そこをオリ主さんの存在で埋めていこうと思います。
ってことでお待たせしました!オリ主さん仕事です。
~STARRY店内~
店長からの電話を受けた翌日のバイトにて
「おはようございます」
「あっ!歩道君おはよー!」
「歩道…おはよう…」
自分の挨拶に反応して虹夏さんと山田が挨拶を返してくれた。
しかし、山田の様子がおかしい。
「山田氏のテンションがなんだか低い気がするでござる…一体どうしたのでござるか?」
山田に何があったのかが気になり訊ねた。
「リョウが悪いんだよ…事実ならまだしも嘘ついて歩道君に仕事を押し付けて…」
と答えてくれたのは虹夏さんだった。
「あーそのことで叱ってくれたってことでござるか」
「そゆこと。リョウには今罰が必要なんだよ」
「…」(´・ω・`)
どうやら山田が嘘をついていたことが虹夏さんにバレたようだ。
でも、バレるのも当然か…虹夏さんと店長はこの店の上の建物に一緒に住んでいる。
なら、店長の話し声が聞こえてきたって不思議ではないし、店長が虹夏さんに事情を話したとも考えられる。
罰っすか…そういえば、この前に損するようなことが…
「…あっ!そういえば、この前立替えたCDの代金まだ返してもらってないでござる!」
罰と聞いて唐突に思い出した。
それは、ゴールデンウィークの始め。
偶然出会った山田に連れられてCDショップに行ったが、会計の時、山田は財布を忘れたと言って自分にCDの代金を立替えさせたのだ。
必ず返す約束をしたが未だに返ってきていないのである。
「えっ?!」
「っ!?」
虹夏さんは初耳のようで驚いていた。
一方、まさかこのタイミングでカミングアウトされると思っていなかった山田は冷や汗がだらだらだった。
「や~ま~だ~?」(#^ω^)ピキピキ
「らっ、来週、必ず…」
虹夏さんの怒りの圧力に委縮しながら来週には必ず返すと言ってきた山田。
「ダメ!そういっていつまでも返さないんだから!今日中に返しなさい!」
それを虹夏さんが一刀両断。今日中に返すように促した。
「今、手持ちがなくて…」
手持ちがないなら今日中は無理そうっすね。
「なら、今週中まで待つでござるよ?」
本当はいつでもよかったが、虹夏さんの発言からして先延ばしを繰り返していると見て、今週中に返すように提案した。
「あ、有り難い…」
「なんだか甘い気もするけど…ちゃんとコイツがお金を用意して返すまで見張っておくね!」
山田は安堵していたが虹夏さんの監視が付くと聞き身を震わせた。
「それは心強いでござるよ」
しっかり者の虹夏さんがいれば山田は必ず返してくれるっすね。
因みに今日の業務は虹夏さんが受付、自分と山田がドリンクに就いた。
~秀華校校内~
山田に返済期限を取り付けた翌日の放課後
(今日は真っ直ぐバイトに向かうっすかね)
と思考しながら帰り支度を済ませた自分は席を立つ。
普段、自分は本屋に寄り道しながらバイトに向かっている。
そのため、大体が虹夏さんたちより後にバイト先に着いている。
しかし、今日は偶には早めに着こうと思い立ち、真っ直ぐ向かうことを決めた。
そして、教室を出るために扉へ向かおうとした時、
「井原さん、お客さん来ているよ!」
とクラスメイトの神谷さんに呼ばれた。
呼ばれた方を見ると神谷さんは赤みが強い髪色の見覚えのない顔の少女といた。
自分は神谷さんたちが居る所の近くまで歩み寄り
「その子がお客さんでござるか?」
と尋ねた。
「うん、そうだよ」
「初めまして!1年の喜多って言います!」
お客さんは下級生で喜多と名乗った。
しかし、自分に何の用事なんだろうと考えていると
「井原先輩が相談事を受けてくれるっていうのを聞いて訪ねてきました!」
どうやらそういう話を聞きつけてやって来たらしい。
