ヴァンガード:DUAL HEARTS   作:アヤサキ

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どうも皆さんおはこんばんは~

いやー、オバロ・ザ・グレートかっこいいですわ。
マジほしいです。

さて、今回ファイト描写頑張りましたが……まぁ、おかしい部分というか、不自然なところがあります。(仕様です)
誤字等のチェックはしてあるはずですが、もしあったら連絡お願いします。
それでは、今回もよろしくお願いしまーす


G04 奈落と青き星の終焉曲【アビス・フィナーレ】★

彼はただ純粋に楽しんでいたかった。

 

 

しかし、現実は彼をそのまま放っておく事などしなかった。

 

 

力を持つ少年を、英雄へと仕立て上げようとする。

 

 

それゆえに、まだ幼かった少年にのしかかるのは、

 

 

大人達からの重圧と、

 

 

仲間達からの羨望と嫉妬。

 

 

それはいつしか、

 

 

少年の(ココロ)に影を作り上げる。

 

 

そして、

 

 

影はいつしか彼を覆い尽くし。

 

 

彼の全てを闇へと引きずり込みーーーーーーーー

 

 

一瞬にして全て飲み込んだ。

 

 

 

 

 

≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪

 

 

「おい、大丈夫か?」

 

「………え?」

 

正機の呼び声に燿覇は意識を覚ます。

 

決して寝ていたりした訳ではないが、意識が少し飛んでいたようだ。

 

「大丈夫です。続けて下さい」

 

「おう、わかった。じゃあ、俺のスタンド&ドロー!」

 

この時、正機がニヤリと笑う。

 

「青き星々に導かれし最強兵器。いざ出撃せよ!! ライド、シュテルン・ブラウクリューガーッ!!」《11000》

 

正機の口上と共にヴァンガードサークルに現れたカード。【シュテルン・ブラウクリューガー】

それはいわば、ブラウシリーズの頂点。近々上位互換が出るとの噂もあるが、少なくとも現在では頂点だ。

 

「そして、左上のサークルに獣神アズール・ドラゴン《11000》をコール!」

 

「正機……まだアズールを入れてるのか。いい加減抜けと言ったのに」

 

「ブラウ強化が出るまでは抜くつもりは無いっぽいですよ?あと、「アズールは俺の相棒part4だ!」とか言ってましたし」

 

「あはは、なんというか……正機君らしいですね」

 

「はぁ……ま、アイツの好きにさせるか……」

 

呆れるようにため息をつく輪廻と、その後ろで苦笑いをする夜代。

 

「いくぜ!タフボーイのブースト、アズール・ドラゴンでカースド・ランサーにアタック!」《19000》

「ノーガード。カースド・ランサーは退却します」

 

正機のアタック宣言と同時にノーガードを宣言する燿覇。守りを持たないカースド・ランサーはドロップゾーンへ移動させられる。

 

「そして、シュテルン・ブラウクリューガーでヴァンガードにアタック!」《11000》

「ノーガードです」

 

またノータイムでの宣言。

 

「ツインドライブ!ファースト。《レッドライトニング》ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ。セカンドチェック。《ツインブレーダー》トリガー無し!」

 

ここぞとばかりに順調に、トリガーを引く正機。

 

(ここまでやれば多少は焦りだすだろ……)

 

そんなことを思いながら燿覇の顔を見るとーーーーーーーー燿覇は笑っていた。

 

「ーーーーーーーーっ!!」

 

正機の身体中に走る謎の感覚。あまりにも唐突すぎてその正体は掴めない。

 

「正機先輩」

 

「な、何だ?」

 

突然話かけてくる燿覇に、正機は緊張をしながら答える。

 

「あの時、僕がナイトメア・ペインターのスキルでジャベリンをソウルに入れた理由。わかります?」

 

「……ペインターのスキルが強制だからじゃないのか?」

 

正機が抱いていた謎の行動。正直、あの場ならジャベリンをリアガードに出しても問題はなかった。だからこそ、あれにどんな意味があったのか、正機は気になっていた。

 

「それももちろんあります。ただ本当は……僕自身を追い込むためなんです」

 

「自分を追い込む……?」

 

