『ワン・モア・タイム』   作:緑のおっさん

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第81話 フリーザ

 

ザーボンとドドリアからの交信が途絶え14日後。

ついにフリーザは、ナメック星へと到着した。

巨大な宇宙船が着陸し、フリーザに続いて多数の戦闘員が這い出してくる。

 

そして直後、宇宙船と戦闘員たちは無数の気弾に貫かれた。

 

「待っていたぞ、フリーザ」

 

「ラディッツ……そしてベジータ、ですか」

 

宇宙船を見下ろす位置の岩山の上に、8人の人影があった。

3人のサイヤ人と、1人のナメック星人。

そして4人の地球人。

 

「お出迎えご苦労、と言いたいところですが……余計なことをしてくださいましたね。

 そんなに殺されたいのですか?」

 

兵士はともかく、宇宙船を破壊されたのは痛手だった。

ここまで徹底的に破壊されると通信もできず救援を呼ぶこともできない。

信号が途絶えたことで放っておけばいずれ部下が確認に来るだろうが、少なくとも14日以上はかかる。

フリーザは宇宙空間でも活動できるのでこちらから向かうこともできるが、自力で星の海を渡るのは流石のフリーザと言えど苦労はする。

いずれにせよ、フリーザがナメック星を脱出し地球にやってくるまでの猶予は大きく伸びたはず。

これだけでも悟空たちが先行してここに来た意味があった。

 

「違うな。オレたちは、お前を殺しに来たんだ」

 

岩山から降りて、平地の上でフリーザと向き合ったピッコロが宣言する。

他の者たちも彼の後に続く。

 

「ほぅ、それはそれは無駄なことを。

 残念ながらその願いは叶いませんよ?」

 

「願い……そういえば、尋ねておこうか。

 貴様はドラゴンボール……願い球に何を願うつもりだ?」

 

「なぁに、つまらない願いですよ。

 わたしに永遠の命をいただこうかと思っています」

 

「……永遠の命?」

 

フリーザの願いを聞いたラディッツは、顔を俯かせた。

ベジータやピッコロ、クリリンたち地球人すらも同じ反応を示した。

 

「……っく」

 

「?」

 

 

 

「「「はぁーーーはっはっは!!!」」」

 

「!?」

 

そして一斉に天を見上げ大声で笑い始めた。

 

「永遠の命って……ぷぷっ、馬鹿じゃねぇの!?」

 

「まったくだ、そんなものが望みとはな。

 流石は自称『宇宙の帝王』さまだ!」

 

「何がそんなにおかしいのですか……!?」

 

「なぁに呆れていたのさ、あまりに無知さにな。

 貴様は何もわかっちゃいない……」

 

そうだ、フリーザは知らない。

 

 

 

「死なないとは……『死ねない』とはどういうことかをな!!」

 

「!?」

 

強く拳を握り力説するラディッツの気迫に、フリーザが思わずたじろいだ。

後ろにいるベジータや地球人たちの瞳に涙が滲んで見えたのはフリーザの気のせいではなく、彼らが笑いすぎたせいでもない。

 

「……ふっふっふ。何を訳の分からないことを。

 はじめてですよ、この私をここまでコケにしたお馬鹿さんたちは……!」

 

言葉の意味は理解はできないが、連中の反応が自分を侮辱するものだとはわかった。

 

 

「絶対に許さんぞ虫ケラども!

 じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!」

 

冷静な仮面を脱ぎ捨て本性を現したフリーザが力を開放。

53万に至る戦闘力を発揮し突撃した。

 

 

「はぁっ!!」

 

「がふっ!?」

 

そしてあっさりと蹴散らされた。

ラディッツの、左手一本に。

瞬間的に上昇した彼の戦闘力を検出し、フリーザが身に着けていたスカウターは爆散した。

フリーザ軍の最新型のスカウターで計測できるのは、精々数十万といったところらしい。

しかしラディッツとベジータが身に着けているスカウターはそのままだ。

見た目は同じでも、これはブルマが作り上げた特製のスカウターなのだから。

 

「とっとと変身しろ、フリーザ」

 

「……なぜ知っているのです?

