初めての深海棲艦と姫級との戦いを終えた
リムルは自分の後ろに庇っていた鳳翔と
大和に向かってこう話しかけた。
「鳳翔さん、大和さん大丈夫か?
動けそうか?」
と話しかけるリムルに大和が
「無理ですね 艤装がこんなにボロボロ
じゃ海を走る事も戦う事も出来ません」
と話す大和の目にはうっすら涙が溜って
いた。すると今度は鳳翔が
「リムルさん 命を助けて頂いた貴方に
こんな事を頼むのは申し訳ないのですが
私と大和をこの海に鎮めて下さい」
との発言にリムルは慌てて
「おい 鳳翔さん一体何言いだすんだ
折角助かった命を捨てる様な事を言う
なんて流石のオレでも聞き捨てならないぜ」
と語気を強めて話すとそれを聞いていた大和が
「ごめんなさいリムルさん でも冷静に聞いて
私達艦娘は深海棲艦と戦い人々の平和を守る
のが私達の任務なの」
と話し大和に続いて今度は鳳翔が
「大和の言う通り私達は深海棲艦と戦い人々の
平和を守るのが任務 任務の遂行が出来なくなった
艦娘が辿る道は解体か仲間に鎮めてもらしかない」
と話しさらにこう続けた。
「そんなの私達には耐えられない だからお願い」
と話す鳳翔の目には涙が溜まり今にも零れそうだった。
鳳翔の涙を見たリムルは二人にこう切り出した。
「鳳翔さん、大和さん諦めるにはまだ早いぜ
オレにひとつ試したい事がある もしこれが
上手くいけばアンタ達は完全回復する」
と話し透明な液体の入った小瓶を見せた
「これはフルポーションって言ってな
オレが発明した回復薬だ」
と話すとこう続けた。
「だがこれはある意味ひとつの賭けだぞ
もし上手くいかなかったらどうなるかは
オレにも分からない それでもいいか?」
と聞くリムルに鳳翔と大和はひと呼吸おき
「もし0.1%でも回復する可能性があるの
ならば私達はリムルさんのその可能性に
かけます」
と力強く答える鳳翔と大和を見てリムルは
「分かった じゃあこれを飲んでくれ」
と言って手の平からフルポーションの
入った小瓶を二つ出し二人に渡した。
その小瓶を受け取った鳳翔と大和は意を
決して小瓶の蓋を開け中身のフルポーション
を一気に飲みほした。
すると鳳翔と大和の身体が輝きだした。
その輝きが収まるとそこには完全回復した
鳳翔と大和がそこにはいてボロボロだった
艤装もピカピカの新品になっていた。
二人が完全回復したのを確認したリムルは
人型からスライムの姿に戻ると
「ハァ良かった どうやら成功したみたいだな
さて二人共とりあえずあんた達の家に向かうと
しようぜ」
と話すと鳳翔と大和が満面の笑顔で
「えぇ 急いで帰りましょうそうだリムルさん
お礼と言ってはなんですが鎮守府までは私の
肩にお乗り下さい」
と大和に抱え上げられると肩にのせられ一路
鎮守府に向かうのであった。
リムルと鳳翔と大和が鎮守府に向かっている
一方で深海棲艦によって破壊され瓦礫の山と
かした鎮守府と工廠の前で立ち尽くす彼女達と
工廠の責任者である明石、給仕係の間宮の姿が
あった。 すると電と夕立が赤城と金剛に
「これからどうするのです(ぽい)」
と話す二人に赤城と金剛が
「鎮守府がこんな状態じゃ何も出来ないわ
ごめんなさい貴女達は大破して私達よりも
辛いのに」
と頭を深々と下げるとそれを見た大破した
四人は赤城と金剛にこう返した。
「二人共頭を上げて下さいです 悪いのは
あの深海棲艦です 赤城さんと金剛さん
は悪くないです」
「うん 電ちゃんの言う通り赤城さんと
金剛さんは悪くないっぽい」
「二人の言う通りよ~ それにまた奴らが
攻めて来たら私の艤装でズダズタに切り裂い
てやるわぁ」
「そうですよ それに私はまだ赤城さんから
