今回の話に出てくるオリキャラ提供者さんは〈フロムの民〉さんです
では、どうぞ
少し早く目が覚めた
彼方はまだスヤスヤ眠っている
1度だけ頭を撫ででやると嬉しそうな顔を浮かべた
「起きないとな」
ベッドから出て朝食でも作ろうと台所へ立つ
冷蔵庫を開けるとある程度の材料は揃ってる
「ボリスも自炊とかするのかな?なんか解釈不一致だわ」
「そりゃすまんな」
後ろを向くとモーニングコーヒーを飲んでるボリスが居た
「ここら辺のもん使っても?」「おお。勝手に作れ」
許可もいただいた事だし早速皆の朝食を作る
と言ってもインスタントのスープとベーコンエッグサンドとか言う誰でも出来る簡単メニューなのだが…
それにコーヒー飲むやつとかも居るだろう。作っておいた
皆の分を作り終えた時にはある程度の人が起きていた
「夏芽くんも料理できるんですね」
とか睦さんに言われたが、あの人の作る絶品料理食った僕から言わせれば
僕の朝食など、ただのおままごとの類
「節約術の一つとして我流でやってみたら運良く出来ただけですよ」
作り終えた料理を食卓に並べていく
夏芽の料理を食べた者達の賞賛を聞きながら夏芽はひかりと彼方への料理を作っていく
「私も甘えてばかりじゃダメですね」
睦が手伝ってくれた
お陰で滅茶苦茶早く出来上がった
すると彼方が丁度起きて来た
起きて来たというよりコッソリ翔が起こしてくれてた
(本当…頭が上がらないな)
今日は何も予定がない…ので、ひかりの世話をする事にした
「は~い。ひかりちゃん。体調はどんな感じ?」
寝ているひかりに問いかけても反応はもちろん帰ってこない
…あの時夏芽はひかりと一緒に居た
あと数秒考えるのが早ければ助けられたかもしれなかった
(勝手に頼って迷惑かけて…不甲斐ないな)
しかも昨日は仲間にナイフを突き立てた
決して自分が間違った行為をしたとは思ってない
殺し屋として当然の行動をしたと思っている
思ってしまっている
そして悔やんでいる自分が居る
味方が心配で邪魔で大好きで煙たいと思う自分
自分の話なのによくわからない
「…ん」
ひかりが声を発した
「ひかりちゃん!大丈夫?」
夏芽はすぐに声をかけてみるが、ひかりは反応しない
「…ごめん」
夏芽は部屋を後にした
何故だかココに居てはいけない風に思えた
「お兄ちゃん何かあったの?」
彼方が不思議そうに見ている
「あ~ ちょっと疲れてるだけだよ」
肉体的にじゃなくて精神的にだけど…
だけど、個人の悩みで彼方に心配かける訳にはいかない
「彼方さ。なんか僕にして欲しい事とかある?」
そういえば匿ったりはしたが最低限の事しかやってない
幼い頃なんてやりたい事をしたいだけすれば良い
特に彼方は違法闘技場生まれ
今までよりも良い生活させてあげたい
…最低でも昔の僕が羨む程度には尽くしてあげたい
「したい事?ん~」
彼方は少し悩んで夏芽に抱きつく
「こうやってぎゅってして欲しい」
あ~ この子マジ可愛い
「勿論だとも」
精一杯抱きしめてやった
「夏芽くんも彼方くんも幸せそうだ~」
栞ががっつり見ていた
「一応仮でも子を育てると誓ったからね」
「あっ!栞お姉ちゃんだ!抱っこして~」
彼方は栞の方へ走っていった
2人が仲良く遊んでいる光景を見ているとボリスから呼び出された
「率直に言う。新しく戦力になる女が今日襲ってくる。接客を頼めるか」
「は?急に何言ってんの?なんで僕にさせるの?」
ボリスは頭を悩ませて絞った声で発した
「アイツは…少々な…厄介でな…できれば…いや、絶対に会いたくない」
そんな奴が仲間になるのか
なんか…嫌な予感がする
絶対面倒事だろ
「いや、相手が分かってるならボリスさんがやれば良いじゃんか」
ボリスがまた黙る
「………じゃあな!」
そして全速力で家から飛び出た
一人取り残された夏芽はポカンとしていた
「どんだけ厄介なんだよ。ソイツ」
…因みに飛び出るというのは言葉通りである
2階からジャンプして外に出ていった
もう、アイツ人間じゃないだろ
一応危ないと思ったのでひかりを除いて誰もいない状態にしておいた
戦闘になったら…その時考えるか
「どんだけ危険人物なんだろうな。話が通じると良いな」
あの無敵ジャクソンがビビる相手だ
猛獣・・・は倒せそうだし
政府・・・は崩壊したし
なんか事象とか概念の類なのかな
そんな知らない誰かの妄想をしていると
トントン
ドアをノックされた
「あ〜 はいはい。今出ますよ〜」
夏芽がドアの近くまで進んでいると
ドンッ!
