適当に流していただいても構いませんので。
人造人間たちとの戦いを終え、トランクスの世界を救ってからおよそ7年が過ぎた。
悟空とベジータは相変わらず競いながら最強を目指して修行を続けている。
悟空は多少なりと働いているがベジータは全くだ。
ブルマがとんでもない金持ちなので、サイヤ人らしい大食漢であろうと毛ほども揺るがないようだが。
ラディッツは彼らとの最強争いから退いた。農耕に楽しみを見出したようだ。
パオズ山の近くの山に一人移り住み、広大な畑を耕して収穫した野菜を近くの村や町に出荷している。
地域住民との交流もそれなりにある。サイヤ人は若い時期が長いので実年齢よりもかなり若く見られているようだ。
彼に『うちの娘をどうだ』という薦める者も多く、もしかしたら彼も地球で家庭を持つ日が来るのかもしれない。
家庭を持つと言えば、ヤムチャと天津飯がついにランチたちとゴールインした。
元々仲が良かった二人だが、ランチが双子ということになっているのでこれで本当の義兄弟だ。
それぞれ『アンニ』『マーボ』という娘を授かった。
前者はヤムチャ譲りの黒髪、後者は天津飯譲りの三つ目を持つことを除けば、ランチちゃんとランチさんにそっくりだ。
ヤムチャはトップスターとして、今でもアクション俳優を続けている。
大人の落ち着きが出てきたこともあり、渋い役柄も任せてもらえるようになってきた。
天津飯はチャオズと共にずっと傭兵として各地を転々としてきたが、遂に住居を構えた。
『鶴仙流道場』を立ち上げ武道を教えている。弟子は傭兵であった頃の彼らに救われた若者たちだ。
しかし二人は『師範』ではなく『師範代』を名乗った。
鶴仙人と桃白白に配慮しているのだろうが、未だに再会していない。
その気になれば彼らがどこで何をしているのか調べることもできるが、それは無粋というものだろう。
亀仙人は天津飯に頼まれて時折彼の道場に足を運んでいる。
鶴仙人とは仲が悪い彼だが、鶴仙流そのものを嫌っているわけではない。
滅多に弟子は取らないが、ちょっとした指導なら構わないと引き受けた。
女性の生徒に積極的に声を掛けようとするのは、困ったものだが。
亀仙人と暮らしていたクリリンも亀ハウスを離れた。
きっかけは人造人間18号との結婚。
ヤムチャたちに遅れること3年、遂に彼にも春が来た。
18号は『コイツが金持ちでなければ選ばなかった』と強がっているが、円満な家庭環境を見る限りそれだけでないことは明らかだろう。
『マーロン』という娘を儲け、都会で一緒に暮らしている。
時々は17号も顔を出すこともあるが、彼は彼で自由に暮らしているようだ。
悟空とチチの間にも第二子『孫悟天』が誕生した。
この世界ではやんちゃに育っているトランクスとは一歳違い。
転移カプセルを通じて頻繁に互いの家に遊びに行っている。
そしてブルマ……というかカプセルコーポレーションは、遂に転移カプセルの存在を公表した。
高額の使用料金と厳しい審査を設けたので既存の交通業界へのダメージは少ないはずだが、それでも多くの人間がこぞって使用しとんでもない利益を生み出し続けていた。
ちなみに公表に踏み切ったきっかけは依然として実家から都会の学校に通う悟飯がジュニアスクールに進学したこと。
遠く離れたパオズ山と都会を毎日往復しているという事実を知られても余計な追及が起きないようにという親切心だった。
その事実を知る者は少ないが、一般人が聞けば頭を抱えることだろう。
ピッコロはここしばらくナメック星に移り住んでいたが、先日地球に戻って来た。
その理由は、地球のドラゴンボールを復活させるため。
戦闘タイプのナメック星人であるピッコロには不可能と思われたが、先代と融合していた最長老の影響からか、彼は術者タイプのナメック星人としての才能も持ち合わせていた。
ナメック星にて知識と技術を学び、ついに彼はドラゴンボールを作り出すことに成功した。
ヒノカミやセルを筆頭とした万能な術者は多くいるが、やはりドラゴンボールの存在は大きい。
ドラゴンボールを復活させたピッコロは真っ先に、四星球を悟飯のもとへ届けに行った。
神殿でしごいていたギニュー特戦隊たちは、人造人間たちとの戦いが終わってから宇宙へと旅立った。
しばらくはフリーザが死んだことを悲しんでいたり、フリーザを殺したヒノカミたちに挑んだりしてきたが、何度か敗北する内に大人しくなった。
やがてヒノカミに心を開き……というかヒノカミが力づくでこじ開けたようなものだが、彼女の下で修業を積んで心身ともに立派なヒーローへと転身した。
ヒノカミと共に考えたニュー・ファイティングポーズを引っ提げて、新生ギニュー特戦隊は今日も宇宙を飛び回っている。
当初は元フリーザ軍の彼らを警戒する者は多かったが、フリーザ軍を壊滅させ星々を救った天女ヒノカミのお墨付きとあらばと、表立って反発する者は出なかった。
そして少しずつ実績を重ね、先日助けた星の子供から『ギニュー特戦隊に入りたい!』と言われたと、通信機越しに嬉しそうに報告してくれた。
16号は自由にしているが、基本的には神殿に居着いている。
そのようにインプットしたわけではないが、機械であるためか従者気質が強いらしい。
互いに交わす言葉は少ないがミスターポポとは仲の良い友人であるようだ。
セルもまたヒノカミと共に神殿で暮らしている。
悟空たちも随分と強くなったが彼の強さはまだ圧倒的で、悟空とベジータの二人の相手をしてやることも多い。
戦士たちは皆強くなり、ヒノカミでは全く敵わなくなってしまった。
頼もしくなると同時に、もはや自分にできることは少ないのだと痛感し始めていた。
なのでヒノカミは本格的に、セルに次の地球の神を任せようと考えていた。
能力の多彩さではまだまだヒノカミに軍配が上がるが、純粋な強さならセルの方が圧倒的に上。
やはり星の代表者である神には力が必要だ。それにいずれヒノカミはこの世界を離れるだろう。
完全に異界の存在であるヒノカミよりも、異界の力を託されていてもこの世界の住人であるセルの方がこの世界の神に相応しかろう。
ただし代替わりがいつになるかは決めていない。何かきっかけとなる事件があればと思ってはいる。
二人とも寿命が無いので数千年、数万年後という可能性も否定できない。
そのくらい平和は続くものだと思っていた。
「突然お邪魔して、申し訳ございません」
しかし平穏は突如として破られた。
神殿に現れた二人の男性。小柄で若い青年と、大柄で年老いた風貌の男性。
二人の気配に邪悪さはなく、それどころか神聖な力を放っている。
「……失礼ながら、どちらさまで?
立振る舞いからさぞ名のあるお方であろうとは察するのですが」
「私は界王神。こちらは側近のキビト。
『天女』と名高い貴女にお願いがあって伺いました。
どうか協力していただきたい……この星と宇宙を救うため。
『魔人ブウ』の復活を食い止めるために……!」
ヤムチャたちの娘は本作オリジナルです。
『結婚するだろうし、子供を産まないのはおかしいよな』程度の考えで生やしたキャラなので物語にはあまり関係ありません。
名前の由来は『杏仁豆腐』と『麻婆豆腐』。
ヤムチャと天津飯の名前の由来的にも合うし、甘味と辛味で対になるし丁度いいかなと。