俺は旅館から弾けるように飛び出した。
俺は依頼を受けていた為、機体を調整していた。
しかし、福音の接近を幻月が探知したのだ。
すぐに幻月にVOBを搭載して飛び出す。
すぐについた物の、福音に撃墜される二機のISを見た。
注意を逸らす為にVOBを展開したまま福音の頭部を掴み、そのままQBで
加速しながら飛んだ。
ラウラにビデオレターを送る。
福音の位置、そして愛の言葉だ。
まぁ取り敢えず武装を展開する。
EN兵器を主体とした完全火力特化だ。
数瞬の睨み合いの末、俺と福音は弾けるように戦闘を開始した。
「教官!」
「ここでは千冬先生と呼べと...!」
「弦月が福音と交戦を始めました!座標や送られてきてます!」
「何!?」
ラウラと千冬はそのビデオレターを見る。
そこには簡易なスペック表記、さらに座標のデータが付与されていた。
「これを元に作戦を立て直し、出撃しましょう!」
「...今はまだ駄目だ。」
ラウラの期待とは裏腹に返ってきたのは否定の一言だけだった。
納得出来ないラウラは反論する。
「何故です!?今なら弦月を中心に戦えば...!」
「現時点では一夏は戦闘を行えず、紅椿も戦闘を続行できない。
対抗手段が無いのだ。」
「でも...!」
「今はわかってくれ...!」
苦虫を噛み潰した表情で千冬は答える。
ラウラも、それを見ると黙り込んでしまった。
『ラウラあいしてるぞぉおおおお!』
「何事!?」
「何ですの!?」
「何なのだ!?」
「何!?」
「あぅう...」
「...あの馬鹿..!」
「はぁあ!」
回転しながら銃弾をばらまく。
フラジールの飛行適性は半端じゃなく、縦横無尽に動き回っていた。
それでもシールドエネルギーは少しずつ削れている。
青白い光が何度も空を照らす。
残像を残しながらフラジールは反復横飛びの容量で福音へと距離を詰めていった。
マズルフラッシュで黒い機体が照らされる。
それを福音は手を翳すことでそれを止めた。
AIC、たしかラウラも同じような事をやっていたか。
それなら!
「コォオオジマァアアア!」
機体が薄緑に変わる。
そう、みんなが知っているであろう正義の味方(爆)、アクアビットマンだ。
両手のレーザーガンに緑色の光が集中する。
それをぶっ放した。
「フルッチャアァアアアアアアジッ!」
ドウン!と空気を揺らす音、そして緑色の光。
変態企業の名に恥じない威力を持ったそれはAICと打ち消しあい、虚空に消えた。
が、AICも一緒に相殺されたようだ。
機体を変化させる、白式と冬月のパーツに愚直に近接適性のみを上げた機体。
一夏に渡そうと思っていたが、しょうがない。
そのパーツを装備する。
大型とかそんなの目じゃないISの二番はある剣、「砕月」。
そして腰に二本の刀と足から二対のとってがついた機体だ。
背中には大きな翼がついている。
「だらっしゃぁああ!」
そのまま突きの姿勢に入り、飛び込んだ。
「教官!」
「...はぁ、もう一度言うぞ、今は無理だ。」
「....!」
部屋に重い雰囲気が流れる。
珍しく千冬に対して一歩も引かないラウラ。
彼女も本当はわかっているはずなのだが、納得出来ないのだろう。
誰だって大切な人が危険に晒されているなら動揺の一つもする。
その重圧を断ち切ったメロディー、ビデオレターがまた送られたのだ。
「弦月だ。
これを聞いている時、俺は命の危機に瀕しているか、死んでいるだろう。」
一種震えるラウラ。
それを見かねた凰はラウラの肩に手をおいた。
「俺の部屋のアタッシュケースの中に、新しいISが入っている。
一夏にも、セシリアにも、無論、ラウラにも。」
一人一人の名前を噛み締めるように言った後、
後付けであろう、データを映し出した。
福音の武装の全てだ。
AICに弾幕を発生させる翼、幾つものビット。
腕に内蔵された衝撃波を撃ち出す砲台に盾殺しのエネルギー圧縮弾。
その加速はトランザムにも劣らず、瞬間加速はネクストにすら匹敵するのだ。
「なによこれ...反則じゃない..!」
「反則的な武装、しかし、これに対抗する手段がある。
アタッシュケースの中にあるisがお前らを導くはずだ。」
そこで音声は途切れた。