【本編完結】魔法使いフリーレンとくだらない魔法   作:SUN'S

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貴方もしつこいじゃない

とある日のお昼前───。

 

元・七崩賢のアウラは少年から青年へと成長した人間の男にまたも求婚されていた。かれこれ十年ほどアウラは青年の告白を断り続ける。

 

「貴方も飽きないわね」

 

「ははは、飽きるわけないですよ。だって僕は好きな女性に告白しているだけですし、なによりアウラさんが僕に振り向いてくれるまで、ずっと告白は続けるつもりですよ」

 

そう言って笑う青年の言葉にアウラは溜め息を吐く。確かに見た目は人間より優れている自負もアウラにあるけれど。

 

ここまで執着されるのは些か面倒とも言える。

 

いっそのことまた引っ越ししようかと考えながらアウラは運ばれてきた特大サイズのパンケーキをフォークとナイフで切り分け、パクリと食べる。

 

やはり糖分である。人間はもういらない。

 

そうアウラは思う。

 

とろりと溶け始めたバターをパンケーキの上で動かし、シロップとハチミツを垂らす。もしもここが自宅であればアウラはいつものご褒美と称して、クリームやアイスもトッピングしているだろう。

 

「ん~っ♡」

 

「うわっ、かわいい」

 

自分の頬っぺたを押さえながらパンケーキの美味しさに微笑むアウラの姿に青年は思ったことを素直に言いつつ、コーヒーを飲んでいる。

 

「……ところで。アウラさん」

 

「あむっ。なにかしら?」

 

ぱくっとパンケーキを食べながら青年の問い掛けにアウラは応じる。どこか真剣な眼差しを向けてくる青年に首を傾げ、またパンケーキを食べる。

 

「神技のレヴォルテをご存知ですか?」

 

「ご存知も何も私を狙ってる魔族ね」

 

「は?」

 

「どうかしたの?」

 

アウラの普通に呟いた「私を狙っている」という言葉に青年は困惑し、すぐに「それは、つまり、僕と同じように神技のレヴォルテはアウラさんに言い寄っている?……ということは僕の恋敵?えっ、そんなのがいるなんて僕は聞いてない」と言い始める。

 

「アウラさん」

 

「なに?」

 

「ちょっとレヴォルテぶっ殺してきます」

 

「え?あ、うん、いってらっしゃい?」

 

「はい」

 

それだけ告げると青年はアウラのパンケーキと自分のコーヒーのお代を支払い、どこかに走っていってしまった。アウラといえば突然のレヴォルテ殺害予告に困惑しっぱなしだった。

 

「……あ、すみません。パンケーキおかわり」

 

とりあえず、食べて考えよう。

 

しかし、すぐにアウラの脳内は次に運ばれてくる予定のパンケーキに、どんな味付けをしようかというものに切り替わっていた。

 

「アウラ様。ちょっとお話がある」

 

「リーニエ。どうしたの?」

 

「私も真の最強の称号を盗りに行く」

 

「え?あ、うん、がんばってね?」

 

「がんばる」

 

そう言って今度はリーニエが走り出す。

 

「なんなのかしら?いったい」

 

その答えをアウラが知るのはまだ先である。

 

 

 




〈アウラ〉

パンケーキはトッピング派の大魔族

またもや青年のお誘いを受け、行きつけの喫茶店でいつものように告白を断っていたらレヴォルテの殺害予告を唐突に聞かされ、なぜかリーニエもどこかに行ってしまった。

〈リーニエ〉

私より強いヤツに会いに行く

こっそりとアウラと青年のデートに着いていき、神技のレヴォルテの話を聞いて興味を持った。どっちが最強の魔族なのかハッキリとさせる。彼女の中の人類の最強はアイゼンであり、それは絶対に覆ることも別の戦士が繰り上げになることもない。


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