ヴァンガード:DUAL HEARTS   作:アヤサキ

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どうも、また遅れましたぁぁぁ!!
とにかく、最新話どうぞ!!


文章を書く能力がホスィ


G11 剣と炎/僕が信じるモノ ★

輪廻が『チカラ』を発動した頃、教室の入り口近くに人影が現れた。

 

「おーおー、やってるなぁ」

 

現れたのは燿覇のクラスの担任にして、このヴァンガード部顧問の慕宮 御弦だった。

 

「あ、御弦センセーだー」

 

「御弦先生ちーっす」

 

「御弦先生、こんにちは」

 

火穂、正機、夜代の順で挨拶をするが、まともな挨拶をしたのは夜代だけだ。

 

「まったくお前らは……夜代を見習えバカコンビ」

 

「えぇ~良いじゃないですか。ここにはアタシたちと御弦センセーだけなんだし……」

 

「そーっすよ、堅苦しいのはなしでいいでしょ」

 

「か、火穂ちゃん、正機君、御弦先生は一応年上なんだからちゃんとしないとダメですよ?」

 

「「はーい、夜代先輩」」

 

「あれ、夜代さんもさり気なく俺のこと攻撃してきてる……?」

 

「そんなわけありませんよ、御弦先生」

 

「だ、だよな……気のせい、気のせい……うん」

 

夜代の笑顔に気圧されながらも、御弦は教室に入り、燿覇と輪廻のファイトを眺める。2人は御弦が来たことに気づいていないのか反応しないが。

 

「ほうほう、こりゃ…………輪廻の勝ちかねぇ」

 

御弦は2人のファイトを見て呟くが、火穂は不満そうな顔をする。

 

「そんなことありません。アキハが勝ちます」

 

「火穂……ブラコンもいいが見ろよあの状況……無理だろ流石に」

 

「ブラコン違います!あと、アキハは勝ちますよーだ」

 

「どっからその自信がくるんだかねぇ……」

 

呆れ気味に笑う御弦。彼も、ヴァンガードをやっている身だからこそ分かる。今の燿覇がどれだけ窮地にさらされているか。輪廻がどれだけのアドバンテージを持っているかを。

 

「それに輪廻のヤツ……完全に『アレ』使ってるだろ」

 

「ま、まぁそうですケド……」

 

御弦の言う『アレ』とは輪廻の『チカラ』のことだ。御弦自身、『チカラ』を使った輪廻とファイトをしたこともある。

だからこそ、その厄介さも強力さも知っている。

火穂もファイトをしたことがあるから体験しているはずなのだ。

 

「ちなみに火穂さん、燿覇君は輪廻の『アレ』について知ってんの?」

 

「…………教えてませんよ」

 

「…………まじかよ」

 

「マジです」

 

あちゃー、と言いながら御弦は手を額に当てる。

 

「燿覇君は普通っぽいし……いくらヴァンガードが基本運ゲーでも、これじゃあなぁ…………」

 

「だーかーらーアキハは勝ーちーまーすー!」

 

「はいはい……分かったっての……」

 

意地を張るかのように御弦の言葉に火穂は対抗する。御弦は駄々っ子を見るような目で火穂を見るが、火穂の瞳には確信があることを察する。

 

「さて、火穂さん。弟さんが勝利すると言い張りますが……その心は?」

 

「それはずばり……アキハには輪廻先輩のファイト時の短所……とは言い切れませんけど、特徴を教えたんで!!」

 

「……………………え、 それだけ?」

 

「イエス。それだけですよ~?」

 

呆気に取られた顔をする御弦。正機と夜代の2人ですら「え、なに言ってんのこの子。それでいけると思ってるのこの子?」みたいな顔をしている。

 

「お前……それでいけると思うのか?」

 

「イエス、アキハならいけますとも」

 

「…………参考までに聞くが、輪廻のその特徴って何なんだ?俺はあんまりそういうの分からないんだが……」

 

「えぇーどうしようかな~言おうかな~」

 

「いいから言いなさい。成績表に赤い文字をつけられたくなかったらな!」

 

「御弦先生……職権乱用はどうかと思うっすよ………」

 

「そーだそーだ!」

 

「うるせー!だったら言えばいいんだっつーの!」

 

言い合いを始める御弦、火穂、正機。かなり大音量で言い合っているのだが、すぐ近くにいる燿覇と輪廻は、気にすら止めていないようだ。

 

