女王杯二回戦も終盤に差し掛かった頃、C区の裏通りに四人のデュエリストが集まっていた。
一人目は白いコートを着た二十代後半の男性。
リスペクトレイパー
本名は尊堂
元サイバー流の門下生であり、裏で決闘強姦を繰り返していたことが発覚してサイバー流道場を破門された男だ。
以降はサイバー流を逆恨みして、サイバー流の名を貶めるためだけに決闘強姦を繰り返している。
二人目は小太り気味の三十代前半の男性。
レイプティーチャー
本名は教仙
元デュエルアカデミアの上級教師であり、在職中にアカデミア女学生をデュエルで無力化してからハメ撮り、脅迫していたことが発覚してアカデミアを懲戒解雇された男だ。
現在は自作したアカデミア教師の青い制服を模した服を着ている。
三人目は黄色のポロシャツ姿の二十代後半の男性。
リベラルレイパー
本名は左近
ポリコレ流の決闘強姦魔であり、白人も黒人も黄色人種も差別なくレイプすることを信条としている男だ。
決闘強姦魔に対する差別やヘイトをなくして、レイパーと女性が共生できる多様性のある社会を目指す人権派デュエリストでもある。
四人目は赤いコートを着た逆立った金髪の二十代前半の男性。
レイプドラゴン
本名は木竜
正統派の決闘強姦魔であり、現在では落ちぶれたセックスデーモン豚島に代わって
この四人の中ではリーダー格的な存在である。
「女王杯でレイプデビル叡傲が女に負けた」
レイプドラゴン木竜が愉快気な口調で三人に言った。
「女に負けるような奴に決闘強姦魔を名乗る資格はねえ。これで二大決闘強姦魔は完全に終わった。これからはデュエルレイパー・ニュージェネレーションズの時代だ」
レイプドラゴン木竜を含めて、この四人は新世代決闘強姦魔というグループの中心人物だ。
「それを先導していくのは、俺たちデュエルレイパー四天王だぜ」
そして彼らは新世代決闘強姦魔の中でも幹部的な立ち位置である決闘強姦魔四天王と呼ばれる存在だった。
「いいね。そうなれば、もっとサイバー流の名を貶めることができる」
笑みを深くしたのはリスペクトレイパー尊堂。
彼は既に女性を強姦するのには左程興味はなく、とにかく自分を破門したサイバー流の評判を貶めるためにレイプを行っていた。
レイプ中も絶えず、自分はサイバー流の人間だと喧伝している。
「私の名前が売れるのはいいことだ。そうなれば私のDチューブチャンネルの登録者数も増えるだろう」
レイプティーチャー教仙は自分がアカデミア教師を模した服を着るだけでなく、レイプ中、無力化した女性に自作したアカデミア女学生の制服を着せた上で、撮影してそれを配信している強姦系Dチューバーである。
「素晴らしい。我々の地位が向上すれば、決闘強姦魔に対する差別やヘイトの根絶に近づくことができる。それでも我々レイパーを否定する多様性のないレイシスト女は強姦してデュエル精神病院送りにしてやりましょう」
リベラルレイパー左近は四人の中でも最も女性にトラウマを植え付けるような強姦を得意としている。
「ふむ、全員揃っているようだね」
ここで現れたのは二人の男性。
四人に声をかけたのは紺色のスーツを着て眼鏡をかけた二十代前半の男だった。
彼は
一見すれば、決闘強姦魔を逮捕するためセキュリティが来たようにも見えるが、それは大いなる間違い。
「待ってたぜ、小木曽さん。今回も例のブツはあるんだろ」
レイプドラゴン木竜の言葉を受けて、小木曽は鞄からホッチキス止めされたリストを取り出してそれを四人に渡した。
このリストには小木曽がセキュリティ特権を使って調べ上げた多数の女性の個人情報が記されている。
女性の住所から職場への通勤ルート、退勤時間、交友関係まで事細かに記載されていた。
「いつも通り、これを活用して決闘強姦に励んでくれ。女性が犯され終わった後に私が駆けつけて君たちを逮捕する。これが優れたセキュリティのやり方だ」
この方法によって小木曽は検挙率№1の成績を維持して次期長官の座を確実なものにしていた。
「君にも渡しておかないとね」
言いながら小木曽は残っていた五部目の資料を隣にいるビジネススーツを着た30代前半の男性に渡す。
「確かに受け取りました。ありがとうございます」
