転生一般人は深海棲艦や艦娘と静かに過ごしたい(旧題:何故か、深海棲艦がたむろする様になりました。) 作:八雲ネム
第66話 核兵器の使用(分岐ルートあり)
人間は1人でできる事に限りがある。
多くの人が、この事を意識無意識のどちらかで知っていた為に生きる為に必要な仕事を分業化する事によって文明が発達し、現代に至る訳だが共同基地でもそれは変わらない。
元々は、深海棲艦との窓口というもっともらしい建前で建設されたものの、政府側の本音としては離島棲姫達と関係を持つ俺の監視を行い易くする為に建設された。
平時であれば、共同基地で艦娘が増える事すら政府の許可が必要になるレベルでこちらも行動が制限されていたものの、今は戦時なので人材の確保と訓練と言う名目で緩和された。
何しろ、離島棲姫達を伴って大西洋に派遣される間の共同基地は誰が運用するのか?と言う問題が発生していた為、俺の様に短期間で大人数の艦娘を生産・運用ができなくとも素人でもある程度の艦娘で運用する事ができるようにしておきたい、と思うのは組織として当たり前の考えだと思う。
その為、共同基地所属の提督を募集をすると数十人が応募してきたが書類選考と面接、そして最終選考としてシミュレーション上ではあるが艦娘を運用できるかの適性検査を行い、適性ありとして正式に採用できたのは5人だった。
まぁ、今世の日本は軍隊として一定の戦力を有しているとは言え、志願制を採用しているので軍隊に入りたい様な輩でもない限りは兵器の運用なんて物を学ぼうとは思わないし、学ぼうとするとどうしても独学になるので5人も残ってくれただけでもありがたい事だ。
もっとも、残った5人は欧州大陸での大規模侵攻や共同基地がある程度、メディアに出ていた事から興味を持ち始めて共同基地に来るまでに多少の知識を身につけてから応募してきた為、他の人よりも使える状態だったので採用したのが真相だ。
とは言え、採用当初は素人から毛が生えた程度の知識しかなかったので艦隊運用から政府とのやり取りまで、共同基地を運営するのに必要な知識や技術のイロハを教えながら彼らにも駆逐艦の艦娘を建造してもらった。
最初こそ、小型艦艇かよと文句を言われたものの小型艦艇の運用すらできない奴に戦艦などの大型艦艇の運用は任せられないと言う話で通したのだが、どうしても納得できない奴が1人いたので実際の演習で分からせた結果、悪態を吐きながら去ってしまった。
その結果が5人なのだが、残ったメンバーは真面目の部類に入る人達だったので半年と言う期間で小規模とは言え、艦娘の運用は卒なくできる様になった。
「うーん、そろそろ複数の艦隊を1つの艦隊に纏めて運用する連合艦隊の指揮を経験させても良いかもしれないねぇ」
「いや、その前に艦隊のメンバーをローテーションさせていくのに慣れさせる方が先だろう。何をそんなに焦っている?」
「………個人的な勘とか、予感の範疇ではあるのだがね」
新たに入った5人は、それぞれの建造で来てくれた艦娘達を艦隊に組み込んで離島棲姫達との実戦に近い演習を行っているのだが、その推移を観察しながら武蔵に話しかけると冷静な反応が返ってきた。
それも当然で、彼らも徐々に建造して1人あたり30人前後、多い奴で50人程の艦娘を指揮下に置いているものの採用されるまで軍事に対して素人だった上、アズ○ンとかのゲームをやった経験はあれど実物でやった事がないが故に艦隊運用に関する経験値の不足は否めない。
まぁ、経験値の不足で言えば俺も人の事は言えないのだが俺が共同基地の基地長になった当初にやる事と言えば、深海棲艦と艦娘の仲裁の他に政府や海軍基地との折衝と言った組織の運用に必要な事が重要視されていたので、艦隊運用にまで気が回らなかったのだ。
その為、大まかな方針を決めた後の艦隊運用は離島棲姫達や武蔵を始めとする艦娘達に任せていたのだが、これが功を奏した様で思う所はあるが彼女達自身で話し合い、自発的に解決する様に行動してくれたのだ。
そう言った背景から、人の事は言えないのだが新人に対する訓練をハイペースで行う理由は後人の育成と言うのもあるが、欧州戦線の情報を加味して悪い予感がビンビンに立っているのだ。
「近い内にR国やC国が核を使う可能性がかなり高くなっている予感がする」
「………そう、なのだな」
「あぁ。正直、使ってほしくはないが彼の国らは1年以上にわたって戦争を続けている国だ。向こうの深海棲艦が引かなければ国力に限界が来る前に使うだろうな」
「やれやれだな」
「全くだ」
その悪い予感とは核兵器使用の機会であり、これまでに集めた情報とは別に本能的なナニカで近い内に高い確率で使うだろうと言う予感がするのだ。
そして、使った後は俺が先遣部隊の長として離島棲姫達や武蔵達を引き連れて大西洋へ行く事が決まっている為、今の内に彼らに教えられる事は教えておこうと思ってハイペースにしている。
(いやホントに辞めてくれよ〜。往々にして悪い予感は当たるって相場が決まっ、て………っ!)
