道化の愉快な仲間たち   作:UBW・HF

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時を渡る道化英雄~教導~

 

そして、翌朝。

日が昇る少し前くらいの時間に、リューは目を覚ました。

昨日彼が横になっていたソファを見ればそこに姿はなく、耳を澄ませれば下の階からかすかな物音が聞こえてくる。

 

「おはよう、リュールゥ。よく眠れたみたいだね」

 

下に降りてみれば、朝ご飯を作っていると思われる彼がいた。

昨晩のように生来の生真面目さを滲ませる敬語口調ではなく、かつての彼(アルゴノゥト)を模した軽薄な口調で。

包帯で髪も瞳も隠した姿で。

穏やかに笑いながら、挨拶をしてくる。

 

「おはようございます、アル殿」

 

彼がここにいて笑っている。

その事実に安堵し、ホッと息をつきながら挨拶を返す。

 

「朝食ですか?わざわざすいません」

 

「構わないよ。食材は君達のものだし、泊めて貰ってる恩もある。この程度であれば、いくらでもやるさ」

 

7年後の未来でも、こうして誰かに料理を振る舞う機会が多いのだろう。

慣れた手つきで多くの食材を調理して、料理を作っていく。

人数が増えれば量も増え、調理の手間も増えるだろうに、それを感じさせない鮮やかな手際で次々と料理を完成させていく。

 

「昨日の料理も美味しかったですし、今の貴方は料理上手なのですね。エルフ向けだけでなく、極東出身の輝夜の口にも合う品を作れるとは」

 

「私の仲間に、彼女の同郷がいてね。その子達に教えて貰ったんだ。君達向けの料理は、まあ単なる慣れの問題かな?」

 

「お仲間にエルフの方が?」

 

「ああ、いるとも。大変な時に自分専用の天幕を所望する、潔癖なエルフ殿が。その人とは別に、最近一人増えたけどね」

 

その言い回しに目を丸くして、驚くリュー。

そして、彼が言うエルフが何処の誰なのか察して、苦笑いを浮かべる。

 

「それはそれは……。アル殿の気苦労が伺えますね」

 

「そうでもないさ。彼女のおかげで、楽しい毎日が送れているよ」

 

「……さいですか」

 

互いが正しく認識してるのに、わざと迂遠な言い回しをして。

いつアストレアたちが来るのか分からないので、仕方ないことではあるが本当に無駄で滑稽なことをしているように思えて。

 

「「プッ……、アッハッハッハッハッハッ!」」

 

そんな自分たちが何故かおかしくて、二人は同時に吹き出し、声を上げて笑う。

今の姿がおかしくて、それと同時に今の時間が楽しくて。

それを噛みしめるように、声を上げて笑う。

 

「はぁ……ホント、貴方といると退屈しないですね」

「お褒めに預かり光栄だよ」

 

「皮肉じゃありませんよ?本心です」

「分かってるさ」

 

こうして話してる間も、彼は調理の手を止めない。

ちょっと多めに十数人分の朝食を作り、それをお皿に盛り付けていく。

 

「もう完成ですか?」

 

「大体はね。君たちが起きる時間までは知らないし、あとは起きてから温め直したり調整したりって感じかな?」

 

「アリーゼたちが起きるのは日が昇ってからでしょうし、まだ時間はありますね」

 

「どうする?先に食べるかい?」

 

「そうですね……」

 

少し迷う。

完成された料理と彼を見ながら、少し考える。

先に食べててもいいが、またライラあたりが毒がどうのと言い出すのも嫌だし。

いつ起きてくるかも分からないので、万一のことも考えて内密の話はしたくないし。

 

「アル殿、少し手合わせしませんか?」

 

このまま彼と楽しく何気ない話をするのもいいが、せっかくだ。

ここは友人としてではなく、圧倒的実力を持つ先人として彼に接するべきだろう。

 

…………

………

……

 

訓練用の木刀を打ち合う音が響く。

両手でしっかりと剣を握り斬りかかるリューに対し、その剣戟を片手で軽々と受けるアルゴノゥト。

力量差以前に、圧倒的なまでのステイタスの差がそこにはあった。

 

「いやぁ……まさか君に物を教える立場になるとは思わなかったよ」

 

「そうですか?私は昔から、貴方に教えてもらってばかりでしたが?」

 

「う~ん……主観と見方の違いかな?」

 

話している間にも猛攻を仕掛けるが、一向に彼を揺るがせられる気配がしない。

ステイタス依存ではなく、彼は確かな技術を持っている。

 

「未熟な技術しか持たない私が、偉そうに何かを言える立場になるとは思わなかったんだよ。最近似たことがあったんだが、あれは子供相手だったし。君相手だとまた違った感覚になる」

 

「未熟って……それだけ強くて何を言ってるんですか?」

 

