転生一般人は深海棲艦や艦娘と静かに過ごしたい(旧題:何故か、深海棲艦がたむろする様になりました。) 作:八雲ネム
「し、死ぬかと思った」
「それだけ、気持ち良かったんだから逝っても問題ないでしょう?」
「気持ち良さの途中でくたばったら意味ねぇよ!」
離島棲姫達とのハーレムプレイにより、一昼夜ぶっ通しでヤリ続けていたので解放された時には疲労困憊で半日程、眠りこけた後での感想に離島棲姫は満足げにそう言ってきたので思わず、ツッコミを入れずにはいられなかった。
確かに、自分で抜くよりも気持ち良かったけどあそこまで連続して出すにはかなりの体力が必要だったし、気持ち良すぎて逆に痛くなるレベルだったから本気で死ぬかと思った。
それだけ、溜まっていたんだろうが俺としては言うきっかけがなかっただけなので、これからはそう言った事はなしで適度に発散できるからあそこまで濃密な性行為はないと信じたい。じゃないとこっちが腎虚しかねないし。
そう思いながら、仮設住宅の近くに設置された広場で昼過ぎの時間帯から離島棲姫と駄弁っていると姉妹と思われる3人の女性がやってきた。
「久しぶりね、××××」
「………?」
「覚えてないかしら? 高校の頃までお隣さんだったのよ?」
「あ、あー………いたなぁ、学校で有名だった美少女三姉妹。君らか」
「知り合い?」
「まぁ、な」
3人のうち、1番年上だと思われる女性が話しかけてきたので最初は困惑したものの彼女の発言によって、過去を遡って思い出していくと確かに高校の頃まで幼馴染み三姉妹が当時、住んでいた家の隣に彼女達の両親と共に暮らしていた。
特に、真ん中の次女とは同い年で幼稚園時代から一緒の場所に通う程、仲が良かったのだがその関係に変化があったのは俺の家族が交通事故で亡くしてからだ。
事故直後から数日間、奇跡的に助かった俺はそれまで忘れていた前世の記憶を思い出した結果、それまで陽キャ寄りだった性格が陰キャ寄りの性格に変化したので彼女達とは縁遠くなってしまった。
対外的には、事故による後遺症で性格が変わった事になっているが、彼女達は本能的に俺の中で決定的に変わってしまった事を悟った様で、こちらから話し掛けても余所余所しくなってしまった。
挙げ句の果てには、学校で何度も聞かれた事も重なって所謂NTRビデオレターと言われる物を彼女達が送り付けてきたので、幼馴染の関係が破局したんだなと実感したのでこちらからも距離を取った。
関係修復の為に、粘着しても良かったのだが思い出した当時は中身三十路の野郎だったので、特にこれと言って致命的なダメージを受ける事はなく、『あぁそうかい、そっちがその気ならこちらから身を引こう』と言う諦めの感情の方が強かったからな。
その結果、割れたガラスコップの様に卒業するまで関係修復する事はなく、成人式に出席しなかった事も相まって今の今まで彼女達を忘れていたのだ。
「それで何しに来た? こちらから渡せる物はないし、嫁とかの席は隣に居る彼女やその他の連中で埋まっている」
「はん! どーせ、すぐにヤリ捨てられるんでしょ? アンタなんか、つまらない男なんだし? それを私達が相手してやろうって話よ」
「それなら結構。こっちは忙しい身分なんでね。尻軽ビッチは好みじゃないし、相手してる時間はない」
「随分と言ってくれるじゃない。それなら隣の彼女さんに聞いてみようかしら?」
「お好きにどうぞ」
俺の質問に、学生の頃はやや強気だった末妹がアバズレ女の口調で言ってきたので、10年近くも年月が経てば良くも悪くも人って変わるのなーと思いながら冷淡に受け答えした。
これが、何も知らない子供や学生とかであれば取り乱したり、感情的になったりするのだろうが今の俺は肉体的にも精神的にも大人の仲間入りを果たしているし、中身に至っては人生2周目の人格だ。