その為、撃たない様に祈っていると急に空中で火の球が炸裂して強力で高温の爆風が一瞬にして押し寄せ、そして急速に火の球が炸裂した方向へ爆風と共に引き寄せられる、と言う強い幻覚を見た。
そして、それが何度も何度も発生するのを見せられた為に全身の毛が逆立ち、冷や汗が溢れ出してくるのを止められなかった。
第三者視点
その日、R国とC国を中心に大規模侵攻が発生する前から条約などに関係なく、核を保有している国は事前に取り決めた日時で弾道ミサイルを中心に核兵器を使用した。
目標は欧州大陸全域の主要な場所全て。
大規模な港湾施設からパリやベルリンといった首都や大都市、物資の大規模な集積地点から通常兵器で耐え忍んでいる戦線の全てに向けて念入りに焼き尽くす為、1,300発もの戦略核及び戦術核が使用され、大小様々な火球が発生して地上にある深海棲艦の全てを焼き尽くした。
これにより、地上から巻き上げられて放射能汚染された物が死の灰や黒い雨となって地上に降りてくる環境汚染が発生したものの、10年後や20年後と言った将来的な被害よりも目の前の脅威に対処する為、核兵器を使用した各国の首脳陣は決断して実行した。
何しろ、最前線で戦っているR国は兵器の消費に生産が追い付いていない為、日に日に目減りしていく通常兵器郡を温存しないと反抗作戦の時に支障が出る上、戦えなくなった時点で国として滅ぶ為に使用に踏み切った。
C国も自国の戦力を援軍として、R国に対して抽出しているもののそれに反比例する様に国内にある軍閥への影響力が低下している為、軍閥の動きがきな臭くなっていた。
それに加え、仮にR国が負けて消滅するような事が起きれば直接的な国境で4,200キロ以上、両国の間に挟まれている国のR国側の国境で3,400キロ以上と言う長大な距離のどこからでも侵攻が可能になる。
しかも、今はまだ二正面作戦に出る余裕がないのか、お行儀良くR国に絞って戦っているものの何かしらの要因で二正面作戦に出た場合、中東方面にも戦力を割かなくてはいけなくなる為、C国としてもR国には倒れてほしくないので核兵器の使用に踏み切った。
大国である3ヶ国が決断した事により、他の核兵器を持つ中小国も追従する判断を下して各々の国が欧州大陸に向けて核弾頭を搭載した弾道ミサイルを発射した。
その結果、1,300発もの核兵器が欧州大陸で炸裂して上陸済みの深海棲艦の多くが熱と爆風、そして放射能汚染の影響を受けて苛烈な侵攻が止まったのでR国は反撃に出る事にした。
はい、最終章の始まりなので、前回の投稿で投票してもらったアンケート結果は以下のようになります。
①.幸せな暮らしを送るルート…………75票
②.新しい国を立ち上げるルート………61票
③.深海棲艦に取り込まれるルート……27票
④.負けた責任を背負わされたルート…1票
⑤.無責任のツケを払わされたルート…3票
⑥.All ending ……………………… 82票
と言う訳で、All endingのルートになりました。
いやー、最初は①のルートになるかと思っていたんですが途中からAll endingの票が伸びまして意外だなと思いました。②のルートも結構伸びましたが。(アンケートも貼っておきますね)
それはそうと今回、核兵器を保有している国が核兵器を使用しましたが使う量が少なければ④の負けた責任を取らされるバッドエンドのルートに入ります。
詳細はハッピーエンド後に投稿しますのでよろしくお願いします。
どのルートが見たいかのアンケート
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①.幸せな暮らしを送るルート
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②.新しい国を立ち上げるルート
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③.深海棲艦に取り込まれるルート
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④.負けた責任を背負わされたルート
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⑤.無責任のツケを払わされたルート
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⑥.All ending