「と、とにかく火穂ちゃん。輪廻君のファイトしてる時の特徴って何なんですか?私も知りたいから教えてくれませんか?」

 

「うーん、夜代先輩に言われたらなぁ……よし、教えて差し上げましょー!」

 

「よっ、待ってました!」

 

「御弦先生……なんか古い」

 

夜代の鶴の一声によって火穂はようやく話し始める。

 

「輪廻先輩の特徴。それはアタシの知る限りで2つあります。1つ目は使うデッキです」

 

「輪廻君の使っているデッキですか?」

 

「そう、デッキです。輪廻先輩は基本的に多くのデッキを持っていますが、最近は持ってるデッキを全て解体したらしく、新しく作ったゴールドパラディンと、なるかみをローテして使ってます。そしてここで輪廻先輩の特徴発動です。それはーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

同じデッキを同じ相手に連続して使わないということです」

 

「あぁ…………そういやそうだなぁ」

 

「確かに部長って同じデッキを続けて使う事ってないっすね」

 

輪廻がここ最近のファイトで使ってきたデッキを順に思い出すと、確かに同じデッキを連続して使ってきていないなと思う御弦と正機。

 

「ただこれは、輪廻先輩がどんなデッキを使うか分かるってだけなので、あんまり関係ないんですけどね」

 

「か、関係ないんですか?」

 

「だって輪廻先輩は、基本どんなデッキ使ってもチートですし~そのかわり、もう1つの特徴がファイトに関係してるんです!」

 

「ほほう……で、それはなんなのだね火穂さん?」

 

「それはですねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪

 

火穂が話をしている一方で、燿覇と輪廻のファイトは佳境に入っていた。

 

「ガンスロッドのブレイクライドスキル発動。Vのアルフレッドにパワーを10000追加。《21000》そして、リアガードを3枚まで選びパワーを5000追加する。ブラスター・ブレード解放者、王道の解放者ファロン、小さな解放者マロンに追加する。」《14000》《14000》《12000》

 

「ははっ…………笑えないねコレは…………」

 

展開されたユニット達が、ヴァンガードのスキル次々に強化されていく。

だが燿覇はそれ以上に、輪廻の『チカラ』が如何なる効果を持っているかに気が向いていた。

 

「さて、お前も気になっているようだし、そろそろオレの『チカラ』を少しだけ見せてやる」

 

「…………っ!!」

(きたっ!!)

 

輪廻の言葉に食いつく燿覇。輪廻はダーメジゾーンの表になっているカードを2枚めくる。

 

「CB2を使用し、アルフレッドのスキルを発動。山札の上から1枚を確認し、空いているリアガードサークルにスペリオルコールすることができる」

 

「…………それがどうしたんですか?」

 

「焦るな………………ここからが本番だ」

 

目を瞑り、山札に軽く触れると、輪廻はーーーーーーーーーーーーーー笑う。

 

そして

 

「予言してやる。ここに顕現されし騎士の名はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー未来の解放者 リュー」

 

山札をめくると、見えたカードはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー未来の解放者 リュー。

 

 

 

「…………は?」

 

 

 

預言的中。

 

 

 

(な………えっ?カードを見ずに当てた?)

 

山札をめくる瞬間。輪廻はカードを見ていなかった、それは確かだ。だが目の前にいる彼は的中させてみせたのだ、自分が引くカードを。

 

「未来の解放者 リュー《6000》をV後方にスペリオルコール。さらにアルフレッドのLBスキル発動。解放者の王よ、臣下達との繋がりを持って限界を超えよ……自分のターンの間、自身のリアガードの数だけアルフレッドにパワーを2000追加する《31000》さぁ、始めるぞ…………」

 

輪廻の瞳が妖しく、紅く光る。

 

「リューのブースト、アルフレッドでVにアタック。ここでリューのスキル発動。このユニットがヴァンガードをブーストした時、リューを除いて解放者と名の付くリアガードが3枚以上いるなら、このバトル中、ブーストされているアルフレッドにパワーを4000追加する。よってアルフレッドのアタックは41000だ」

 

「ぐっ…………少し、考えさせてください」

 

「あぁ、いいぞ」

 

長考を宣言した燿覇はひたすら考える。たった今叩き出された41000のパワー値。これはこのゲームにおいて、絶望的な数値と言っても良いだろう。なぜならば、ガード値が最低でも35000、ドライブチェックでトリガーを引き当てるかもしれない、という確率も入れるとなればガード値が40000~45000も必要になってくるからなのだ。