ドアを殴った音がした
「分かってるから!そんなに焦るな」
(マジでヤバイ奴じゃん。もうヤダ)
そんな事を内心思いながら扉を開けた
「こんにちは。家主さんは居るかしら?」
…普通の女だ
ボリスが怖がって逃げる人間と聞いていたからてっきり筋肉モリモリマッチョマンとかだと思ってた
「家主?ボリスさんの事?」
「当然ですわ!で、居ますか?」
どうせ居ない事は知ってるが一応探すフリをする
「あ~ 今は留守っぽいね。後で出直して」
いない…
「へぇ。ココがボリス様の家ですか…神々しいですわ」
いつの間にか家に侵入している女
「あの…許可とか取ったら?」
流石にズカズカと入るのはマナー的に悪い
ってか音もなく他者の家に入るなよ
女は不思議そうに夏芽を見る
「何故許可が必要なのです?私はボリス様の妻ですよ?」
「成程。アンタはボリスさんの愛人って事か」
インスタントコーヒーを女に差し出す
「その通り。話が分かる方で助かりました」
コーヒーを飲みながら夏芽の問いかけに答える女
とりあえず異常行動をする訳でもないし襲い掛かってくる事もないので、一般の客人と同じと考える
「だったらさ、なんでココに住んでないの?」
純粋な疑問に少し目を泳がせる女
「ってか、この家シェアハウスみたいになってるんだけど、アンタの部屋はどこ?」
「えっと…その…」
(ん?なんか反応がぎこちないな。ちょっと引っ掛けてみるか)
「まあ、ゆっくりしてな」
女をおいて夏芽はリビングを出た
「さ~て、どう動くかな?」
部屋を出たのは、あの女が変な事した瞬間に追い出す為だ
ここならリビングの様子をよく見れる
扉を少しだけ開けて様子をじっと見る
女はしばらく座ってコーヒーを飲むとゆっくりと席を立った
(お。アクション起こすか?)
女は近くにあったティッシュを小さく丸めている
(ん?何してんだ?)
夏芽は目を細めて警戒する
女は10秒ほど丸めた後ティッシュを指で弾いた
ティッシュは覗いている夏芽の眼球めがけて飛んでくる
「っぶねぇ!」
夏芽は顔を傾けて避けた
「レディを監視するとは、とんだ変態さんですねぇ」
…気付かれていた
これでも気配を最大限消してたつもりなんだけどな
コイツどんだけ敏感なんだよ
「いつから気付いてた?」
「気付く?もしかして隠れているつもりでした?」
こっちも色々苦労してるんだけどな
全く嫌になってくる
「見てたのは謝るが、節々に怪しさを感じるんだよ」
夏芽は隠す事なく女性に話す
女性はやはり何かを隠しているかのように話を聞いていた
「お前本当に愛人なのか?もしかしてストーカー?」
睨みつけてくる女
(おっと。この話題は禁句かな)
「その反応・・・現実と妄想の区別が出来ないヤベェやつじゃ・・・」
言葉を言う前に女が殴りかかった
夏芽は容易く拳を避ける
(何とも遅い攻撃だ。コイツ手抜いてるな)
「正解かな?」
「的外れも良い所です!」
軽く距離をとるが容易く距離をつめられる
夏芽は女の猛攻を躱していく
「そう焦んなって。一緒にムショ行ってやるから」
「それじゃ何も解決してない!」
段々攻撃速度が上がっていく
(この状況で僕の腕を試してるな・・・しょうがない)
夏芽は急に女に接近した
「甘い!」
女が逃す訳なく、アッパーが完全に夏芽の顎を捉えた
夏芽の身体は少し浮かんだ後に地面についた
「ったく、これで少しは落ち着いたか?」
夏芽が女に話しかけると同時
女が崩れ落ちる
「これは、筋弛緩剤…」
女の左足には小型の注射器が刺さっていた
「肉を切らせて骨を断つってヤツだ。アッパー効いたぞクソが」
夏芽はミスをしたように見せかけて女の決め手を受けた
代わりに警戒が薄い足を狙ったのだ
夏芽は少し距離を取りつつ銃を向ける
「さあ、1から100まで話せ。少しでも嘘をついたと感じたら容赦なく射殺する」
