「あ!ローラン~。」
遠くから手を振り駆け寄ってくる人影が見える。
青い髪が特徴的な彼は...
「ケセド...!?」
俺たちが元居た場所――図書館にいたはずの、指定司書の一人だった。
そして、その少し後ろに恐らく彼に付き添っていたであろう少女の姿が認められた。そして、そのシルエットに違和感を覚えた。
背中の右側からは赤い、歪んだ鎌のような形の三枚の翼...に見えるものが生え、左側からは青い矢印状の翼が三本。
明らかに...通常の人間の見た目ではなかった。
しかし、いつか図書館で接待したゲストにあんな鎌を施術で生やしていたのが居た気がする。
確か...ええと...。
そこまで考えたところで、ケセドが間近まで迫ってきていたので中断する。
そして、何故かここまで思案することのなかった疑問を投げかける。
「どうしてここにいるんだ...?」
ケセドは笑顔を作って言い放った。
「ローランとアンジェラの事を探してたら本を見つけて、それを開いたらお寺みたいなところで目を覚まして~、」
本。やはりか。
「その後、この子にここまで案内してもらったんだよ~」
横で息を切らしていた奇妙な少女を手で示す。
「走んの...速すぎるでしょ...」
ケセドは笑顔を保ったまま言った。
「この子、封獣ぬえって名前で、鵺って種族なんだって~」
鵺...?
決して聞きなれていない単語に少し混乱したが、
「へぇ...。鵺ねぇ。」
そういえば、
「そういえば、本を開いたらここに来てたって言ったよな?」
「うん。」
「じゃあ、他の奴らは?」
「他の皆も本を開いた瞬間には立ち会ってたよ~。」
となると、他の指定司書も幻想郷に来ている可能性が高いな。
「それで、他の奴らには会ったのか?」
「いいや?全然。」
幻想体も戻す。
「ローラン?」
会話が一段落したところで、アンジェラに呼ばれる。
「アンジェラは居るんだね~。」
「ん?あぁ、ここに来てほとんどすぐに見つけたな。」
建物の陰からアンジェラが出てきて、足を止めた。
「お早う、アンジェラ。」
「...ケセド?どうして...」
「あー。俺たちと同じみたいだ。」
アンジェラはあれからあまり感情を表に出さなくなったが、それでも十分わかるくらいには驚いていたはずだ。
「ってことは、他の指定司書は...」
「多分この世界にいると思うよ~。」
「...」
アンジェラは黙ってしまった。
「あー、ところで、そろそろ落ち着いたか?お嬢さん。」
三叉槍を持ち、腕に蛇を巻きつかせ、奇妙な翼を持った少女。"封獣ぬえ"に話しかける。
「うぅ...」
槍を杖のようにして、体制を保っている。
「おい..ケセド、お前一体どんな速度でどんな距離走ってきたんだよ...」
「いや?別に、普通だよ?」
「ねぇ!ちょっと!!」
その後も"封獣ぬえ"やケセドと会話を交わしていると、少し離れたところから呼びかけられた。
「あんたたちが最近話題の余所者ね!?」
「魔法の森に見慣れない化け物がいるの!私達の手に負えないから手伝ってくれない!?」
・ケセド
社会科学の階指定司書
柔らかめな優しい性格で、生前の環境も影響しているようで、恵まれた豊かな視点も持ち合わせている。
青い癖毛。コーヒーが好き。
・ダニエル
エリート。普通に優秀だしなんか高そうなスーツに身を包んでいたりなどする。
テラリア実績全コンプしてきました。お早うございます。
ある日、カルメンが率いる研究所が「調律者」....つまり、「頭」からの襲撃を受けた。
彼はその際、調律者の脅しに屈しすべての幻想体を解き放った。