「今も昔も私に才能はないよ。ただ出会いに導かれ、ここまで来れただけで。実際私に技を教えた人にも、才は欠片もないって言われてるし」

 

彼は確かに、突出した武芸を持っているわけではない。

ただ、それでも確かに繰り返して身につけた技を持っている。

戦っている感じからして、実力の割に戦闘回数は少ないのかも知れないが、それでも確かな経験は持っているはずだ。

技術だって、決して第一級冒険者に引けを取るものではない。

 

「さてと、少し強めに行くよ」

 

「────ッ!」

 

踏み込んだ一撃を入れた際、そのまま大きく跳ね跳ぶほどの反撃を受けた。

彼からしてみればほんの少し力を入れただけかも知れないが、今のリューにとっては受け止めきれない一撃だ。

 

「いったぁ……まだ手がしびれてますよ?」

 

「……私に戦闘訓練をしてくれた人は何人もいるんだけどね、その中の大半に私は気絶するまでやられまくったんだよ」

 

「それは御愁傷様ですが……」

 

「うち一人は潔癖なエルフ殿なんだけどね?」

 

「………すいませんでした」

 

7年後の自分を恨むのと同時に、自分ならやりかねないと思ってしまう。

彼がいつから冒険者をやっているのか知らないが、この世界の彼は7歳でまだオラリオにはいないということを考えれば、レベル差もある時期の稽古だったのだろう。

自分が不器用なのはよく知っているので、むしろ当然に思えてしまう。

 

「おっと、朝からお盛んね、ふたりとも!」

 

「…………アリーゼ」

 

いつから見ていたのか、からかうように声をかけてくるアリーゼ。

そんな彼女に呆れるような非難するような視線を向けるリュー。

 

「誤解を招くような発言はやめてください。今も昨晩も、彼とは何もありません」

 

「分かってるって!冗談よ、冗談!おはよう、ふたりとも!」

 

「はぁ……おはようございます、アリーゼ」

 

「おはよう、アリーゼ。今日も元気だね」

 

苦言を呈しながら、リューとアルゴノゥトは片付けを始める。

少し荒れた庭を直しながら、使った木刀を元の位置に戻す。

 

「起こしてしまったかな?朝からうるさくしてすまなかったね」

 

「元々起きる時間だったし、気にしなくていいわよ」

 

「そうかい、ならよかった。じゃあ朝食を用意するから、少し待ってくれ」

 

「は~い、ありがとうね!」

 

アルゴノゥトは厨房に戻り、完成間近の状態で待機している料理達を作り上げていく。

 

「言いそびれてたけど、昨日のご飯も美味しかったわ!ご馳走様でした!」

「お粗末様でした。お口に合ったなら何よりだよ」

 

「料理得意なのね?誰かに教えて貰ったの?」

「育て親が悪食と美食を極めたような人だったからね。その人に教えて貰ったんだ。はい、出来たよ」

 

席に座り料理を待つリューとアリーゼの前に次々とお皿を置いていく。

コーヒーや紅茶も一緒に置いて、立派な朝食が完成した。

 

「今日も美味しそうね!じゃ、いただきます!」

 

「いただきます」

 

朝ご飯を食べる二人を、アルゴノゥトは穏やかに眺めながら笑っている。

彼はコーヒーを飲むだけで食べようとはしない。

気になって尋ねてみれば、もう食べたのだそう。

それが何処となく距離を感じさせ、寂しく思ってしまうのはリューの我儘だろうか?

 

「これも言いそびれてたけど、昨日はごめんなさい。疑い続けてたこともそうだし、輝夜のこともそうだし」

 

「別に構わないよ。こんな怪しいやつが突然現れれば、それこそ疑って当然だろう」

 

気にしてないと言わんばかりに手をヒラヒラと振りながら、彼は笑う。

やはりだ。

リューを相手にする時とは違い、彼はアリーゼ達を相手にする時、露骨に距離を取ろうとしている。

それは一体、何故なのか……。

 

「ていうかアル殿、ずっと気になってたんですけどその状態でどうやって前を見てるんですか?」

 

「うん?見えてないけど?」

 

「見えてないのに調理してたんですか?」

 

「日常生活と簡単な戦闘くらいなら熟せるよ。流石に、君達全員を相手取るようなことになればキツイだろうけどね」

 

慣れと感覚を使った見様見真似だ。

彼は笑いながらそう語る。

 

「今日は私達の手伝いをすると言ってましたが、具体的には何をするつもりですか?」

 

「私から何かを言う気はないよ。君達の信用問題もある。やれと言われれば何でもやるし、やるなと言われれば何もやらない。ただ、戦力としてはそれなりだから上手いこと使ってくれると助かる」

 

「何か知りたい情報があるのよね?何が知りたいの?」

 

