

 

「こんにちは。」

 

待っていたのは、年の近い男の子と女の子だった。

快活そうな女の子が私に挨拶をする。

 

「こんにちは。」

 

「ほら!ハルトも挨拶しなさいよ。」

 

「わ、分かってるよ……! こんちわ。」

 

「私はアオイ。こっちは弟のハルトだよ。」

 

「何でだよ…… 先に生まれたのはボクの方だろ。」

 

「二人は双子?」

 

「うん!で、アナタは?」

 

「私はチヨミです。この子はヒスイっていうの。」

 

「ガーディ?」

 

「こんな姿みたこないなぁー」

 

ヒスイはアオイちゃんの手をペロペロと舐めている。

 

「人懐っこいね。」

 

三人と一匹となって町への一本道を歩く。

私が住む新しい家に着いた。真っ白できれいなおウチ…… 裏庭からパルデア海が一望でき、水平線まで見える。

 

「この町良いよねー 眺めも良いし……♪」

 

「うん。向こうじゃ見られない景色だもん。ね?ヒスイ♪」

 

『ワフ!』

 

「チヨミちゃんはどこから来たの?」

 

「私?私はシンオウ地方から来たんだよ。それもずっと北の街で冬になると海も凍るくらいに寒いんだ。」

 

「ってことは雪見たことあるの?」

 

「あるよー」

 

「良いなぁー ハルトもそう思うよね?」

 

「ん、まあ……」

 

「でも降りすぎちゃうと、雪降ろしとか雪かきしないと困るんだよねぇ…… 喜んでるのはヒスイだけだよ。」

 

「そうなんだー」

 

「まあ、お疲れさま。」

 

私は遠い目をしていたんだろうなぁ……

アオイちゃんとハルトくんが苦笑いを浮かべていた。

 

「チヨミー!自分の荷物、片付けちゃいなさい!」

 

家の二階のベランダからママが呼ぶ。

 

「はーい。じゃあ、私はこれで……」

 

「うん!またね!」

 

私は二人と別れ、家に入った。

大きな階段で二階に上がると自分の部屋がある。

週明けから通う【グレープアカデミー】で使う教科書を並べて、本棚にはマンガなどを片付け、制服は壁に掛けたり大忙し…… 夕方までかかった。

 

「チヨミー! ご飯よー!」

 

ママと一緒に夕食を食べる。

パパはポケモンレンジャーとして、今はパルデアの地を駆け回っています。どこかで会えたりできるかな?

 

夕食後はヒスイの番。

ヒスイ用のポケモンフードをお皿に盛って、ヒスイの前に置く。

 

「待て!お座り!そのまま……待てだよ~」

 

すぐにでもエサにありつきたいヒスイを躾のために制止させた。

30秒ほど待たせて「ヨシ!」と号令を出すと勢い良く、エサのポケモンフードを食べ出す。

 

「相変わらず、良い食べっぷりだねぇ。」

 

『ワフ!』ガツガツ……

 

寝る時間になるとヒスイは必ず、私のベッドに潜り込んで来るんだ。

 

「ずっと一緒だよ。」

 

いつもの言葉をヒスイに言って、私は寝りについた。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

引っ越しの片付けも済んで、アオイちゃんとハルトくんと遊び…… そしてグレープアカデミーに登校する日が来た。

 

アカデミーの制服に着替えて、ママのいるキッチンへと向かう。

 

「おはよー」

 

「おはよう。チヨミ……」

 

「ママ?どうかな?似合ってる?」

 

私はママに見せるように一回転。

 

「ええ、似合ってる♪素敵よ。」

 

「良かったー ヒスイもおはよー♪」

 

『ワフ!』

 

シッポを振りながら、ヒスイは私にじゃれついてくる。今日も上機嫌のようだ。

 

「今日からヒスイと一緒に登校だね?」

 

「うん。ドキドキ半分、ワクワク半分ってとこかな?でもヒスイが付いてくれるし大丈夫!」

 

その後私は席について、朝ごはんにママ特製サンドイッチをヒスイと一緒に食べていると家のチャイムが鳴る。

 

「はーい。」とママが玄関に向かった。

それに続き私とヒスイも追いかける。

玄関の扉を開けるとそこに居たのは初老の男性……

白髪頭に丸縁メガネ、アゴに髭を蓄え…… 群青のジャケットに白いズボンを履いている。

また、ジャケットのポッケにはプレミアボールが付いた独特のファッションセンスの紳士だ。

 