お辞儀をしながら資料を受け取るビジネススーツ姿の男。
その男性の見た目はいかにもサラリーマンといった風貌であるが、彼もまた決闘強姦魔だった。
「いいですか皆さん、我々決闘強姦魔にとってレイプはビジネスです。それ故に高い職務意識をもって女性を強姦しなくてはいけません。そして強姦した女性は可能な限り妊娠させてください」
サラリーマン風の男性は決闘強姦魔四天王に対して上から目線で話しかける。
二大決闘強姦魔はセックスデーモン豚島とレイプデビル叡傲のツートップという形式だったが、決闘強姦魔四天王はフォートップというわけではない。
新世代決闘強姦魔におけるトップは一人のみ。
四天王の上にはチャンピオンがいる。
「孕んだ女が子供を産んで育てれば、子育て費用で経済は循環して少子高齢化も防止できる。仮に無責任に堕胎しても、それはそれで堕胎費用で経済的効果が望めるでしょう。そして、それらは全て我々、決闘強姦魔の功績です」
デュエルレイパー・ニュージェネレーションズにおいて決闘強姦魔チャンピオンの称号を持つこのサラリーマン風の男性はビジネスレイパー
本名は宰務
「先ほど君たちはレイプデビル叡傲について話していましたが、彼が女に負けたのは必然と言えるでしょう。面識があるわけではありませんが、彼はデュエルとレイプを暇潰しと称して手を抜いてやっていたと聞いています」
ビジネスレイパー宰務が侮蔑を含んだ口調で言った。
「
強姦魔としても決闘者としてもレイプデビル叡傲という人物はビジネスレイパー宰務にとって不快な存在でしかない。
「そんな社会人失格な男だからこそ女ごときに負けた。木竜君の言う通り、これからは私たち新世代決闘強姦魔の時代です。より多くの女性を強姦して社会貢献していきましょう」
異名持ちのデュエリストである六人の男たちは皆が笑顔を浮かべていた。
◇
「醜い」
薄暗いラボ。ネオユグドラシルコーポレーションの地下室にて、白衣を着た女が呟いた。
女の正面には百台を超える小型モニターがあり、それらにはブラックドミノシティのあらゆる場所が映っていた。
白衣の女が■■した際に与えられたもう一つの■■■能力である『超科学力』によって開発したミクロサイズの小型ドローン。
映像だけでなく音声も拾える優れものであり、それは街中に散布されている。
「醜いな。本当に醜い」
白衣の女はこの街のあらゆる醜悪な光景を見てきた。
現在も百台以上の小型モニターには見るに堪えない光景が映し出されている。
決闘強姦魔に女性の情報を提供してマッチポンプで昇進を繰り返すセキュリティ幹部。
プロデュエリスト狩りを行う不良デュエリスト集団。
デュエルドラッグ目当てで乱交パーティに参加するアカデミア女学生。
裏路地で若い女性を強制デュエルで無力化してからレイプする決闘強姦魔。
自宅の庭で決闘奴隷の子供を鉄板焼きにするデュエルで子供の笑顔と人権を守る会の幹部。
デュエルアカデミアの校舎裏でデュエルリンチを行うオベリスクブルー生。
ドロー力の低さが治ると吹き込まれて、デュエルカルト宗教に入信して教祖とセックスするアカデミアの女学生。
女児を強姦しようと強制デュエルを挑むも返り討ちにされて大泣きするFランクプロデュエリストの中年男性。
「こんな醜いものはどうでもいい」
小型モニターの音量を消音すると、白衣を着た女はオフィスチェアを回転させて反対側にある中型モニターに向き直った。
中型モニターには女王杯の生中継が映っている。
「さて、そろそろ三回戦。あの失敗作、私の不肖の娘のデュエルが始まる」
中型モニターの音量を上げながら白衣を着た女は画面を眺める。
「あんな失敗作でも初代原作主人公である■■■■の遺伝子を持っている以上、没落貴族に負けるとは思わないが、もう一つの方の遺伝子は没落貴族と相性不利か。そういう意味ではこの試合、面白いデータが取れるかもしれないね」
白衣を着た女の興味は既に女王杯三回戦第一試合へと移っていた。
◇
クイーンドームのコロシアムに遊羽が足を踏み入れた時、対戦相手の姿はまだなかった。
立ち位置について待っていると、かなり時間ギリギリで蛍光ピンクのスーツを着たピンク色の長髪の男性が入場してくる。
ジークフリード・フォン・シュレイダー。
