練習の日々が経ち、ステージ上の準備を進める蘭丸と花帆。そして蘭丸と花帆の手伝いしにきた1年生達
花帆「ハァハァ……足が疲れた……。」
大量の荷物を運ば終えたが、花帆にとっては半日以上の体力を使い果たしたのである。足の疲れも限界寸前まで
蘭丸「日野下さん!あまり無理しなくてもいいからね!ゆっくり休んで!!」
花帆「で、でも………あたしが足でまといになっちゃう気がするよ……」
蘭丸は優しい目と声で花帆に声かけた
蘭丸「そんなことないよ。日野下さんがやりたい事と何かの為に頑張ってるのは僕は感じてるよ。今、悩みと迷いがあるかもしれないけど大丈夫。」
花帆「ありがとう/////」
蘭丸の手際の良さ、大量の荷物を何事もなくスピーディに終え、周りへの指示も円滑だった。そんな様子を眺めてる花帆は彼の凄さにびっくりしてたのである……。あっという間に準備を終え……
女子A「朽木く〜ん!!荷物は全部ここに置いたけど他にやる事ある〜??」
男子B「とりあえず、日野下さんの後ろに道具類のセットを置いたよ〜 他に作ることがあったら手伝うぞ〜?」
蘭丸「うん!もう必要な準備が整ったから大丈夫だよ!!皆、忙しい中ありがとう!!!」
女子B「LIVE楽しみに待ってるよ〜〜」
男子A「蘭丸も頑張れよぉ!!」
蘭丸「LIVE成功させるね!」
お手伝いの1年生達はステージから去った
花帆「どうして……?あたしが迷ってること分かったの?」
蘭丸「ん?あ〜 上手く言えないんだけど、本当にやりたいって気持ちが溢れ出てるような気がするんだ。でも、1歩前に進むのが怖くて立ち止まってるって僕はそう感じるんだ……。あっ、なんか変な事言っちゃってごめん!!」
花帆「うん、大丈夫。やっぱり朽木くん、凄いな……。あたしなんて……」
蘭丸「日野下さんも凄いよ!!」
花帆「えっ?」
蘭丸「僕は前へ進む事が怖い思いをしたのは痛いほど分かる。自分には出来ないからこそ、迷いがあってもがむしゃらにやる日野下さんを見てると僕は元気が出るし、今僕に言いにくいことでも手を差し伸べてあげたいんだ!余計なお世話かもしれないけどね……あはは……でも、梢先輩に本当のことを話してもいいんじゃないかな?そんなに難しく考えなくてもいいんだよ!自分の気持ちは正直に!ファイトだよ!!」
花帆「ありがとう……!こんなあたしでも友達としていてくれる?」
蘭丸「うん!!だって、僕は日野下さんの友達だよ」
蘭丸の満面な笑顔はとても輝いてた。彼の笑顔は開花のように美しかった。
花帆(蘭丸くん……本当にお人好しすぎるし優しいよ…………。)
ガタン!
突如、物凄い音が響いたのである
蘭丸「(!??この間の梢先輩と同じ事起きる気がする!?? しかも道具の場所が日野下さんの後ろにあるからまずい!!)ごめん、日野下さん!!!!!」
蘭丸は異様な音に即座に気づき考えるより先に体が動いてしまったのだ
花帆「ん?えっ!??」
バタン!!!!
女子A「大丈夫!?????」
音の響きに気づいたのか、会場の入口付近まで駆けつけた女子と男子がステージに向けて声をかけてきたのである
蘭丸「ごめんなさい!!荷物が崩れただけです!!怪我人とかはいないので安心してください!!」
男子B「良かった〜 マジでごめん!!!」
蘭丸「いよいよ、僕の不注意で招いた結果だから!」
女子B・男子A「気をつけ(ろよ)てね〜」
蘭丸「うん、ありがとう!!」
花帆「く、朽木くん……。///////////////」
蘭丸の腕をクイクイと引っ張る
蘭丸「ん?日野下さん……?あっ……。///」
蘭丸は道具が倒れる前、咄嗟の反応と彼女のコンディションを即座に考慮した結果……彼女をお姫様抱っこの状態になったのだ!
蘭丸「ご、ご、ごごごごごご、、、ごめん!???考えるより先に行動しちゃって……。僕は本当に最te……」
花帆「いい。……//////」
蘭丸「え?」
花帆「えっ、そのまま寮まで送ってほしい……少しマネージャーに甘えたい……。/////////」
蘭丸「日野下さんが嫌なんじゃ……」
花帆「ううん、いいの!このままで!!!」
蘭丸「あっ、はい……(女の子って嫌がるんじゃないの????)」
花帆のことをお姫様抱っこで廊下に歩いてる蘭丸を目撃した生徒達のリアクションはまるでアイドルグループが来日したかのように盛り上がりかけたが、蘭丸は「何でそんなに騒いでるんだ?」しかおもわなかったのだ。一方花帆は何気に満足そうな顔をしてたのである。
数時間後、とある寮のホールにて
慈「いや〜 あの先生!小テストで赤点取っただけでネチネチうるさいのよ」
梢「慈……あなたの日頃の行いが悪いのよ……」
慈「ええええ、助けてよ〜梢〜」
梢「まったく……あなた……。」
上級生A「ねぇ、今日廊下で見かけた1年生どうだった??」
上級生B「可愛かったね〜 女の子に見えたけど男の子だったよね!!」
上級生A「そうそう!!やばいよね!!」
梢(あらあら、もしかして蘭丸くんの事かしら?)
