フラダリ転生で世界を救おうと思います   作:十二の子

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「1つしかないものは分け合えない 分け合えないと奪い合う 奪い合えば足りなくなる 争わず奪い合わず美しく生きていくには命の数を減らすしかない」

「わたくし 勝てて 感動いたしております 愛する ポケモンと ともに戦い 勝利を 得る…… これが トレーナーの 喜び ですわ」


※第10話、クライマックスではありますがもう少し続きます。あとがきの最後までお読みください。


表10 BREAK World

ー*-

 

 フルール・ド・リスー否、フラダリは、無人化した北部地域を占領し、次々と灰燼に変換していた。南部ーちょうどだいたい、第二次大戦中のヴィシー政府自由地域に相当するーではやがて訪れる破滅から逃れるため6700万人の難民がスペインやイタリアや地中海へ殺到するのを、マルセイユ軍港まで這う這うの体で流れ着いた臨時政府(フランス軍参謀本部派)がなんとか処理しているが、人民の奮流と北から徐々に進んでくる破滅の黒翼は統制の限界を超え事実上の無政府状態が現出している。

 

 西側の大西洋岸では遊弋するフランス艦隊をアメリカ軍と中国人民解放軍の機動部隊が監視しているが、うかつに手を出すわけにも行かず、肝心のル・トリオルファン級の位置を把握し続けつつ対艦ミサイルと大陸間弾道ミサイルに備えた常時スクランブル・迎撃可能体制を維持し続けるにも疲弊がたまっていた。その向こうでは、ドーバ海峡の向こうから上がり続ける煙に畏れをなしたイギリス人たちがなけなしのロイヤルネイビー残存艦隊に護衛されアメリカへと逃げ出している。

 

 一方で、フランス東部国境はと言えば、比較的静寂を保っていた。北側のベルギー国境はブリュッセルEU本部・王宮破壊事件のためにベルギー自体が混乱状態にあり、王族(ブリュッセル王宮ではなくラーケン王宮に居住し、ブリュッセルでの執務や儀式もなかったため無事だった)と残存のEU職員はすでにオランダへ避難、政府も国民のオランダ・ドイツへの移動を支援しており、弱い軍事力と狭い国土のために事が起きてからの対応能力に自信がなさすぎるルクセンブルクは巻き込まれては御免とばかりに早々にもぬけの殻、アルザス保障占領に失敗したドイツも積極的な介入をためらい自国民の避難支援に徹し、そしてベルギーとドイツのていたらくを見たフランス側住民も保障占領中に逃げ出したわずかな住民を除けば多くが東側国境への期待を捨てて南下している。

 

 そんな、時折車列が通り過ぎる程度の独仏国境を逆走する数台の自家用車は、いかにも大事なものを忘れたフランス難民でございという風体で、ストラスブールをあっという間に超え、ナンシーに達し、グランテスト地域圏を突破してイル・ド・フランス地域圏ー首都圏に突入したが、それでも誰も気にも留めはしなかった。

 

 だが、南方避難民にまぎれ逆走する車列や、何処からともなく現れた車が合流し10台を超え、セーヌ=エ=マルヌ県を通過しパリ市外郭のヴァル=ド=マルヌ県に差し掛かった時、さすがにいくらフラダリ側の人的能力が皆無同然であるといえども気づかれることになった。

 

 並んでいるのは、多連装ロケットシステム(MLRS)13両。フランス陸空軍の多くの兵器は戦闘で失われパリ市暫定政府派と運命を共にするか参謀本部派で決死の避難民警護任務に就くか混乱の中失われるかしたが、MLRS部隊はまごまごしているうちにエスパーポケモンを叩きつけられて無傷で洗脳されてしまったらしい。

 

 車列に、警告もなしにいきなりロケット砲が地平線を飛び越え、車列へ数千発の子弾が降り注ぐ。

 

 炎上する車体から、一人の少女が飛び出す。

 

 「ロケット団と戦ったことはありますが、よもや、生まれ変わってロケット弾と戦おうだなんて思いませんでした...」

 

 「だ、大丈夫ですか、嬢さん!

