『ワン・モア・タイム』   作:緑のおっさん

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第20話 VSネオジャパンコロニー

 

ブッドキャリアーを乗り捨てたゴッドガンダム。

ネオロシアの宇宙船ゴルビーから飛び出したガンダムマックスター、ガンダムローズ、ドラゴンガンダム、ボルトガンダム。

そして飛翔するデビルガンダムとその背から離れ後に続くライジングガンダム。

7機のガンダムがネオジャパンコロニーへと接近していく。

 

『……今のところ異常は見られないな』

 

『いや、間もなくネオジャパンの領空圏内に入る。

 だと言うのに警戒のモビルスーツの一機すら出てこないのは不自然だ』

 

『静かすぎるということか……警戒は緩めない方がいい。

 ゴルビーはこの場で待機、私たちだけで進もう』

 

レインや各国スタッフ、カラトやライゾウ博士やミカムラ博士らは全員ゴルビーに乗り込んでいる。

武装は積んでいるようだが戦闘に参加させるのは危険だ。

 

「じゃな。まずは我らで先陣を……下がれぇっ!!」

 

『『『!?』』』

 

突如デビルガンダムが一番前に出て両肩のサブアームを大きく広げて前に突き出した。

そしてネオジャパンコロニーから降り注ぐビームの雨を湾曲させ、軌道を外側へと歪め背後を守り抜いた。

 

『何だ!?』

 

「これほどの威力と量……ではすでに……!」

 

(ーー……!)

 

『……!?拡大した光学映像、全機に転送します!』

 

ゴルビーから送られて来た映像がコクピットに表示される。

ネオジャパンコロニーの至る所から、無数の蛇のような何かがウツボのように体を伸ばしていた。

 

『ガンダムヘッド!?』

 

『オイオイ……縮尺おかしくねぇか!?』

 

『こちらのデビルガンダムのものとは、まるでサイズが違うな……!』

 

ヒノカミの乗るオリジナルのデビルガンダムが繰り出すガンダムヘッドの頭部は、通常のモビルファイターの胸部くらいの大きさしかない。

しかしコロニーから生えているあれらは頭部だけでモビルファイターよりも巨大だった。

 

「おそらく動力炉はすでに取り込まれておる。

 敵はコロニー一つ分のエネルギーを扱うガンダムと思え!」

 

『そんな……間に合わなかったのか!?』

 

『だったら動力炉を破壊すれば!』

 

『そこまで完全に取り込まれているとすれば破壊しても再生するだろうが、エネルギー供給が途絶えればしばらくは動きが止まるはず。

 ガンダムたちは防衛を突破し、内部に突入して……!』

 

「いや待て!モビルスーツ反応多数!

 ……ガンダムヘッドの中から!?」

 

コロニーから生えたガンダムヘッドは更に胴体を伸ばしてこちらへと迫ってくる。

そして一斉に大口を開けると、中から一つ目の異形のモビルスーツが次々と吐き出された。

 

『何だあの機体は!?

 我が国ではあんなモビルスーツは採用しておらんぞ!?』

 

『……そうか!自己増殖!

 おそらくあれはデビルガンダムがネオジャパンのモビルスーツを侵食して生み出した尖兵だ!』

 

『うじゃうじゃ出てきたぁ!』

 

一つ目軍団はビームライフルを撃ちながら一斉に向かってくる。

ガンダム各機は迎撃を始める。デビルガンダムも全身からガンダムヘッドを生やしてその口からビームを発射し、一つ目と巨大なガンダムヘッドを撃ち抜いていく。

 

「……やはりあちらのデビルガンダムは熱やビームを吸収する能力を持っておらん!武装を選ぶ必要はないぞ!」

 

『それは朗報です!ローゼスビット!!』

 