今の燿覇の手札は、たったの4枚。インターセプトが可能なリアガードも、たったの1枚のみ。

 

(それに、まだリアガードのアタックだって残ってる……このままじゃ…………)

 

燿覇の脳内に絶望と敗北の文字がはっきりと浮かび上がってくる。

 

「それと、1つ教えておいてやる」

 

輪廻が口を開く。

 

「…………なんですか?」

 

「オレは次のドライブチェック、必ずトリガーを引く。これは確定事項だ」

 

「ーーーーーーーーーーーーーーなっ!?」

 

ただでさえ、このターンをしのぎきれるかギリギリの状況で告げられる言葉。先ほどの的中から考えて間違いなく引いてくるだろう。つまりこれは、死刑宣告のようなものだ。

そんな中、燿覇はふとあることを思い出す。

それは、燿覇がアンビギュアスとしてファイトしていた時のファイト相手の顔。燿覇の『チカラ』の前に絶望を浮かべた者達の顔だった

 

(きっと彼らも、今の僕と同じだったんだろうな…………)

 

今更ながら彼らの気持ちと、自らの過ちを、多少ながら理解する。

 

(もう、どうすることもできないのか…………)

 

『チカラ』を使う圧倒的な相手を前にして、諦めと絶望が、彼の心を蝕んでいく。

 

(でも、勝ちたい。この人に…………勝ちたいっ!!)

 

諦めきれない。絶望しきれない。その思いが強く、強くなるーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

『ナラバーーーーーーーーカイホウシローーーーーーーー』

 

 

 

 

 

(えっ?)

 

 

 

 

 

『ワレヲーーーーーーーーカイホウシローーーーーーーー』

 

 

 

 

 

唐突に、燿覇の頭の中に抑揚のない、機械的な声が響く。軽く周りを見てみるが、変化は特にないーーーーーーーーーーーーーーと思ったが、よく見ると、いなかったはずの御弦がいた。

 

「あれ……慕宮先生?」

 

「おう、陽世君」

 

「え、どうして先生がここに?」

 

「まぁまぁ。俺のことはいいから、ファイトに集中してなよ」

 

「あっ、は、はい」

 

御弦のことが気にはなるが、ファイトに意識を向ける燿覇。

 

(なんださっきのは……)

 

頭の中に鳴り響いた声。鳴り止んだかと思ったが

 

 

 

 

 

『ワレヲーーーーーーーーツカエバーーーーーーーーヤツヲーーーーーーーー』

 

 

 

 

 

(まだ聞こえる…………誰なんだ……キミは……)

 

頭の中で、念じるようにして、謎の声に問いかける。

すると、あっさりと声は返ってきた。

 

 

 

『ワレーーーーーーーーソウゾウノキリフダーーーーーーーー』

 

 

 

(ソウゾウ…………想像……まさかっ!?)

 

返ってきた声から導き出された声の正体。それはーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『ソウ、ワレノナハーーーーイマジナリーカードーーーーーーーー』

 

 

 

燿覇をアンビギュアスへと導いた存在。イマジナリーカードだった。

 

(まさか……カードが僕に話かけている?いや、いくら何でもーーーーーーーー)

 

『アリエナイ、トデモイウノカ?ワレカラ『チカラ』ヲサズカッテイタオマエガーーーーーーーー』

 

(ーーーーーーーーっ!)

 

間違いない。そう燿覇は確信する。

燿覇は確かにイマジナリーカードを手にしてから『チカラ』を手にした。そのことを知っているのは、燿覇本人と、他にいるとすれば、輪廻ぐらいのはず。もし存在するとしたのならば、それはーーーーーーーー『チカラ』を与えた、イマジナリーカード自身だろう。

 

(…………キミがイマジナリーカードだとして、どうして僕に話しかける?)

 

『ソレハ、オマエガショウリヲ、『チカラ』ヲ、ノゾンダカラダ。ソシテワレハ、『チカラ』ヲネガウモノニ、『チカラ』ヲアタエル』

 

(僕が…………今願えば『チカラ』が手に入る…………玄枷先輩に勝てる…………)

 

甘美な囁きが燿覇の耳を支配し、頭の中に染み渡る。

 

『ソウダ。ソウスレバ、コノオトコニカツタメノ『チカラ』ヲクレテヤル。サァ…………サァ!!』

 

 

 

(僕は、僕は………………!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キミの『チカラ』なんていらない!!)