つまり、悩みがある生徒なのだろう。
「そうなのでござるか。なら、ついて来るでござる」
「分かりました」
喜多の用事を察した自分が誘導したのは自分の席付近である。
「左隣の席空いているから座るでござるよ」
「では、失礼します」
左隣の席に座るよう促すと喜多は断りを入れてその席へ座った。
因みにクラスメイトは自分のすることを察して全員そそくさと教室を出ていった。
「先ずは相談内容を聞きたいでござる」
当たり前だが、自分は相手の相談内容を知らない。
そのため、まずは相談内容を訊くことにした。
「その、謝りたい人たちがいるんですが、謝りに行くのが怖くて…」
と喜多は答えてくれた。
「話せるのであれば、喜多氏は何をやらかしたのかを教えてもらってもいいでござるか?」
もしかしたら、事情の中に謝りに行かせれるかもしれないヒントがあるかもしれないので事情も訊くことにした。
「わかりました。私は以前バンドに所属していました。でも、ギターをいくら練習しても上手くいかずにライブ当日に逃げてしまったんです…」
あれ?最近似た様な事が…いや、多分偶然っすよね…
「なるほど…謝りたい人たちというのはそのバンドの人たちで合っているでござるか?」
事情を聞く限り、謝りたい人たちは多分そのバンドの人たちだ。だが、万が一、違うこともあるかもしれないので本人に合っているかどうかを聞いた。
「はい」
合っていたみたいだ。
「…そうでござるね…喜多氏だとただ勇気付けても直前で怖くなってまた逃げてしまいそうでござるね…」
逃げたということは大抵が怖くなったということだ。
恐怖心で逃げたなら言葉で勇気づけても直前で恐怖心が戻ってくる可能性があるのだ。
「ぐふっ!…」
どうやら図星らしい。
しかし、言葉で勇気づけても意味がないとなると、どうすべきっすかね…
と思考を巡らせているときある展開を思い出し、
「あっ!そうでござる!何かしらの目標を達成したら何が何でも謝りに行くのはどうでござるか?本で見た事ある何かしら達成したら告白する展開…あれの応用でござるよ」
と提案した。
そう、思い出したのは何かしらの大会でいい成績を残してからの告白の展開である。
あれは自身が告白したくても覚悟ができていない時、義務感にすることで無理やり覚悟を決めるという方法である…と自分は解釈している。
「目標…ですか?」
喜多は目標についてあまりピンと来ていなさそうだ。
「例えば、練習してたギターとか」
そのため、例として喜多が練習していたギターを挙げた。
「!?で、でもギターはいくら練習しても!」
「見落としがなかったのかとか別の方法とかまだ試していないことがあるのではござらぬか?」
喜多は例に挙げたギターに驚いていたが、自分がそう訊ねると
「はっ!今思え返せばずっと同じ練習方法でしていたかも…」
喜多には思い当たる所があったらしい。
「まぁ、より効果的なのは人から教わることでござるが…」
これは、ギターに限った話ではない。
どんなことでも人から教わるのがとても効果があるのだ。
「人から…教わる…」
喜多はそう言葉を反芻して考えるそぶりを見せた。
その行動を見て何かしら心当たりがありそうに見えたので
「む?心当たりがあるのでござるか?」
と訊いた。
「えぇ…まぁ、はい」
喜多は少し煮え切らない返事をした。
「なら、教えてくれる人は問題なさそうでござるね。しかし、これはあくまでも一例でござる…別にギターでなくてもー」
煮え切らない返事なのが少し気になったが、心当たりがあるなら別にいいだろう。
だが、恐らく喜多はギターを挫折した人だ。もしかしたら、ギターをまだ触りたくないかもしれないので別の目標でもいいと言おうとした所で
「いえ!ギターで頑張ります!」
と喜多は断言してきた。