何を言ってるんだコイツ……と正機は思う。あらゆるカードゲームにおいて、自分を追い込むことなどすれば不利になるだけで何一つ得などないはずなのに。

 

「僕は以前ヴァンガードをやっていた時から、他人から見れば無駄な行動。たとえば、ガードする必要の無い場面でガードするといった行動をする事で、自分の首を絞める事がありました」

 

 

両手を広げ、笑顔のまま高らかに喋りだす燿覇。その笑顔からは、清々しさと同時に何か違和感を感じる。

 

 

「なんでそんなことをするか。それはですねーーーーーーーー」

 

燿覇はデッキに手をおくと、デッキをめくりダメージチェックをする。出たカードは《アビス・フリーザー》ドロートリガーにより燿覇は1枚引く。

そして、2枚目ーーーーーーーー《アビス・フリーザー》ドロートリガー。

 

「こうやって、ちょっとだけ運が良くなるからなんです」

 

 

 

 

「なっ!?」

 

ダブルトリガーに驚愕する正機。夜代も口に手を当てて驚いているが、隣の火穂と輪廻は驚くどころか、リアクションすら無い。

 

ただ、火穂は不安そうな顔を。輪廻は険しい表情をしていた。

 

(アキハ……)

 

(…………)

 

デッキから1枚引きながら微笑む燿覇。その眼は……黒く淀んでいる。

 

「正機先輩。ターンエンドですか?」

 

丁寧な口調は変わらない。そのハズなのに、何かがおかしい。

正機の表情には焦りが見えていた。

 

「あぁ、ターンエンドだ……」

 

「それでは、僕のスタンド&ドロー……」

 

(あぁ……いい……この感覚。懐かしい……)

 

この時燿覇は、懐かしさと興奮に近い何かを感じていた。が、目の前に座った正機の震え、焦る顔を見ると我に返りかけるがーーーーーーーー

 

(まだ、戻るには早い)

 

理性を本能で抑えつける。

 

「奈落竜よ。今その力を振るいて全てを闇へと誘え。ライド、ファントム・ブラスター・ドラゴン。《10000》永続スキル発動。ブラスター・ダークがソウルにある時、パワーを1000追加。《11000》虚空の騎士 マスカレード《9000》を右上にコール」

 

「そこそこ展開してくるな……」

 

今出したカードによって、リアガードサークルはほぼ埋まる。

正機はこの状況にも焦りを覚えるが、燿覇の考えは違った。

 

PBD(ファントム・ブラスター・ドラゴン)のスキル発動。CB2とネヴァン、カロン、ヴァンガード後方のペインターを退却させます。これにより、PBDにパワー10000とクリティカルを1つ追加します」《21000》

 

スキルにより強化されるPBD。

 

(くっ、ここでスキルか……)

 

だが、今の正機のダメージから見れば、無理してガードをする必要もないだろう。

 

「まず、マスカレードでリアのアズール・ドラゴンにアタック。ここでマスカレードのスキル。アタック時、ヴァンガードに【ブラスター】と名の付くユニットがいるならマスカレードのパワーを3000追加します」《12000》

 

「ノーガード!アズール・ドラゴンは退却させる」

 

「ブースト無し。ヴァンガードでヴァンガードにアタックします」

 

クリティカル2点によるアタック。もしかしたらここで、クリティカルトリガーを2枚引くかもしれない。ならば、手札の完全ガードを使うのも悪くはない。

 

だが

 

(……絶対まだ何かある!!)

 

この短時間とはいえ、陽世燿覇という人間をある程度は理解している。だからこそ、ここで使うわけにはいかないと思った。

 

「ノーガード!!」

 

「……ツインドライブチェック、ワン。《ダークサイド・トランペッター》getスタンドトリガー。マスカレードをスタンドし、パワーを追加。《14000》ツー。《グリム・リーパー》getクリティカルトリガー。クリティカルはヴァンガード。パワーはマスカレードへ《19000》」

 

またもダブルトリガー。しかも、ヒールトリガーを引いたとして、ダメージは燿覇が4枚で正機は1枚。回復はできず、正機のダメージが4枚になるのは確定している。

 