「闇派閥の人員に関する情報だよ。それ以外にも欲しいものはあるが、取り敢えずはそれが欲しい」

 

その情報を知った時彼がどんな行動に出るか。

少し不安がないわけではないが、正直レベル6の戦力は捨てがたい。

彼がいれば、どんな相手だろうと簡単に倒すことが出来るのだから。

 

「う~ん、じゃあまずはリオンと一緒に巡回して貰おうかしら?オラリオにも慣れてないでしょうし、輝夜たちもリューが監視してるって言えば納得してくれるだろうし。貴方も、顔見知りと一緒の方が嬉しいでしょ?」

 

「私は可愛い女の子なら誰でも嬉しいよ。とは言え、顔見知りのほうがやりやすいのも確かだね」

 

慣れないこと言ってんな、とリューは思う。

明らかに昨晩リューが言ったことを気にしてる。

無理に軽薄感を増そうとしている。

見ろ、アリーゼも何を言えばいいの分からずポカンとしている。

 

「え、えっと……じゃあ、お願いしてもいいかしら?」

 

「はい、分かりました」

 

「承ったよ」

 

食事を食べ終わった二人は、揃って食器を片付けた後装備を準備し始める。

アル用の防具かなにかを用意したいところだが、女所帯であるアストレア・ファミリアに男性用の防具は存在しない。

背の高いネーゼ辺りの防具なら使えないことはないだろうが、そこまでして彼の防具を用意する必要はないと思われる。

 

「ねえ、アルゴノゥト……って、長いわね。アルでいい?」

 

「昨日も言ったが、好きに呼んでくれて構わないよ」

 

「じゃあ、アル。貴方かなりの薄着だけど、防具とかはどうする?」

 

「いらないよ。必要になったらどうにか用意するさ」

 

念の為本人に確認すると、やはりいらないと言われてしまった。

ていうか、本人曰く無一文らしいが、どうやって用意する気なのか。

腰にある剣でも売るのだろうか?

だが、昨日あれは魔法だと言っていたような……。

アリーゼはそんな事を考えながら、彼を見つめる。

 

「回復薬などの小物は私のを提供します。ポーチも私の予備を使ってください」

 

「ああ、それはありがたいね」

 

「では、持ってくるので少し待っててください」

 

そう言ってリューが部屋から出ていくと、アリーゼとアルゴノゥトだけが残り気まずい時間が流れる。

アルゴノゥトは何も話すつもりはないようだが、アリーゼとしてはなにか話したい。

彼には、聞きたいことがあるから。

 

「ねえ、アルはリオンと知り合いなんでしょ?」

 

「昔馴染……古い友人だよ。どういう関係かと問われれば、それは個人的なものになるから返答は差し控えさせて貰うけどね」

 

「いつ知り合ったの?」

 

「それもノーコメント。下手をしなくても彼女を困らせてしまう」

 

意外にツレない。

何を考えてるのか分からない。

笑っているが、それが何処まで本心なのかが分からない。

 

「ねえ、アル」

 

「なんだい、アリーゼ」

 

「リオンのこと、好き?」

 

「好きだよ。友人として、英雄として。心の底から彼女を尊敬してるし、愛している。もちろん、君達のことも」

 

間髪を入れず彼は答える。

淀みなく、これだけは本心だと確信できるくらいハッキリした言い方だった。

昨日の輝夜に対するあの発言も、今のこれも。

確かな事実と認識できる。

なのに、何故だろう?

リュー以外への思いが、自分たちへの言葉が、自分たちを向いているようで向いていないと感じてしまう。

 

「ねえ、アル」

 

「なんだい、アリーゼ」

 

彼は繰り返し何を聞いても同じトーンで快く返してくれる。

そのことがありがたい反面、何処か不安に感じてしまう。

 

「貴方にとって、“正義”とは何?」

 

「理想」

 

「じゃあ、貴方の理想とは?」

 

「誰しもが無事に笑っていられること」

 

無事に笑っていられる。

とても理想的で、とてもありふれた理想にして願い。

だけど、何よりも尊いもの。

 

「眼の前で誰かが泣くのは許せない。眼の前で誰かが悲しみに暮れるのは許せない。悲劇なんて、もう沢山なんだよ。私はそのすべてを否定したい」

 

彼はきっと、涙を知っている。

彼はきっと、悲しみを知っている。

彼はきっと、悲劇を知っている。

 

「そのためなら、僕は何だってやるよ」

 

穏やかに笑いながら語る彼を見て。

心の底から“怖い”と思ってしまった。

 

何よりも尊く、尊敬できるその思いに、狂気を感じてしまった。

それが何故かは、分からない。

でも、彼から目を離してはいけないと思った。

彼を一人にしては、いけないと思ってしまった。

 

今の彼は、どうしようもなく独りなのに。

 

