『ワン・モア・タイム』   作:緑のおっさん

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今日から1日1回投稿に戻す……予定でしたがもう少し延長します。
推敲は甘いですがストックはあるので、勢いで拙さを誤魔化します。
書くペースが落ちたときに大変なことになりそうですが、それは未来の自分に丸投げしようと思います。


第18話

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。

 各々得るものがあったようで何よりだ。

 そんで緑谷と爆豪……大丈夫か?お前ら」

 

「らいひょうふれふ」

「……ケッ」

 

相澤とA組生徒たちの視線の先には、満身創痍という言葉でしか表現できない凄惨な二人の姿。

全身に包帯を巻き、いたるところにシップとガーゼ。

顔面も酷い有様で、特に緑谷は言葉を話すことすら辛そうだ。

クラスメイト達は昨日彼らのやらかしで酷い目に会った。

それでもヒーロー候補らしくねちっこく恨むような輩はほとんどいなかったが、その少数も今朝彼らの姿を見て恨みを消した。

放課後に居残りとなった彼らはどれほど酷い折檻を受けたのだろう、轟の言っていた『ヒノカミは厳しい』というのは本当だったんだなと、むしろ二人に対して同情すら感じていた。

ちなみに彼らの怪我はヒノカミによるものではない。ヒノカミが二人に提案したのだ。

『授業に悪影響があるようなら、今のうちに全部ぶつけておけ』と。

彼らはその場で一切縛りのない真剣勝負を始め、演習場の一角を消し飛ばした。

勝敗は爆豪の辛勝。緑谷の方が重傷なのはそのためである。

その後、二人は揃ってリカバリーガールの元へと運ばれたが、彼女の治癒は当人の体力を大きく消耗する。

疲弊した二人は最低限の治療しか受けることができず、後は自力で治せと突き放された。

そんな二人の姿を見て生徒たちは悪感情を薄めるだろうというところまで、ヒノカミの目論見通りである。

 

「そうか、ならいい」

 

(((流すんだこの惨状)))

 

「今日は君らに学級委員長を決めてもらう」

 

「「「学校っぽいの来たーー!!!」」」

 

ヒーロー科の学級委員長は名誉ある職。

ほとんどの生徒が立候補したため、飯田の提案により投票で決めることになる。

立候補しなかった一部の生徒と、自薦することが憚られた飯田が、昨日の訓練で見事な洞察力を発揮した轟に投票。次点が八百万となった。

しかし本人は委員長の立場を望んでおらず、その任を飯田に押し付けた。

 

「さっきの混乱を納めたのは飯田だろ。

 そういうのが委員長の仕事なんだから、飯田の方が向いてるんじゃないか?」

 

納得できる理由であり飯田自身も立候補していたので、A組の学級委員長は飯田、副委員長は八百万となった。

 

こうして彼らの学園生活は彩られていくが、早くも彼らに悪意が迫りつつあった。

オールマイトの教師就任、この一大イベントを聞きつけたマスコミが彼を取材させてくれと雄英に詰めかけ、セキュリティを破り校内に侵入するという事件が起きた。

間もなく警察がやってきてマスコミは連行され、ひとまず事態は収束する。

 

「おそらく、この男だね」

 

根津校長、リカバリーガール、オールマイト、そしてヒノカミ。

予知により雄英への襲撃を予測していたOFA関係者の教師が雄英の一室で密談していた。

校長は万が一の事態に備え、校内のあらゆる場所に多数の監視カメラを設置し、入学式前から24時間体制で録画・録音していたのだ。

そしてマスコミ侵入事件。マスコミの集団の中にいた、明らかに風貌の違う男が防護壁に触れる。

すると目の前の壁が突如崩れ、間もなくマスコミが突入、警報が発令された。

同時期、騒動で教師が駆り出され人が出払った職員室に黒い靄が出現し、雄英のカリキュラムを盗み出す様子も記録されている。

 

「予知の最初の襲撃は、人命救助訓練中で間違いなさそうだね」

 

救助訓練場は校舎から離れた場所にあり、どうしても対応が遅れる。

 

「生徒たちの安全を思えば、中止したいところだが……」

 

「相手の行動が予測できるならそれに乗った方がいいじゃろう。

 無差別無秩序に暴れられる方がよっぽど怖い」

 

「だね。相澤くんと13号くん、オールマイトとヒノカミの4人体制で臨もう。

 これを機会に、教師たちにも予知の一部を伝えるべきだろう」

 

校長の提案により緊急会議が開かれ、予知の情報とマスコミ襲撃の裏で行われた記録映像を教師全員に公開。

プロヒーローである彼らは今まで情報を秘匿していた理由と、このタイミングで明かした理由を察し、反発することなく対策の協議を開始した。

より人数を投入するべきという意見も出たが、USJ以外の場所で襲撃が起きないとも限らないため却下。

生徒たちを不安にさせないように、マスコミ侵入事件を受けて巡回を行うという名目で、各員がすぐに救援に向かえる体制を整える。

そして爆発音や通信の途絶などの異常事態が発生した場合すぐに察知できるよう連絡網を形成した。

念には念を入れて、襲撃予測地のUSJの再点検を実施。

教師全員は前日から雄英に泊まり込み。

生徒を案内するA組担任の相澤を除いた3人は早朝からUSJにて待機する。

そしてついに、ヴィランとの戦いが始まる。




主人公が教師側のプロヒーロー、校長も味方なので、情報共有や危機管理体制は非常にスムーズに進みます。
尚、緑谷も爆豪も学級委員長を辞退しています。
緑谷と飯田は轟に、轟は飯田に入れましたが、爆豪が八百万に入れたので彼女は原作通り2票です。
爆豪が入れた理由は八百万を推したのではなく、轟が委員長になるのが嫌だったから対抗馬になりそうな相手を選んだだけです。
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