それではどうぞー!!
「‥‥んぁ‥‥?」
今回でマサトは2度目の目覚めである。見覚えのある天井。辺りを見回すとそこは、前世の自分の部屋と全く同じ構造をしていたが、いつも置いてある制服や、バッグがなくなっていることからちゃんと転生できたことが確認できた。
「無事に転生できた‥‥ってことでいいのかな…?」
マサトはベッドから上半身を起こすと、あることに気付く。それは彼の身体が5歳ぐらいまで縮んでいたからだ。
身体が縮んでる‥‥。これも転生の影響なのかな?
マサトはそう推測した。ベッドから出ると、机に何かが置いてある事に気付く。
「ん?なんだろう、これ?」
机にあったのは、少し大きめの黄色いビー玉のような物だった。何故こんなものがあるのだろう?と思いながらそのビー玉をしばらく眺める
「聞こえるか?マスター。」
「えっ!?」
突然声を掛けられ驚くマサト。慌てて周りを見るが、さっき聞こえた若い男性の声に該当する人物は誰も居ない。不思議に思っていると
「ここだ、マスター。」
下から再び声が聞こえたので、マサトは自分の手にある黄色いビー玉へ目を向ける。
「え、えっと‥‥あなたは‥‥?」
「俺はゼオライマー、貴方のデバイスだ。敬語は使わなくていい、これからよろしく頼む。」
黄色く光りながらそう答える。デバイスだと聞いてマサトは目を見開きながら驚いた。マサトの想像ではデバイスというのはもう少しこう機械的なものかと思っていたのだ。
「あ、えっと…こ、こちらこそ‥‥よろしく、ゼオライマー。」
「ああ。それと現状の説明をするように神から言われている。説明してもいいか?マスター」
「え?神様から?まだ話す内容があるの?」
「そうだ。この世界ではマスターは一人暮らし。貴方の家族は海外で仕事をしているから帰ってこれないという事になってる。」
「成る程、親が仕事から帰ってこれない時は一人で家事等をよくやっていたから、なんとかなるよ」
「流石マスターだ。それと、当分はどういう風に海鳴市を過ごすつもりなんだ?」
此処は海鳴市っていうのか‥‥。
「え〜っと、周辺の道や買い物ができる場所とかを覚えたりとかするぐらいかな?」
「そうか、それなら台所に携帯電話と財布があるから必要な時はそれを使ってくれ。携帯からなら俺もサポートはできる」
「うん、わかった」
マサトはそう言いながらデバイスを持って、自分の部屋から台所へ移動をする。移動してる際分かったことだが家の間取りは生前の家と全く同じであった。
台所に行くと、マサトは冷蔵庫の扉を開けて中に食材があるか確認をした。
「以外と食材は揃ってる‥‥。」
ある程度必要な食材が揃っていたため、まだ買い物はしなくていいと判断した。そして、テーブルにあった財布と携帯を持って自分の部屋に戻り着替えをし始めた。
着替えを終えたマサトは、自分の家を出ると周辺の海鳴市の散策をし始めた。家の近くには、食料を買うことができるスーパーがあった。色々便利そうだから今後食材を買う時はそこに行こうかな。
因みに財布のお金は一万円札が2枚ほど、千円札が9枚程入っていた。食材を買う時等には充分だ。勿論小銭も入っていて非常に助かる。
後、ゼオライマーがさっき言っていたけど、神様がお金の援助をするらしいから無くなる心配はないみたい。
ある程度周辺の散策を終えたマサト。夕焼け空に染まっており、すっかり夕方になっていた。今は自動販売機で買った缶ジュースを飲みながら家の帰路を歩いている所だった。しばらく進んでいると公園が見えた。
公園だ…もう夕方だし、誰も居ないか‥‥。
そんな事を思っていると、その公園からすすり声が聞こえてきた。声が聞こえる方に目を向けてみると一人でブランコに座っている少女が居た。よく見るとその少女は泣いてる。
こんな時間に一人でどうしたんだろう‥‥?何かあったのかな…?