 私が変身型の宇宙人であることを」

 

「そんなことはどうだっていい。

 その気がないと言うならすぐに止めを刺してやる」

 

「いいだろう……そこまで死にたいなら望み通りにしてやる!!」

 

口元の血を拭い全身に力を込め始めたフリーザ。

上半身に身に着けていたプロテクターがはじけ飛び、小柄なフリーザの体が膨れ上がっていく。

 

「気を付けろよ……こうなってしまったら前ほど優しくはないぞ!?」

 

3メートルを超える巨体となり、荒々しい口調へと変貌したフリーザ。

それを見たベジータは。

 

「……ふん、戦闘力100万と少しか」

 

「なんだと?」

 

全く臆していなかった。他の者たちも同様だ。

 

「つぇあ!!」

 

「がっ!?」

 

苛立ちを込めたベジータの蹴りがフリーザに突き刺さる。

 

「いい加減にしろよフリーザ!

 貴様が数千万以上の戦闘力を隠してることなんざ、こっちはとっくに知っているんだ!

 その上でオレたちは、貴様を殺すつもりで来たと言っている!」

 

「……く、くくく……!」

 

衝突した岩山の瓦礫を押しのけて這い出して来たフリーザは不敵に笑う。

 

「そうか……ならば見せてやろう!このフリーザの真の姿を!!」

 

叫ぶと同時にその全身から膨大なエネルギーが溢れ出し、爆発した。

 

 

「……」

 

土煙の中から現れたのは、最初の形態と変わらぬ小柄な異星人。

全身真っ白で、額や肩などの一部は紫。

凹凸はほぼなく非常にスッキリとしており、長く太い尾が正面からでもよくわかる。

 

「こ、こいつか……!」

 

「ラディッツ!ベジータ!

 フリーザの戦闘力はいくつだ!?」

 

ここに来てようやくヤムチャや天津飯もその強大な力に戦慄し、スカウターを持つ二人に尋ねた。

 

「……ちっ、なるほどな。

 確かにコイツはヒノカミ以上だぜ……!」

 

「!?7000万か!?8000万か!?」

 

「1億以上だ!」

 

「「「……いぃっ!?」」」

 

「怯えるな!

 オレたちなら勝てる!」

 

「ふふふ、その自信はどこからくるんだい?」

 

一度目の変身で凶暴化した性格も、真の姿になることで治まったらしい。

それどころか幼くなったような印象すら受けた。

 

「今のうちにニヤニヤ笑っていろ!

 ここにいるオレたちが、貴様が最も恐れていた『(スーパー)サイヤ人』だ!」

 

「……相変わらず冗談キツイよ」

 

ベジータの発言に、フリーザが顔をしかめる。

『史上最強の超サイヤ人』。

しょせんおとぎ話に過ぎないとしても気分の良いものではないと、フリーザはベジータに身の程を分からせようとした。

 

 

「「「ずぁああああ!!」」」

 

「……!?」

 

しかし全力を解放した3人のサイヤ人を見て、思わず身構えた。

相手の気を感じる能力を持たないフリーザですら、本能で警戒してしまうほどの威圧感。

 

「……やはりサイヤ人は一匹たりとも生かしておくわけにはいかないようだね」

 

「……行くぞぉ!!」

 

「「「おうっ!!」」」

 

3人のサイヤ人に続き、1人のナメック星人と戦意を取り戻した4人の地球人が、フリーザへと挑む。

 




第3形態は省略。
油断している変身前に殺せるのではないかと考えましたが、超のフロストを見るにその気になれば一気に変身できそうなので止めました。

というか『油断している隙をつけ』はベジータと悟空が反発しそう。
ラディッツはやりそうだけど、
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