転生一般人は深海棲艦や艦娘と静かに過ごしたい(旧題:何故か、深海棲艦がたむろする様になりました。) 作:八雲ネム
「難民申請、通すからこっちで雇って必要なもんは揃えとけって無茶言うぜ」
「その分、必要書類を回してくれる事は幸いね」
「弾丸の規格はどうするの? 結構、多種多様だけど」
「そこら辺は個別でアンケートなりを取るしかないわね。1,000近くになるし」
政府と交渉をした結果、アイオワを筆頭としたA国艦娘の難民申請は簡単に通ったのだがその代わり、彼女達を共同基地に雇い入れて戦力として組み込めとのお達しが来たのでその調整に追われている。
何しろ、現在の共同基地にはR国以外の日本を含めた9ヵ国*1艦娘が集結した結果、多国籍による国際な連合艦隊になった訳だが問題になるのが使用する弾薬が多種多様になってしまった事だ。
平和な時代であれば、演習などの限られた場所で使うので少数生産少数消費として多種多様な弾薬を使っていても問題ないのだが、大量生産大量消費が前提の戦時下では不安がある。
何しろ、戦闘を行う上で欠かせないのは万全な補給であり、万全な補給を行う為には臨機応変にて即応性のある輸送トラックや輸送船による網の目の様に広がる輸送網が必要であり、物量よあれと唱えただけで物資は湧いてこない。
WW2のアメリカが行なった様に、大量の物資を生産して管理し、会計して輸送を行なって現地で消費させなければ物量や兵器として機能しないのだが、今の日本にはそれを行えるだけの体制は道半ばと言った所だ。
なので戦艦の主砲などの連射速度が遅く、使う艦娘が少ない砲弾薬は別にしても巡洋艦以下の主砲を始め、対空砲や対空機銃と言った大人数が使用して大量消費が見込まれる砲弾薬にかんしては可能な限り、生産ラインを一本化したい。
具体的に言えば排水量が少なく、船体の規模的に主砲と対空砲の両方を搭載できない駆逐艦や軽巡洋艦はそれぞれ単一の両用砲のみを搭載し、重巡洋艦などの排水量に余裕がある艦艇に関しては主砲と両用砲の併用を行う予定ではある。
また、対空機銃に関してはボフォース社製の40ミリ機関砲と20ミリ機関砲を主力の対空機銃として積極的に採用するのだがその際、艦娘からの反発は出るだろうがそれを取り合っていたらキリがないので生産ラインが構築できるまで我慢してもらうしかない。
これが平時であれば、指揮下の艦娘にこんな無茶な事を押し付けずに規則さえ守れば好きにして良いと言うのだが、今は戦時なので個人の主義主張よりも国益などを優先せざるを得ないので無理強いせざるを得ないのだ。
雇用主である国からは無茶振りを押し付けられ、共同基地で雇用している艦娘から強い突き上げが来る事を考えると、中間管理職である基地長は大変でござると胃をキリキリさせながら仕事をしながらその場に居た瑞鶴達に聞いてみた。
「にしても良かったのか? 元の装備に思い入れがあったりしない?」
「××××、私達は改装してなんぼの戦闘艦よ? より良い兵装があればそれに転換するだけよ」
「悪くはないんじゃない? 昔なら自国で生産された武器しかなかったからそれで戦うしかなかったけど今はそんなでもないしね」
「寧ろ、良い物は積極的に取り入れないと負ける原因になりかねないから当然と言えば当然よ」
「それもそうか」
すると手伝ってくれている瑞鶴を始め、暇つぶしで来たレキシントンやヴィクトリアスと言った空母の面々は、他国の兵装に転換する事に対して忌避感や拒絶反応はないらしい。
まぁ、空母の場合は艦載機の方が主力になるから新しい機体に更新できる様になったら更新するし、艦載砲なんかも対空砲や対空機銃が中心だからそこまで抵抗感はないと思われるので当然の反応ではある。
(こうなったら
一極集中させる各種兵装の選定に加え、使用弾薬も含めた量産体制の構築を計画している中で、全体そのものを大規模に改装しようとする発想にまで至ったものの組織の上に立つ者の悩みの種であるコストが気になってしまった。
船体を拡張する、と一言で言っても元々の強度に対して無計画で継ぎ足したら2つの境目で脆性破壊などを起こしかねないから慎重に設計しないといけないし、そもそもとしてそこまでして拡張するなら新規設計で良くないか?と言う話になってしまう。
