バニーガールはガンプラバトルの夢をみない-ガンダムビルドダイバーズIN:LE- 作:樽薫る
宙域にて、デブリの合間を縫うように飛ぶキハールリッターが、
突如、背後から放たれたビームを上方向に宙返りして回避。
先ほどと180度回転した体勢でガンソードの剣先をそちらへと向け、側部の銃口から斬撃の形状をしたビームを放ち、自身を狙ってビームを放った<インコム>を破壊する。
「さすが中ボスって感じだ……けどね!」
さらに側面からから放たれたビームを、素早く回避してそちらにもビームを放つ。
「インコムは六基、残りは四!」
さらに一機のインコムがビームを受けて破壊される……と思いきや、インコムの先端が射出された。
「トライブレード……!」
迫る<トライブレード>をガンソードで軽く斬り裂くなり、背後を振り向きラージシールドで新たなインコムの射撃を防ぎ、そのままスプレッドビームで撃墜。
敵機のインコムは残り三基だが、この調子なら当たり障りもなく全機破壊し、敵機本体を討てるだろうが……それでは意味がない。
再度キハールリッターを可変させるなり、ハーゼは機体を加速させる。
コックピットの中、やはり“バニー姿”のハーゼだが、バトル中故かその羞恥すら忘れて笑みを浮かべていた。
黒く長い前髪の隙間に赤い瞳が輝く。
そして隣のモニターには、白い閃光が奔った。
「アリス……!」
白と青、そして金色の髪を持つ機体───ムーンドウォート。
「見つけた、本体……!」
アリスはコックピットのモニターで敵機を捉える。
残り三基のインコムを飛ばすその機体『トーリスリッター』は、より近くに接近してきているアリスの方へと目標を定めた。
右腕に握ったハイパーナックルバスターが放たれるも、アリスはそれを回避し、さらに接近。
「センサーが赤くなってる……?」
『“HADES”システム、時限強化がくるから警戒してっ……!』
「りょーかい! 私は、アリスはやれる……!」
センサーが赤く輝くトーリスリッターが、凄まじい勢いでムーンドウォートへと加速した。
トーリスリッター肩部のサブアームが展開されると、それが背部サーベルラックから<ハイパービームサーベル>を抜き、展開する。
大出力ビームサーベルに、僅かに顔をしかめるアリスは、素早く距離を離して同時に自身を狙ってくるインコムへと意識を向けた。
正面から突っ込んでくるトーリスリッターだが、ムーンドウォートであれば振り切れる。
所詮は“初心者向けミッション”であり、それほどの性能は有していない。
「ならっ!」
二基のインコムの動きを捉えるなり、トマホークを振るってインコム二基を先端のトライブレードごと斬り裂く。
最後の一機に向け、大きく振りかぶったトマホークを───投擲する。
飛んで行ったそのトマホークがインコムを斬り裂くも、ムーンドウォートの正面にはトーリスリッター。
「おねーさまの作ったムーンドウォートならっ……!」
ムーンドウォートのスカートの中から、二本の筒が飛び出せば、それを器用にかつ素早く握る。
だが、既に眼前に接近していたトーリスリッターは横に回転し、二本のハイパービームサーベルを横薙ぎに振るう。
「おっと……!」
ムーンドウォートを背後に逸らしてそれを紙一重で回避しつつ、そのまま横一回転したトーリスリッターの右腕ハイパーナックルバスターへとムーンサルトを決める。
撃ちあがった右腕をそのままにふらつくトーリスリッターへと、縦一回転したムーンドウォートは、その両手に握った筒からビームの刃を出現させた。
スカートに仕込まれていたのは、ビームサーベル。
「これ、でっ……!」
