ガールズ&パンツァー ~ 大洗は大砲鳥の夢を見るか ~ 作:松ノ木ほまれ
~ 熊本県 西住邸 ~
暴風雨が吹き荒れた後のようだ。
菊代は少なくとも今の惨状を見て、そう感想を抱くほか無かった。男女合同試合の開会式から戻ってからこの方、現在の主・西住しほは目に見えて荒れていた。
内心渦巻いている"激情"という大嵐を制しきれず、自室の中で轟音が響き渡る事一晩。
あれから数日間、しほは部屋から出てこなかったのである。部屋の前に用意していた食事にも手を付けず、今日の朝餉も冷めていた。
「家元、入りますよ?」
返事は無い。
おそるおそる、戸を開ける。鍵はかかっていなかった。ゆるりと目の前に広がっていった光景はまさしく、猛獣が暴れた後に残った痕跡ばかり。部屋の戸棚、照明にいたるまで殆どが破壊されていた。人へ向かわなかっただけ良かった、などと口が裂けても言えない。それ程の状況になっている。
部屋の奥、寝台の上には人一人分の掛け布団がお団子になっている。
衝撃という他無い。あの鉄血・西住しほの姿とは到底思えない光景。だが菊代は思い出す、彼女とて一人の人間で、女の子だった人なのだから。
(この人をこうするだけの何かがあそこで起こった)
そう察するにあまりある。しかし思い当たる部分が菊代にはすぐ思い至らない。彼女の知る"西住しほ"は、黒森峰女学園の頃と、西住流師範代の頃。その次期から彼女はずっと西住流の体現者とした、凛とした女性であった。西住まほはそれこそ生き写し、崩れる姿を見たことが無かったのだ、今日までは。
ゆっくりと、くるまっている布団に近づいていく。
「……家元?」
返事はまだ無い。ここは、仕える女では無い方がきっとしほも気がまぎれるかもしれない。そう意を決して、言葉を崩す。互いにいい歳の大人。立場をもって接しましょうと交わした約束。それを一旦忘れて、あの頃のように呼んでみる。
「……
もぞりと、布団が動いた。開いた隙間から見えたしほの顔は、今まで見てきた彼女のどんな顔よりも弱々しく、か細かった。吹いてしまえば消えてしまうような。素の"女の子"の部分がむき出しになっている。
「菊ちゃぁん」
声は掠れた涙声。化粧も落とさずに泣きはらしていたからだろう。幽鬼の風貌と呼んで差し支えない非道い顔になっている。菊代は手をさしのべた。しほは菊代の細い手を両の手で握りしめる。
「何かあったのでしょう、しぃちゃん」
「……」
「大丈夫、誰にも言わないから。常夫さんにも」
数分、沈黙が流れる。右手を包んでいる両の手は小さく震えていた。西住しほが何かに怯えている。部屋の中、古い家族写真が破られているのが視界に映る。黒森峰女学園時代、まだ高校生の現役選手だった西住しほが、家族と映っている写真。
御母堂と、祖母。先代様と、西住流初代様の映っているもの。それが徹底的に破られていた。彼女を今もなお苦しめていたのはそれだ。
菊代は確信する。
若い時代、青年期は通る者が多かろう
だが大人とは勝手な生き物で、心の中に"子供"を宿している。
『三つ子の魂百まで』とは、よく出来た言葉だと思う。本来の意味とは違うのだが、ふとしたきっかけで吹き出して、大人は子供に戻る事がある。今の状況はきっとそのせいだ。西住しほの、怒りと自己嫌悪。その処理が大人の心で処理できなくなって、子供に戻って噴出したのだ。
「ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい」
しほの口から、壊れたラジオの様に繰り返される言葉。
「ごめんなさい御婆様
ごめんなさいお母様……許してください」
「初代様も、先代様も、身罷られたわ。しぃちゃん」
西住しほは、母と祖母に怯えている。そうなるだけの
「しぃちゃんを怒鳴りつける人はもういないわ。大丈夫だから」
また数分、沈黙の中で待った。ぽつり、ぽつりとしほが重い口を開く。少しずつ、少しずつ。心の中に溜め込んだ痼りを取り除くように。
「……菊ちゃん、私が留学していた頃を覚えてる?」
「うん。私は国内の大学に進んだけど、しぃちゃんはドイツに行っていたよね」
「その時、私は始めて恋をした」
「――っ!?」
まるで懺悔のようだ。腹の内で、墓場まで持っていかねばならぬ話と察する。
「戦道をやっていた人だった。空軍のエースパイロットで、現役時代は『バルクホルン』って呼ばれていた人」
しほは語った。女学生時代には体験したことの無い、"電流が走る"感覚。これが恋に落ちるという事かと心が理解したと、今でも覚えていると。
「雲の上にいるような心地だった。日の光がずっと心の中に差し込まれて、暖かくて。