 

 ジジーロン、りゅうせいぐん!中隊各員も分散、各自遮蔽姿勢!嬢さんもしゃがんで頭を守る体勢を!」

 

 「いいえ、それには及びませんわ。

 

 ワタッコ、あまごい!」

 

 みるみるうちに雨雲が発達し、しとしと雨が降る。鍛え上げられたポケモンのそれはバトルフィールドに限らず局地的に天候を変える。

 

 「攻撃が...来ない?ロケット弾が風に弱いからか…?」

 

 「いいえ。

 

 業火を降り注がせる鋼...ほのおタイプとはがねタイプをみずタイプの効果でそれぞれ半減にあまごいそのものの効果でさらに半減で威力は8分の1ですわ。」

 

 ただでさえ現代兵器はポケモンへの通りが悪い。フィールド変更系のワザは現代兵器の属性によってはその威力をほとんど消滅させてしまう...それを目の当たりにした車列の人々は、あらためてポケモンの恐ろしさを思い知った。

 

 「…世の中が変わってしまうわけだ。我々の時代は終わってしまうのかもしれないな。

 

 だが、今はまだその時ではない。

 

 先頭車両に旗が閃く。色は青、赤、黄、黒ーZ旗。

 

 「全人類文明の興廃この一戦に在り」

 

 しんしんと雨が身体を降らす中、廃虚のあちこちに隠れる隊員たちの耳に、隊長の言葉が染みわたる。

 

 「各員一層奮励努力せよっ!」

 

ー*-

 

 もう、立ち止まったりはしません。

 

 ここまで危険なフランスの旅を支えてくれた自衛隊や外務省の皆さん、そして何より、私を受け入れてくれたこの世界のすべての人々のために、私は立ち向かいます。

 

 「ほう、来たか。キミを待っていたかいがあったというものだ...!」

 

 「…待っていた?」

 

 「キミにとって、因縁の対決、なのだろう?

 

 キミの無念をぶつけてみよ。己の想いを成し遂げたければ、最強であれ!」

 

 「…いいえ。わたくしがぶつけるのは、前世の無念などではありません。」

 

 「ほう?」

 

 「わたくしは、わたくしを産み育ててくれた家族、茶室の香り、学友のみなさま、街の人々、美味しいものとかきれいな場所...わたくしが生きてきた世界の人々と大切なポケモン達、それら全部を守るために、ここにいます!」

 

 「守る強さ...か?

 

 だが、キミに何が守れるのだ?一度、世界の明日を取りこぼしたキミが?」

 

 「…そうかもしれません。メガシンカ、Zワザ、ダイマックス、テラスタル...それらを使いこなす貴方に、わたくしは勝てなかった。

 

 けれど、それも今日までです。」

 

 エリカが、ボールを高く放り投げる。

 

 「…ふむ、なんのことかわからんが、受けて立とう。」

 

 フラダリが、キーストーンを押した。

 

 -「彼女がこの世界の存在として確立されれば、変わってくる。エリカくんの元いた世界に彼女が囚われている限り、彼女は勝つことはできないが、土俵を変えることができれば、ポケモンの世界のポケモンバトルではない新しいファクターを導入できれば、事情は変わってくるだろう。」

 

 「さあフラダリさん。リベンジの、時間といたしましょう。」「残念だが、キミとも、さようならだ」

 

ー*-

 

 「この世界は壊れつつあるようだね。ぼくが留守にしている間に。」

 

 「まさかこんなことになろうとは思いませんでしたよ…」

 

 世界の命運はたった2人に託されてしまった。

 

 「けれど、ああ、特撮だったかな?

 

 言うじゃないか。『創造には、破壊がかかせない、と。」

 

ー*-

 

 六条エリカのポケモンたちのまわりへ、何処からともなく、鉄錆が降り注ぐ。

 

 黒い粉は、わずかな、しかし充分な間、フラダリから彼女たちを覆い隠した。

 

 「イベルタル、エアスラッシュ!」

 

 伝説ポケモンともなれば風の刃を飛ばすだけのワザが暴風を吹き荒らす。六条エリカが腕と袖で顔を守っている間に、鉄錆の渦が晴れていった。

 

 金だった。

 

 フラダリの視界を迎えたのは、金色に輝く6体のポケモンだった。

 

 「なんだ、それは...!?」

 

 「-展開、”かおるはなぞの”」

 

 ラフレシアが振りまく夕焼けのようなオレンジ色のオーラすら、次第に金色に染まり、景色のすべてがゴールデンに塗り替えられていく。

 

 「そんな、そんな進化は存在しないっ! 

 

 ギャラドス、はかいこうせんっ!」

 

 「…はい、わたくしもずっと、あの世界に、あの世界に置いてきたすべてに、囚われてきたのかもしれません。

 

 ですが、今は違います。これはきっとその証なのでしょう。

 

 今までのあり方が壊れ(BREAK)新しい時代を迎える(進化)、これはこの世界ならではの新しい、ポケモンの…ポケモンと人と世界の、進化です!