二本のビームサーベルが、トーリスリッターの右前腕と左前腕を切り落とす。
これでハイパーナックルバスターとシールドは使い物にならない。
サブアーム二本が残っているものの、振りの遅さと可動域から、ムーンドウォートの方が早く、素早く蹴りを撃ち込んでトーリスリッターと距離を取る。
「終わり……!」
トーリスリッターが動き出そうとするが、背後から迫った───トマホークが、その胴体を斬り抜けた。
ビームサーベルを投げ捨てるなり、飛んできたトマホークをキャッチしたムーンドウォート。
バチバチと火花を散らした後、トーリスリッターが爆散してデータとなって消えた。
「や、やった……?」
『う、うん、危なかったら、その、助けるつもりだったんだけど……すごいね、アリスは……』
それと共に、ステージクリアのアナウンス。
◇ ◇ ◇
連戦ミッションは長く連続で戦うミッション故に、インターミッションエリアというものが存在する。
早い話が機体の修理兼休憩をはさむ場所だ。
武装の切り替え等も可能であり、最終ステージまでどう戦い抜くかを相談することもしばしば……。
……と言っても、ハーゼはそのように使用したことは一度たりともないのだが。
「おねーさま、お疲れ!」
「あ、うん……」
戦艦のハンガーのような場所で、アリスがハーゼの前にやってきてそう言うが、すぐに不満そうに頬を膨らます。
そんな“電子生命体”らしくない、少女らしい仕草に、ハーゼは戸惑う。
とはいえハーゼは、相手が誰であれ、そんな仕草をされれば戸惑うのだが……真っ当に人間関係を積んでないのだから仕方もあるまい。
「え、えっと、な、なにかご不満が?」
「だって……鎧」
アリスの指差すハーゼは、黒い鎧を見に纏っている。
当然と言うべきか、見知っている相手とはいえ“
だが、ハーゼとてアリスがそう言うことは理解していた。
だからこそ顔をそらす。
「さ、さすがに、ね……?」
「え~さっきまでモニターでずっと見てたのに」
その言葉に、ハーゼは『う゛っ』と言葉を詰まらせた。
本来ならば、バニースーツなど目のやりどころが困るもので、そうそう公の場で見れるものではないのだが……しかし初遭遇がそれであったアリスは、基準と言うものから大きく外れていた。
まぁだとしても、慣れているはずの相手に黒鎧を着こまれて気持ちの良い物でもないが……。
「いいいっ、いやっ、そそそ、それでもねっ!?」
「鎧禁止ー、アリスの前では“ありのまま”のおねーさまでいてよ、ね?」
「うぅ……」
上目使いでそう言われると、さすがのハーゼも悩みに悩む。しかも相手はお人形のように容姿端麗な美少女である。
数秒唸った後に、ハーゼはメニュー画面を開いて鎧を脱ぐ。
アウターを脱げば、中には先ほどと同じく黒いバニースーツを纏う妖怪のようにデカい女。
「っ、おねーさま!」
「ひへっ!?」
抱き着くアリスに驚きながらも、真っ赤な表情で視線を左右へと泳がせた後に、恐る恐るといった様子でアリスの頭を撫でる。
「えへへっ」
「……ほ、ほんと感情豊かだ……」
数秒もすれば満足したのか、アリスはハーゼから離れた。
ハーゼとしても、せめてバニーは勘弁願いたかったのだが、こうなっては今更言いだせまい。
モジモジとしながら恥ずかしそうに、誰もいるはずのない周囲を伺う。
「……なんだろ」
「へ?」
アリスが、ふと自身の胸に手を当てていた。
ハーゼほどではないが、豊かで柔らかなアリスの胸部装甲がふにっと形を変えているところを見て、ハーゼは気恥ずかしくなり思わず赤面して視線を逸らす。
……だが、ふと思い立った。
───い、いやいや、女の子同士で私が視線逸らす必要なくないっ!?