この時はまだその不条理を知らなかった。

傲慢にも、そう思ってしまった。

 

ま、知っててもおんなじことを思っただろうけど。

後悔なんてしないわよ。

 

絶対にね。

 

 


 

 

ポーチを持って戻ってきたリュー。

それから実際に彼女がアルと巡回に行くまでにも色々あった。

 

アルは輝夜を起こすよう言われたが、嫌な予感がしてそれを拒否したり。

朝ご飯の追加を作らされたり。

何人かと手合わせさせられたり。

 

少しずつではあるが打ち解けていった……なんてことはなかった。

彼女達が距離を詰めようとしても、彼はそれを拒むように余計なことを言って怒らせる。

笑いながら、彼女達の信頼から逃げ続ける。

それでいて絶対に嫌いになりきれず、追い出されない距離感を見定めているのは流石だが、見ているリューからすれば気持ちの良いものではない。

 

そんな彼を見ていたくなかったから、半ば強引に二人で巡回に出かけた。

彼は何をするつもりなのだろう?

闇派閥を全て壊滅させた後、彼は何を成すのだろう?

それが楽しみであり見たいと思う反面、少し怖くなってきた。

 

「いやぁ、ホント、物騒な都市だねぇ」

 

昼間でも、問題が起こる時は起こる。

今日は起こる日だった。

ただそれだけのことだ。

その過程で闇派閥の拠点と思しき場所の一つを発見し、壊滅させることが出来たのは御の字だろう。

 

「……これ、私を誘導しました?」

 

「まさか。人伝に聞いただけで全てを把握できるわけがない。偶然だよ」

 

多分本当だろうが、なぜだか怪しく思ってしまう。

彼曰く、彼の世界とはかなり都市の状況が違うらしいので、彼自身も色々迷っている部分があるのだろう。

 

「しかし、お目当てのものはここにはなさそうだね。情報も物も」

 

「情報はともかく、物は何を探してるんですか?」

 

「う~ん、鍵?」

 

ハッキリとしない物言いだ。

言えば見つけた時隠すとでも思っているのだろうか?

自分にくらい、全て打ち明けてくれたらいいのに。

 

「さてと、それじゃあ巡回に戻ろうか。それとも、疲れたならどこかで休憩するかい?」

 

「疲れてません。貴方がすべて倒したでしょう」

 

何かをする前に全てが終わっていた。

武器を構える前に、彼がすべて倒していた。

 

「そっか、なら大丈夫かな」

 

「はい。むしろ、貴方は大丈夫ですか?少しでも何かあれば言ってください。私に出来ることがあるなら、何でもしますので」

 

「女の子が軽々しくなんでも、なんて言うもんじゃないよ。あ~、でも、そうだな……今はお言葉に甘えていいかな?」

 

爛れた要求をしてくる……なんてことはなく。

彼は転がっていた地図の一つに丸をつけて、リューに渡す。

 

「そろそろ一回目の行動を起こそう。今丸をしたところは闇派閥の拠点だ。ここを壊滅させた時偶然見つけたって体で、アリーゼたちに伝えてきてくれ。二時間後、その場所で落ち合おう」

 

「分かりました。アリーゼたちも一緒に?」

 

「出来れば」

 

彼女達に、伝えたいものがあるらしい。

それは見てからのお楽しみと言われたので、詳しくは聞けなかった。

まあ、あの感じからして悪いものではないだろうし、そこまでは心配していない。

 

「分かりました。じゃあ行きますけど、無茶や面倒はしないでくださいね?」

 

「はいは~い」

 

軽く手を上げて返事をするアルゴノゥト。

そのことを若干不安に思わなくもないが、リューは信じてその場を後にした。

 

…………

………

……

 

「────リュールゥには悪いけど、この状況は私のせいじゃないと思う」

 

アルゴノゥトは見上げるように空を仰ぎながら、彼は呟く。

何故彼がそんなことをするのか、彼女は全く理解出来ていない。

 

「アル……これ、邪魔、取って。頭動かさないで」

 

「うん、取り敢えず包帯引っ張るのやめてくれない?髪の毛も一緒に掴んでるから結構痛いんだよ。それと出来れば降りてくれないかな?」

 

「両方……イヤ」

 

「そっかぁ……嫌かぁ……」

 

アルに肩車されているのは金髪金眼の幼女。

包帯を取って顔を見ようと必死に引っ張っている。

大変愛くるしい様子だが、アルゴノゥトとしては大変困っている。

 

「ねえ、アリアドネ。体裁とか絵面を少し考えない?結構酷い格好してると思うんだ」

 

「私は、気にしない」

 

「私が気にしてるんだけどなぁ……」

 