「ぐっ……またかよ……ダメージチェック!1枚目、《ブラウパンツァー》2枚目、《ツインブレーダー》3枚目……《ミニマムライザー》ゲット、クリティカルトリガー!クリティカルとパワーをヴァンガードへ追加だ!」《16000》

 

「マスカレードでヴァンガードにアタックします。」《22000》

 

「ミニマムライザーでガード!」《26000》

 

「これで僕のターンはお終いです」

 

 

燿覇

手札 5

ダメージ 表2 裏2

前列 ┃PBD┃マスカレード

後列 ┃ ┃

 

正機

手札 4

ダメージ 4

前列 ┃シュテルン┃

後列 タフボーイ┃┃

 

 

(まだ……負けるわけにはいかねぇっ!)

 

「スタンド&ドロー!」

 

彼の頭の中にあるのは謎の相手に対する不安と緊張。

正機はそれらを振り払うようにしてファイトに没頭しようとする。

 

「ブラウパンツァー《6000》を左上に、叫んで踊れる実況シャウト《7000》をヴァンガード後方にコール!」

 

今、燿覇の手札は4枚。そのうち2枚はガード値10000のカード。しかし、残りの2枚もコールなどをしていないことからトリガーの可能性が考えられる。

 

(くそっ……考えてもどうしようねぇ……こうなりゃ、俺らしくやるしかねぇ!!)

 

「シャウトのブースト、シュテルン・ブラウクリューガーでアタック!!」《18000》

 

シュテルン・ブラウクリューガーでのアタック。これが通れば、シュテルンのスキルが発動してヴァンガードとヴァンガードと同じ縦列のユニットがスタンド。もう1回ブースト付きでアタック出来るといったものだ。

ただ、このスキルを使うと、そのターン中『ツインドライブ!』を失い、コストとして手札を2枚捨てる事で、1枚のディスアドバンテージが生まれる。

だけど、正機は

 

(そんなの、関係ねぇ!!とにかく、殴るだけだ!!)

 

もし、の話をしていたって仕方ないと割り切る。

 

「ノーガード」

 

(は?)

 

ノーガード。燿覇は確かにそう言った。今もしドライブチェックで正機がクリティカルを1枚でも引けば負けてしまうかもしれないというのに。

 

「ツインドライブチェック!!」

 

(来い……クリティカル……来いっ!!)

 

ひたすら念じる正機。

そして、1枚目のカードがオープンされる。

 

「ファースト!《ジェノサイド・ジャック》……トリガー無し」

 

ハズレ。この瞬間、一層緊張が強まる。

 

次で引かなければーーーーーーーー勝てない。

 

2枚目、オープン。

 

「セカンドッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

《ミニマムライザー》ーーーーーーーーーーーーーーーーゲット!クリティカルトリガーッ!!パワーはパンツァー、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

正機の勝利。

 

この瞬間、全員の頭にその言葉がよぎる。

 

「これで……正機君の勝ちですか?」

 

ダメージ4点からのクリティカルによる2点ダメージ追加。このままでは燿覇な負けるだろう。

 

「いや、まだだ」

 

だが、輪廻はその考えを断つ。

 

「えっ?」

 

夜代は驚く。

 

輪廻がそう考える理由。それは、燿覇の先ほどまでの運の良さならまだ、油断はできないと思ったからだ。

 

一方で正機は

 

(か、勝ったっ!!)

 

自分の勝利を確信していた。

ここでクリティカル引けなければ負けてしまうかもしれないという状況で引けたのだから、そうもなるはずだ。

 

「ダメージチェック」

 

だからだろう

 

「1枚目。《ブラスター・ダーク》トリガー無し」

 

彼は忘れていた

 

「2枚目ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

《アビス・ヒーラー》getヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーはマスカレードに」《14000》

 

燿覇のジンクス(追い詰められたときの運)を。

 

「……っ!!」

 

勝利への活路を潰された正機。しかし、まだチャンスは残っている。

 

「シュテルン・ブラウクリューガーのスキル発動っ!アタック成功時、CB2と手札を2枚《ジェノサイド・ジャック》《ウォールボーイ》捨てる。青き闘士は獲物を倒すまで立ち上がる!!シュテルン・ブラウクリューガーをスタンドし、同じ縦列にいるシャウトもスタンドだ!」