三回戦における対戦相手であり、ヨーロッパ無敗の貴公子。
「っ……!」
向かい合った時、体が僅かに硬直して鳥肌が立った。
「何だ、私を恐れているのか」
「はっ、何が」
「最も愚かな者は自分の力量を知らぬ者。どうやら君は身の程をわきまえているようだ」
たとえ
だがまるで遊羽の遺伝子細胞が目の前の男に委縮しているような感覚。
これまでに感じた正体不明の違和感と酷似している。
「生憎だけど私は負けるつもりはないから」
「まあいい。君など所詮取るに足りない存在でしかない」
「本命は決闘女王ってわけ」
過去に決闘女王が行った
あの大会はブルジョアを踏み台にして決闘女王の立場を確立するために企画されたものであり、この男がパフォーマンスに使われたことを根に持っていても不思議ではない。
「……そういうことになるな」
ジークフリード・フォン・シュレイダーの返答は若干歯切れが悪いものだった。
本人自身、何か納得できていないという様子だ。
『それでは、これより三回戦、第一試合を開始します。両者、デュエルディスクを起動してください』
両者のデュエルディスクが展開され、カードプレートがソリッドビジョンによって生成される。
オートシャッフルシステムが起動して、互いのデッキが自動でシャッフルされた。
デュエルディスクによって先攻、後攻が決定される。
害虫 ――
VS
皇帝 ―― ジークフリード・フォン・シュレイダー / LP4000
「「決闘!!」」
先攻をとったのは遊羽だった。
「私のターン。まずは共振虫を召喚」
《
星4 地属性 昆虫族
攻撃力1000 守備力700
「《寄生虫パラノイド》を共振虫に装備してから《超進化の繭》を発動。装備カードが装備された昆虫族をリリースすることで、デッキから新たな昆虫族モンスターを特殊召喚する」
先攻1ターン目であることに加え、相手のデッキを考慮するなら、ここで重視するのは攻撃力ではなく耐性能力。
「究極変異態・インセクト女王を特殊召喚」
《究極変異態・インセクト女王》
星7 地属性 昆虫族
攻撃力2800 守備力2400
「装備カード扱いの《寄生虫パラノイド》が墓地に置かれた時、手札からレベル7以上の昆虫族モンスターを場に出すことができる。鉄鋼装甲虫を特殊召喚」
《
星8 地属性 昆虫族
攻撃力2800 守備力1500
「これで私の場の昆虫族モンスターは相手の効果の対象にならず、効果では破壊されない」
《究極変異態・インセクト女王》の耐性効果はフィールド上に他の昆虫族モンスターがいる場合に機能する。
「墓地に送られた共振虫の効果発動。デッキからレベル5以上の昆虫族モンスター《地獄大百足》を手札に加える」
手札に加えたのはレベル7の昆虫族最上級モンスター。
「魔法カード《七星の宝刀》。手札から地獄大百足を除外して二枚ドロー。更に墓地にある《超進化の繭》を除外して効果発動。寄生虫パラノイドをデッキに戻して一枚ドロー」
これで現在の遊羽の手札は三枚。
「カードをセットしてターンエンド。エンドフェイズ時、究極変異態・インセクト女王の効果によって、インセクトモンスタートークン1体を守備表示で特殊召喚」
《インセクトモンスタートークン》
星1 地属性 昆虫族
攻撃力100 守備力100
手札と伏せカードも含めて、打てる手は全て打った上での万全の備え。
「私のターン、ドロー。魔法カード《強欲で金満な壺》発動。エクストラデッキからカードを六枚除外して二枚ドローする」
《強欲で金満な壺》はエクストラデッキのカードを三枚または六枚ランダムに裏側表示で除外して、三枚ごとに一枚ドローするカードだが、躊躇なく六枚除外してくる。
この男のデッキであればエクストラデッキのカードをコストにするのは大した負担にはならないのだろう。
「魔法カード《ハーピィの羽根帚》。君の場の伏せカードを破壊だ」
「チェーンして《ダメージ・ダイエット》発動。私がこのターン受けるダメージは半分になる」
「ならば速攻魔法《禁じられた一滴》。このカードは手札、フィールドのカードを任意の枚数墓地に送り、その数だけ相手モンスターを選択して発動するカード。選択されたモンスターの攻撃力は半分となり効果は失われる」