その原因はアリアドネ・ラクリオスもといアイズ・ヴァレンシュタイン。

聞く耳を持たない彼女に、アルゴノゥトはどうすればいいか分からない。

なぜこうなったのかというと、今から10分ほど前。

リューと別れて一人で都市を歩いていると、いきなり飛びつかれたのだ。

 

『アル!アル、アル!!』

 

『えぇ……』

 

思わず包帯を上げて直接見てしまったほど。

アルアルと連呼する彼女を取り敢えず宥めて、人目の少ない所に移動して話をした。

 

「リュールゥといい君といい、なんで顔隠してるのに一発で気づくかなぁ……」

 

「……愛の力?」

 

「さいですか……。私が彼じゃないことも?」

 

「もちろん」

 

ムフーッという自慢気な鼻息が聞こえてくる。

胸を張って自慢気にしている様子は大変可愛いが、状況が状況だけに素直に称賛できない。

彼がアルゴノゥトを演じていること、これも一発でバレた。

 

ちょっと言葉を交わした時点で、『なんでそんな演技してるの?』と聞かれた。

怒るでもなく悲しむでもなく、ただ彼の全てを受け継いでいることを自然に察していた。

今の彼が、自分たちの愛した存在だということを受け入れていた。

その後、取り敢えず未来から来たことと目的があってリューと一緒にいることは話した。

若干怒っていたが、納得してくれたと思う。

 

「アルの顔、リュールゥだけ見てて、ズルい。私も見たい。見て、触って、モフモフしたい……!」

 

「明らかに要求が増えてるよ?ていうかモフモフって……私の髪なんてそんなにいいもんじゃないでしょ?」

 

「昔から、ずっと良い。私が一番知ってる」

 

「わぁ~、嬉しいなぁ……後で見せてあげるから、頼むから今は包帯取ろうとするのは勘弁してくれない?」

 

こうして話してる間も、彼女は必死に包帯を取ろうと四苦八苦している。

所々解けてしまっているようだが、その分絡まっているのか取れる気配はない。

 

「ていうか君、なんか精神的に幼くなってない?リュールゥも、私が知ってる彼女より感情的になってる気がするし」

 

「……? もしかしたら、身体に引っ張られてる……のかも?」

 

「ん、あぁ……そういうこと、なのかな?確かに、私が知ってる君達も老年期まで生きた割には言動が若々しいし。逆にガルムスは他と比べて落ち着いてたな」

 

確か7年後の時点での年齢は56。

他より頭3つ分くらい年齢が飛び抜けている。

元々の気性や今の気質なんかも関係しているのだろうが、それでもかなり精神的に落ち着いていたように思える。

それと対照的なのは今も包帯を引っ張り続けてる彼女を筆頭とする三人なわけだが。

 

「年寄り扱いは少し失礼。レディとして扱って」

 

「おっと失礼。ごめんよ、私のお姫様」

 

「フフッ、お姫様……アルにそう呼ばれるのは、久しぶり。いいよ、許してあげる」

 

「ありがとう。ご機嫌になったところで、降りてくれない?」

 

「それはイヤ」

 

頑なに降りようとしないアイズ。

本当にどうするべきか。

まだ時間に余裕があるとは言え、この後は闇派閥襲撃に予定があるのに。

 

「ところで姫、保護者はどうしたんだい?母代わりの彼女がいるだろう?」

 

「今はいない。やることもないし、抜け出してきた」

 

「そっかぁ……あれ?今の状況割りとヤバくね?」

 

端から見れば、アルがアイズを誘拐しているようにしか見えない。

多分抜け出すのも日常茶飯事だろうし、熱心に探されていることはないだろうが、この状況を見られれば誤解するだろう。

 

魔法を撃ち込まれたり、大声で怒鳴られたり、いきなり斬り掛かられたり。

あとはそう、こうしてお縄につくことに────

 

「──ん?縄?」

 

アルはここで気がついた。

いつの間にか自分の手に縄が掛けられていることに。

先端が輪っかになり、投げて物を捉えることが出来る捕縛用の縄。

都市の憲兵などが偶に使っているものだ。

縄の先を恐る恐る見れば、そこには見知った青い髪が。

 

「不審者、確保ォォ────!!」

 

正直彼女の力でいくら引っ張られようと何も問題はない。

力負けして引きずられることもないし、引っ張られた腕が痛いわけでもない。

でも、何故か心が痛い気がする。

 

「ワーオ……」

 

小さな叫びが溢れる。

アイズに引っ張られたせいで、髪の一部と右目が露出する。

開かれた目に入ってきたのは、見知った姉的存在の彼女。

アーディ・ヴァルマの姿だった。

 

 


 

 

「本っ当にごめんなさい!」

 

「いやいや、気にしないでくれ。悪いのは私とこの子だから」

 

「むぅ……私は悪くない」

 

「悪いんだよ。少しは反省しようね?」

 