コミュニケーション能力が乏しく同等に交友関係が乏しいハーゼは戸惑う。こういうものなのかと……。
「あ、ごめんねおねーさま、ちょっとここのとこ、変な感じして……」
「う、ううん、大丈夫……」
少しばかり戸惑う様子のアリスだが、ハーゼは構わず首を横に振った。
インターミッションエリアでの機体の修理、基本的にそれほど損傷を負わないハーゼとしてはそれほど滞在することもないので、新鮮な気分を感じている。
直立している二機のガンプラ。ハーゼのキハールリッターは損傷が無いせいかすでにリペア中の表示は消えており、アリスのムーンドウォートもそれほど時間は掛からないようだった。
あと数分もすればと思いつつ、アリスがハーゼの手を引く。
「んえっ、ど、どしたの……?」
「そういえばだけど最初にでてきたのってあれ、がんだむ? じゃない?」
「え、あ、ああ……ホワイトライダーね」
ジム系統の敵機ばかりが出現するという謳い文句のついたミッションにしては変則的で反則的なことだが、あれは少しばかり違うのだとハーゼは口を開いた。
「えっと、細かい話は省くんだけどペイルライダーっていう機体の派生というか、四騎士って枠組みだから例外的っていうか……ぶ、ブラックライダーとホワイトライダーは隠しっていうか」
「かくし?」
「う、うん、二人以上で、スコアが高いと出現するらしくって……こ、この後も、スコアが高いと例外みたいな感じでNダガーNあたりが……って、わ、わかんないよね」
ともかく、伝えたいことはそういうことではない。
「え、えっとほら、わ、私って、一人でしか、やらないから……」
故に『忘れてた』発言である。
「あ、おねーさまってぼっちだもんね」
「うぐっ」
事実であるが、痛い言葉なのは間違いなくハーゼの顔が歪む。
「でも……」
アリスがふと、ハーゼの両手を握る。
「これからは、私がいるからねっ♪」
満面の笑みを浮かべるアリスを前に、ハーゼは茹蛸の如く顔を真っ赤に染めて、頷く。
「ひゃ……ひゃぃっ」
◇ ◇ ◇
荒野───赤い巨大なモビルアーマーが在った。
見た目はモビルスーツのような人型ではあるが、その分類はモビルアーマーであり、全長は通常のモビルスーツの二倍はある。
その巨大モビルアーマー『サイコジム』は頭部、腹部、腕部から一斉にビームを放つ。
高火力のビーム砲が大地を割り、空を裂く。
『アリスっ……!』
「大丈夫、このぐらいなら……!」
ハーゼの声に、アリスが応える。
「っとと!」
ビームの隙間を縫いながら地上スレスレを飛行するムーンドウォート。
先のインターミッションエリアから二つのミッションエリアを経緯してのボス戦。
それほど苦戦することもなくそれらを超えて、ようやくラストミッションというわけだが、今までとまるで違う形の戦闘を強いられ、アリスは攻めあぐねていた。
ハーゼは慣れているように上空でサイコジムのビームの雨の中を掻い潜る。
「さすがおねーさま……でも、私だって、アリスだって……!」
数多のビームの中、当たりそうになるビームの一発をトマホークを回転させて凌ぎきると、すぐにビームの中を掻い潜り射線上から退避するなり、トマホークを振るい───先端を分離させる。
TR-6[ウーンドウォート]のコンポジット・シールド・ブースターと同様の変形機構……に近いだろう。それは
柄と分離した先端部分がコンポジット・シールド・ブースターのクローモードと同様に可変し、トマホークの刃部分が四つの脚のように変わった。
「いって……“
放たれたそれが素早くサイコジムの右腕部、手首部分を斬り落とす。
即座にサイコジムがファミリアを迎撃しようと左腕部の五指からビームを放つが、それはすぐに離脱してムーンドウォートの方へと戻っていく。
「やったよハーゼおねーさま!」
『あ、ジョゼフ・ヨットフラグ』
「え?」
次の瞬間、サイコジムの口部が開かれ、そこからビット兵器が射出される。
サイコミュ兵器<レフレクタービット>だ。
本来ならばサイコガンダムMk-Ⅱに装備されているものであるが、サイコジムはそれと似たようなものを持ち、それはリフレクターのようにビームを反射する本来のものと違い、ビット自体からビームを発射することが可能となっているようで……。
「ひゃっ!? さ、さっきより激しくなった!」
『初心者向けって言ってこれ出してくるんだから酷い運営だよねぇ』
