【本編完結】魔法使いフリーレンとくだらない魔法 作:SUN'S
とある日の朝───。
かつて大魔法使いのメレブと旅をした儚げな美少女大魔族のソリテールは魔法使いフリーレン達の旅に少しだけ付き添っている。
「ソリテール様、大変です」
「まあ。どうしたの?」
「フリーレン様が起きません」
「いつものことじゃん」
そんなことをフェルンは相談していたが。ちょうど薪拾いから帰ってきたシュタルクの一言に「シュタルク様、うるさいです」と切り返し、ムラサキの使っていた引っ込むタイプのナイフで脇腹を突く。
これもソリテールの私物なので、とくに盗んだりしたわけではない。ちゃんと看取って形見の代わりに持ち歩いているのだ。さすがに「いざないの剣」や「もみあげ」は貰えないので別のものを彼らにも譲ってもらっている。
「反省してください」
「いててっ」
ちょっと嬉し…困ったように降参のポーズを取っているシュタルクと彼の脇腹を突くのが楽しくなってきたフェルンのやり取りをソリテールはとっても微笑ましく見つめる。
「『
「……また何かしたな。ソリテール」
カッと両目を見開き、起き上がる。
ちなみにまだフェルンとシュタルクはイチャイチャしているせいで、フリーレンが起きたことにも気づいていない。
「それもメレブの魔法?」
「えぇ、そうよ。通常のザメハは意識の回復だけれど。このミナザメハは周囲に意識のないものがいれば絶対に叩き起こす、とっても役立つ魔法なの」
「なるほど。気絶したやつに使えるわけか」
確かに仲間を庇いながら戦うというリスクは減るし。かなり使い勝手の良い魔法だとフリーレンは納得する。だが、もうちょっとだけ寝たかった。
「そういえばアイツは?」
そうフリーレンは呟く。
彼女の言うあいつとはミーネのことである。どうやら彼女はどこかに行っているようだが、グリーゼルはフリーレンの隣でスヤスヤと眠ったままだ。
「あの子ならあそこよ」
「ふぁにふぁひら?」
ソリテールはスッと焚き火を指差す。すると其処にはモッモッと擬音の付きそうなくらいお肉を口いっぱいに頬張っているミーネがいた。
ちなみにフリーレンの朝御飯である。
「ゾ、『
「もうダメよ。ミーネ」
ぷりぷりと可愛く怒るソリテールに魔法を邪魔されて朝御飯のお肉を完食されてしまったフリーレンはしょんぼりとしながら寝巻きを着替え始める。
「フリーレンさん。私のを分けてあげるわ」
「ありがとう。ソリテール」
フリーレンとしてはミーネをボコる理由も出来て良かったのだが、さすがにソリテールもいるためボコるのは控えることにした。
「グリーゼル。もう朝だよ」
「……ん…んむぅっ、やあぁ…」
グリーゼルを優しく揺すって起こそうとする。しかし、いやいやと首を振って起きるのを嫌がる彼女にフリーレンは天を仰いだ。
絶対に女神の生まれ変わりだ。
〈ソリテール〉
やっぱり女神様かもしれない
かつて旅をした勇者ヨシヒコ達の託してくれたものを形見の代わりに持っている。たまにフェルンにムラサキのナイフを貸したりする。
〈フリーレン〉
ちゃんとお母さんしているエルフ
自分の朝御飯を勝手に食べたミーネはあとで「激痛を与える魔法」を受けて、死ぬほど悶えるし、めちゃくちゃ苦しむことが決定した。
〈ミーネ〉
食いしん坊な魔族
フェルンとシュタルクのつぎに起きて、フリーレンの分を勝手に食べた。フリーレンに関わると思考が幼児になることが多い。