 

最後の切り札。これが決まらなければ、勝利の可能性は低くなる。

 

「シャウトのブースト、シュテルンでもう1回アタックだ!」《18000》

 

「アビス・ヒーラーでガードします」《21000》

 

トリガーを1枚引ければ貫通できるガード値。そう、引ければ。

 

「ドライブチェック………………《超電磁生命体ストーム》トリガーは無しだ」

 

 

 

 

 

引けなかった。

今こそ、引かなければいけなかった。

 

これにより、シュテルンのアタックは失敗。残されたアタッカーはブラウパンツァーのみ。そして燿覇には、手札に少なくとも20000のガード値がある。

すなわち、この状況での勝利は絶望的。

 

「タフボーイのブースト、ブラウパンツァーでヴァンガードにアタック……」《19000》

 

「グリム・リーパーでガードします」《21000》

 

「ターン……終了だ」

 

「それでは僕のスタンド&ドロー」

 

燿覇のターンになると同時に、正機は周りが見えるようになってくる。1番真っ先に見えたものは………………燿覇の笑顔だった。

 

その時、正機は悟る。

 

(そうか、俺がコイツに感じていたのはーーーーーーーー恐怖だったんだ)

 

ただ、今更気づいても遅かった。

 

「それでは始めましょう」

 

気づくのが遅れたのはたった数分。だが、その数分がーーーーーーーー

 

 

 

 

「ファイナルターン」

 

 

 

 

命取りだ。

 

 

 

 

「さぁ、今こそ君臨の時。奈落竜よ、真の混沌をその身体に纏い。存分に戦士たちを…………蹂躙せよ。クロスライド

 

 

 

 

 

 

 

 

ファントム・ブラスター・オーバーロードッ!!」

 

 

 

 

燿覇が口上を終えると同時に、そのカードは姿を現す。

 

 

 

 

シャドウパラディンの絶対的君主にして、

 

 

 

 

最凶最悪なる奈落竜の本当の姿。

 

 

 

 

【ファントム・ブラスター・オーバーロード】

 

 

 

 

たかがカードのはずだというのに、その存在感に全員が目を奪われる。

 

「やはり出てきたか、PBO(ファントム・ブラスター・オーバーロード)

 

「あれが……彼の切り札なんですね」

 

「…………」

 

 

そして始まる終焉の時

 

「PBOの永続スキル発動。ソウルにPBD(ファントム・ブラスター・ドラゴン)がある時、パワーを2000追加します。《13000》左下にブラスター・ジャベリン《6000》左上にネヴァン《3000》をコールしてスキル発動。CB1と手札《ナイトメア・ペインター》を捨てて、2枚ドロー。さらに、左上にマスカレード《9000》、右下にダークサイド・トランペッター《5000》をコールし、ネヴァンを退却させます。そして、アタックフェイズに移行します」

 

(ここでネヴァンにマスカレードか……それにしても、残った手札1枚は一体……)

 

残った1枚について考える正機。この時点でコールしないことを考えると、ブーストのできるG0かG1では無いだろう。

 

「まずは、ジャベリンのブースト、左上のマスカレードでヴァンガードにアタックです」《18000》

 

「ノーガードだ。ダメージチェック。《シュテルン・ブラウクリューガー》トリガー無しだ」

 

「次に、PBO《ファントム・ブラスター・オーバーロード》でヴァンガードにアタック。そして、スキルを発動!」

 

「何っ!?」

 

(このタイミングでのスキル発動ってことは…… あの手札は!?)

 

この瞬間に、正機は燿覇の手札の正体を確信する。そのヒントになったのは、PBOがスキルを発動する時のコスト。

 

「CB3と手札からPBOを捨てることで、パワーを10000とクリティカルを1追加!」

 

ユニットがスキルを発動する時、そのユニットと同名のカードをコストにする行動。『ペルソナブラスト』PBOはペルソナブラストを持つユニットでもトップレベルに有名。だからこそ、正機はスキル発動の時に手札を察したのだ。

 

「己の分身を贄とし、この世の全て……光すらも混沌に沈めろ……ファントム・ブラスター・オーバーロード!!」《23000》

 

「悪いがソイツはガードさせてもらう!ツインブレーダーでガード。そしてコストとして、手札《超電磁生命体ストーム》を1枚捨てて完全ガード!」

 

前のターンに手にしていた完全ガードを使う正機。これで、このアタックは失敗する。

 

(これをしのげば後は、マスカレードのアタック……いける!!)

