TS外道転生者のガゴウ   作:般若バール

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プロローグ2

 

 狼男さんと別れてからおおよそ半世紀が経ちました。現在はゲームの開始、約3年前になります。

 

 ゲームでは生活苦から賊へと堕ちた民衆が暴徒とかし、村が襲われ、両親と住処を失ったところから物語が始まります。

 しかし、大丈夫だとは思いますが、万が一があっては困るのです。そう、万が一暴徒に主人公が殺されてしまったら非常に困ります。これまでの経験から世の中イレギュラーはいくらでも起こると学びました。

 

 ですので

 

「それでは皆さん、手筈通りにお願いします。子供は絶対に殺さないこと。これだけは厳守でお願いします」

 

「「「ウィーっす」」」

 

 そう言って配置に向かって行く賊っぽい皆さん。

 賊っぽい見た目をしていますが彼等は本当の賊ではありません。国が賊の仕業に見せかけて邪魔者を処理する時に活躍する国営山賊、特務機関『山猫』部隊の皆さんです。

 引退後にはしっかりと年金もでる公務員です。

 他にも海で活躍する国営海賊の『海鳥』などもあります。

 

 現在私は主人公が住んでいる村を山猫の皆さんと包囲しています。目的は主人公の保護です。

 そう、暴徒に村が襲われる前に先んじて私が村を襲い、万が一にも主人公が殺される事が無い様に保護するのが目的です。

 村人の皆さんはどうせ死ぬ運命にあるのです。むしろおまけで助かる子供達の分、本来の運命よりも救いがあると言えるでしょう。

 

 村から少し離れた場所の草むらに寝っ転がりながら空を眺めます。

 現在時刻は夜の12時を過ぎたあたりで、満天の星空が見えます。前世の汚れた空気ではここまで綺麗な星空は見えませんでした。

 100年たっても見飽きることはありません。

 

 目を閉じて耳をすませば、風と虫の声に混じってだんだんと人の叫び声が聞こえてきます。

 

 草花の香りに混じり、物が焼け焦げる香りが鼻孔をくすぐります。

 

 

 思い返せばここまで長い道のりでした。ようやくここまで来れました。

 やる事なす事上手くはいかず、手探りで進めて、最初の計画からはかけ離れた位置に来てしまいました。

 それでも、何とか辿り着きました。

 

 ここからが新しい始まりです。

 

 出来る限りの準備をしてきました。失敗も成功も、沢山の物を積み重ねてきました。

 瞼を閉じればこれまでに出会ったいろんな人が浮かび上がります。

 正直に言って、とても楽しかった。

 

 きっと今回も上手くは行かないのでしょう。それでも、まぁ、なる様になるでしょう。

 

 聞こえてくる虫の声に耳を傾けながらこれからの未来に想いを馳せゆっくりと眠りの世界に落ちていきました。

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