お母様や御婆様のおられたこの家にいた頃を忘れてしまうくらい、熱かった」
そして、菊代は聞きたく無い言葉を聞いてしまう。覚悟はしていた。
「そして、子供を授かった。家には言えなかった。隠し通して、男の子を産んだわ」
「……あぁ、そんな。しぃちゃん」
先日彼女が浮かべた表情の意味も。『言えばわかる』と青年が言った意味も。
あの青年が、
「何もかも投げ出しても良いと思っちゃった。ドイツで、3年過ごして、帰ってきてからも家から逃げて暮らしてた。でも、甘かった」
母はその時病で既に亡く、実家は祖母が支配していた。その祖母にはすでに筒抜けだったのである。
何もかも痕跡を消し去られなかっただけ、温情だったとも今は思える。だがそれすらも嫌悪の対象として思い返してしまう己の、制御が効かないとしほは言う。
「私は、私は……あの人とあの子を棄てた。最悪の女なのに……常夫さんはそんな私を愛してくれて。受け入れてくれたのに」
「……旦那様も知って!?」
「まほとみほに、何て言えば良いのか悩んでたのに」
しほの震えが大きくなる。菊代は左手も彼女の手に添える。今この手を離してしまえばきっと【西住しほ】が無くなってしまう。
そう確信出来る。いま目の前にいるのは、鉄血の西住流家元では無く、"若さ故の過ち"と共に手に入れた"愛情"を家の事情で失って、新たに得た"愛する家族"への後ろめたさに苦しんでいる女の子。
家族を裏切って、家族を作った。その『罪』に苦しんでいる一人の人間。
許されないと解っている。なのに――
「どうしよう、バレちゃった。菊ちゃん、どうしよう」
外野の人間が、事情を把握した。補足された。きっと、あの開会式で何かこの告解でしほが明かしたモノを、しほに知っていると告げた者がいる。
鋼鉄で覆っていた、脆い心臓に釘を刺した人間が。人の弱みにつけ込る何者か。それはきっと"聖書の悪魔"や菩提樹のたもとで仏陀へ甘言を囁く天魔の類いに相違ない。
この事実が公になれば、西住流の名そのものが、彼女と共に地に落ちる。
心の中でずっと天秤にかけていたのだ。母親としての己を殺してでも、戦車乗りとして生きてきた"西住しほ"をもってして、持て余すほどの重さへとふくれあがった"罪"を掘り返し、器に置かれてしまったのであろう。
バランスを大きく欠いて、正常を保て無くなった。
「『娘に明かしたら世間にも公にする』って」
出来る事ならとっくにそうしてた。そう言ってしほはまた嗚咽する。
護らなければならないモノが増えすぎたのだ。彼女は家の流派を護り、それに携わる関係者・親族一同の仕事と家庭を背負っている責任を人一倍感じている。自分で作った過去の傷跡。それを首輪に変えられてしまった。
菊代は、慰める事をしない。級友が犯した過去の罪は消えない。それがたとえ、仮に相手がもう許しているのだとしても、一生背負っていかねばならないものだから。慰めるのは相手を無下にする事になる。
菊代はそっと、しほの震える手に頬を付けた。
「これまでずっと我慢してたのね、しぃちゃん」
慰めはしない。だが、寄り添う事は出来る。
「私は、しぃちゃんがこれからどんな事を言われても、どんなになっても側にいるから」
嘘偽り無い本心だ。しほが告解した事が全て本当だとして、それで信頼を投げ捨てるようであれば、こうしてこの時になるまで彼女に仕えてこなかった。それは菊代の誇り。何者にも踏み入らせない絶対領域。抱えきれない程ふくれあがったならば、その片棒を担いでやれば良い。
西住常夫は、そうした。なら自分もそうするまでだ。
しほは、あの青年が現れた日と同じような眼をしている。大切なモノを取りこぼして、置いてきてしまった子供のような眼。
「今日はゆっくりお話しましょう。暖かいごはんを食べて、ゆっくり。
旦那様が帰ってきたら、皆で話しましょう」
「……うん」
この大きな少女が"西住しほ"を取り戻すのに、もう数日はかかりそうだ。
菊代は今日知った事がどれ程の事を起こすのかを考えておののくと共に、彼女をこうしてしまった者への怒りに震える。ソイツはきっと私達の事を舐めている。もしくは憎んでやっているのかもしれない。
それがどうした。友をこんなにされて黙っている者はいない。
しほの震えが止まるまで、菊代はそのままでいる事にした。
※※※※※※※※※※
~ グローリー・オブ・オナー学院 演習場 ~
"何者も立ち入れない領域"というのは、複数種ある。
精神的な意味を持って、話を持ち出しづらかったりするもの。そして物質的な意味では、豪傑の一騎打ちであるとか。