「ごめんください。おはようございます。私はグレープアカデミーで校長をしています。クラベルです。」

 

「こ、校長先生ッ!!?お、おはようございます。」

 

ママがあわてて挨拶する。

私もペコっとママのマネをして頭を下げた。

 

「でも、どうして校長先生が……?」

 

「学校の方で少々不手際がありまして……」

 

校長先生はママに案内などが入った紙袋を渡していた。ママは校長先生と話しをしたいということで、私は自分の部屋で登校の準備をすることに……

 

ヒスイを連れて自室に戻る。教科書やノートなどの必要な物をカバン入れて、アカデミーの帽子を被れば準備完了!荷物を持って、ふたたび下の階に向かった。

 

「準備できたよー」

 

「素晴らしい。どこから見ても我が校の生徒です。」

 

外に出ようとした時、またチャイムが鳴る。

扉を開けるとアオイちゃんとハルトくんがいた。

 

「おはよう!チヨミちゃん!準備できた?」

 

「うん!できたよー 二人ともおはよう。」

 

「お、おう……」

 

「ハルト、きちんと挨拶しなさいよ。」

 

「フフ♪二人とも朝から仲が良いねぇー」

 

みんなで外に出る。

 

「では準備もできましたね?我が校には入学する際に伝統がありまして……」

 

クラベル校長がモンスターボールを転がすと三匹のポケモンが現れた。

 

一匹は緑色のネコのようなポケモン。どうだろう?草タイプかな?

一匹はオレンジ色。ほげっとしてて可愛い。こっちは炎タイプ?

一匹は水色の水鳥みたいな子。ずっと頭のヘアスタイルを気にしている。この子は水タイプだ。

 

「「可愛いーー!」」

 

「こちらから…… くさねこポケモンのニャオハ。ほのおワニポケモンのホゲータ、最後にこがもポケモンのクワッスです。入学する皆さんにはこちらの三匹のうち一匹をパートナーに選んでもらった上で、一緒に学園生活を楽しんでください。」

 

「校長先生、私にはヒスイがいるんですが……」

 

『ワフ!』

 

「大丈夫ですよ。選んで下さい。」

 

「良かったね?チヨミちゃん。どの子がいい?」

 

「えーっと…… 迷うなぁー ハルトくんは?」

 

「うーん……」

 

アオイちゃんは目を輝かせて三匹のポケモンを見てはしゃいでいる。

ハルトくんも口数が減るくらいには悩んでいた。

みんな魅力的に見えて仕方がない。

ふと私は気づいた。クラベル校長の足元、後ろに隠れるように一匹のポケモンがいる。

 

「あ、あの…… 校長先生。」

 

「なんでしょう?」

 

「校長先生の足元にいるポケモンは……?」

 

「おっと…… この子はそちらのニャオハの双子の姉なんですよ。しかも珍しい色違い。彼女はブリーダーから預かったんですが、生まれて間もない頃に足をケガしてしまって……」

 

「なるほど……」

 

「そのせいでしょうか。走るのが苦手なようで……」

 

私はその子を抱き上げる。

クラベル校長の言うとおり、彼女の左側後ろ足に少し目立つケガがあった。

 

「トレーナー初心者には難しいですし、その子はアカデミーで責任を持って保護しようと思っています。」

 

「ふむ……」

 

私は彼女の目を見た。

私には分かる。彼女は何も諦めてはいない。彼女は成長すると…… 私は決心した。

 

「校長先生!私、決めました!私はこの子をパートナーに選びます!」

 

「エッ!!? よろしいんですか?」

 

「大丈夫?チヨミちゃん?」

 

「うん!私はこの子が良いの!ヒスイもそう思うよね?」

 

『ワフ!』

 

私の思いを感じ取ったヒスイも、じゃれるように答えてくれる。

私が向かい入れたニャオハも『ぱあぁぁ……』っと笑顔になり、じゃれついてきた。

 

「ヨロシクね。」

 

『にゃう!』

 

「分かりました。大切にしてくださいね。」

 

「はい!」

 

私は新たにニャオハ♀(色違い)をパートナーに向かい入れることとなった。

 

「では私は、あちらにある邸宅にも用事があるので、皆さんはこの子たちと一緒に散歩がてら来て下さい。」

 

「「はーい!」」「はい。」

 

「じゃあ、ママ!いってきます!」

 

「いってらっしゃい。」

 

ママに見送られて、アオイちゃんやハルトくんと共に私の冒険の今始まる!




チヨミの新たな手持ちポケモンになったニャオハにもニックネームをつけようと思います。
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