ギルオスが往く!瘴気の谷グルメ!!   作:極上の焼鳥

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4話:キノコ、ウマすぎる

 

種火石を何個か咥えながらマヒダケ群生地に帰還。片道体感2分。

 

戻ってきて早々だが調理をしようと思う。焼いたマヒダケの味がきになってしかたがない。

 

先ずは先程と同様に種火石を咥えて地面にぶつけ、火を作る。

 

ボッ!

 

フッ....コツを掴めばこんなもんよ。

 

そういえば、ゲームでの経験や、さっき付けた火を観察してわかったのだが、種火石でつけた火は、特に何もしなくても安定して燃え続けるらしい。少なくともさっきの火は10分くらい放置しててもそこそこ安定してた。

 

これくらいの時間的猶予があれば余裕を持って調理に取り組めるだろう。なんなら予備の種火石もあるから多少のミスは屁でもない。

 

では、全体に火を通すためにマヒダケの処理をしようと思う。処理と言っても、ただ縦方向に割いて厚みを減らすだけなんだが。

 

人の物とは明らかに違う手を自由自在に操り、作業を進めていく。

 

割いては火の傍に置き、割いては火の傍に置き....。こうして3個のマヒダケを処理して、俺は作業をやめた。

 

今の俺の体のサイズを考えると、きっとこれ以上焼いても食べられないだろう。いままでかなりアグレッシブに動き続けていたから忘れがちだが、俺は今、ガチガチの赤ちゃんなのだ。

 

....マヒダケが焼き上がるまでまだ時間がかかりそうだ。疲れた体を横にしながら少し考え事でもしよう。

 

少し思考を巡らせただけでも疑問が次々と浮かんでくる。

 

人間としての俺は本当に死んでしまったのか?

俺はこの先生きていけるのか?

なんでギルオスに生まれたのか?

 

…考えたって分かるわけもないが、気になるものは仕方がない。

 

ムッワアアァァァ....

 

答えのない問題に手を出そうとしたまさにその時、俺の鼻腔に香ばしい匂いが通り過ぎた。

 

その匂いの元はわかっている。火に目をやると、いい具合に焼け目が着いたマヒダケがあった。どっさり。

 

ヤバい。めちゃくちゃ美味そう。だいたい全部火が通ってるだろうし、まずひとつ頂こう。

 

....疲労のせいか、あまりに美味そうで馬鹿になったせいなのかは分からないが、俺は衝動のままに焼いているマヒダケにかぶりつこうとした。火のすぐ傍にあるマヒダケに。

 

 

いっただきまーsあっつああぁぁぁー!!!

 

見事に頭に火が直撃。びっくりした。目の前のマヒダケに夢中になりすぎてすっかり火のこと忘れてた…。

 

....

 

気を取り直して。焼けたマヒダケを爪を使って火から離して手元に置き、遂に待ちに待った実食。

 

勢いよくかぶりつく。1口噛んだその時点で焼いたのが正解だったと思い知らされた。

 

食感はプリプリと軽い弾力があり、匂いや味は、生の時の薬見てぇなそれから一転。キノコらしい豊かな風味と確かな美味さがこれでもかってくらい伝わってくる。

 

…美味すぎて今感動してる。この身体は涙を流せないようだが、心の中ではおんおん泣いてる。無論嬉し泣き。

 

感動の勢いでサクッと用意したぶんを全て平らげてしまった。

 

腹一杯。満足…。

 

幸せ気分のまま、俺はぐっすりと眠りについた。

 

…こうして俺はギルオスとしての初日を終えたのだった。

 




ムッワアアァァァ....
このキノコ…すけべ過ぎる!!
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