屋敷の中では、複数の透き通った羽を持ったメイドが掃除をしている。
「ねぇローラン。」
「なんだ?」
「...こっちで合ってるのかしら。」
ローランは、
「...わからん」
とだけ答えたので、とりあえず脇腹を小突いておいた。
ローランが呻く。
一瞬、違和感を覚えた。誰もいないはずなのに、カーペットが動いた気がした。
いや、違う。
動いている。
見えない誰かが動かしている?
それも違う。
動かしているというよりは、動いているという感じだ。
私の機械の瞳が動きをとらえられない程一瞬で、周囲の者が―――――
「...!
アンジェラ!」
「!!」
ローランに押し倒され、何かが起こったことを悟る。
周囲を見ると、メイド服を着た銀髪の女性が不気味なほど広い廊下に佇んでいる。
「あら、今のを避けるだなんて、なかなかやるじゃない。」
それを聴いて後ろを向くと、廊下の床に結構な数のナイフが刺さっている。
...マジで?
「まぁ待てよ。俺らは別にあんたのとこのご主人様を暗殺しに来た訳じゃ...」
「そんなこと言われて誰が信じるのかしら?」
こりゃ面倒だ。
「聞いて。私たちはただ今晩だけでも止まる場所を...」
「あら、生憎今夜は満室よ。お引き取り願えるかしら。」
「なら、あんたが消えればいいってわけだな。」
ローランが飛び掛かる。危機を感じた私は本を開いて
幻想体の力を借りることにした。
次の瞬間、ローランの目の前には無数のナイフが現れた。
そして、ローラン目掛けナイフは直進し...
くすんだ色の棘に防がれた。
昨日現れた幻想体の力だ。そして、さすがはローランだ。起こったことを理解して、棘を左から回り込んで片手斧を振る。
メイドは大きく後ろに飛び退り、息を漏らした。
「幻符『インディスクリミネイト』ッ!!!」
見境のない刃が私達を襲う。
私は笑顔の皮を召喚そ自分の身を守った。
ローランは自分に向かって飛んできたナイフを双剣で片っ端から弾き落としたらしい。
とりあえずは無事だ。
しかしまだ彼女の猛攻は止まない。
恐らく時間を止めているのだろう。目にも留まらぬ速度でローランに向かってナイフを投げる。
援護しなくては。
喪服を着た蝶の姿を呼び覚ます。胸元のから伸びる手で銃の形を作り、白い蝶が舞う。安らかな死を与えるための存在しない銃弾は幾つものナイフを弾く。
「時符『プライベートスクウェア』!!!」
彼女の足元に二重の正方形が生まれ、様々な方向からナイフがローランに向かって飛翔する。
おっしゃ、多分4回行動いけるな