たまに提督。たまに暗殺教室。   作:不知火勇翔

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 今日私はちくわ(執務室)の中身を覗いてしまった・・・・。
※設定を『妖精さんが元から見えなかった』から『妖精さんが見えなくなった』に変更しました。
※タグに『蒼き鋼のアルペジオ』を追加しました。





シリアスはあたおかで中和していくスタイル。(艦娘との顔合わせ)

 

「殺せんせー、ちょっと相談良い?」

 提督に成るための試験に合格し、鎮守府に着任するその前日。下校時刻を過ぎた後の職員室にて。

 僕は殺せんせーに相談を持ちかけていた。

「おや、時里君ですか。やはり時里君でもいざ提督に成るとなると不安ですか?」

 相手が殺せんせーなので勝手に椅子に座り、机に置かれた殺せんせーのお菓子を勝手に食べながら僕はいきなり本題に入った。

「不安というか・・・・・・・・ねぇ殺せんせー。僕が殺せんせーと初めて会った日のことは覚えてる?」

「えぇ、まぁ。印象的でしたからね・・・・」

「じゃあさ、あの日から妖精さんが見えなくなったことにも気づいてたりする?」

「薄々ですが」

「じゃあその理由とかって分かる?」

 僕が聞くと、殺せんせーは遠い目をして、何か考えているような素振りを見せながら答えてきた。

「妖精さんは悪意に敏感という話は有名です。恐らく時里君の中の悪意を感じ取ったのでしょう」

「・・・・・・・・悪意」

 言語化されるとまた、クるものがあった。

「時里君。君の恨みは恐らく君が思っている以上のものです。そしてそう単純に消せるものでもないと思います。

 なのでこれは先生として助言しますが、時里君。

 君はもっと自分に素直になるべきです」

 冬月さんが轟沈したことを知らされたあの日から、僕の胸の内には常に黒い何かがのたうち回っていた。

 そしてソレが提督として良くない事だからと、艦娘や妖精さんに悟られないように気を配り続けた。

 ・・・・・・しかし、どれだけ努力して隠しても、どれだけ忘れようとしても、頭の中の殺意は消えなかった。

「それはもっと、殺意をマシマシにして喋れってこと?」

「違います。隠すことがいけないんです」

 

 

 

 

「そのままでは提督に成っても本音が言えず、前のように成りますよ?」

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

「これが、僕の全部だよ」

 

 

 

 

 というワケで、全部喋った。

 

 

 

 

 鎮守府に着任した僕は、『霞』さんと『時雨』さんの2人(これが今の鎮守府のメンバー)に全てを包み隠さず喋った。

 妖精さんが見えなくなったこと。深海のクソどもを自分の手で一匹残らずこの手で殺してやりたいこと。でも僕は戦えないから可能な限りのことなら全てやる覚悟なこと。冬月さんがどれくらい好きなのか。暗殺教室のこと、殺せんせーのこと。椚ヶ丘で見たもの、聞いたこと。

「「・・・・」」

 全てを黙って聞いててくれた2人は、僕が話し終わっても黙ったままだった。

 この2人は前任の提督から酷い仕打ちを受けて『提督』というものに疑問を感じていると報告書にはあったが、ちゃんと聞いてくれる辺り根は凄く優しいのだろうなと思った。

「だから、その、利用するようだけど、そこはゴメン」

 

 

 ・・・・・・・・そう。

 

 

 どんなに取り繕おうと、僕が喋ったのは賛同を求めているとかじゃなくて、単にハッキリと最初から意思表示をしただけ。

 冬月さんのためだけにお前達を利用したい、と。

 それを言っただけなのである。

 胸に手を当ててハッキリと言い放った僕を、2人は黙ったまま見つめていた。

 

 

 

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 砂浜というものは、基本的に程よい低地に海流が砂を運んでくる形で形成される。なので砂浜には海流に運ばれてきた様々なものが漂着する。

 ビンとか、ビニールとか、緋村抜刀斎とか、空とか蛍とか、オルガ・イツカとか、『ユニオンコア』とか。

「え、えらいこっちゃ・・・・」

 ソレを目にした『妖精さん』は自分の運命を呪った。

 あってはいけないものがソコにあることもそうだが、何よりも自分が第1発見者だということが何よりもいただけなかった。

「・・・ど、どないしよ・・・・」

 妖精さんはキョロキョロと周りを見回し、誰もいないことを確認すると途方に暮れた。

 というのも、この妖精さんは無派閥というか、どの提督にも付き従わないフリーの妖精さんのため『ユニオンコア』を誰に報告すれば良いのか分からないのである。

「えと、まぁ・・・・ちかくのてーとくでええかな。うん・・・・」

 やがて考えるのを止めた妖精さんは、ユニオンコアを担ぎ上げると近場の鎮守府に向かって走り出したのだった。

 

 

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※番外編。とある日常の風景。

 

 

 

 あえて言わせてもらおう(グラハム風)。

 アイツはアホであると。

「ぎしわじんでん?Oh~!かんのなのわのこくおー!」

 私(霞)が司令官の執務室を覗いて目にしたのは、例のアイツが『ヘッドホンで何かを聞きながら左手で問題文を書き写し、右手でまた別の問題を解いている姿』だった。

「な、何してるのよアイツ・・・・」

 扉の隙間から覗いているため私の呟きが聞かれることはなく、アイツは引き続き奇行に勤しみ続けた。

「あぁああああああお!!!おあああああああお客様!お客様いけません!!!って意味だな!ヨシッ!!!」

 傍らで問題文を読んでいた妖精さんが全力で首を振っていたが、アイツは本当に妖精さんが見えないらしく、そのまま「あぁあああおーきゃーくーさーまーっと」と言いながらノートに『ナニカ』を書き記していった。

(ちなみにコレは、昨日の小テストでもカイトが0点を叩き出したため流石の殺せんせーもブチギレてしまい、宿題デスマーチが決定してしまったという『れっきとした理由』があるのだが霞はこのことを知らない)

「ヨシ国語オーケー!!!!次ぃいいい!!!英単語ぉおおおおおおおおおおお!!!」

 ペンを放り出したアイツは両手で英単語の本を掲げると、ページを開いたまま傘地蔵のように頭に装着し、そのまま窓からグラウンドへと飛び出して行った。

「ウィーアージャパーン!!!!」

 という最高にアホな叫び声を上げながらグラウンドを爆走するアイツを見て、私は何を考えて何を言えば正解なのか分からなくなってしまった。

「サインコサインタンジェントー!!!コスコスシンシン!!コスシンコスシン!!!!

 コ ス シ ン!コ ス シ ン!」

 




 ちなみに妖精さんが離れた原因は悪意じゃないです。
妖精さん「私は今の話をしてるんだよ」
 ・・・・良い言葉だなと思いました。

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