『ワン・モア・タイム』   作:緑のおっさん

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後半は藍染の説明です。原作をまとめただけなので飛ばしてくださっても結構。


第26話

処刑場からルキアを連れ出した浮竹と京楽は、協力者に治療されすぐ近くにまで来ていた恋次と合流。

そして剣八が連れてきた旅禍の集団に接触した。

現世から来た人間たちは黒崎一護の傍にいたいというので、志波岩鷲に同行を願った。

藍染の完全催眠を受けていない者が必要だったからだ。流魂街出身の彼ならばおそらく問題はない。

岩鷲も兄海燕から浮竹のことを聞いており、兄の恩人の願いならばと引き受けた。

浮竹たち5人は八番隊と十三番隊の部下たちが根回しした、警備のいない道を通って西流魂街に向けて走った。

 

道すがら浮竹は隣互から聞いた藍染の企みと、海燕に取り憑いた虚もおそらく藍染の仕業であると明かした。

海燕を殺すことになったルキアは愕然とし、兄の死の真相を知った岩鷲は怒りに燃えた。

やがて彼らの前に、件の藍染と市丸、そして東仙が現れる。

その姿を目にした瞬間、浮竹は四楓院家の秘宝を使い藍染を拘束した。

双殛を破壊するために用意していたものだ。

浮竹と京楽はためらうことなく秘宝に斬魄刀を突き刺し、力を開放した。だが。

 

「……なるほど。卯ノ花隊長の協力者とやらは君たちか」

 

「っ!莫迦な!?……岩鷲くん!」

 

「いや、聞いた通りの風貌だ!確かにアンタらの道具は巻き付いてた!幻覚じゃねぇ!」

 

「それは双殛を破壊するための道具だろう?

 それ以外が相手では効果が半減するのは当然さ」

 

「だとしても……並の死神じゃあ形も残らないはずなんだけどねぇ……!」

 

「並?おかしなことを言う。

 ……僕がその程度の枠に収まるはずがないじゃないか」

 

「ちぃ!」

 

恋次が斬魄刀を始解して飛び出し、藍染に刃を伸ばす。しかし素手で容易く受け止められ、一太刀で蛇腹剣の関節部をずたずたに引き裂かれた。

 

「くそっ、現世に続いてこっちでもンな真似されちゃあ、流石に凹むぜ……!」

 

「謙遜することはないよ、阿散井くん。

 解号無しということは、卍解に至ったんだね。

 やはり君たちの同期の中で、君が一番厄介な存在だった」

 

「!?」

 

藍染は瞬歩で恋次の目の前まで移動、彼を袈裟切りにしようとした。

 

「っとぉ……やらせないよ」

 

咄嗟に京楽が割り込むが、藍染が片手で振るった刀を、両手の二刀で受け止めてなお押し込まれる。

 

「ちょっとぉ……キミいくらなんでも、三味線引きすぎだったんじゃない……!?」

 

「むしろ苦労したんだがね。君たちに合わせて加減するのは」

 

「京楽!!」

 

「行かせへんよ」「……」

 

救援に向かおうとした浮竹の前に、市丸と東仙が立ちはだかる。

 

「阿散井くん!岩鷲くん!ルキアを連れて走れ!

 ここは俺たちが……!?」

 

浮竹が斬魄刀を開放して駆け出そうとし、寸前で気付く。

市丸たちの向こう側にいるのは斬られて血を噴き出す京楽だけで、藍染の姿がない。

 

「がっ……!」「ぐぅ!」

 

藍染はルキアの守りが手薄になった瞬間に彼女の元に向かい、邪魔な二人を切り裂き彼女を奪い取った。

三人とも膝をついたが倒れはせず、深い傷ではないようだ。

しかし肝心のルキアを抑えられてしまった。

距離を取られ、これではこちらが何か行動する前に彼女は殺されてしまう。

 

「くっ……何故だ、藍染!何故そうまでしてルキアを殺そうとする!?」

 

「おや?君たちは浦原の部下に聞いたんじゃなかったのか?

 ……あぁそうか。彼は部下にも教えていなかったんだね。

 いいだろう、聞かせてあげよう」

 

藍染の目的とは、自らを更なる高次元の存在へと押し上げること。

死神の力には限界があり、それを超える方法が『死神の虚化』。

彼はその方法を模索して様々な実験を行った。

夜一たちが尸魂界を追われた事件も、志波海燕が虚と化した事件もその過程で起きたものだ。

しかし満足のいく結果は得られず失敗ばかり。

だが浦原喜助はそれを可能とする物質を生み出した。

名を『崩玉』。『死神と虚の境界線を崩す玉』。

藍染自身もその制作を試みたが、何百もの死神の魂を与えてもその性能は不完全。

彼は何とかして浦原が作り上げた完全な崩玉を手に入れようとした。

浦原も誰かの手に渡る可能性を危惧していたのだろう。

だが崩玉は製作者である彼自身でも破壊できず、仕方なく他の魂魄の中に隠す方法を取った。

 

「その隠し場所が朽木ルキアだ」

 

魂魄に埋め込まれた異物を取り出す方法は限られる。

一つは超々高度の熱破壊能力で魂魄を蒸発させて取り出すこと。

そのために藍染は中央四十六室を殺して成り代わり、双殛でルキアを処刑する命令をだした。

しかし浦原の部下の予想以上の活躍により処刑が失敗する可能性が出てきた。

そこで藍染は中央地下議事堂書庫に残されている浦原の研究が記された禁書を調べた。

魂魄に異物を埋め込む術を生み出したのなら、取り出す術も生み出しているはず。

 

「これがその、(こたえ)だ」

 

「ルキア!」

 

藍染は妙な器具を起動させ、変質した腕でルキアの胸を貫いた。

 

「これが……『崩玉』」




双殛を破壊する道具の詳細はわかりませんが、折角持ち出したので使わせました。
この作品では双殛破壊に特化した拘束・攻撃用の霊具としています。
実際どういう道具だったんでしょうね?設定調べたけどわからなくて……。

藍染も不完全ですが崩玉を作っていたらしいので、原作に無い描写を追加しました。
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