喜多の顔を見るとやる気に満ちていた。
「わかったでござる。ギター頑張って必ず謝りに行くのでござるよ」
「はい!ありがとうございました!井原先輩!」
喜多はもう意思を固めたのだと考え、一言激励の言葉を送ってこの場を終わらせとした。
「では、自分は用事があるので…」
そういって、席を立つと
「あっ!待ってください!ロイン交換しませんか?また相談事ができたら井原先輩に相談したいんです」
喜多に引き留められた。
ロイン交換をしたいとのことだった。
「別にいいでござるよ」
自分はそれに了承し、スマホを取り出し、ロインの画面を開きながらずっと気になったことを訊くことにした。
「そういえば、どうやって自分の噂を聞きつけのでござるか?この学校内…この学年とこの上の学年しか知らないと思ったのでござるが…」
と聞きながら四角い図形の画面を開いたスマホを喜多氏に預ける。
そう、自分の噂はあくまでこの秀華校内。しかも、入学して1ヵ月の新入生にはまだ自分の噂を聞かされていないだろうと思っていた。
「あぁ、それはですね!今、私たちの間で眼鏡をかけたイケメンの先輩が髪の長いピンクジャージの女の子に攻め寄ったっていう噂が広まっているんですよ。私はその噂を聞きまわっているうちに井原先輩の事を聞きつけたんです」
喜多はそれを察して自身のスマホにその図形を読みませながら自分の質問に答えてくれた。
「そ、そんな噂になっているのでござるか…」
自分はあの事がそんな噂になっていることに驚愕しながら、喜多に返された自分のスマホを受け取った。
「それで井原先輩は2組のゴ、ご?…」
喜多は【ご】から始まる名前を思い出そうとしていた。
ここ最近【ご】から始まる人と関わったのは後藤ひとりしか思い当たらないので
「後藤氏の事でござるか?」
とフォローを入れた。
「そう!後藤さん!とはどういう関係なんですか?!」
それを聞いて後藤という名前を思い出した喜多はここぞとばかりに関係性を訊いてきた。
「後藤氏は自分の知人を助けてくれた子なのでござる。だから、あれはその事でただお礼を言いに行っただけでござるよ」
と自分は正直に答えた。
「そうなんですね…少し残念…」
と言って肩を少し落とす喜多。
いや、残念って…
「じゃあ、自分はこれで」
もうこれ以上はないだろうと判断し、教室から出るために一言入れて扉に向かった。
「用事があるのに引き留めてすみませんでした。そして、相談乗っていただきありがとうございました!」
喜多のお礼の言葉に無言で頷いて返し、教室を出た。
今日のバイトは虹夏さんに休日が入っているので山田との2オペだった。
しかし、CDの代金は返ってこなかった。
ついでで山田の全財産がなぜ少なかったのかも描写しました。
歩道の問に対してどう反応するのが喜多ちゃんらしいかを考えつつ、どうやって自然にギターに誘導するのかを考えるの難しかったっす…
あっ、歩道には心の中では後輩は呼び捨てで呼んでもらいます。
山田リョウ?あの山田には敬称はいらないだろう?
次回、木金飛ばして休日出勤回からです。
予測されるQ&A
Q.歩道と喜多ちゃんはなんで面識がなかったの?
A.バンドミーティングは歩道が来る前に終わったり、STARRYではないところでやっていたり…
当然合わせの日は喜多ちゃんは何かしら理由をつけて逃亡…
そんな偶然が重なって面識することがなかった。
Q.喜多ちゃんは後藤ひとりの名前を覚えていたのではないの?
A.喜多ちゃんは噂伝いにしか名前を聞いていないので正確な名前が出てこなかった。
そのため、歩道に改めて名前を聞くことで今度はしっかり覚えた。
でも、【後藤】っていう別に覚えにくいわけでもない苗字で【ひとり】という特徴的な名前でも名前を忘れ去られるのはもはや能力なのでは?