中に入ったらやけどをするという後者と、傷つけるという意味での前者。どちらだとしても他者から見れば気圧されたり萎縮したりしてしまう大きな壁。
今まさに、この場にはそれがある。二種類ともを包有した最悪な類いの壁が。
赤いテケと、ソミュア。二両の戦車が射撃訓練を行っていた。歩兵陣地への射撃は何処へ打ち込むべきか。トーチカを破壊するには何処を砲撃するか。周囲を歩兵に囲まれた時の脱出経路・味方歩兵との連携方法。
そして重点的にやっているのは、歩兵と連携して重戦車を破壊する作戦行動の反復訓練である。今日はこれで何回目だろうか。
周囲の男子が既にバテ始めている。日が昇ってからこの演習が始まっていて、今はもうすでに昼を廻っている。
「「 ……次ぃっ !! 」」
その場にいた男子一同は、二両の戦車から発せられる怒号に逆らえない。
剣幕・殺気・気迫。それら全てにおいて男子等を圧倒し、掌握し、支配している。それぞれが1個の群れを形成しているかのように動き回っている。脱落しかける者がいれば、廻りが必死になって励ましてケツを叩く。
そうでなければあの戦車から鬼が降りてくるから。
その光景を、西住みほと、マリーが複雑そうな表情で見守っている。みほはマリーから差し入れられたケーキを含み、この"苦い光景"を紛らわせる。一方のマリーも同じ思いになってしまっていたらしい。
「せっかくのケーキが台無しじゃない。安藤ったら」
「数日前からずっと
鶴姫しずか、そして安藤。二名の様子がおかしくなった。こうして試合会場へ向かうまでの道中、他の生徒以上に訓練に打ち込み始めている。それも狂気すら感じる程の。重戦車を徹底的に目の敵にするかのように、男子達を己の手足のように動かせるよう、男子側にかけあって隊を借りている。
「"お姉ちゃん"の話が、聞こえてきてから」
不運が重なった。人の口に戸は立てられないというが、あの二人をここまでにしてしまったのは、西住みほのうっかりが原因でもある。
黒森峰女学園時代の繋がりで、あちらの校報をかつての級友が送ってくれる。数日前に届いたそれを、みほは自室で開く事をせず、演習の休憩時間に開くという凡ミスをかましてしまったのだ。
『戦車道隊長・西住まほ 第三帝国学園の航空団長と熱愛か!?』
という見出し。驚くなという方が無理だ。
一面の写真には、大洗女子学園に訪れた"雨流いずる"と、姉の姿。その姉が、彼に赤いスカーフを巻いている場面。ご丁寧にも顔を赤らめている姉の顔も映っている。妹として、どんな反応をすれば良いのかもわからず、頭がフリーズした。
思わず、校報を取り落としてしまった。それを拾ったのが武部沙織だったのが運の尽き。彼女は、静かに驚くという事が出来ない子だった。
響き渡った沙織の甲高い声に反応して、BC自由学園の生徒や男子達もしる事になり、鶴姫しずかと安藤の耳に入ったのである。
数分間呆けたように無反応になったかと思った矢先、反転して
誰にも鎮火できない大火事になった。暴れたわけでは無い。二人は完全に"話しかけてはならない雰囲気"というものを、オーラとして纏ったと言った方が良い。迂闊にその話題に触れたら間違い無く焼き尽くされる。
そう思える程の何かが、二人の周囲を取り巻いた。二人の顔を正面から見ていた松風鈴と押田、その両名は悲鳴を上げて後ずさった程である。目が据わり、表情が消え、青筋が顔に浮かんでいたのを思い出すだけでみほにも怖気が走るのだ。
今あの二人を突き動かしているのは完全に"妬心"である。
決して良い代物では無い。冷静な判断力を犠牲にして突進力を手に入れたとして、相手はあの西住まほ。妹のみほを"戦車の奇才"とするならば、姉であるまほは正統派の"戦車の天才"である。
西住みほの戦車道は、乗算である。みほ、沙織、華、優香里、麻子。五人で一体となった事であの時、"姉を越えられた"。逆を言えば、そうで無ければ越えられなかった。西住まほは乗員を込みで"西住まほ"である。
黒森峰最高峰の戦力は、まさしく人馬一体ならぬ戦車一体。ティーガーⅠを己そのものとする戦闘スタイル。そこに奇策が入り込む余地が無いし、必要無い。
まさしく西住流の体現者。それが西住まほ。
「……このままじゃ危ない。でも言葉が見つからないです」
「人を狂わせて来た最たるモノよ? 簡単に引き戻す事はできないわ」
「放っておけば、怪我します。マリーさんは何も言わないんですか」
「惚れた病に薬無し! "怪我"させればいいのよ」
そう言って、再びケーキを口に含むマリーを見、何を悠長なと思う。しかし何か思うところがある筈だ。表情はみほ程暗くなっていないのだ。
