転生一般人は深海棲艦や艦娘と静かに過ごしたい(旧題:何故か、深海棲艦がたむろする様になりました。) 作:八雲ネム
それと、新年一発目の投稿なので少々短め。
「やっぱり、こうなるよなぁ」
「艦娘は深海棲艦の1.5倍の数が参加したけど練度の差がね」
「薄々、分かってたけど熟練兵と新兵の間を取り持つ一般兵がいない事が弊害になってるなぁ。これに関しては要対応だな」
「戦闘経過を見通すと先遣艦隊との差が明らかだね」
意図せず、大規模演習に入る事になったのだが無人機による中継映像で明らかになったのは、インド洋へ出撃した先遣艦隊に参加した艦娘と建造してから日が浅い海外艦娘とでは、練度に決定的な壁があると言う事だ。
片やレベル50以上の艦娘、片やレベル1の艦娘で連携を取るにはかなり無理がある為、最終的に離島棲姫達は平押しした結果として練度が未成熟な海外艦娘の方から撃破して残った艦娘も各個撃破する事になった。
これに関しては、時雨や武蔵と言った日本の艦娘と演習でも度々、発生していたので想定できていたもののここまで鮮やかに負ける光景を見せられたら即堕ち2コマシリーズを連想せざるを得ない。
「まー、負けた側の愚痴は後で聞くとしてこの後は報告書と始末書の作成だわな」
「手伝うよ」
「おう、消費した分の集計を頼む」
その為、演習が終了した事に対する合図を参加した艦娘達へ送ってから報告書などの事後処理に取り掛かると、一通の暗号化が施されたメールを受信した。
こう言うのは滅多にないし、あったとしてもすぐに削除するので普段は気にしないものの、送ってきたのが政府から派遣された担当の沢口さんからのメールだったので暗号化を解除するパスワードを入力した。
「これは………当然と言えば当然か」
すると、内容は海外艦娘に関する情報についての開示請求であり、理由としては外務省経由で西欧諸国を中心に大使館が騒ついているとの事だった。
深海棲艦による大規模侵攻が発生する前であれば、そこまで気にする様な事でもなかったのだろうが発生後の混乱で調整が上手く行かずに外務省はかなり大変らしい。
そんな中で、混乱の渦中にある大使館が自分達の権威を維持しようと自分達の国に所属する艦娘を呼び寄せたい、と言う思惑があるとも書かれているので彼女達次第だと丁寧に返信して作業に戻った。
その際に幾つかの指定があって、会合は今から1ヶ月後なのだが移動の為のバスをレンタルしてくれた一方、そのバスに乗るのは各国の代表的な艦娘と共同基地の代表として俺に加えて秘書艦として2名まで参加する事が許可された。
(参加しなくても良い、と文面に書かれてるけどほぼ強制参加だろうなぁ………やべぇ。英語なんて壊滅的だぞ?)
一応、お偉いさん方との会合において失礼がない様に礼儀作法は身に付けつつあるが、中学英語ですら怪しい俺からすれば海外の人が参加する会合でボロを出さないで会話をする事は無理だろう
その為、ダメ元ではあるが離島棲姫にその事を伝えると彼女達でしか、できない方法を提案された。
「た、魂を介して本格的に外国語を習得させる………君らじゃないと不可能な方法だな」
「それもあるけど貴方だからこそ、できる方法よ?」
「何故に?」
「だって、私達と精神的に深く繋がる方法だもの」
「あぁー、なるほどねぇ」
その方法とは、磨鎖鬼提督と初めて遭遇した様に俺が寝ている間に魂を深海に住まう彼女達の元に引き寄せる方法であり、彼女達を手元に置いて親密な関係になった俺だからこそ、できる方法でこれを他の人でやると悪夢となるらしい。
しかも、最悪の場合は悪夢によるストレスから心不全等の突然死に繋がる、と言うのだからかなりの綱渡りだった事に軽く青ざめたのだが当時は身寄りがいない状態だったからくたばっても問題ないかぁと開き直る事にした。
今は色々とやる事が多いので、そこまでの大博打に出る事はできないが何度も経験して慣れている上、当時は無作為に金を稼いだ事で若くして隠遁したニートだったので金には困っていなかったし、そもそも艦これって言うコンテンツに登場する彼女達だったからそこまで拒否感はなかったのもの大きい。ゲームのシステム上、攻略するのはかなりキツかったが。
「にしても海の面積が地球の7割だった事に感謝しかねぇな。海洋に関係した人達の怨念やらを介して知識を得る事ができるんだから」
「その分、呑まれたら自我は保てないわよ?」
「その時はその時さ。たまたま、ちょっと変わった世界でコンテニューできた人生なんだ。失ったものもあるけど悪くない人生だよ」
「そう。なら問題ないわね」
前世や今世の人間関係を始め、薄っぺらい人生の中で失ったものはそこそこあるが離島棲姫を始めとする深海棲艦や時雨を始めとする艦娘と言った新たな人間関係の構築と言うそれを補って余りあるだけの物を得た。
なので今の俺に悔いはないし、今この瞬間に離島棲姫に殺されても良い人生だったと思いながら絶命するだろうと考えている為、海難事故や海戦でくたばった人達の怨念に呑み込まれて彼らの一部になっても文句は………あるな。
勝手にくたばるのは兎も角、くたばった後で怨念の一部になって人類に敵対するのは流石に嫌なので、そうなりそうならサクッとくたばれる様に離島棲姫に頼んでから深海棲艦による語学の勉強をしようじゃないか。
今年もよろしくお願いしまぁす!(サマ○ウォーズ終盤でエンターキーを押す時並にデカい声で)