謝り倒すのはアーディ。

困った顔で謝罪するのはアルゴノゥト。

我関せずを貫こうとして怒られてるのはアイズ。

すべてが必然の誤解から始まった珍事は一応なんとかなった。

 

アルゴノゥトが弁解して、アイズが言葉足らずにそれを肯定して。

またしてもアイズが言葉足らずで誤解を加速させそうになりながら、なんとか納得してもらえた。

 

「えっと、私、ガネーシャ・ファミリアのアーディです。お名前伺ってもいいですか?」

 

「私はアルゴノゥト。ただの詩z────あっ」

 

「……アルゴノゥト?」

 

何も考えずにアルゴノゥトの名前を名乗ってしまった。

彼女が大のアルゴノゥト好き……有り体に言ってしまえば熱心な応援者(ファン)であることを忘れていた。

いや……言い訳をさせて欲しい。

彼女とアルゴノゥトに突いて語り合ったことはもちろんあるが、互いが一番好きな英雄は当然一番最初に語り明かす。

アルゴノゥトとしてのアレコレが終わった時にはかなり時間が経ってたのだ。

それでも過去のことを語る機会がなかったわけではないが、彼女もある程度こちらを気遣ってくれていたし。

こっちのオラリオに来てから、色々考えることが多くて忘れていたのだ。

 

だから、目を輝かせている彼女のことを忘れていたとか、軽んじているとか。

そういうのでは、決してない。

誰にでもある、ただのうっかりなのだ。

 

「君、アルゴノゥトっていうの!?」

 

「あ、ああ、そうだけど……」

 

「すごい!!まるで本物みたい!!あ、本物っていうのはね、アルゴノゥトの容姿について触れられたのは『ウィーシェの断章』っていう口承を書き起こした奴にだけなんだけど、古すぎるせいで非公式扱いになってるからあんまり知られてないんだけど、アルゴノゥトは白髪赤目のヒューマンだって記述があってね、その髪と瞳の色がそれとピッタリで────」

 

「お、おぅ……」

「すごい、よく知ってる……」

 

マシンガントークが止まらない。

殆ど残っておらず当事者であるアイズたちですら忘れかけているようなことも言ってくる。

当時の情勢とか、街の様子とか、民衆の反応とか、そのあたりのことを。

 

似てるも何も、その転生体だし。

とは言えず、黙って聞く他ない。

 

ちょっと名前や容姿が似てる程度なら彼女もここまでハイテンションにならないのだろうが、如何せんガッツリ『アルゴノゥト』と名乗ってしまったのがマズかった。

おかげで、同じオタク認定されて熱心に語られることになった。

 

「君、アルゴノゥトのファンだよね!?だからアルゴノゥトの名前を名乗ってるんだよね!?」

 

「名乗ってるも何も……名付け親は私じゃないから」

 

「どういう由来でそうなったの!?やっぱり髪と瞳の色が一緒だからそれにちなんで!?」

 

「多分、呼びやすくて耳と記憶に残るのなら何でも良かったんだと思うよ?もしかしたらどこかの言葉から取ってきたのかも知れないけど、名付けた本人はもういないし……」

 

アルゴノゥトというのが生来の名なのか、あるいは道化となるに当たって彼が自分で名付けたのかは知らない。

多分後者だとは思うが、いずれにせよ今となっては知る由もない。

彼の素性を知るすべは、もう失われたのだから。

 

「あ!そうか、そうだよね……ごめんなさい、一人で勝手に盛り上がっちゃって……」

 

「いやいや。興味深かったよ。だけど、残念ながらこれから予定があってね。話の続きはまたの機会に」

 

「あ、うん、分かった!約束だよ!?」

 

「うん、約束だ。7年後くらいに、また」

 

「長すぎない!?」

 

そんなことを嘯きながら、彼は笑う。

 

「さてと、それじゃあこの子をお願いしてもいいかな?抜け出してきてるらしいし、君から帰した方が無難だろう」

「うん、任せて」

 

「えっ!?」

 

「何驚いてるの。ほら行くよ、アイズちゃん!」

 

「い~や~!!」

 

「イダダダダダダダッ!!髪、髪を掴まないで!!」

 

アイズをアーディに任せてリューと合流したいアルゴノゥトだが、他ならぬアイズがそれを嫌がる。

今の今までずっと肩車状態だったのが災いした。

アーディに抱えられ引き離されそうになるも、解けた包帯から溢れた髪を掴み必死に抵抗する。

 

「抜ける!ていうかもう何本か抜けてる!」

 

「抜けた髪は御守りにするから大丈夫!」

 

「何が大丈夫!?私の頭皮と毛根を心配して!?」

 

将来の毛根が心配になるベルが必死に声を上げる。

このままでは埒が明かないと思ったのか、アーディは取り敢えずアイズを離す。

全員が肩で息をして、呼吸を整える。

 

