気持ちのいい朝です。朝の音が聴こえ、額の辺りが心地よく暖かい。
ピュロチュンチュン。この音を聴くだけで私はつい微笑んでしまいます。枕元に置いてある杖をとって、ベットを慎重に降りて背中を伸ばす。
「気持ちのいい朝です」
「そうだな。」
監視の男の人もそう思うみたいです。
「メシはそこに置いてある。」
「はい、わかりました」
ゴツゴツとした杖を持って、床を叩きながら、ご飯を探します。
カツン
やった!今日もご飯を散らかさずに探すことができた!
私は杖を抱きしめながら、ゆっくりと近くに腰を下ろします。
それから杖を床に置いて、ご飯を食べる際の挨拶を行います。
頭を床につけ、
「ありがとうございます」
手をふらふらさせると、コップと冷たい円が2つあります。今日は2つあるみたいです。左の方に乗っているものは、パンでしょうか。とりあえず、ちぎってみます。ザラザラしていて、少し力を入れればちぎれ、酸っぱいパンの匂いがします。食べてみると、やはりいつものパンです。でも、今日はいつものより大きい気がします。最近、お腹がいつもより減ることが多いので嬉しいです。しかも、あと1つあります。
もう1つの方は、汁物ですね。冷めてはいますが。少し指が濡れてしまいました。指を嗅ぐと、お肉の匂いがします。汁物とは言え、お肉が食べれるのは久しぶりな気がします。
今日は何か幸運な日です。
水を飲みきると、最初と同じように感謝の挨拶をします。
「ありがとうございました」
私が朝ごはんを食べ終えると、監視の男の人が、部屋の鍵を開けて、食器を片付けます。
でも、今日はいつもとちょっと違うみたいです。
監視の人が、私に近づいてきて私の服をせかせかと脱がします。私がなすがままにされていると、私を床に押し倒したのです。
「おい、このことは黙っとけよ?」
男の人の低く怖い声が私の耳の傍で響きます。
今日は変わった日です。いつもより朝ごはんが豪華で、普段は朝に行われないことが行われます。記念日か何かなんでしょうか?
「わかりました」
監視の人が私に服を着せてくれます。
私は目が見えないので、1人では何もできません。でも、私の周りには私を助けてくれる人が沢山います。
私に与えられた部屋は、随分小さいものです。正直に言うと。私は外に行ってみたいです。その事を前、監視の人に言うと、笑ってくれました。
いつか、外に出れる日が来るのでしょうか?あの外からの朝の音は何処から来るのか、私は気になっているのです。
そんな考えにぼぅとしていると、すっかり私は服を着せられていました。
「ありがとうございます」
監視の人が出ていって、鍵を閉めます。
コツコツと、硬いブーツの靴底が廊下に音を響かせます。朝と夜のこのコツコツとした音、これも私にとって大切な音です。
私は床のどこかに転がっている杖を手探りで探すために、四つん這いになります。手のひらと膝を冷たく硬い床に当てながら、這いずり回って杖を探します。
コツン
ありました。杖を掴んで、私は立ち上がります。朝の暖かさが顔に当たります。また、朝の音が鳴りました。
私は目が見えません。でも世界は美しいと思います。
初投稿です。
今日のハーメルンの天気を教えてください。