『ワン・モア・タイム』   作:緑のおっさん

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第44話 第23回天下一武道会

 

第22回天下一武道会決勝にて、悟空と天津飯の戦いにより舞台が消し飛んだ。

当然大規模な修繕が必要となったのだが、そこで天下のカプセルコーポレーションが手を挙げる。

多額の資金援助を行う代わりに『より大きな舞台と会場を用意してほしい』と要求した。

前回、前々回での急激な選手の質の向上により、今の大きさの舞台では狭すぎるのではという意見が出ていたため大会運営委員会はもろ手を挙げて受け入れた。

そして出資者であるカプセルコーポレーションの関係者には特別観覧席の使用許可が与えられている。

 

「おかげで席の確保しなくていいから楽よねー」

 

「そんだけのために大金をポンと支払うんだからなぁ……。

 最近特に儲かってるから大したことねぇんだろうけどさ」

 

成人したブルマが正式にカプセルコーポレーションに所属しその頭脳を発揮し始めたことで、業績は右肩上がりとなった。

海賊の財宝もまだまだ残っている。

その気になれば単独で天下一武道会を運営することも可能だろう。

めんどくさいので金は出しても口は出さないが。

 

「悟空たちはまだかの?」

 

「このくらいの時間にって話だったけど……」

 

会場の入り口でブルマや亀仙人たちは辺りをキョロキョロと見渡す。

電話で連絡は取り合ってきたが、顔を合わせるのは実に3年ぶりだ。

一応は神様だというヒノカミに鍛え上げられどのように成長したか、期待するなと言う方が無理というもの。

 

「オッス、みんな!」

 

「!?」

 

「悟く……う……?」

 

聞き覚えのある声で後ろから呼びかけられ振り向くが、揃って絶句してしまう。

 

「ブルマとじいちゃん、縮んじまったんじゃねぇの?」

 

「あ、アンタがデカくなったのよ……」

 

3年前までは年齢以上に幼く小さかった悟空が、ブルマよりも大きくなっていたのだから。

 

「まったくですよ……オレなんかこんくらいしか伸びなかったのに……」

 

「!?おぉ、クリリン!」

 

「お久しぶりです、武天老師さま」

 

悟空の後ろには共に天界で修業していたクリリンたちもいた。

クリリンも身長が伸びていたが、辛うじて150センチの大台に届いた程度。

ヤムチャと天津飯はすでに大人なので見た目の変化がないのは当然。

チャオズも変化なし。……彼は一体なんなんだろう?

 

「はは、でも一番でっかくなったのはピッコロだけどな」

 

「……フン」

 

「「「!?」」」

 

よく見れば5人の向こうにも大きな人影。

ターバンのようなもので特徴的な額の触角を隠しているが、間違いなくピッコロだ。

ただし天津飯にも並ぶほどの長身。3年前は赤子も同然だったというのに。

 

「幼い頃の私の成長はこれほど早くなかったはずだがな。

 理由はわからん」

 

「かか、先代様に影響されたのかもしれませんな」

 

「!?ヒノカミ!」

 

さらにピッコロの隣には先代と、端末のヒノカミがいた。

 

「ひさしぶりぃ~!やっぱそっちのカッコの方がアンタらしいわ!」

 

「うっさいわい」

 

「おひさしゅうございます、先代さま。

 悟空たちがお世話になりました」

 

「うむ。だが実に刺激的で愉快な日々であったぞ」

 

「おい、受付とやらを済ませるのだろう?

 さっさと行くぞ」

 

「!?ピッコロも出場するのか!?」

 

「あぁ、オラたちが頼んだんだ。

 カッコだけとはいえ、ちゃんと決着つけてぇからさ」

 

既に悟空たちも目の前のピッコロが大魔王とは別物であると理解している。

もはや悟空たちは大魔王よりも強い先代よりも、さらに強くなっている。

しかし大魔王に敗北した記憶を払拭して弱かった自分たちと決別しきれていない。

だから修行の集大成であるこの大舞台で、ピッコロに相手をしてほしいと頼み込んだ。

 

「フン!お前たちの頼みを聞いたわけじゃない。

 ヒノカミが参加するからだ」

 

「なんと、お主もまた出るのか?」

 

「あぁ、もちろん端末でじゃがな。前回はほっぽり出してしもうたしの」

 

ちなみに端末は悟空らの成長に合わせてリミッターの上限を上げている。

総合的な出力は彼らと同等以上、後は戦闘経験と技術力と時の運が勝敗を決めるだろう。

 

「わかるぜピッコロ……端末くらいぶっ飛ばしてストレス解消したいよな」

 

「だがそれはオレたちも同じだ。

 先にオレたちが倒すことになっても文句言うなよ?」

 

「慰めるなっ!」

 

「ピッコロはともかく貴様らは望んで儂のもとに来たはずじゃろ?」

 

「「「「悟空のせいだ」」」」

 

「へへへ……悪かったって。

 でもみんなすげぇ強くなれたじゃねぇか」

 

「ふぉっふぉっふぉ、それは楽しみじゃわい」

 

「チッ……行くぞ」

 

「そうだな、んじゃ行ってくる!」

 

悟空、ヤムチャ、クリリン、天津飯、チャオズ、ピッコロ、そしてヒノカミが受付へと歩いていく。

 

「武天老師よ、お前は今回は参加せんのか?」

 

「ご存知でしたか。もう彼らには歯が立ちませんからな」

 

「ふふふ、私もだ。

 ……私もお前たちと共に観戦させてもらいたいのだがよいか?」

 

「えぇどうぞ!広い部屋だから一人くらい増えても大丈夫よ!」

 

前回もこっそり使っていたようだが、今回もチャオズが超能力で全員のブロックがバラバラになるよう抽選を操作するつもりらしい。

それくらいなら不正と言うほどでもなかろうとヒノカミもお目こぼししてくれる。

であれば悟空たちが予選で落ちるはずもない。

 

大きくなった本戦会場の建物の二階部分、舞台を上から見下ろすことが出来るここが特別観覧席だ。

人混みに揉まれる理由もないので、ブルマたちは予選が終わるまでの時間、そこで先代から修行中の悟空たちの話に耳を傾けた。

 




現時点での大きな変更点をまとめておきます。
・悟空だけでなく他4人も一緒に神殿で修業していた。
・修行つけてくれたのが先代ではなくヒノカミ(鬼)
・ピッコロが敵でない。性格もネイルと融合した後くらい丸い。
・世間はピッコロ大魔王を知らない。
・シェン(先代)不参加。
・ヒノカミ(端末)参加。
・ヤジロベー不在。

ボールを探す過程で一星球を持っていたヤジロベーとも接触してますが、原作のように仲間にはなりませんでした。

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