「どうするの、アルゴノゥト?この子絶対離してくれないよ?」

 

「だろうね。この子の腕力より先に私の毛根に限界が来る」

 

「アルが私を置いていこうとするから……!」

 

予定があると言ったのが悪かった。

多分、この後荒事をするのをなんとなく察してる。

無理に引き剥がしても一人では絶対に帰らないし、そもそも同じレベル3なのでアーディがどこまで抑え込めるのかも分からない。

こうなって来ると、このまま一緒に連れて行くのが1番楽で安全な気がする。

 

「アーディ、すまないが一緒に来て貰っていいかな?このあと少し厄介事が待ってるんだが、この子が素直に帰ってくれ気配はないし」

 

「う~ん、引き剥がす労力より一緒につれていく労力の方が少ないってことでしょ?あんまり遅くなりすぎると……」

 

「大丈夫。元々最速で終わらせるつもりだったから。日没までには絶対に帰れる」

 

「じゃあ、大丈夫、かな……?いざとなれば私も味方になるよ」

 

「助かるよ。本当にすまないね」

 

「いいよ。勘違いしたお詫びも出来てないし」

 

「ムフー……勝利」

 

「本当に君は……」

 

疲れ果てた表情をする二人とは対照的に、満足気なアイズ。

言いたいことはもちろんあるが、正直言ってる暇はない。

約束の時間はもう迫ってるのだ。

移動時間も考えれば、遅刻は確定だ。

 

「取り敢えず、移動しようか……」

 

怒られることが確定しているアルゴノゥトは、憂鬱げに呟いた。

 

…………

………

……

 

「遅っせえんだよ。何やってんだ、詩人────ホントに何やってんだ?」

 

「あれ?アリア殿?それにアーディも?」

 

アルゴノゥトが遅くなりながらも到着すれば、案の定ライラから叱責が飛んでいく。

とはいえ、流石の彼女もこの状況には目を丸くして混乱している。

そりゃ、待っていた男が幼女を肩車して友人を連れてくれば誰だってこんなリアクションになるだろう。

 

「アリア殿はお久しぶりですが……何があったんです?」

「見つかった→離してくれなくなった→誤解された」

 

「それはそれは……見事な三段活用ですね」

「活用じゃないでしょ、これ。多分崩落とか失墜とか、そういう言葉の方が近いと思うよ?危うく捕まるところだったし」

 

「久しぶり、リュールゥ。なんでアルがいるって教えてくれなかったの?」

「私も昨日の夜会ったばかりなんですよ。昨日の今日では無理ですって」

 

「むぅ……」

 

自分に教えてくれなかったことを怒りながらむくれるアイズ。

責めるような視線をリューに向けるが、流石にこればっかりはリューもどうしようもない。

これ以上の弁明のしようがないのだから。

 

「アル、あなたリオンだけじゃなくてそんな幼子とも知り合いだったの?どういう関係?」

 

「秘密~」

 

やはり関係を問い詰めても昔馴染、古い友人の一点張り。

答える気はないようだ。

百歩譲ってリューはまだ分かるが、幼いアイズにあれだけ懐かれるとなると、一体どういう時期にどういう接し方をしたのかが本気で気になってくる。

 

「ねえ、リオン。なんでリオンたちがアルゴノゥトと待ち合わせてるの?それも全員揃って。これどういう集まり?」

 

「これから闇派閥の拠点を襲撃するんですよ」

 

「え、闇派閥!?聞いてないよ!?」

 

「言ってないからね」

 

アーディは何も伝えられずここに来たようで驚いている。

一方でアイズの方は薄々感づいていたのか特に驚いた様子はない。

変わらずアルゴノゥトの頭の上で髪をいじって遊んでいる。

 

「お前……何も言わずに連れてきたのかよ?」

 

「うん?まあ大丈夫でしょ。戦うのは私だけだし」

 

「はあ?」

 

彼のその言葉に、全員が疑念を溢す。

 

「戦力が足りないから呼んだんじゃねえのかよ?」

 

「違うよ。リュールゥから聞かなかったかい?伝えたいものがあるって」

 

アルゴノゥトはそう言いながら歩いていく。

その先には、大きめの一軒家が一つ。

周囲は空き家だらけで人の気配はない。

アイズを降ろして、その一軒家を正面に見据える。

 

「君達に聞こう、この暗黒期はなんで発生したと思う?」

 

静かなその口調。

笑みを絶やさない暖かさはそこにはない。

 

「……貴様らゼウスやヘラが黒竜に負けたのが原因だろう」

 

「それは半分正解で半分不正解だ。要因であって原因ではないね」

 

輝夜の答えを否定しながら、アルゴノゥトは語る。

 

