ギルオスが往く!瘴気の谷グルメ!!   作:極上の焼鳥

8 / 9
予定やら体調不良やらで更新クソ遅れました。
11.15 サブタイトル修正。



8話:にゃんトーク

 

 

…テトルー。

 

新大陸(ここ)の各地に生息している獣人種。

 

基本的に警戒心が強く、姿を見かけても逃げていく…筈なのだが、

 

「おい!聞いてやがんのか!?」

 

目の前にいるこいつはなんかやけに馴れ馴れしい。

 

....というかシレッと俺こいつの言ってること分かるな。これがゲームで言ってたギルオスの言語ってやつか?

 

....ともあれこれは好機(チャンス)かもしれない。

 

ここで肉を犠牲にして奴らの住処に転がり込めれば、ここよりかは安心して過ごせる....かもしれない。

 

....でも焼いた肉の味も気になるなぁ....。

 

 

グルルルルル……

 

 

あ、猫が腹鳴らした。そういや瘴気の谷(ここ)に住んでるテトルーの部族、谷のぶんどり族ってあんま飯が食えないような生活してたな。

 

....考えもまとまったし、そろそろ話しかけてみるか、伝わるかわからんけど。

 

まずは丁寧に、挨拶から。

 

「....こんにちわ。」

 

「うわ、喋りやがった。」

 

初っ端とんでもない言いようだなこの猫太郎は。ただ話は伝わるようで良かった。

 

....さて、交渉をしよう。

 

....

 

 

「このラフィノス(にく)が欲しいのか?」

 

「そうに決まってんだろ!早くよこしやがれやい!!」

 

「いいだろう。一切れだけこっちに貰えれば残りはやるよ。」

 

「嫌だと言っても無理やり....、えっ?」

 

 

どうやらマトモにことが進むとは思ってなかったようで、わかりやすくビビり散らかしていた。これは結構すんなり事が運ぶかもしれない。

 

「....しかしながら。」

 

そう付け加え、本題に切り込む。

 

「お前が住んでいる住処....集落かもしれないが、そこで暫く暮らさせてくれ。」

 

「....なんでそんな事必要があるん?」

 

「実はさっきここにやってきたばっかりで、少しでも安全な所で過ごしたい。意思疎通ができるんだから色々と過ごしやすいだろ。」

 

…

 

「....俺の一存では決められん。一度、仲間と相談してきていいか?」

 

猫は少し固まってから、そう告げた。

 

どうやら割と好感触らしい。しかしここで気を抜いて、「じゃ、お願いしまーす。」って終わらせないのがこの俺だ。

 

「わかった。....でもお前腹減ってるだろ。一口食ってけよ。」

 

....そう、餌付けだ。ここで食わせてさらに好感度モリモリチャンスや!!

 

 

猫は勢いよく飛びついて割とガッツリ食ってた。パクパクと。一口っつったろ俺。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

満足したらしい猫はダッシュで来た道を戻ってった。

 

…とりあえず今出来ることはもうない。ゆっくり考え事でもしよう。

 

あそこまで手を尽くしたんだから流石に要求は呑んでもらえると仮定して。…肉は大体あっちにやる事になるから飯をどうやって調達するか考えておきたい。

 

体が打撲やらなんやらで万全ではない以上、あんま頻繁にうろつく事はできないだろう。

 

…懐かしの楽園(パラダイス)みたいにキノコが群生していたら楽なんだが、そんなんあっても既に猫どもが食い尽くしてるだろう。…マヒダケとかでなければ。

 

…とりあえず実際に行ってみない事には始まらない。楽園(パラダイス)に溜めるだけ貯めて結局食べれなかった奴らの同類がもしかしたらあるかもしてないし。

 

そんな感じで思考に区切りを付けたのも束の間、俺は肝心な事を思い出した。

 

…

 

俺この状況でどうやって猫の住処に行けばいいんだ?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

…前方から猫がダッシュ。その数4匹。

 

「全員で相談して、そっちの要求を飲む事にした。これからよろしく頼む。」

 

と言って、各々礼をしてきた。こっちも礼を返す。

 

…喜ばしいことではあるが、今の俺の頭はこれからの猫達の反応の予想でいっぱいだった。

 

「…すまん、もう一つお願いしていいか?」

 

気持ち申し訳なさそうな声音でそう告げる。

 

「なんや?なんかヤバいことでもあったんか?」

 

ちょっと心配そうに声をかけてくれた。

 

…意を決して俺はこう伝える。

 

「…足挫いたんで運んでくれないか…?」

 

…

 

……俺は今、猫に「マジかよこいつ…」的な目で見られながらラフィノスと一緒に猫に引きずり回されてます。

 

…腹と心が……痛いっす…。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。