【本編完結】魔法使いフリーレンとくだらない魔法   作:SUN'S

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大魔法使いメレブと無名の大魔族 PART 16.5

とある日のお昼過ぎ────。

 

魔法使いのフリーレンとその仲間達は失墜のミーネの師匠であり勇者ヨシヒコ達と共に旅をした〈もっとも人間らしい魔族〉のソリテールを探しながら魔物の住み着いているという山奥に来ていた。

 

「ママ。これ見て!」

 

「すごい珍しいね。それはメタッピーだ」

 

グリーゼルの指差す方角にいるのは機械仕掛けの身体を持つ「メタッピー」という魔物だ。いつ、どこで、誰によって生み出されたのか。

 

まったく分からない魔物だが比較的に安全な魔物として有名だ。フリーレンの説明を聞いたグリーゼルはトタトタとと小走りでメタッピーに駆け寄ると目の前に座り込んだ。

 

「ちゅぴ?」

 

「ちゅぴ!」

 

いきなり現れたグリーゼルに小首を傾げ、見た目に似合わない可愛らしい鳴き声を発するメタッピーを真似て彼女も鳴き声を叫ぶ。

 

その愛らしい姿にフリーレンは天を仰ぎ、天国にいるヒンメルに向かって「私達の娘は世界一可愛すぎるよ」と呟く。

 

フェルンも「わかります」と同意するように何度も頷き、シュタルクとミーネは「あれでも魔物なんだよなあ」と密かに考える。

 

「今日から君はカイザー・シュマーレンだ!」

 

そう言ってグリーゼルはメタッピーを抱き上げる。ちなみに『筋力を強化する魔法(    バイキルト    )』を使っているため重さはとくに感じていないようだ。

 

流石はフリーレンの娘である。

 

「グリーゼル。それ飼うのか?」

 

「そうだよ。シュタルク!」

 

「しっかりお世話しないとな」

 

「フフン。任せてよ」

 

8歳程度の身長しかないグリーゼルに呼び捨てにされてもシュタルクは気にしない。だって彼女はハーフエルフだし。たとえ実年齢が70歳や80歳だろうと人間換算すればグリーゼルは子供なのだ。

 

今は兄貴分として見守るのみ。

 

「グリーゼル。メタッピー、カイザー・シュマーレンは体内に『加速する魔法(   ピオラ   )』の術式を書き込まれていてね。機械仕掛けの身体でも飛べるのは落ちる前に素早く羽ばたいてるからなんだよ」

 

「へーっ。すごいね、カイザー!」

 

「ちゅぴ!」

 

「はあ、可愛すぎます。グリーゼル様」

 

「……貴女ははっちゃけてるわね」

 

可愛いものや甘いものが大好きなフェルンはグリーゼルとメタッピーの戯れを眺めながら百歳越えても元気にシュタルクの師匠であるアイゼンと酒盛りしているハイターに祈った。

 

「ところで。なに食べるの?」

 

「ちゅぴ?」

 

「文献にもよるけど。だいたい魔力かな」

 

「じゃあ。ずっと一緒にいれるね!」

 

そう言うとグリーゼルは自分の頭の上にメタッピーを乗せて歩き出す。可愛いの化身かもしれない。そんなことをぶっちぎりで親バカなフリーレンは考えつつ、グリーゼルを見つめる。

 

 

 




〈フリーレン〉

ぶっちぎり最強の親バカエルフ

エルフの魔法使い。自分の娘が可愛すぎるため一日に100回くらい天国にいるヒンメルに向かって「私達の娘はかわいい」と呟く。

〈グリーゼル〉

人間換算、だいたい8歳のハーフエルフ

フリーレンとヒンメルの娘。自分の可愛さに自信満々のナルシストっぽいところもあるけど。基本的には普通の女の子、メタッピー(カイザー・シュマーレン)とお友だちになった。

〈メタッピー〉

別名 カイザー・シュマーレン

いつ、どこで、誰によって生み出されたのかまったく判明していない機械仕掛けの小鳥型の魔物。つねに『加速する魔法』を発動しているが、その上位もしっかりと使えるらしい。


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