「答えはね、抑止力の欠如だ。かつて二つの最強に抑え込まれていた闇は、それを喪った世界で野放しになってしまった」

 

「同じことだろう?責任逃れでもしたいのか?」

 

「そんなくだらないことをする気はないよ。私が言いたいのはね、君達が不甲斐ないのが原因だろうってことさ」

 

いつになく厳しい口調と冷たい声色で、彼は語る。

その静かな怒りにも似た思いに、思わず身の竦む思いをする。

アーディはアルゴノゥトについて知らなかったのか話についていけていないが、今はそれに構っていられない。

それどころではない緊張間が、場を支配している。

 

「もし仮に、かつての私達に匹敵する力を今のオラリオが有することが出来たなら、とっくの昔に暗黒期は平定されている。それが出来ていない時点で、君達の力不足は証明されている」

 

「それは───っ!」

 

何も言えない。

もっと強ければ、もっと力があれば。

そう呪ったことは、数え切れない。

 

「────なあんて、私に言う権利がないことくらい分かってるさ。君達がよく頑張ってるのも知ってる」

 

一転して、暖かい言葉を投げかけるアルゴノゥト。

その落差に思わず目を丸くしていると、アルゴノゥトは穏やかに笑っていた。

 

「私は今回オラリオにいる期間に、二つの中期目標と二つの最終目標がある。その中で、中期目標は暗黒期の平定と君達の成長だ」

 

「私達の、成長?」

 

「うん。オラリオの最盛期を知ってるロキやフレイヤは放っておいても大丈夫なんだ。適当な焦燥と障害を用意すれば勝手に強くなるから。でも、君達はそうはいかない。今の中途半端な最強しか知らない君達では、どうしても成長が遅れてしまう」

 

それを防ぎたい。

それをなくしたい。

それさえなくなれば、もっと強くなれるから。

 

「その程度で止まらないで欲しい。お願いだから、もっと強くなってくれ。遥か彼方の静穏の夢のその先に───その続きを見届けられるくらい、強く。あの(ひと)の、ためにも…………」

 

強くなってくれ。

強くなって、生きてくれ。

そして、助けてくれ。

 

「これはきっと、そのための手段の一つだ。確かな道の先を知るのと知らないのでは、どうしても成長スピードに違いが出る。君達ならきっと、知ってさえいればいずれ辿り着けるから」

 

期待を込めて。

願いを込めて。

祈りを込めて。

彼は剣を引き抜く。

 

「起きろ、【雷霆の剣】」

 

力が迸る。

雷は出ない。

ただ加護として、ベルの全てを強化する。

 

「────『斬光』」

 

小さく呟いた彼は、眼の前にある家を両断する。

雷が迸るわけでも、炎が舞うわけでもない。

ただ、その剣戟が飛んだ。

 

「なに、これ?魔法?」

 

「いいや、ただの技だよ。剣を扱う者なら誰でも扱える可能性を秘める、ただの技」

 

技、なのか?

これが、ただの技術だけでなせるのか?

魔導士のお株を完全に奪うようなこんな無法が、あっていいのか?

 

「私に戦いを教えた人の言葉を借りるなら────」

 

穏やかに告げる彼は、笑っている。

でも、その言葉は笑えない。

 

『魔導士でなかろうと、「丘」程度は断ってみせろ。その剣は飾りか?』

 

空恐ろしいことを平気な顔で告げる彼は、どうしようもなく最強だった。

 

 


 

 

あとがき

 

これ書きながら、他の人の小説読んで気づいたこと。

――――これと。

────これ。

ハーメルンだとあんまり違いがないですけど。

違うものなんだなって、初めて知りました。

なあんか可怪しいなとは常々思ってたんですけど、ようやく正体が分かりました。

今までの直すのは面倒なんでやらないですけど、これからは気をつけていきたいです。

 

さて、状況整理。

ベルくんは考えがあってるならという前提の元、中期目標と最終目標をそれぞれ設定しました。

何事もゴールは重要ですもんね。

中期目標は最終目標の経由地点として設定しています。

 

中期目標:アストレア・ファミリアを強くする

最終目標:???

 

中期目標:暗黒期を平定(闇派閥の壊滅)

最終目標:???

 

①は別にアストレア・ファミリアに拘る理由はないけど、アストレア・ファミリアを助けるのにも都合がいいし、どうせだったら関わりがあって期待値の高いファミリアの方がいいから、アストレア・ファミリアになった。

①の最終目標は、中期目標を達成できなくても最悪なんとかなるかも知れない。どの道、ベル君が阻止したい最悪は回避できるだろうから、②より優先順位が低い。

だから、ベルくんは目的が達成すれば即座に闇派閥壊滅に移ります。

 

って感じです。

これからどう動くのか、お楽しみいただければ幸いです。

 

以上、あとがきでした

 

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