ギルオスが往く!瘴気の谷グルメ!!   作:極上の焼鳥

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9話:いきなりステーキ

 

「…着いたぞ。ここがここが俺らの住処、ぶんぶん亭や!」

 

…引きずり回されること大体10分ほど。

 

どうやら奴らの住処…ぶんぶん亭とやらに着いたらしい。

 

…現状住処の方向にケツ向けてるから見えないけど。

 

掴まれてる尻尾を離してもらって、暫くの間の住処といざご対面。

 

 

…お、なんか思ったより集落っぽい感じだ、ゲームの中だと真っ平らなとこで暮らしてたからこっちもそんなもんかと思ってた。

 

モンスターの骨で作られた、竪穴式住居の簡易版みたいなのがチラホラと見える。

 

…でもぶっちゃけ俺は野晒しで生活させられる気がする。

 

俺はまだ小さいがそれでもギルオスだ。一緒に入ったら窮屈だろうしそもそも入り口のサイズ的に入れるか怪しい。

 

…まぁ家で火を扱って中でも外でも家焼いちゃったらマズイし、ちょうどいいかもし知れん。

 

…ちょっと入ってみたくもあるけど。

 

 

そんな事を考えていると、猫がこう告げた。

 

「あ、見つけたのが俺だからお前は俺の家で暮らす事になったで。これからよろしく頼むわ!」

 

 

…どうやらにゃんことお家で過ごせるらしい。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

…やっぱ火の前で座ってると落ち着くなぁ。

 

ぶんぶん亭の入り口から徒歩1分。そこの隅っこで、俺はのんびりと火に当たっていた。

 

 

…ことの経緯を話そう。

 

あの後適当に肉を一切れ回収して、猫どもににラフィノスを引き渡した。

 

その瞬間見たところ十数匹ほどのにゃんこどもが我先にと齧り付き始めた。

 

…やっぱりぶんぶん亭(ここ)は住居の存在といいにゃん口(じんこう)といい、ゲームで見たテトルーの住処より規模が大きいらしい。

 

閑話休題(それはともかく)

 

気を取り直して隣にいたルームメイト猫に家の場所を尋ねようとしたら奴もその集まりに合流して食ってた。さっき結構食ってた癖に清々しいほどモリモリ食っててちょっと感心してしまった。

 

 

…と、言うわけで。ちょっとやることが無くなってしまったんで、軽く周りを見てみたところ、種火石を発見、ちゃっちゃと着火して今に至るというわけだ。

 

さてと、火もここにあるし、携帯しておいたら猫にぶんどられる気もするし、口で咥えて運んでるせいかなんかちょっと吐き気もしてきたし。

 

諸々の理由でさっさとこの肉を調理したいのだが、少し工夫してみたいと思う。

 

…ズバリ、石焼の挑戦である。トリコで小松がやってたやつ。

 

今までやっていた炙る系の調理法だと、表面だけ焼けて中身が生焼けでゲロマズになる…という事象が起こり得る。

 

…ワンチャン石焼でも起こるかもしれんし、そもそも焼いてもクソ不味いかもしれんが、ここで悩んでもしゃあないだろう。

 

あとシンプルに炙る以外の調理法もできるようになって、飯のレパートリーを増やしたい。多分少しは味も変わってくるだろう。

 

 

で、ここまで散々講釈を垂れてきたが、持ってる肉に合うようなデカめの石が周囲に見当たらん。

 

…いや、ここは発想の転換だ。

 

手元にある1番良さげな石を火に乗せ、熱が伝わる前に肉を石にあったサイズに切り分けていく。

 

最初からこうすりゃ良かったんだ。やっぱ考えるのって大事だね。

 

 

…手元には四切れの肉と、熱がバッチリ通って赤く染まった石。

 

正しく準備万端といった感じである。

 

…さぁ、焼肉の時間だ。爪に肉をひっかけ、石に乗せる。

 

 

ジュウウウウウ…

 

お手本のような脂の弾ける音に、俺は半分くらい勝利を確信した。

 

音、匂い、見た目、今の所順調だ。ちゃんと焼肉してる。

 

 

…一回ひっくり返してみようとした時、俺は至極当然のことに気がついた。

 

シンプルに危ない。乗っける時とは違い、肉を掬い上げる形で爪を使う必要があるんでちょっとミスるとおててと真っ赤に熱された石がごっつんこしてしまう。

 

…さっさとひっくり返さないと、いずれ焦げて炭を食う羽目になってしまう。マズいぞ…。

 

いや、ここで発想の転換や!

 

さっき大きい石を探す途中に見つけた細長めの石を二つ回収、それで肉を挟んでひっくり返すッ!!

 

 

…成功!!程よく脂の照りがついた、白身がかった肉がこんにちはしている。…気持ち鶏肉に似てる気がするぞ。

 

何回かひっくり返し、薄らと焦げ目がついてきたところで他の石に回収。地べたに置いとくわけにはいかないからな。

 

…いざじっくり見てみると、あのクソマズ肉とは思えない風貌だ。

 

…ただちょっと食べるに辟易してしまう。これでクソマズかったら俺泣いちゃうかも知れない。

 

 

…ええいっ!男は度胸よ!!

 

一口で全部口に含み、ゆっくりと咀嚼し、飲み込む。

 

…鳥肉の食感を少し乾燥させた感じ。ただ、噛めば噛むほど脂が出てきて味わい深い。

 

無論、生の時とは完全に別物。大成功である。

 

 

…あー良かったーー…。味の感動より安堵の方が強い。

 

これで今日、ゆっくりと飯を楽しめると確定した。やっぱ火って偉大なんだな。

 

…そうとわかれば早速二枚目を焼くぞ!今日はパーティーをじっくり楽しむとするぜ!!

 

 

「「「「………。」」」」

 

…渡したラフィノスをとっくに食い尽くしたであろう猫どもの熱い視線をガン無視しながら。

 

 





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1番見てみたい具材は?(いずれ全部書きます)

  • 飛んでるタイプの環境生物
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