それに大規模改修をする場合、それぞれの船魂から分霊化している艦娘自体が元の状態とはかけ離れる可能性があり、パラドックスの1つであるテセウスの船と言う全てのパーツを入れ替えても同一の物として扱うのか、と言う疑惑が浮上するので感情的に難しい。
その為、大規模改修の件は棚上げにして当面は兵装の転換や原始的なCICの設置に留めよう、と思いながら作業しているとレキシントンが爆弾発言をしてきた。
「所で、アドミラールは艦娘と一緒に寝たのかしら?」
「いや………寝てないな。どうしてだい?」
「離島棲姫達、深海棲艦とは寝た話はよく聞くけどズイカク達からそう言った話を聞かなくてね」
「あーね、確かになくて当然だ。何せ、レベリングを優先してたからねぇ」
「じゃあ、私にも初夜のチャンスがあるわね!」
「なっ!」
「あー………」
離島棲姫達と散々、ヤリまくっているので寝たかどうか、ヤったのかヤってないのかと言った話に変な緊張はしなくなったものの、艦娘との初夜に関しての発言が出た瞬間に瑞鶴が大きく反応した。
別にヤっても良いんだよ。時雨とか、叢雲を誘えば了承してくれるだろうから先遣艦隊から帰ってきた後とかに誘うだけで艦娘との初夜は済ませられた。
そうしなかったのは、気持ち的な部分もあるがなし崩し的にヤると他の艦娘が嫉妬や不満の爆発で共同基地内の秩序が崩壊するリスクがあるので、秩序の維持を保つ為にもケッコンカッコカリのシステムを利用してそれまでは艦娘とはヤらない事を宣言していたからだ。
じゃあ、深海棲艦とヤってるのはどうなんだって言う意見も出たが彼女達は共同基地が開設される前からの協力者で、俺個人が雇っている私兵だと言う事で押し通した。政府からそう言う
それはそうと、ケッコンカッコカリの制度はこの世界でも生きている様で練度の上限に達しないと効果が出ないのだが、ジュウコンカッコカリも可能との事だったので下手に嫉妬させて拗らせたらnice boat.で有名な伊○誠ルートに入りそうだ。
まぁ彼の場合、血縁的にメインヒロインの2人と共に悪い意味でその血の
「レキシントン達には言ってなかったが、練度が上限に達するまではヤらないぞ?」
「つまり、本気でヤってないの?」
「離島棲姫達とはヤったけど君ら、艦娘とはまだだな」
「じゃあ、今ここでヤりましょう!?」
「待て待て待て! 何でそうなる!?」
「とある鬱アニメでやっていた様に浮気癖のある男が他の女とヤったら刺せるからよ!」
「リアルnice boat.は勘弁だ!」
「ヤってしまえば関係ないわ!」
その為、ケッコンカッコカリをしない限りはヤらない事を伝えるとレキシントンは悪戯を思い付いたかの様な悪い笑みを浮かべながら、俺に迫ってきたので全力で抵抗すると妙に反応した瑞鶴はすぐに彼女を引き留めようと行動に移してくれたし、ヴィクトリアスも冗談が過ぎると窘めてくれた。
「まぁ、流石に刺すのは冗談よ? ただ、本物の結婚って訳じゃないんだし、ヤるにしても離島棲姫よりも魅力的に映さないとヤり損だから当面はなしね」
「ふぅ」
「それに、ヤったんだったら責任はちゃんと取ってもらうからね?」
「入籍しろって事だろ? 当然の責任だねぇ」
「じゃないとアイオワ達が砲爆撃するって言ってたし、私も艦載機をけしかけるわ」
「流石にそいつは勘弁してもらいたいな」
レキシントン曰く、フリーダムな貞操観念を持つA国人なんてポルノビデオにしかいない上、クリスマスに愛を囁いたのにそんなつもりじゃなかったと言うのは殺害も視野に入れるレベルでスラムのチンピラでも袋叩きにするそうだ。
これには理由があり、A国に於ける貞操観念は人口の7割以上がクリスチャンな事を踏まえれば当然の事で、結婚する事自体は簡単でも離婚するハードルは宗教上の問題でかなり高いとの事だ。
そう言ったのも含めて、色々と揉め事を増やさない為に艦娘には手を出して来なかったし、出すとしてもケッコンカッコカリを済ませて一生涯、面倒を見る覚悟ができてからにしようと固く決意した。