転生一般人は深海棲艦や艦娘と静かに過ごしたい(旧題:何故か、深海棲艦がたむろする様になりました。)   作:八雲ネム

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第40話 反発に対する説教

「後は武蔵達から説明が   

「ちょっと待てよ!」

   何か?」

 

 俺からの説明を終わらせて、叢雲や武蔵に説明を引き継がせようとした時に眼帯を付けている軽巡、天龍が止めに掛かってきた。

 

「本当に深海棲艦と共闘できるのかって疑問に答えろよ!」

「質問にはお答えできない」

「私達だって無闇矢鱈に死にたくはないわ!」

「そうだ! そうだ!」

「対策は何か考えてるんだろうな!?」

 

 彼女の質問に、答えられない旨を伝えると次々に他の艦娘からも質問や要求が一方的に投げかけられてきた為、チラリと武蔵達を見ると肩をすくめたので軽くため息を吐いてから持ってきた資料をバンッと講演台に叩きつけて大声で言った。

 

「ファッキュー!! 深海棲艦の餌にすんぞ!!」

 

 あまりの大声に、マイクは音割れの音を出したので騒がしかった艦娘達は黙りこくったので話を続けた。

 

「質問すれば答えが返ってくるのが当たり前か、あぁん!? 何ら責任を持つ必要ねぇお前らは幼児の様に自分中心に考え、求めれば周りが右往左往して世話を焼いてくれる。そんな事を臆面もなく、考えている。甘えるな!」

 

「俺らはテメェらのお母さんではない! 昨今の世界情勢から、早急に大規模な深海棲艦の侵攻を撃滅する方法を確立させなければならない! その為なら、穏健派であるこの基地にいる深海棲艦と手を組まないと人類に明日はない程、逼迫している!」

 

「絶望的な状況下において明日を切り開き、人類文明を存続させる為に敵対同士だった奴らと共闘するには、戦術の一つ一つ擦り合わせなければいけないんだ! お前らがここで成すべき事はその作業をするしかないんだ!」

 

「一つ一つ、やってかないんだったらこの基地に居場所はない! それでも人類文明の存亡より、自分の考えや価値観を優先する奴はすぐに出ていってもらう!」

 

 俺の言葉に、艦娘は完全に黙りこくってしまったので少し息を吐いてから講堂から出ると叢雲や武蔵が話を引き継いだので、執務室に戻って一服していると離島棲姫が来た。

 

「お疲れ様」

「全くだよ。普段とは違う奴の態度を演じ切るのは中々に大変だった」

「それでもあれだけ言えば、多少は効果があるんじゃない?」

「どーだか」

 

 前世も含めた人生経験において、大人数を率いて何かを成そうとした経験はなく、あったとしても10人にも満たない少人数のリーダーや係長ぐらいなものだった為、説明する際にどうやって話せば良いのかでかなり悩んだ。

 艦娘に舐められる態度だと今後の運用に悪影響だし、かと言って厳し過ぎる態度で喋っても反感を買って叛逆されるかもしれないので、迂闊な態度で望めない以上は逆にインパクトのある態度で話すしかなかった。

 その為、参考にしたのは某中間管理職の利根川氏の話し方を参考にして艦娘側が反論や騒ぎを起こさなかったら、淡々と終わらせるが反論や騒ぎを起こした時点で実写版の限定ジャンケンの開始直前に言った演説を引用しようと思っていたのだ。

 

 流石に、人生を賭けたゲーム直前と深海棲艦による大規模侵攻とでは状況が全く違うので、丸パクリする訳にはいかなかった事から内容の変更は行なったがそこそこの出来にはなったと思う。

 これで、形だけではあるが艦娘も深海棲艦と共闘はできる様になったと思うのだが、今回の演説でどこまで彼女たちに響いたかが分からないのと演習などに対してどこまで真剣にやってくれるかは分からないので今はまだ様子見ではある。

 とは言え、今回の件で他の基地なんかに移動した艦娘がどれだけ数が多かろうとも残った艦娘に訓練や演習などをして、練度向上をしないと実戦では役立たずになってしまうので今後のスケジュールを確認していると叢雲達が入ってきた。

 

「お疲れ、どうだった?」

「正直、微妙ね。艦娘である私達の話すら真面目に聞こうと思ってない態度だったもの」

「あれだと半分も残れば良いほどじゃないか?」

「仕方ないんじゃない? 離島棲姫達を見ればレベル1の勇者が最初の街や村を出た瞬間に魔王本人か、幹部クラスの奴が何人も来る様なものだしね」

「逆効果だったかねぇ」

 

 姫級や鬼級、と言った共同基地に在籍しているラスボスクラスの離島棲姫を始めとする深海棲艦が講堂に勢揃い、と言うだけで艦娘達には強い圧迫感を与えるのが目的だった為、軽く反省こそしても戦力的にも下手に舐められたくないと言う事で、俺の下で建造された艦娘がどこまで減るのかが楽しみではある。

 

(歪んでるなぁ。まぁ、それも離島棲姫達の影響を考えれば当然と言えば当然だが)

 

 当初こそ、艦娘のハーレムをと願っていたが離島棲姫達によるハーレムで満足できてしまったので余裕がある分、執着しなくなったのもあるが深海棲艦だけで良いじゃないかと言う慢心も多少は自覚している。

 深海棲艦に対して、艦娘による攻撃が最も効果的なのだが深海棲艦の間でも攻撃は通るらしいので、平時であればそこまで気にしなくても良いのだが今は戦時に近い状況なので、敵か味方かで揺れる艦娘よりも一蓮托生な深海棲艦の方が良いと感じているからだ。

 

「まぁ、他の基地に移籍するならそれで良いじゃないか。今の日本に必要なのは、纏まった数の艦娘と彼女達が必要とする燃料や弾薬の補給体制なのだから」

「それもそうね。じゃあ、移籍する艦娘の数に合わせて大型艦の建造の片手間に建造すると言う形で良いかしら?」

「あぁ、それで頼む」

 

 その為、移籍する艦娘は引き留めない方針で決まったので翌日以降の訓練や演習などのスケジュールを離島棲姫や叢雲達、執務室にいるメンバーで確認していった。

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