精神支配や拷問の類いなら兎も角、普通の社会生活を送る範囲で発生する並大抵の出来事に対して冷静に対処しようと思える程に落ち着いているし、現在だって外を出歩いている時に犬の糞を踏んだ時の気分で話しているに過ぎない。
その為、早く帰ってくれないかなぁと思っていると話を振られた離島棲姫が余りにも滑稽な物を見た様に話し始めた。
「余りにも滑稽だわぁ」
「な、に?」
「だって、事故によるショックやら相続の手続きやらで参っていた彼を捨てといて今更来るなんて、誰がどう見ようがその男に捨てられたんじゃないのぉ?」
「それが………なんだって言うのよ」
「あはっ、碌に反論できないのを見るに図星だったんだねぇ?」
人類と深海棲艦、と言う種族の違いはあれど女としての勘なのか、口八丁で元幼馴染の末妹を追い詰めていく様を見るとどこか、スッとする感覚があった。
(どうやら、どこかでつっかえていた所があったんだろうなぁ)
そう考えながら、末妹の反論を綺麗に論破していく離島棲姫の話を聞いていると彼女は徐に端末からある映像を流した。
「おいおい、いつの間に撮ってたんだよ」
「貴方が失神していた時からよ」
「マジかよ。オカズにするのは兎も角、ネットに流すんじゃねぇぞ? 話が拗れるからな」
「えぇ、あの気持ちよさを知ってるのは私達だけにしたいもの。他の誰にも渡さないわぁ。特に目の前にいる尻軽アバズレ共になんか絶対に渡さないから」
「おぉ、怖い怖い」
その映像とは、離島棲姫達に逆レされている様な行為を撮影した様子でまな板族の離島棲姫の他にも、目の前にいる三姉妹よりもスタイルの良い深海棲艦が居て、見方によっては多数の女性を侍らせている様にも見える。
その結果、それまでやつれていて黙っていた次女が昔の俺との違いにショックを受けてその場で嘔吐してしまい、末妹は茫然自失と言っても良い程の顔面蒼白になっていた。
そして何より、特に〜からの言葉は戦闘時に於ける雰囲気と威厳を撒き散らしながら言ったので、体を重ねた俺ですら恐怖を感じたので三姉妹からすれば化け物を相手にした様な感じを受けたんじゃなかろうか。
そう思いつつ、三姉妹の様子を伺うと完全に戦意を喪失した様子でフラフラと千鳥足になりながら彼女達は来た道を帰っていった。
「大丈夫なのか?」
「えぇ、戦意を完全に挫いたからもう2度と来ないだろうと思うわぁ。それに、彼女達の魂に干渉して記憶を覗き見た際に分かったのは大勢の男に振られては男漁りをしていた上、その際にできた多額の借金を返せなくなって3人とも春を売る仕事に就いているらしいわぁ」
「悲惨な結末だな。同情しないが」
まー、彼女達が入れ込んでいた男は如何にもチャラくて危険な輩な上に引っ換え取っ替えしていれば、奈落に堕ちていくのは当然の結末だなと思いながらも清々した気持ちだった。
「それにしても横槍、入れちゃったけど大丈夫だったかしら?」
「勿論だ。それに………」
「それに?」
「胸の奥底に引っ掛かっていた棘を取る事ができた。これで漸く前に進めそうだ」
「そう。それは良かった」
言い出すきっかけを探していたのは、あの三姉妹に捨てられた過去があったからだと今となって気付いた為、それを清算できた以上は後腐れなく前に進めると思えてきた。
何しろ、過去が過去なだけに離島棲姫が来る以前から可能な範囲で大胆な行動に出ない様にしていたのだが、それに一区切り付いたともなれば心の負担が軽減されると言う物だ。
その為、交渉などでの慎重さは今まで通りだが機会があれば行ける所まで行こうと思いながら、これからの事に関して相談した。
やや無理矢理な感じはあると思いますが、中々手を出さなかった理由を書いてみました