「一時の激情には、一度は振り回されなきゃ駄目。手痛い目にあって学習する。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶと言うけれど、男女って"歴史"だけじゃ語りきれないもの」
当人の心に芽生える感情を、古めかしい文書の中だけで理解出来る筈がない。無視してはならないとはわかる。しかし参考にこそすれ、実際に体験して加味しなければ色恋は理解が及ばない、心の領域。故に一度"大やけど"して経験するのも必要だと、マリーは言う。二人も十二分に魅力的な女の子だと思うけれど、相手が西住まほだという巨大な壁が立ちふさがっている。
「あの激情が一度冷えて、もう一回火が付く事があるなら、むしろあの子達にもある種成長のチャンスと言って良いんじゃ無いかしら」
「一皮剥けて化けると、マリーさんは思ってるんですか」
「信じてるだけよ、安藤を。しずか姫もね」
強い人だ。
しかし西住みほの一抹の不安は、あの二人に対しての不安の他にもう一つあった。それは姉・まほの事である。写真の中で穏やかな表情を浮かべている姉の眼は、妹のみほにとっても初めて見る眼だった。
姉のあんな眼は見たことが無かったから、驚いたのだ。
始めて、姉を"
幼い頃からずっと一緒だった妹だからこそわかる、微細な違い。
姉はこれまで一度たりともあんな眼はしなかった。
あんな……
一見すると、好意的な情景に見える。
手にしたモノが他の者の元へ行く事を決して許さない。あのスカーフ自体に、そういう意思表示が見える。
一体姉はどうしてしまったのだろう?
姉も、あの二人同様に、免疫が無いまま男性と接した事で
(私も、あの人を見ると妙な安心感を覚えたけど。
お姉ちゃんはそれ以上の"何か"を感じちゃったのかなぁ)
姉妹で感じるモノがこれ程までに違うとは、とみほは始めて知った。西住流という実家のあり方に思うものも違うとはわかっていた。だがこうして実際に客観的にわかってしまう状況となると、困惑する他無い。
「お姉さんが心配なのかしら?」
「えぇ、まぁ。私やお姉ちゃんも、男の人への接し方なんてまるで。
だから先のニュースは、驚く他無くって」
「近惚れの早飽き、という言葉とは縁遠そうだものね、あの人は」
「お姉ちゃんの眼が、私の知っているお姉ちゃんじゃ無かったんです」
そして、今まさに悋気で燃えている二人と違い、姉は異変が起こっている事を察してくれる人が近くに少ないだろう事が容易に想像出来る。逸見エリカが、きっと真っ先に異変を察知してくれるだろうが、まだ未知数だ。
もしかしたらもう手遅れになっているかもしれない。そんな不安がみほの心の中でダンスしている。
その時、みほの携帯が鳴った。何と言うタイミングであろうか。
他ならぬ、逸見エリカからの着信だった。マリーにひと言断って、少し離れ電話に出た。
「……もしもし、エリカさん?」
< あぁ! 出た、よかった! >
声音がうわずっていて、焦っている。一人で抱えきれない何かが起こって、知人に伝えなければと思ったのだろう。嫌な予感がする。
「どうしたの、落ち着いて」
< 落ち着いて、い、いられますかって。ゼェ >
「そっちで何かあったの?」
< 何かどころじゃ無いわ。た、隊長が >
あぁ、やはり
< 隊長が、ルーデル大佐に告ったのよ!? >
訂正、
< この間からずっと変なの、隊長に何が起こったのかもう…… >
「スカーフの記事、見たよ。あのあたりからなの?」
< 正確には違う。男子の連中と始めて会ったあたりからよ。
あの"大佐"と出会ってから隊長が変なのよぉ >
逸見エリカは妹たる自分以上に姉を慕っていた。だから混乱の極みにある筈だ。
いっその事直に会いに行って話を聞いてあげたい。しかしこちらも試合が近づいてきていてそれどころでは無い。
「わかった、エリカさん。お姉ちゃんに何かまた変わった事があったら教えて。
それと、小梅さん達にも相談してみて。一人で絶対抱えちゃだめだからね」
< 貴女に言われるなんてね。私も参ってたのかしら >
「アハハ、そうだね」
仲間をもっと頼る。今みほが出来るエリカへのアドバイスはこれだけだった。とてももどかしい気分だ。かつての級友、道を別つ結果となり、仲が良いかと言われるとまだハッキリと答えが出せない関係だが、彼女もれっきとした友人だ。
なんとかしてあげたい。だけど――
「「 脚を止めるな !! 手を動かせ!! 」」
今はあの暴れ牛と化している"新しい友人達"を止める方が先だ。