慈(完全に蘭丸だ……あの子は可愛いのは当たり前だよ!!)
梢達の横に通りかかった上級生の何気ない会話に蘭丸の事だと察した梢と慈
慈「ところでマネージャーの蘭丸くん、今のところ大丈夫そう?」
梢「ええ、幼く見えるのに体力と適応力はマネージャーに適してるわ……」
慈「でしょ〜 うちの蘭丸可愛いのに頼もしいからね!!」
梢「うちの蘭丸?? 知り合いなの?」
慈「あ、そ、それは……。」
梢「うふふ、それはまた今度にするわ。」
優雅にお茶を飲んでいたら、1年生らしき女子達もが通りかかった。また蘭丸の事で会話が盛り上がった様子を微笑む慈と梢
女子A「いや〜 ほんとに朽木くん、凄かったね!!」
女子B「それな!!忙しいのに、花帆ちゃんが足を疲れてる事を気にかけてお姫様抱っこをして戻る所を見た時は紳士すぎてイケメンだったよ!!」
慈「えっ!???????//////」
梢「ゴフッ!??????//////」
2人は蘭丸がお姫様抱っこをした事にびっくりと動揺をしていた。梢にとってはびっくりしすぎてお茶を吹きかけた
慈「こ、梢大丈夫???」
梢「え、ええ…大丈夫よ……/////////」
慈「まあ、また何かあったら連絡頂戴ね!!」
梢「え、ええ/////////」
自分の部屋へと行った慈、そして冷静を保つ梢だが…
梢(ら、ら、ら、蘭丸くんが日野下さんにお姫様抱っこ???確かに私も日野下さんをお姫様抱っこしたけど…………私が見えないところでそんなことをしてるなんて……//////もう最近、何でこんなにモヤモヤするのかしら//////////////////)
自分の部屋に戻った慈
慈「はぁぁぁぁ!??蘭丸のやつ、わたしとルリちゃん以外の子にも手を出してるの!??あの鈍感女たらし〜〜〜 そんな事はないか……あの子、お人好しすぎるし、恋愛に関しては鈍感すぎるのよ…… ルリちゃんにはこの事は言えないな……//////」
頭を抱える慈
一方その頃……
瑠璃乃「ハクション!! ダレカガウワサシテル……。」
なんだかんだ練習と準備で数日経ち
女子寮・花帆の部屋
花帆「なんだかんだ、楽しく過ごしちゃってるなぁ……。お願いされて、またダンス踊ることになっちゃったり……。別の日には、衣装を作る梢センパイをお手伝いしたり……。お手伝いしてくれる人と朽木くんと一緒に残って、ステージ作りをしたりとか……。朽木くんの手際の良さと周りのフォロー、そしてあたしにも色々教えてもらって……、おまけにお姫様抱っこ…/// 楽しいって感じちゃってる……。なんでだろ。虫の鳴き声しか聞こえないような、そんな山奥の学校なのに。こんなの、あたしが夢見てた世界とまったく違っているのに……。」
花帆は溜息をつく。
花帆「転入手続きの締め切りまで……あとちょっとしかないや。新入生歓迎会と、ちょうど、同じ日……。それまでに、決めなくっちゃ、だよね。でも、あたしは…きっと、花咲くんだ。そのために、ずっとガマンしてきたんだもん……」
すると、花帆のスマホが鳴った。
花帆「あっ、もしもし……。うん、あたし」
花帆母「ああ、花帆ちゃん。どう?そっちはうまくやっている?」
花帆「全然平気だよ。なんの用?」
花帆母『ちょっと声を聞きたくなっちゃって。元気でやっているかな〜?とか』
花帆「用もないのに電話してくるなんて、過保護だぁ……」
花帆母「これはそうでもないでしょう」
花帆「っていうか!そうだ!ぜんぜん違うじゃん。蓮ノ空!」
花帆母「あれ? そうだったかしら?」
花帆「駅前にあって、ピッカピカの校舎で、何だってできる自由な学び舎だって!ぜんぜん合ってないよ!なんにもできない不自由な牢獄みたいだよ!何なのさ!この寮の部屋の窓!鉄格子で塞がれた寮なんて聞いたこと無い!!刑務所じゃないんだよ!?」
花帆母「いくらなんでも、そこまでは言ってないけど……。お母さんの通っていた頃の思い出話を、したくらいで」
花帆「ええっ!?じゃあ、あたしが勝手に思い込んでただけ……!?」
花帆のお母さんは優しい声で
花帆母「ねえ、花帆ちゃん。蓮ノ空はいい学校よ。きっと、あなたがやりたいことだって、見つかるはずだわ。他にいい出会いはあった?」