 

 

 

『…………ナニ?』

 

拒絶の言葉を心で叫ぶ燿覇。

声は驚いたかのような反応を示している。

 

(僕は決めたんだ…………僕はもう、あの頃の僕にはーーーーーーーー『チカラ』に依存しきっていた僕には戻らないって!!)

 

『ナラバ、コノオトコニ、『チカラ』ヲモツモノニ、ドウヤッテカツトイウノダ?サクハアルノカ?』

 

核心を突く質問を述べる声。

 

(そんなの……ない!!)

 

『サクモナイノニカトウトイウノカ?』

 

(あぁそうだよ、策なんてない。でも、勝ってみせる)

 

『アノオトコアイテニ、ソレガドレダケムズカシイコトカ、ワカッテイルノカ?イマノオマエニハ、ワレノカゴモナイノダゾ?』

 

 

(分かってる…………でも、それでも…………僕は、キミの手を借りずに勝つよ。それに、なによりーーーーーーーーーーーーーー今僕はとても、このファイトを楽しいって思ってるんだ!!)

 

『…………フン、ヨカロウ。…………セイゼイアラガッテミセロ』

 

その捨て台詞と共に、燿覇の頭の中から、何かが抜ける感覚がする。

 

「…………ふぅ」

 

燿覇は一息ついてから、落ち着いて考える。

 

(先輩は確かにトリガーを引くと言った。でも1回も、クリティカルトリガーとは言っていない。つまり、ドロートリガーやヒールトリガー、スタンドトリガーの可能性だってあるんだ…………なら僕はーーーーーーーーーーーーーー)

 

 

 

 

 

「お待たせしました。ノーガードです」

 

 

 

 

 

(ここで賭けに出る!!)

 

思い切って勝負に出た燿覇。その瞳に迷いはなく、表情も不敵に笑っている。

 

「ほう……トリガーが出ると分かっていてもそうするのか?」

 

「はい、そうですよ。僕なりに考えてこうしました」

 

「そうか、なら…………ツインドライブ。1枚目……《横笛の解放者 エスクラド》ハズレだ」

 

ここで息をのむ燿覇。トリガーが1枚目に来なかったということは、次の2枚目に来るということだ。

そして

 

「2枚目ーーーーーーーーーーーーーー陽世燿覇、自らの選択に後悔し、墜ちろ。《襲撃の解放者》GETクリティカルトリガー。クリティカルはアルフレッド、パワーはファロンに追加する」《19000》

 

現実は無情だった。

輪廻が予告通りに引いたのは、クリティカルトリガー。

この瞬間、燿覇の敗北がほぼ確定してしまう。

 

(…………このままじゃ…………負ける…………)

 

ヒールトリガーを引けばギリギリ耐えることはできるのだが、輪廻のダメージは5、燿覇ダメージは4。こうなると必然的に、6点目のダメージチェックでヒールトリガーを引かなければいけないということだ。

 

「ダメージチェック…………1枚目《ガトリングクロー・ワイバーン》getドロートリガー……ドローして、パワーはドーントレスに」《16000》

 

ここでヒールトリガーを引かなかったことをホッとする燿覇。だが、次にヒールトリガーを引けなければ、燿覇は負ける

 

(まだ……終わりたくない……!!)

 

ファイトが終わる。そう思った瞬間、燿覇の心に、身体中に熱い思いが駆け巡る。

その時だった。

 

 

 

 

『なら、信じろ』

 

(え?)

 

再び頭に響く声。ただ、今度の声はさっきの声と違い、少し低い男性の声だ。

 

『このファイトに勝ちたいと思い、楽しいと思い、まだ終わりたくないと思うのならば、ただひたすらに信じろ!!』

 

(信じるって、何を信じればいいの?)

 

『自分の運、自分のプレイング、自分のデッキ、全てをだ!!いいからさっさとダメージチェックをしろ!!』

 

(は、はい!!)

 

声に急かされ、燿覇は山札の一番上を手に取る。

 

(自分の運、プレイング、デッキ、全てを……信じて引く!!)

 

勝つか負けるか、ここで決まる。

運命のダメージチェック。

 

「2枚目ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

《封竜 シャーティング》getヒールトリガー!!ダメージを1点回復。パワーはドーントレスへ!!」《21000》

 

 

どうやらファイトは、まだ終わりそうにない。

 




すみませんでした……テストとヴァンガードを主にやってました……
THE“X”を作ってました……あと今はオラクルとか。
ギアクロ?アレは敵だ

それでは、また会いましょー。
感想とか指摘とかお待ちしてまーす。
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