学ばないといけない事が沢山あるんですから
気にしないで下さい」
とそれぞれに笑顔で答えた。
その笑顔を見た赤城と金剛は
「ありがとうみんな でもこのままじゃ埒が
あかないわね 貴女達四人をドックに入れる
為にも早く近くの鎮守府に助けを求めなきゃ」
と話すと今度は金剛と榛名と神通に
「金剛さん悪いけど私について来てくれる
榛名ちゃんと神通はここに残ってまたいつ
奴らが襲って来るか分からないから」
と話しそれを聞いた金剛、榛名、神通は
「オッケー赤城 じゃあいきましょう」
と話した後榛名と神通が二人に向かって
「赤城さん(お姉様)気をつけて行って
来て下さいね」
と話しそれを聞いた赤城と金剛は艤装を
展開し近くの鎮守府に救助を求める為
海上に降り立ち出発しようとすると
榛名と神通が鎮守府正面の水平線から
こちらに向かってくる二つの影を発見し
「あの影は何ですか? こちらに向かって
来ている様に見えますが」
と話し暫く様子を見ていると二つの影の
正体が分かり全員は満面の笑みになった。
「あれは鳳翔さんと大和さんだ 良かった
無事だったんだ ていうか大和さんの肩に
乗ってる水色のモノはなんだろう?」
とみんなが疑問に思っていると鳳翔と大和
が陸に上がり水色の物体は大和の肩から
降りるとおもむろに変形を始めた。
それを見た赤城は矢筒から矢を抜くと
すぐ様矢を引く準備をし金剛、榛名、神通
は主砲をその物体に向け四方から囲み
いつでも攻撃出来る体制をとっていると
四人の後方から
「やめなさい 赤城、金剛、榛名、神通
その方は私と大和を深海棲艦と港湾棲姫から
救ってくださった いわば命の恩人です
今すぐ艤装を解除しなさい さあ早く」
と話し名前を呼ばれた四人は滅多に聞かない
鳳翔の怒声に慌てて艤装を解除した。
すると水色の物体は変形を終え人の形に
なった。それを確認した鳳翔は
「すみませんリムルさん 命の恩人である
貴方にとんだご無礼を」
と深々と頭を下げた。そんな鳳翔を見た
リムルは慌てて
「鳳翔さん 頭を上げてくれ オレにとっちゃ
あんなトラブル日常茶飯事だ 気にしてねぇよ」
とすぐに鳳翔の頭を上げさせた。
すると鳳翔と大和は赤城達四人と翔鶴達四人を
並ばさせリムルにこう頼んだ。
「リムルさん この子達にもフルポーションを
分けて貰えませんか? お願いします」
とまたもや深々と頭を下げた。
「鳳翔さん そんなに頭ばかり下げなくても
最初から渡すつもりだよ」
と話し八人分のフルポーションを出した。
するとその光景を見ていた明石が
「あのリムルさんって言いましたっけ
すみませんが彼女達に変なものを飲ませない
で下さい 何か起きたらどうするんですか」
と語気を強めに話すとそれを聞いていた大和が
「大丈夫よ明石 それに私と鳳翔はその
フルポーションがなければ恐らく轟沈してた
今ここに私と鳳翔が居られるのはリムルさんの
おかげ だからリムルさんを信じてお願い」
と話しそれを聞いた明石は
「そうだったんですか すみませんリムルさん
疑うような事を言ってしまって」
と謝罪し頭を下げる明石に
「いいやあんたが正しいよ 明石って言ったけ
あんたは彼女達艦娘にとってはいわば医者だ
疑いたくなるのもしょうがねえよ」
と話し二人の会話が終わるのを確認した
翔鶴達大破組四人と赤城達中破組四人は
それぞれフルポーションの入った小瓶を
受け取り中身を一気に飲みほした。
すると鳳翔や大和同様に身体が輝きだし
輝きが収まるとそこには完全回復を遂げた
彼女達の姿があった。
回復した姿を確認したリムルと鳳翔と大和は
これから先の生活を考えるのだった。