流石にシュレイダー社の社長だけあっていいレアカードを持っている。
《禁じられた一滴》は対象をとらないカードなので耐性のある現在の《究極変異態・インセクト女王》にも有効だ。
「私は場の《ハーピィの羽根帚》を墓地に送ることで究極変異態・インセクト女王の攻撃力を半減させ効果を無効にする」
《究極変異態・インセクト女王》
攻撃力2800→1400
チェーン処理中のカードをコストにすることで無駄なく効果を使用してくる。
「ワルキューレ・ドリットを召喚」
《ワルキューレ・ドリット》
星4 光属性 天使族
攻撃力1000 守備力1600
現れたのは鎧を着て白馬に跨った戦乙女のモンスター。
あれは『ワルキューレ』というカテゴリのカードであり、その希少価値は並みのブルジョアレアカードより高い。
「ワルキューレ・ドリットは除外されている相手モンスター1体につき200ポイント攻撃力をアップする」
《ワルキューレ・ドリット》
攻撃力1000→1200
『ワルキューレ』をデッキとして完成させているのはブラックドミノシティのみならず、おそらく世界でもジークフリード・フォン・シュレイダーただ一人。
「召喚に成功したワルキューレ・ドリットの効果発動。デッキからワルキューレカードを一枚手札に加える。私が選択するのは《WalkurenRitt》」
サーチされたのは『ワルキューレ』デッキにおけるキーカード。
「運命の序曲は静寂から始まるとは限らない。その気まぐれが、時に嵐のような幕開けを用意することもある。魔法カード《WalkurenRitt》を発動。手札にあるワルキューレを全て特殊召喚する」
現在のジークフリード・フォン・シュレイダーの手札は四枚。
「出でよ! ワルキューレ・フィアット、ワルキューレ・ツヴァイト、ワルキューレ・アルテスト、ワルキューレ・ヴリュンヒルデ」
その手札全てを使い切って、最初に召喚した《ワルキューレ・ドリット》を含めて五体の『ワルキューレ』モンスターを並べてきた。
《ワルキューレ・フィアット》
星3 光属性 天使族
攻撃力1400 守備力1400
《ワルキューレ・ツヴァイト》
星5 光属性 天使族
攻撃力1600 守備力1600
《ワルキューレ・アルテスト》
星6 光属性 天使族
攻撃力1600 守備力1800
《ワルキューレ・ヴリュンヒルデ》
星7 光属性 天使族
攻撃力1800 守備力2000
「ワルキューレ・ツヴァイトの特殊効果発動。召喚時、相手のモンスター1体を破壊する。対象は鉄鋼装甲虫」
《禁じられた一滴》によって《究極変異態・インセクト女王》の昆虫族に対する耐性は無効にされている。
《ワルキューレ・ツヴァイト》の効果により《鉄鋼装甲虫》が破壊された。
「更にワルキューレ・アルテストの効果発動。相手の墓地のモンスター1体を除外することで、ああ、無論、鉄鋼装甲虫のことだ。このターンそのモンスターの攻撃力で戦うことができる」
《ワルキューレ・アルテスト》
攻撃力1600→2800
《ワルキューレ・ドリット》
攻撃力1200→1400
「そしてワルキューレ・ヴリュンヒルデは相手フィールド上のモンスター1体につき、攻撃力を500アップする」
《ワルキューレ・ヴリュンヒルデ》
星7 光属性 天使族
攻撃力1800→2800 守備力2000
「まだだ! ワルキューレ・フィアットの特殊効果。このカード以外のワルキューレの数だけデッキからカードをめくり、通常魔法、通常罠一枚を手札に加える」
《ワルキューレ・フィアット》の効果によって四枚のカードが公開される。
《戦乙女の戦車》
《ローゲの焔》
《運命の戦車》
《ワルキューレの抱擁》
「私が手札に加えるのは《ワルキューレの抱擁》。残りは墓地に置かれる。更に墓地の《WalkurenRitt》を除外することで、デッキから《時の女神の悪戯》を手札に加える」
『ワルキューレ』デッキにおける《WalkurenRitt》と並ぶキーカードがジークフリード・フォン・シュレイダーの手に舞い込んだ。
「バトルフェイズだ。まずはワルキューレ・ドリットでその幼虫を攻撃」
《ワルキューレ・ドリット》の剣によって《インセクトモンスタートークン》が真っ二つに切り裂かれる。