 

 ウツボット、リフレクター!」

 

 金色の壁面に、はかいこうせんがいともたやすく反射される。

 

 「…だが、くさタイプである以上、炎タイプが弱点であることは変わるまい。

 

 カエンジシ、かえんほうしゃ!」

 

 炎の奔流が、金色の空間を突き進み、そして、爆ぜた。

 

 カエンジシが、ふらつき、倒れる。

 

 「なっ…」

 

 BREAK進化でパワーの増したラフレシアとキレイハナの花粉は、ラフレシアに新たに発現した特性「かおるはなぞの」の効果で広がり、炎に対して粉塵爆発を起こし、ポケモン達への炎ワザの直撃を阻止するシナジーがある。「かおるはなぞの」の展開中は花粉が回復効果をもたらし、この効果は割合ではなく固定ダメージを回復するためグラスフィールドよりも強力であり粉塵爆発の余波ダメージくらいは打ち消せる。

 

 グラスフィールドと異なり「かおるはなぞの」にはダメージ増加の効果はないーだが、BREAK進化そのものがポケモン達の基礎能力を増加させている今、そんなことは些事でしかなかった。

 

 「ラフレシア、アレルギーボム!」

 

 フラダリがポケモンの世界のルール・システムに囚われているからこそ”変わりゆくこの世界”のルールに適応したエリカが彼を凌駕し得る、つまりそれは、フラダリが事情に気付きこの世界の法則を理解して根付いてしまえば逆転される可能性を示していた。だからエリカは畳みかける。

 

 「ちっ、状態異常か…!」

 

 どく、やけど、マヒを重ね掛けする、ポケモン世界ならありえない状態に、フラダリのうろたえが加速する。

 

 「モジャンボ、つるを!

 

 ワタッコ、やどりぎのタネ!」

 

 慌てて取り出そうとしたなんでもなおしのスプレー缶を、モジャンボのつるが掴んで圧壊させる。そしてフラダリの6体も、やどりぎが縛り上げる。

 

 「ギガドレインっ!」

 

 固定されたポケモンたちなどよい餌食でしかない。体力を吸われ、カエンジシとコジョンド、ドンカラスが力尽きる。

 

 「フフフ…驚かせてくれる…

 

 …だが、しょせんは並みのポケモン!伝説のポケモンにはかなうまい!ゼルネアス、イベルタル、殺してしまえ!」

 

 「っ、ゼルネアスにソーラービームです!」

 

 6本の光条が、輝く角へと殺到し、まさに撃ち出されようとしていた虹色のビームを消し飛ばしてゼルネアスに脚を踏みしめさせる。

 

 だが、イベルタルはフリーだ。死をもたらす漆黒のビームが、六条エリカたちを斜め上から撃ち下ろす。

 

 「キレイハナ、フラッシュ!」

 

 ーかつての戦いで、フラダリが操るゼルネアスとイベルタルを止めるため試されたあらゆる方法は、おおむね2つのアプローチに分かれていたーすなわち、正面から2体を倒すか、2体の動きを妨害するかである…が、2体に一撃を入れることはできてもゼルネアスの生命力供給によって無限回復するためイベルタルの反撃を避けられず、妨害を試みたところで莫大な力を照準もなしにまき散らすだけになりかえって被害が拡大してしまった。

 

 けれども、このゼルネアスとイベルタルは、決して万全でもなければ最終兵器としてのチューニングもされていない個体で、やたらめったら撃ち荒した時の危険性はエリカが経験してきたほどではない。そしてBREAK進化が発生させる金色の景色は、フラッシュの効果を野外ではありえないほどに増幅させる。

 

 目がくらみショックを起こしたイベルタルが墜落する。

 

 「ちっ、ギャラドス!」

 

 さしものフラダリも、状況が楽観できないことに気付いていた。六条エリカは今、完全に場をコントロールしてしまっている。

 

 ならば場を一度崩し仕切りなおせば、伝説2体のパワーを活かすことができるー”じしん”が、戦場を襲う。激烈な揺れが、何もかもをシェイクしてツルもやどりぎも引きちぎる。

 

 刹那、地割れから染み出すように、毒々しい液体が噴出した。

 

 「地震の後には、津波です。」「ようかいえきにどくどく、だと、いつの間に…!?」

 

 弱り切ったメガギャラドスに、6本のソーラービームが集中する。にほんばれとBREAK進化フィールドの重ね掛けは、ソーラービームのチャージ時間を失くすだけではなく、威力を伝説ポケモンなみにまで引き上げ、メガギャラドスを一撃にして倒した。

 

 だが、ゼルネアスとイベルタルが完全にフリーになっている。

 

 「…なるほど?

 

 エリカくん、いや、絵里華くんと呼ぶべきだな。

 

 君は、あの世界を、完全に旅立ってしまったのだな?」

 

 ポケモン世界で果たせなかった夢にしがみつき怪しい老人が持ち込んだ伝説のポケモンにすがってまで置き去りの夢の再実現を追い求めたフラダリと、ポケモンが今から出現するこの世界に順応して生き抜くことを心に決め新たな法則を見出しさえしたエリカ(絵里華)では、有利不利が如実に出てくるのはむしろ無理もないことだ。

 

 「だが、それでも私は路を変えるつもりはないし、負けるわけにはいかんのだ...!

