【急募】「感情がないんだ」とか言い出した腐れ縁の魔女をキレさせる方法【私の幼馴染をなんとかする!】   作:てりのとりやき

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昭和477年(もしくは獄歴元年)。トキトはキサレアのキレ顔を拝んでいた。

 地獄である。

 それぞれ個別の法則性を持った魔法文明世界154億すべては、統治者である神(真の意味での『神』であるかは諸説あるものの、上位存在であることに違いはないという見解は全人類で一致している)の不手際で一斉に『接続』された。神はただひと言、

 

「地獄の季節が始まってしまった」

 

 と全世界の全人類に向けて発言を残し姿を消した。結果154億の三千世界は初めて自分達とは違う異世界があることを知る。

 自らが住む星系の辺縁に。

 自らが暮らす星の海中深くに。

 自らが暮らす都市の中心に。

 異世界へ通じる『門』は『人間』が生きる世界の至近に生成されていたのだ。

 ――そして、誰かが、異世界への侵略戦争を始めた。

 どこの世界の誰が始めたのか、今では発端となった出来事も理由も分からないが、それは光よりも速く154億すべての世界が直接参加する世界間戦争へと変貌を遂げていく。

 思想も文化も形状すらも違う『人間』が争うことは容易に想像できたことだろう。神は、しかし、故に姿を消したのではなかった。

 154億の世界それぞれには個別に独立していた154億通りの魔法法則性が存在している。それらは世界接続の際、混濁(・・)した。一つの法則によって成立していた魔法技術はその瞬間から154億の法則に支配されたのである。結果、誰もが『魔法』の発動結果を予測できなくなり――全ては制御不能な混沌と化した。

 

 

 

 

 火を熾す魔法は重力特異点を生み出した。星系は破滅した。

 水を冷やす魔法は核融合反応を導き、数億の命が溶けた。

 

 

 

 魔法により栄えた154億の世界は、一瞬にして繁栄の歴史を失う。

 全ての叡智は虚無に溶け、かつての偉人はその名を残す必要もない。

 

 

 

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 神は去り。

 残されたのは殺し潰しひしめき合う154億乗の『人間』だけ。

 よって誰もが断言する。

 世界は地獄だと。

 

 

 

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