 

この時、正機には勝てるという可能性が見えた。

 

「ヴァンガードのアタックが失敗したから、あとはトランペッターのブーストによるマスカレードのアタックだけか」

 

「それに、正機君の手札にはガード値10000のカードが2枚あるわけですから、トリガー2枚分のパワーをマスカレードに乗せても届かない……つまりは、まだ正機君に勝算はあるということですね」

 

そしてこの状況を見ていた輪廻と夜代も、正機に勝算はあると考える。

 

ただ

 

「違いますよ」

 

火穂だけは違った。

長い間沈黙を保っていた火穂は、2人の考えを切り捨てる。

 

「アキハはトリガーを1枚引くだけで勝ちます」

 

「それってどういうことですか火穂ちゃん?」

 

正機がギリギリ有利な状況で、何故そうなるのか夜代はわからずにいたが、輪廻はその意味に気づく。

 

「……スタンドトリガーか」

 

「はい、正解ですよ部長」

 

「えーっと、あのー、私にもわかるように教えて欲しいのですが……」

 

夜代にそう言われた輪廻は、燿覇のテーブルを指差す。

 

「見ていればわかるはずだ。どうせ引くからな」

 

「え?」

 

『どうせ引く』

輪廻は確かにそう言った。

なにを? それは至って簡単な答えだ。

 

「ツインドライブチェック、ワン。《PBO》トリガー無し。そして、ツー。《ダークサイド・トランペッター》getスタンドトリガー。左上のマスカレードをスタンド。パワーは右上のマスカレードに」

 

輪廻の言う通り、スタンドトリガーを引いてみせた燿覇。

 

「それでは、左上のマスカレードでヴァンガードにアタックします」《12000》

 

「ソイツはミニマムライザーでガーーーーーーーーーっ!?」

 

ここで正機は気づく。

とある事実に。

それはーーーーーーーー

 

自分はすでに、王手をかけられていたことだ。

 

(マジかよ……これ……詰んでるじゃねーか)

 

そう、正機は詰んでいた。ここでガードをしても、次のアタックはガード値が足りずガードできないのだ。

 

(なんだ、今更気づいたのか……)

 

心の中で冷たく呟く燿覇。それを表情に出すことは無い。

 

「どうしますか先輩。ガードしますか?」

 

そう彼は笑顔で言い放つ。感情のこもっていない冷たい声で。

 

「くっ……ミニマムライザーでガードだ!」《21000》

 

「トランペッターのブースト、マスカレードでヴァンガードにファイナルアタック」《22000》

 

最後のアタック。その宣言を聞いた正機は神妙な顔つきになり、デッキに手を置く。

 

「ノーガードだ。ダメージチェックーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

《ザ・ゴング》………はぁ、俺の負けだよ」

 

決着がつく。

 

燿覇の勝利で。

 

「ふぅ……」

 

小さく溜め息をついた燿覇。そして本能が薄れ、理性が戻っていきーーーーーーーー

 

「ーーーーーーーーあ」

 

燿覇は冷静に周りを見る。そこには、うつむく正機。その後ろに立つ輪廻と夜代と火穂。他にも、入部テストを受けに来たのであろう生徒達が自分のことを見ていた。

 

「ーーーーーーーーあぁぁ」

 

その光景が、記憶の中の光景と重なっていき。

 

「あああぁぁぁぁ…………」

 

完全に一致した瞬間。

 

「うあぁぁぁぁぁ!!!」

 

燿覇はその場から逃げ出した。

 

「あぁぁぁぁ!!」

 

ひたすらに駆け抜けた。

 

どこを目指すでもなく。

 

ただひたすらに

 

≪≪≪≪≪≪続く




どうですか?不自然だったでしょう?(土下座)

できる限り、現実のファイトであったようなことをモチーフに書きましたがまぁ、難しい。

次回ファイトはちゃんと書けるように努力します。絶対。

それではまた会いましょう~
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