 

 さぁ決着をつけよう。ジオコントロール!デスウィング!」

 

 生命の力の根源の奔流が、万物を滅殺する光条が、確かに国さえ亡ぼせる2つの一撃が、大気を圧し、轟鳴とともにあふれ出す。

 

 「ええ。そうですね。

 

 もう、おしまいにしましょう。

 

 ラフレシア、キレイハナ、モジャンボ、リーフィア、ウツボット、ワタッコ...

 

 …ハードプラント...ッ!」

 

 大地が金色の光で眩く四方を照らす中、満場の光をまとい、地面を割り、巨樹がみるみる屹立する。そして、ジャングルそのものが圧倒的な成長力と質量で襲い掛かった。

 

 伝説のポケモンの専用ワザのアビリティと、タイプ究極ワザのごり押しパワー。普通なら後者が一段劣る。

 

 極彩の閃光と金色の生命が、ぶつかり、そして。

 

 「まだ、まだいけます…!この世界は、こんなものでは…!」

 

 「ぐぬう…!理想の世界を…!諦めるつもりなど…ない!」

 

 「ありませんわッ!」

 

 黄金の閃光が、すべてを埋め尽くした。

 

 衝撃波が、市街を吹き抜けた。

 

 パリ市に、キノコ雲が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー*-

 

 「ムゲンダイナは、どこですか?」

 

 まだ、敵は一体残っている…六条エリカは、どこかさっぱりした顔で座り込むフラダリに、首をひっつかまえんばかりの勢いで詰め寄った。

 

 「…ムゲンダイナ?なんの話だ?」

 

 「ブリュッセルの国連本部を叩き壊した、巨大なポケモンです!ムゲンダイナのボールはどこですか!?」

 

 「ムゲン…巨大…あぁ、マクロコスモスのローズが言っていた、アレか?知らないが…」

 

 「え…そんなはずありません!確かにわたくしが最後に見た時はパキラの手持ちでしたが…」

 

 「は?パキラがムゲンダイナを?何を言っているんだ?このゼルネアスとイベルタルすら貰い物で…

 

 …あぁそうか、そっちの…私が世界を滅ぼした世界では、フレア団はムゲンダイナも手にしていたのか。」

 

 「…貰い物?そっち…?もしかして貴方、わたくしとは別の世界から!?」

 

 「ああ、そうだ。私はイベルタルの調査中に呑み込まれ、この世界にやってきた。そして、謎の老人に、2体のボールを渡され、世界への妄執を思い出したというわけだ...」

 

 まあ転生しても引きずってきたそれも、今砕かれたわけだがな…この世界でポケモンの世界に置き去りにしてきたものに囚われ続けた男は、そううなだれる。

 

 だが、六条エリカはもう、フラダリの言葉を聞いている余裕などなかった。

 

 -ムゲンダイナはそもそもいない。

 

 -ゼルネアスとイベルタルは貰い物。

 

 -では、ブリュッセル国連本部・王宮破壊をやった謎のポケモンと、フラダリに前世からのとち狂った妄執の実行方法を授けた老人は、いったい…?





 BREAK進化はポケモンカードXYBREAKに登場した進化で、最終進化ポケモンが金色に輝き、パワーアップとともに追加の強力な専用特性またはワザを獲得します。エリカのポケモンにBREAK進化カードがあったものはいないけれどそれは御愛嬌ということで...なおラフレシアの「かおりはなぞの(特性)」「アレルギーボム(ワザ)」もポケカ由来。

 てつさびきょうだんが繰り出したシャドウポケモン(ポケモンGO)もそうですが、ポケモン原作にない追加形態は「ポケモン世界ではなく現代世界だから顕現した形態」ということで、私たちの基底現実世界のみの設定(ポケモンGOは現実を舞台としており、ポケカも地方も物語もほぼ存在しない純粋なカードゲーム)からとなっています。





























ー*-

 金色の粉が零れ落ちる。

 「うまくいったな。これで、この物騙はフィナーレだ。」

 金色が薄れ、鉄錆に戻っていく。

 「新たな世界の創造のためには、古い世界の破壊が必要…

 …仮説の証明とはいえ、よく動いてくれたな、ムゲンダイナ。」

 禍々しいオーラを放つそれから、鉄錆が降り注ぐ。

 「…いや、その名前も騙りなら、名付けてやったほうがいいか。」

 白紙の本を開く。

 …落下する鉄錆が文字を描く。



























 …ムゲンダイナがすべて鉄錆と化して崩れ落ちる。

 「fiction(虚構)をしろしめしdeus ex machina(絶対神)…そうだな。」

 すべての鉄錆を吸い込んだ本が、閉じられた。

 
 「さぁ、エピローグのその先へ、往くとするかね。」
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