花帆「それは……。ともかく!そっちがその気なら、こっちだって考えがあるんだから!お母さんやお父さんの言うとおりになんてならない!あたしはあたしの力で、花咲いてみせるから!」
そして、花帆は電話を切った。
花帆「そうだよ、こっちにだって考えがあるんだから……でも、、、、、……ハァ」
その日、複雑な気持ちを持ちつつも花帆は就寝した。
次の日
えな「花帆ちゃーん……って。」
花帆「うわああああ」
花帆「み、見た?」
びわこ「み、見てないよ!?ぜんぜん!さっぱり!」
しいな「ごめん、見ちゃった…。」
えな「見ちゃったね……」
びわこ「う……実は、見ちゃった。」
航「奇遇だな、俺もだ」
快斗「右に同じ」
花帆「川上くんと滝谷くんも!?……そっか〜…。」
えな「今の転入届、だったよね…。」
びわこ「花帆ちゃん、学校辞めちゃうの?」
航「蘭丸にはまだ言ってないのか?………。」
快斗「……。」
花帆「それは……。あたし、たった一度の高校生活……。後悔、したくなくて。」
花帆が暗い表情で本音をクラスメイトの前で話したのだ……
えな「うん…。」
びわこ「この学校じゃ、叶えられないの?」
花帆「ウッ……。」
しいな「そんな暗い顔、することないでしょ!いいじゃん新しい学校!どれも楽しそうで!」
えな「だよね!?蓮ノ空とはぜんぜん違って……。って、いや、それはその、皮肉とかじゃなくて!」
びわこ「そ、そうそう。ただ、その……。寂しいなって……。」
しいな「でも、私たちは諦めちゃってるから、行動しようとしてる花帆ちゃんのこと、すごいって思うな。」
花帆「…え?…」
えな「うん、楽しいこと、きっと見つけてね。」
びわこ「友達だよ、私たち。」
花帆「うん……ありがto……」
快斗「本当にそれで良いの?」
しいな、えな、びわこ、「えっ?……」
花帆「滝谷くん……?」
航「快斗……お前…。」
普段の快斗は明るくてオタク気質でヤバさもあるが、スクールアイドルと蘭丸へのLoveが強い彼が真剣なトーンで花帆に声をかけた事が珍しかったのだ。
快斗「確かに、この学校は規則も伝統も厳しすぎて鬱憤になる気持ちになるのは分かる……。でも、今学校を辞める事以外に何か迷ってるんだったら逃げないでほしいし、そこで後から後悔するのはやめてほしい……」
花帆「それは……」
航「快斗、少し言い過ぎだ……。悪いな日野下、こいつ少し口下手な所があるから許してくれ」
花帆「ううん。滝谷くんと川上くん、ありがとう。あたしにそこまで言ってくれて……」
快斗「こっちもごめんなさい……。ただ、蘭丸とスクールアイドルクラブの前ではもっとありのままの自分をさらけ出してもいいんじゃないですかね……」
花帆「!?」
航「蘭丸の奴、お前のことめちゃくちゃ気にかけてたぞ。「出来る限り日野下さんのことをサポートしたい」ってオレたちに言ってたしさ。」
蘭丸が悩んでた事にびっくりする花帆…
花帆「朽木くんが……。あたしに……。あっ!ごめん!あたし、またお手伝いがあるから、行くね!!改めて、ありがとう!!」
航「にしても、あの快斗が珍しいな〜 たしかに、日野下の事でほっとけない蘭丸の気持ちも分かるな……」
快斗「余計なお世話なのは分かってるけど、蘭丸氏と日野下氏を見てるとほっとけなくてね……」
航「そうだな……。」
えな、しいな、びわこ「2人ともありがとう!!」
航・快斗「え?????」
えな「流石、男子って感じ!」
しいな「うんうん!!頼もしいし色々と話してみたいな!!」
びわこ「川上くんと滝谷くん、良かったら連絡先交換しない??」
快斗「マジで???」
航「んじゃ、交換するか……」
えな「ついでに明日のお昼休み、一緒にご飯食べよう!」
快斗「航氏……これは夢ですか?」
航「現実だよ!!!」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
連続で投稿できたことが嬉しく思います。1話もそろそろクライマックスに迫ってきましたね!!次回の更新までしばらくお待ちください!!
よかったら、感想コメもお願いします(主にとっては糧となる時がありますのでトホホ)