【本編完結】魔法使いフリーレンとくだらない魔法 作:SUN'S
とある日の午前中────。
勇者ヒンメルとその仲間達はなぜか着いてきた失墜のミーネと共にラルフェンという魔法の研究の盛んな都市を散策しているその時だった。
さっき露店で購入したばかりのメレブの魔導書を持ちながらフリーレンは「新しい魔法を覚えたよ」と自信満々に呟いた。
「フン。私の方が上手く使えるわ」
「それじゃあ、ヒンメルで試そう」
「えっ」
いきなり的当ての『的』にされてしまったヒンメルは驚きと困惑を抱きつつ、ラルフェンの中央に在る酒場の前に三人は移動し、木製のイスに腰掛けたヒンメルを真ん中に添えて睨み合う。
「まずは私の魔法よ!」
「それなら私はこうだ!」
そう言うとミーネは『服を生乾きにする魔法』をヒンメルに向かって放つ。ミーネの魔法に対抗するように『お弁当を温める魔法』を応用し、ヒンメルの衣服を素早く乾かす。
「くっ、やるわね。でもこれはどうかしら!」
「やっぱり甘いね、魔族はさ!」
ミーネは『顎がしゃくれる魔法』を使うがすぐにフリーレンの『眉毛が太くなる魔法』でヒンメルのワイルドさと鋭利さを破壊力を倍増する。
すでにヒンメルは泣きそうだが。フリーレンとミーネは忌々しげにお互いを睨み付け、次々とメレブの魔法をヒンメルにぶつけていく。
その無惨すぎる光景を酒場で情報収集していたハイターとアイゼンは見て、とても哀れに思いながらラルフェンの地酒を飲んでいる。
「こうなったら…」
「クソ、こんなところで…」
さっき買ったばかりのメレブの魔導書を開き、二人はヒンメルの目の前に立った。彼は「今度はなにをされるんだ」と虚ろな目で彼女達を見る。
「「『
フリーレンとミーネの衣服は見たことのないものに変化し、ストッキングやガーターベルトも無くなって二人の綺麗な脚が露になる。
いや、それだけではない。
彼女達は変わった花束?を構えている。
「ヒンメル、がんばれ!」
「勇者、がんばりなさい!」
「う゛ぅ゛っ」
勇者ヒンメル、あまりの可愛さに昏倒である。
「ちっ、引き分けね」
「ヒンメル、おつかれ」
なんとも言えない勝利に野次馬は散らばっていき、ハイターとアイゼンだけはヒンメルの勇敢な最後を称えるために地酒を更に注文した。
「魔法使い。次に勝つのは私よ!」
「次も勝つのは私だよ。魔族め」
そう言うとミーネは人混みに紛れ、どこかに消えてしまった。律儀にヒンメルにかけた魔法は解除しているあたり、彼女も真面目である。
フリーレンはとても幸せそうに昏倒しているヒンメルの頭を太ももに乗せて、いつ目を覚ましてもいいように待機している。
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くだらない魔法
自称・大魔法使いのメレブの作った魔法。特別な衣装(チアのコスチューム)に変身して、誰かをおうと補助魔法を継続的に与えることができる。しかし、ヒンメルには使えなかった。