「続けてワルキューレ・フィアットで究極変異態・インセクト女王を攻撃」
現在の《究極変異態・インセクト女王》の攻撃力は《禁じられた一滴》によって1400に半減しているため、攻撃力1400の《ワルキューレ・フィアット》と互角。
双方のモンスターが相打ちになって戦闘破壊される。
「戦闘で破壊されたワルキューレ・フィアットの効果発動。デッキから新たなワルキューレモンスターを呼び出す。ワルキューレ・エルダを特殊召喚!」
《ワルキューレ・エルダ》
星8 光属性 天使族
攻撃力2000 守備力2200
「ワルキューレカードの効果で特殊召喚されたエルダがいる時、相手モンスターの攻撃力は1000ダウンするが、もはや場にモンスターのいない君には関係ない話か」
《ダメージ・ダイエット》によってこのターン遊羽が受けるダメージは半減しているが、残りのワルキューレの攻撃力の合計は8200。
「序曲を奏でる前にフィナーレを迎えるとは、やはり君も取るに足らない存在でしかなかった」
その半分である4100ダメージを受ければ遊羽のライフポイントは0になり、後攻ワンターンキルの成立となる。
「ワルキューレ・ヴリュンヒルデでプレイヤーにダイレクトアタック!」
「相手モンスターの攻撃宣言時、手札にある《ジャイアント・メサイア》の効果発動。このカードを手札から守備表示で特殊召喚する」
《ジャイアント・メサイア》
星3 地属性 昆虫族
攻撃力1200→200 守備力1500
「そして墓地から共振虫を攻撃力と守備力を500アップする装備カードとして装備する」
《ジャイアント・メサイア》
攻撃力200→700 守備力1500→2000
「ならばそのモンスターをヴリュンヒルデで攻撃だ」
「ジャイアント・メサイア第二の効果。昆虫族モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時に自分及び相手フィールド上のカードを1枚ずつ破壊する。対象はワルキューレ・エルダと共振虫」
《ジャイアント・メサイア》の効果によって場の《ワルキューレ・エルダ》と装備カード状態の《共振虫》が破壊された。
これによって《ジャイアント・メサイア》のステータスは元に戻る。
《ジャイアント・メサイア》
攻撃力700→1200 守備力2000→1500
「そして共振虫の効果でデッキからレベル8モンスター《デビルドーザー》を手札に加える」
「私のワルキューレに傷をつけるとは。その代償は高くつくぞ。ヴリュンヒルデ、攻撃を続行しろ」
《ワルキューレ・ヴリュンヒルデ》の剣によって《ジャイアント・メサイア》が斬殺された。
「ワルキューレ・アルテストとワルキューレ・ツヴァイトでダイレクトアタック!」
インセクト遊羽 LP1800
二体の戦乙女の直接攻撃を受けるも、このターン発生するダメージは《ダメージ・ダイエット》により半減しているためライフは残る。
これでジークフリード・フォン・シュレイダーの場のワルキューレは全て攻撃を終えた。
「凌いだと思ったか。言ったはずだ、フィナーレだと。速攻魔法《時の女神の悪戯》を発動!」
一回戦、二回戦においてこの男は《WalkurenRitt》による『ワルキューレ』モンスターの大量展開のみで勝負を決めていた。
故に女王杯において《時の女神の悪戯》が使用されるのは初だが、アカデミアを次席で卒業した遊羽はその効果を知っている。
「既に序曲は終わり、次の第一楽章へと移っているのだよ。《時の女神の悪戯》の効果。1ターンスキップして再び私のバトルフェイズとなる」
それは数多のデュエルモンスターのカードの中でも『ワルキューレ』にのみ許された時間の跳躍。
これによりジークフリード・フォン・シュレイダーの場の全てのワルキューレは再び攻撃を行うことができる。
そして次のターンになっている以上、《ダメージ・ダイエット》の効果も適応されない。
「ヴァルハラへと去れ! ヴリュンヒルデでプレイヤーにダイレクトアタック!!」
遊羽のデッキに《ジャイアント・メサイア》は一枚のみであり、同じ手段で攻撃を防ぐことはできない。
白馬に跨った青髪の戦乙女の剣が遊羽へと振り下ろされた。