ブルーアーカイブ〜からくり仕掛けのメシア編〜   作:名を失われた天使

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第0章
プロローグ


 

 

『お前は違う』

 

 灰色の世界。

 

『お前は違う。ここに居てはいけないんだ』

 

 白色の空。

 

『消えろ』

 

 黒色の地面。

 

『消えろ。消えろ』

 

 紅い人。

 

『消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ』

 

 

 

『大丈夫ですか?』

 

 誰?

 

『意識あり!!救護騎士団!!』

 

 あなたは……だれ?

 

 

 

 

「やっと終わった……」

「作戦完了です。お疲れ様です、ユウカさん」

 

 各々で休憩を取る生徒たち。砂漠特有の夜の寒さが汗をかいた体を異常に冷やす。

 

「先生。今回のカイザーインスティトゥートの第二研究所の強制調査による結果がこちらです」

 

 タブレットに押収した物品等が示される。

 戦車に武器に……これは……。

 

「………はい。その……そうです。ここで発見されました」

 

 急いで行方不明者リストから条件を絞って探していく。

 

「そして、こちらが実験レポートと書かれた書類です」

 

 リストを見るのを止めて、ノートを受け取る。

 普通の大学ノート。中身は……実験の条件や方法、結果が書いてある。

 条件、恐怖の追加。方法、身体の破損。結果、変化なし。

 さっと目を通した実験の内容をまとめたらこういうことだろうか。

 

「今現在、救護騎士団が全力で診ています」

「……見に行っても大丈夫かな?」

「多分、大丈夫でしょう」

 

 

 

 

「せ、先生!?」

 

 救護騎士団のテントに入り、中の生徒たちに驚かれる。

 

「保護した子を見に来た」

「あ、はい。わかりました。ついてきてください」

 

 奥の方のカーテンのかけられた場所へと案内される。

 中にはベッドがあり、その隣にハスミがいる。

 少し断りを入れて顔の写真を撮り、写真による検索をかける。

 

「………」

 

 銀髪の中に紛れ込んだ黒色の髪。白髪とかそういう類ではなさそうだ。いや、見え方の問題か?違うな。裏が黒色、表が白色か。

 

「結華(ゆいはな)シカリ、か……」

 

 ケリヨト小学校の6年生。情報の最終更新は3年前。

 

「はぁ……」

「先生、どうかしたのですか?」

「いや、何でもないよ」

 

 これは、生徒には言えないな。行方不明者リストの中にはなかったことは、他の協力者も居る。

 

「まだ、この仕事は終わらないみたいか……」

「……?先生?」

「いや、何でもないよ」

 

 

 

 

『あなたは生きていていいの』

『いざとなったら、私を頼ってね』

「そうさ、生きていろよ」

 

 瓦礫を退けながら届かぬ声を呟く。

 

「お前は……私たちの希望だ」

 

 唯一の実験失敗。成功していたら、こうはなっていなかっただろう。

 

「さぁ、罪滅ぼしを始めよう」

 

 満点の星空の下、凶星が輝き始めた。その輝きは、誰にも見えず。静かに瞬く。

 




深夜に密かに投稿していくつもりです。
投稿日は不定期です
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