そう思いながら公園へと入っていった。
無論、一人で泣いている少女を放って置くことなどマサトには出来ない。それが、彼の優しさであるのだから。
私「高町なのは」は今公園で1人で居る。いい子にしてなきゃ家族に迷惑をかけるから...。
お父さんは入院していて、お母さんとお姉ちゃんはお店で忙しく、お兄ちゃんは強くなるために道場に篭っている。
そんな忙しい時に私のわがままで迷惑をかけるわけにはいかないから、公園に居る。けど……
「‥‥‥ぐすっ‥‥‥うぅ‥‥‥」
私は泣いていた。家族に迷惑を掛けないように、いい子にしてなきゃいけない。
だけど、家族という存在が遠くへと離れていくように感じてしまう……。
寂しいよ………
「どうかしたの?」
声がした方を見ると私と同じくらいの男の子がしゃがんでいました。
この男の子との出会いで、私は一目惚れと初恋をしたんだと思うの。
マサトは公園にいる一人の少女に話しかけていた。
「もうそろそろ暗くなるし、家にもう帰ったほうがいいよ?」
「まだ、帰れない…」
「どうして?‥‥家族のみんなが心配してるんじゃないの?」
マサトがそう言うが、女の子は顔を俯かせ、さらに暗い表情をしてしまった。きっと、家族がらみで何かがあったのだとマサトは考えた。
「‥‥‥家に帰りたくないの?それとも、家族に会いたくないの?」
「‥‥‥半分半分ってところ…」
「何かあったのなら僕に話してみてよ。あ、無理して話さなくても大丈夫だからね」
マサトは少女に優しくこう言った。すると少女が少し顔を上げながら彼に言う。
「ううん…。聞いて欲しい‥‥聞いてくれる?」
「うん、君のペースでいいよ。ゆっくり話して」
「‥‥‥‥!」
そう言うと、その子の暗かった表情が少し晴れた気がした。その子はゆっくりと事情を話し始めた。父親が入院している事、家族に迷惑をかけないようにいい子にしている事、でもそれが辛い事、など。彼女のペースで話されていく悩みをマサトは黙って聞いていた。
「—————ということなの...。わたし、どうすればいいのかな...?」
「うーん‥‥」
話が終わった後、マサトは考えていた。しばらくして数分間時間が経つとマサトは解決策を思いついた。
「‥‥無理して我慢しなくても、良いんじゃないかな?」
「‥‥え?」
この子は家族が忙しいから、ずっといい子でいた。小さい頃の僕もそんな事をした経験がある。でもその時僕の家族は、「無理して我慢しなくていいんだよ」と言ってくれた。
だからこそ、自分がしたい事をはっきり伝えて良いと思う。
「僕の家族はね、たまには我儘を言っても良いんだよって言ってくれたんだ。だから、もしかしたら君の家族も大丈夫なんじゃないかな?」
「‥‥‥でも」
「少なくとも、君のお父さんやお母さんは無理して我慢している君を見たらとても心配しちゃうと思うよ。」
「‥‥‥!」
「君は家族のために気を使える優しい子なんだと思う。でもさ、我慢のしすぎも良くないと思うよ。何かあって家族に心配かけちゃったら辛いでしょ?
だから自分のやりたい事とかをしっかり伝えても大丈夫な筈だよ。」
マサトはそういうと、少女に視線を向ける少女は考えるような仕草でずっと悩んでいた。そして顔を上げた。だがさっきのような暗い表情ではなく、意を決したような顔だった。
「‥‥‥うん!お家に帰ったら、お母さんに言ってみる!私がしたい事!」
「そっか」ニコッ
「‥‥‥!///」
そう決断した少女を愛くるしいと思い、マサトは微笑んだ。すると、少女は、マサトから視線逸らし、顔を赤くしていた。マサトは少々焦ったが、すぐに落ち着いて立ち上がる。
「じゃあ、そろそろ僕は帰るね。君も早めにお家に帰ったほうが良いよ」
「あ‥‥うん‥‥‥。ねぇ」
マサトは公園を出て帰ろうとするが、少女に呼び止められる。
「ん?」
「また‥‥‥会えるかな?」
「うーん、それは分かんないかな‥‥」
「あ‥‥‥そう‥‥‥なんだ」
マサトは振り返って少女を見ると、寂しそうな表情をしていた。少し可愛そうだと思うが、会えるかは本当に分からないので仕方が無かった。
「じゃあ、僕はこれで…」
そう言い、またマサトは公園の出口の道を歩き出した。すると再び呼び止められた。
「あ、待って!!」
「?まだ何かあった?」
マサトは返事を返す。すると少女はこう言い始めた。
「‥‥‥‥なのは‥‥」
「え?」
「私の名前!高町なのはって言うの!!君は?」
なのはと名乗った少女は、彼に名前を訪ねた。マサトはなのはの方に振り返りる。そして、にっこりと笑いながら自分の名前を名乗った。
「僕はマサト、木原マサトだよ!じゃあね!!なのはちゃん!」
マサトは自分の名を名乗った後別れを告げ、公園を出て家の帰路へ戻って行った。
〜マサトside out〜
〜なのはside〜
「木原‥‥‥マサト君‥‥‥」
私は自分を励ましてくれた男の子の名前を呼んでいた。
「マサト君‥‥きっと‥‥また会えるよね‥‥///」
マサト君の名前を呼ぶたびに身体の中がぽかぽかと暖かくなるような感じがした。
‥‥‥なんだろう、この気持ち‥‥嫌な感じではないんだけど‥‥。
「家に帰ったら話をして、この気持ちの事、お母さんに教えてもらおう‥‥///」
そう呟きながら彼女は、まるで憑き物が取れたかように軽い足取りで帰り道を帰っていった。
次回もお楽しみに〜!!
因みにこの作品のゼオライマーの技とかは基本OVAにしたいとおもいます。