レフレクタービットとサイコジム本体からの波状攻撃。
正面からのビームの雨を、アリスはトマホークの柄を回転させて凌ぎつつ、ファミリアを飛ばしてリフレクタービットを攻撃。
一基を落としたところで、レフレクタービットの半数が今度はファミリアを狙う。
「少しはましになったみたい……?」
『アリス!』
「え?」
瞬間、真後ろにレフレクタービットが滑り込んでくる。
「あ」
だがビームが放たれた瞬間、同じく滑り込むように割って入るのは───キハールリッターだった。
『必殺、ハーゼスペシャル!』
可変しながら、それと同時にレフレクタービットを掴み地上へと叩きつけ破壊。
同時に身を翻しながらムーンドウォートの背後に位置すると別のレフレクタービットからの攻撃を凌ぎ、ガンソードでそれを撃ち抜く。
コックピットにて、アリスはそんなキハールリッターと、ハーゼをぽーっとした様子で見る。
「おねーさま……」
『こ、こっからは二人でやろう……』
そう言いながら、ハーゼがキハールリッターをムーンドウォートと同じ方を向く様に隣に立たせた。
隣立つ二機のウーンドウォートの系譜……ハーゼがビルドしたガンプラ。
『こ、これからは……ふ、二人、なんだから……!』
「……! うんっ、おねーさま!」
パァッ、と笑顔を浮かべるアリスと、気恥ずかしそうにはにかむハーゼ。
二機のガンプラが同時に地を離れ飛ぶと、その場に高火力の粒子砲がぶつかる。
舞い上がる砂煙の中、出てくるのはMA形態のキハールリッターに乗るムーンドウォート。
「おねーさま、どうする……?」
『ふ、二人で戦うの、初めてだからわかんないけど……な、なんとかやってこっか』
そう言うモニターの中のハーゼは、やはりどこか気恥ずかしそうで……。
『わ、私も初心者みたいなもんだからさ、誰かと一緒に、戦うの……』
「うん、そうだね」
『だ、だから合わせてみる。こっから手探りで、やってこう……ご、ご案内……お願いしようかな、アリスに……』
そんな言葉に、アリスは笑みを浮かべてムーンドウォートをキハールリッターから離脱させ、トマホークの柄にてレフレクタービットを叩き落とす。
キハールリッターも少し離れた場所でMS形態へと可変し、近くのレフレクタービットを斬り裂いた。
コントローラーを握って、アリスは金色の髪を揺らす。
「じゃあ付いて来てねアリスのウサギさん……私に!」
加速したムーンドウォートを追うようにサイコジムのビームが放たれるも、アリスはそれらを回避することに専念しつつ、視界に入ったレフレクタービットを柄の先から“ビームを放ち”撃ち落とす。
そんなアリスの死角から彼女を狙うレフレクタービットを、ハーゼはガンソードでの射撃で撃ち、さらに加速し周囲のビットを斬り裂き、流れるようにスプレッドビームを放つ。
アリスと比較しても、明らかに彼女の動きは一線を駕すものである。
「さすがおねーさま……!」
『え、えへへっ、そうかなっ……っと!』
ビットからのビームを避けて、ハーゼはキハールリッターを加速させると一基を斬り裂き、次いで加速、斬る。加速、斬る。
それらを繰り返し、ジグザグの軌跡を残しながら次々とビットを破壊していく。
そんなことをすれば、サイコジムのヘイトはそちらへと向き、その膨大な火力全てはハーゼへと向かう。
『っしアリス!』
「任せて!」
その隙を見るなり、ムーンドウォートが加速。
ビットの迎撃兼ヘイト管理に出ていたファミリアもムーンドウォートに合流し、柄に合体し再度トマホークとしての姿を取り戻す。
サイコジムの攻撃を回避しながら、ハーゼがサイコジムの左手をその視線の先に捉えた。
「アリスの邪魔……!」
GNコンポジット・シールドクロスソードこと<
出力を上げていくそれを、キハールリッターが投擲する。
サイコジムへと加速するムーンドウォートよりも速く、ガンソードはサイコジムの左腕部を肩部から斬り落とした。
次の瞬間、サイコジムが接近するムーンドウォートへと頭部を向けるが、既に遅い。
「これでエンドだっ!」
至近距離まで接近したムーンドウォートが、サイコジムの頭部へとその戦斧を叩きこむ。
そして、ミッションコンプリートのアナウンスが響いた。
◇ ◇ ◇
ハーゼは自らのガンプラ、キハールリッターを見上げていた。
膝を着くキハールリッターの横には、“女の子座り”をしているルーンドウォート。