デビルガンダムがビーム湾曲能力を手に入れたのは異形の下半身を切り捨てた後のことだが、熱エネルギードレインの習得はそれ以前。

なのでビーム攻撃が通用しない可能性を危惧していたが、杞憂だったようだ。

こちらのデビルガンダムは生やしたガンダムヘッドでさえビーム攻撃を吸収し無効化する。

ビームが効かないと気づいた一つ目はこちらのガンダムヘッドに接近して棍棒を振りかざすが、その背後から別のガンダムヘッドが迫り一つ目に喰らいつき噛み砕いた。

 

「っ……!?」

 

そしてヒノカミはガンダムヘッドを通じて一つ目の内部構造を把握してしまった。

 

『どうした!?』

 

「妙な生体反応だと思っていたが……!

 この機体のパイロットはUG細胞に……いやDG細胞に侵食された人間じゃ!」

 

『『『何だと!?』』』

 

「恐らく元はウルベの配下……しかし既に死んでおる。

 奴の意のままに操られる、意思なき死体人形じゃ」

 

『なんと、むごいことを……!』

 

『チッ……さしずめコイツらは『死者の軍勢(デスアーミー)』ってワケかい!』

 

『だがマズイぞ!?このままではネオジャパンの国民たちまで犠牲に!』

 

「猶予はないか……作戦を通達する!

 儂とデビルガンダムがコロニーに取り付いてUG細胞を用いて干渉し、シェルター内に移動しているであろう居住区への侵食を抑える!

 ゴルビーとキョウジは儂の援護を!

 儂らが時間を稼いでいる間にシャッフル同盟の5機は内部に突入し、動力炉を破壊した後に続けてウルベを討て!」

 

『なっ……危険過ぎる!』

 

『いや、だが他に手はない!』

 

「議論する時間も惜しい!構えよ!

 突破口は儂らが作る!」

 

(ーー!)

 

デビルガンダムの左腕から伸びたいくつものガンダムヘッドが互いに絡み合い、巨大な筒となった。

以前彼女が潜入した際に抜き取った情報の中には、ネオジャパンコロニーの構造も当然含まれている。

 

「各施設の位置は大きく動いていないはず……狙いはあそこじゃ!外すなよ!」

 

(ーー!!)

 

「天射矛砲!ぶち抜けぇ!!」

 

大筒から吐き出された炎の柱が無数のデスアーミーを呑み込み、コロニーの外壁に大穴を開けた。

 

『すげぇ……!』

 

「ボヤボヤするな!すぐに再生するぞ!」

 

『行けドモン!』

 

『兄さん……わかった!行くぞお前たち!』

 

『『『『おう!!!!』』』』

 

5機のガンダムが風穴を通り抜けて、動力炉へと急ぐ。

 

「儂らもこのまま突撃し外壁に取り付く!

 キョウジは儂の直衛じゃ!着いてこい!」

 

『わかった!』

 

『ゴルビーは距離を取って砲撃を継続する!

 牽制にしかならんだろうが……!』

 

「十分じゃ!決して無茶はするな!

 お主らが彼らの帰る場所じゃからな!」

 

塞がりかけていた敵軍の隙間を突っ切って2機のガンダムが翔ぶ。

デビルガンダムは脚部を巨大な頭に変形させて、既に修復が終わっている外壁にめり込むような勢いで着地、全身から生やしたガンダムヘッドをコロニーの大地に侵入させ侵食を開始した。

連中はデビルガンダムが何をしようとしているか気づいたらしく、デスアーミーとガンダムヘッドがゴルビーを無視して殺到する。

 

「……シェルター発見!まだ無事じゃ!

 これより儂らはこの場に留まりシェルター保護に専念する。

 殴られようが撃たれようが耐えきってみせるが、妨害が激しいと干渉が弱まる。

 少しでも儂へ迫る敵を減らしてくれ!」

 

『『わかった!』』

 

「……さあて、やるぞデビルガンダム!

 紛い物に本家本元の力を思い知らせてくれよう!」

 

(ーー!!)

 

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