勝利と敗北に嫌われて……   作:寝心地

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心の底から出た本音

沖野「良~し、ちょっと休憩、皆お疲れ」

 

 

 

沖野はそう言うと各々にドリンクとタオルを渡す、そんな中ワンダーティラーは

 

 

 

ワンダー「…………王手」

 

 

 

ゴルシ「クッ!!、このゴールドシップ様をここまで追い込む奴がいたとは」

 

 

 

何故かゴルシことゴールドシップの将棋の相手をさせられていた、因みに戦績はワンダーティラーの2戦2勝、つまり全勝で現在3戦目に入っている

 

 

 

ゴルシ「こうなれば見せるしかないな、私の超絶の1手、これでどうだ!!」

 

 

 

ゴルシがそう叫びながら放った手を

 

 

 

ワンダー「…………王手、……詰みです」

 

 

 

ワンダーティラーはあっさり返し、詰みまで宣言した

 

 

 

ゴルシ「………………」

 

 

 

ワンダー「ありがとうございました」

 

 

 

ゴルシは撃沈しターフの上に倒れ込み、ワンダーティラーはゴルシに礼をするとそのまま皆が休んでいるベンチまで戻る、すると

 

 

 

マックイーン「申し訳ありませんワンダーティラーさん、ゴールドシップさんがご迷惑を」

 

 

 

とメジロマックイーンが謝罪してきた

 

 

 

ワンダー「いえ、私も楽しかったですし」

 

 

 

マックイーン「それなら良いのですが」

 

 

 

メジロマックイーンにそう言うと何処か申し訳なさそうにそう言われた

 

 

 

キタサン「ワンちゃん!!、ギター弾いて!!」

 

 

 

ワンダー「急だな、何でまた」

 

 

 

キタサン「うん、あのね、先輩達にワンちゃんの歌が上手って話をしたら皆聞いてみたいって、駄目?」

 

 

 

ワンダー「…………はぁ、そんな目で見ないでよ、分かったから、でもまだリハビリ中だから1曲だけだよ?」

 

 

 

キタサン「うん!!、皆さん大丈夫ですって!!」

 

 

 

キタサンブラックはスピカのメンバーを呼ぶとワンダーティラーはベンチの横に車椅子を動かすとギターの調整をする

 

 

 

ワンダー「じゃあ、いきますよ」

 

 

 

ワンダーは全員座った事を確認するとギターを鳴らし始める

 

 

 

ワンダー「誰にも見せない、泪があった

 

人知れず流した泪があった

 

決して平らな道ではなかった

 

けれど確かに歩んできた道だ

 

あの時想い描いた

 

夢の途中に今も

 

何度も何度も

 

あきらめかけた夢の途中

 

 

 

 

 

 

 

いくつもの日々を越えて

 

たどり着いた今がある

 

だからもう迷わずに進めば良い

 

栄光の掛橋へと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悔しくて眠れなかった夜があった

 

恐くて震えていた夜があった

 

もう駄目だと全てが嫌になって

 

逃げ出そうとした時も

 

思い出せばこうしてたくさんの支えの中で歩いて来た

 

 

 

 

 

 

悲しみや苦しみの先に

 

それぞれの光がある

 

さぁ行こう

 

振り返らず走り出せばいい

 

希望に満ちた空へ

 

 

 

 

 

 

 

誰にも見せない泪があった

 

人知れず流した泪があった

 

いくつもの日々を越えて

 

辿り着いた今がある

 

だからもう迷わずに進めばいい

 

栄光の掛橋へと

 

終わらないその旅へと

 

君の心へ続く掛橋へと

 

 

 

ワンダー「………………」

 

 

 

パチパチ パチパチパチパチ!!!!

 

 

 

顔を上げるとスピカのメンバーが全員拍手を送っていた

 

 

 

キタサン「凄い凄い!!、この前のも凄かったけど今度のも凄いよ!!ですよねテイオーさん!!」

 

 

 

テイオー「うん!!、僕も何か心にグッと来たよ!!!!」

 

 

 

マックイーン「素晴らしい歌でしたわ」

 

 

 

ゴルシ「もう最っ高だぜ!!、焼きそばの上にたこ焼き乗っけた位のな!!」

 

 

 

スカーレット「こう、元気が貰える歌だったわね」

 

 

 

ウォッカ「だよな!!、最高にイカす歌だったぜ」

 

 

 

スペ「凄い歌でしたね、スズカさん!!」

 

 

 

スズカ「ええ、また走りたくなってくるわ」

 

 

 

沖野「さて、歌を聞いてリフレッシュしたところでそろそろ再開するぞ」

 

 

 

スピカ「「「「「は~い」」」」」

 

 

 

2時間後

 

 

 

沖野「良し!!、今日はここまでお前らお疲れ、ワンダーティラーも今日はありがとうな、あいつらのモチベーションも上がった」

 

 

 

ワンダー「此方こそ、ありがとうございました」

 

 

 

沖野「ハハ、俺はお礼言われる様な事はしてないよ、お前ら!!、俺は先に上がるからストレッチ忘れるなよ!!」

 

 

 

スピカ「「「「「は~い」」」」」

 

 

 

キタサンブラックもストレッチを終えワンダーティラーの元へ来る

 

 

 

キタサン「お待たせワンちゃん!!」

 

 

 

ワンダー「うん、帰ろっか」

 

 

 

キタサンブラックはワンダーティラーの後ろに回り車椅子を押そうとした時ワンダーティラーがターフをじっと見ているのに気付いた

 

 

 

キタサン「どうしたの?」

 

 

 

ワンダー「…………いや、何でもない、帰ろう」

 

 

 

キタサン「………………」

 

 

 

ワンダー「キタサン?」

 

 

 

キタサンブラックはワンダーティラーの前に移動すると

 

 

 

ワンダー「ちょっ!?、何!?」

 

 

 

キタサン「行くよ!!ワンちゃん!!」

 

 

 

ワンダーティラーを背負いターフを走り始めた

 

 

 

車椅子の比ではない速度で風を置き去りにし、景色がどんどん過ぎていくもターフの芝の色だけが変わらない

 

 

 

キタサン「大丈夫!!、ワンちゃんだって走れるよ!!私が担ぐ!!ダイヤちゃんだっている!!、絶対に大丈夫!!また走れるよ!!」

 

 

 

ワンダー「…………ハハ、何言ってんの、私まだ何も言ってないよ

 

 

 

キタサンブラックが走る度水滴が飛ぶ、それはキラキラと光りを放ち、消え入りそうなワンダーティラーの声と共にターフに吸い込まれた

 

 

 

ワンダー「キタサン

 

 

 

キタサン「何!?」

 

 

 

ワンダーはあの日から心に仕舞い、見て見ぬふりしてきた物を吐き出した、それは間違いなく彼女の心の底から出た本音だった

 

 

 

ワンダー「恥ずかしいから言わなかったけど、あの時どうでも良いって言ったの、あれ嘘、やっぱり私、自分の足で3人で走りたかった

 

 

 

キタサン「走れるよ!!、また3人で諦めなければ!!、絶対!!」

 

 

 

ワンダー「ありがとう、キタサン

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