見ためこそカスタムされてはいるが、ウサギが二匹……否、三匹。
周囲にはヤナギラン……初めてアリスと出会ったあの場所だ。
「おねーさま、どうしたの?」
「あ、ううん、な、なんでも……」
そう答えるハーゼは相変わらずバニースーツであるが、この僅かな時間の間でアリスの前であればある程度慣れてしまってきている自身の適応力に、少しばかり恐怖した。
社会には適応できないというのにいらんとこだけ適応力が高い……などと自分で考えて凹みそうになる。
「え、えっと、お、お疲れアリス……どうだった。初のミッションは」
「うん……楽しかった!」
その答えに、ハーゼはホッと息を吐く。
初心者向けと言いながら思いの外高い難易度に少しばかり不安もあったが、彼女が楽しめていたことにとりあえずは安心。
それに、ハーゼとしても今回のミッションのおかげでだいぶ心境の変化もあった。
これから“二人で”やっていくという、新たな楽しみ。
「おねーさまは、“
意外な質問に、僅かに戸惑うも、答えに迷うことはなく、頷く。
「うん……好き、だよ……誰かの“好き”が、みんなの“好き”がある。ここが、大好きだよ……」
そう言ってほほ笑みながら、ハーゼはキハールリッターの装甲を撫でる。
その様子を見て、アリスは楽しそうに嬉しそうに、笑みを浮かべた。
ELダイバーだからこそ想うことや、“思い出す”記憶が、記録があるのだろう。
アリスの脳裏には“
「おねーさま、私ね。ここでやりたいことが、夢ができたよ」
「えっ、ほ、ほんと……!?」
それはハーゼにとっても嬉しいことなのだろう。だからこそ、彼女らしくもなく喰い気味だ。
「アリスの“好き”を、みんなに知ってほしくて、みんなに認めてもらいたくって、みんなにも好きになってもらいたいんだ」
「……アリスの、好き?」
「うん」
そう答えて、アリスはハーゼへと近づく。
「おねーさま……協力して、くれる?」
「う、うん! わ、私ができることならっ、なんでもするよ!」
なにがそんなに嬉しかったのか、ハーゼは間髪入れずにそう答える。
両手をぐっと寄せて『
だがふと、自分は余計なことを言ったんじゃないかと思い立つ。妙に嫌な予感は、人間関係をひたすら避けてきた故の直感である。
「私ね沢山の人と、繋がりたい」
「つ、繋がり……」
ハーゼにとっては、縁遠い言葉だ。
「おねーさまと一緒に!」
「あ、えと、その……」
「……ダメ?」
上目使いでそう訴えられて断れる人間力をしていないハーゼは、素直に頷く。
「ぜ、善処しますっ……」
「ふふっ、締まらないなぁ」
そう言うと、アリスは可笑しそうに笑い、ハーゼと少しばかり離れる。
咲き誇るヤナギランの中、彼女は笑みを浮かべて振り返った。
これからの繋がりを夢想するアリスは、確かに一人の命で、だからこそ“隠し事”もする。
「私の“好き”を、みんなに知ってほしい……かわいいところも、かっこいいところも……」
ハーゼに聞こえないような声でそう言って、アリスはハーゼの方を向く。
彼女はバニースーツのまま、微笑ましそうな表情でアリスを見ていた。
そんな彼女に、湧き上がる感情の名を、アリスはまだ知らない。
「これからもよろしくね。“
◇キャラ設定
・ハーゼ(本名:???)
常に黒い鎧を纏うことから通称「黒騎士」と呼ばれるソロダイバーでランクSSSにして個人ランク24位
GBNサービス開始初期からのダイバーにも関わらずほとんど誰ともつながりを持っていないためあまりに神出鬼没
一時はNPD(ノンプレイヤーダイバー)とまで言われたがチャンピオンことクジョウ・キョウヤがそれを否定したことで、噂は終息
鎧を脱げば中には、赤い目を持つ女性。
その黒髪は腰ほどまで伸びていて、スタイルはバツグンに良く身長は185センチとかなりの高身長に設定されている
所謂コミュ症の類であり、突然話しかけられてもなんと返すか悩んでいる内に相手が勝手な解釈をして去っていく
それのせいでいつしか寡黙でクールなソロダイバーとして確立してしまい、小心者なので正体を明かせないままここまできた
あとがき
プロローグが終了で、目標というか目的が決まった感じです
今後はそれを目的にやっていく感じで
もう一人のオリキャラはもう少ししてからで、次回は原作キャラとの絡みです
キャラ設定は色々と判明してから全部まとめたものをお出しする予定です
では、次回もお楽しみいただければです