「もしもーし、大丈夫...?」
瞼を開くと、目の前に茶髪の少女が現れた。
少し癖のある髪と、赤いアンダーリムの眼鏡。
黒い帽子と、赤い裏地の黒いマントが目に入った。
そして、マントの下は菫色のチェック柄の洋服。
なんだかマジシャンのような恰好だ。
マントの裏地では白色で書かれたルーン文字が上に向かって流れているように見えた。
少女は優しそうな顔を愁いに染めて手を差し伸べていた。
どうやら、道端に座り込んでしまっていたみたいだ。
「あれ...あなたは....?」
「私は...宇佐見 菫子。」
宇佐美 董子。聞きなれない様式の名前。
未だはっきりとは起き上がっていない頭で考え、そして、今になってようやく気付いた。
ここは...一体どこなのだろうか。自然に溢れた光景は都市では見慣れない。恐らく外郭だろうか。
「えっと...ここは..?」
「ここは"幻想郷"だよ。」
幻想郷。
「素敵な...名前だね。」
あまりにも楽観的で場違いな感想を述べてしまった。
「さっきまで図書館にいたはずなのに...。」
「あぁ、外から来たのね。」
「外...?」
「えぇと、多分あなたが元居た場所の事だよ。」
つまり、ここは少なくとも図書館の近くではない...?
「あっ...そうだ。」
「ね、ねぇ...ローランとアンジェラって名前の二人組は知らない?」
「片方が黒いスーツを着た男の人で、もう片知らない方は女の人で...」
ローランとアンジェラ。確かその二人を探してここに来た...はずだ。
「うーん。」
菫子はしばらく思案して後に言った。
「残念だけど...知らないなぁ。あなたの知り合い?今、幻想郷にいるの?」
「うん...多分いる、と思う...。」
「そっかぁ...。」
「...後で霊夢っちに確認してみるか。」
あまり大きな声ではなかったのと、私に向かって言っているような感じではなかったので気にしないことにした。
「夜は危ないから、私が連れて行ってあげるよ。」
一体どこに連れていかれるのだろうか。とりあえず聞いてみることにした。
「えぇと...どこへ?」
「博麗神社ってところ。そこに言ったら頼れる人もいるし帰ることもできるから...あ、そうだ。」
「あなた、お名前は?」
名前。
「私は...ホド。」
「ホドちゃんかぁ...かわいい名前だね。」
「そうかな...?」
「うん、とっても。」
どうやら、褒めてもらったみたいだ。
私たちは立ち上がって、人気のない、彼岸花の咲く道を歩き出した。
大きな月の輝く夜の事。
・ホド
文学の階指定司書。
肩位まで伸びた茶色い髪と青い瞳、あとヘアピンとアホ毛がかわいい。多分そのうちアホ毛の筋力が発達して簡単な感情表現を行えるようになる。最終的にはアホ毛で範馬勇次郎と渡り合えるようになるはず。かわいいね....へへ........。
前世(前世→セフィラ(機械)→司書)では周りの人を裏切ってしまった罪悪感から首を括った。最年少の研究員だったらしく、多分頭いいんじゃないかな。
その後、機械の身体に再構築されてからは生前の罪悪感の煮凝り、つまり良い人になろうという意思に支配されてL社職員の声(その時間を休憩に充てたい、そんなことしても死ぬ奴は死ぬし生き残る奴は生き残るから無意味だ。など)を完全に無視して強制的にカウンセリングを行うなどしていた。最終的にその点を職員に指摘され暴走を起こした。
最終的には「自分は最初からいい人なんかじゃなかったのかもしれない」と考え直し自信を見つめなおすことで、「より良い存在に成れるという希望」という美徳を糧に成長した。
なんでホドちゃんだけこんなに説明が長いのかって?
そんなん知るか。私はマルクト派なんだ。書いてたらいつの間にかこんなんになってたんだ。
【より良い存在に成れるという希望】
そういう時はですね、管理人。昔のことを振り向かないようにすると良いですよ。
私が犯した罪は、どんな事をしても許されることはないって知ってますよね。
それだから、余計に心が焦っていたみたいです。
だから、もう焦らないって決めたんです。
そうしていけば、私はもっといい存在に成れるかもしれません。
そうやって、希望を持って生きてみませんか?