その言葉を聞いた女は笑った
「片足を封じた程度で尋問なんて、甘く見られたものね」
「は?何言って・・・」
瞬間女は右足を使い夏芽を転ばして、手に持っていた銃を奪う
流れるように夏芽の鳩尾に肘を入れて馬乗りになった
「私はボリス様の妻ですよ。この程度造作もない」
女は奪った銃を夏芽の額に当てた
「ボリス様が選んだ仲間と言うので少しは期待してたけど、勘違いね」
「そりゃ・・・どうも」
夏芽は降参のポーズをとった
「ボリス様がアナタを気にいる理由が分からないわ」
女は夏芽を見ながら文句を言う
「そんなの知る訳ないだろ。目でもボケたんだろ?」
「ボリス様がボケる?そんな訳ないでしょ。次言ったら殺すから」
「このボリス信者が」「信者?妻ですが?」
夏芽は自称ボリスの妻を疑いながら話を聞く
「で、何で今更集合してきたんだ?」
女は自信満々に答えた
「それは勿論電波をジャックし…いや、愛の力でねぇ?」
そうか。こいつ倫理観が御臨終してるんだ
「まるで変質者を見るような眼差しを向けないでよ」
「変質者なんだよ」
夏芽はボリスが逃げ出した事を理解しながら後でぶっ飛ばす事を決めていた。
この女を一言でまとめると、妄想癖ボリスストーカー
ただのバケモノじゃねぇか!…と言えたらな
「アンタは何でボリスを追うんだ?」
女は嫌な顔をする
「私の名はアンタじゃないから。ちゃんと呼んでくれる?」
「じゃあ自己紹介からだな。僕の名は…」「興味ない」
この野郎。ボコボコにしてやろうかな
「じゃあアンタの名は?」「アンタに教える訳ないでしょ」
決めた。こいつはボコボコにする
(どうしたものか…そうか!)
夏芽はスマホで電話を掛ける。そしてスピーカーをオンにする
数秒後電話が繋がる
「もしもしボリス?」「ボリス様!」
女の機嫌がすこぶる良くなっていく
「お前…こっちも忙しいんだが?」
ボリスは苦言を呈しているが関係ない
こっちはアンタに押し付けられた人間だ。利用させてもらうぞ
夏芽は女と距離をとってスピーカーをオフにする
「ボリスと喋りたいんだろ?なら最低限の挨拶は済ませてもらうぞ」
「卑怯…」
「名前も教えれない関係に仲間の情報を教えるかよ」
夏芽は大げさに電話を切ろうとする。女はスマホに指が近づく毎に慌てる
数十秒後、女は観念したように
「・・・リア」
「へ?なんて」
「私の名はマリア!マリア・ボリス!これで満足?この覗き魔!」
何故変態扱いされるのか分からない
「ってかボリスって身内なのか?」「だから!妻です!」
素早くボリスが反論する
「普通のように嘘つくんじゃねぇよ」
この後ボリスから女の事を聞いた。
彼女はマリア・オフチャロフ。少し前に事件に巻き込まれていた彼女をボリスが救った所変に気に入られてしまい、結婚を迫られているらしい…というか彼女の脳内では結婚している。やはり危険人物だ。
戦闘能力はストーキング中何度も危ない目に遭う彼女を心配したボリスが初歩的な護身術を教えたら、自分で実践向けにまで仕上げたらしい。
ウソみたいな話だが、愛の力でここまで実現できたのだから尊敬するべきだろう
「で、何で今更ここに来たんだ?アンタなら一瞬で見つけ出せるだろ」
夏芽の問いにボリスが答える
「国とグルになって存在を隠してたんだが、戦力は必要だろ?だから、数秒ジャミングをを解除したんだが…一日で来るとは」「ボリス様の為なら惑星を越えてでも会いに行きますわ!」
コイツ行動力の塊だな
「じゃあ、マリア?で良いか?」「仕方ないから、そう呼ばせてあげる」
不満そうだが、ボリスが聞いているので大人しい。本当電話かけて良かった
「一時的な仲間だけど、よろしく」「ボリス様の邪魔になったら即刻捨てるから」
二人の会話を聞いていたボリスが呆れたように話す
「隣にいるのは仲間なんだぞ?信頼しろ」
しかし、二人は愚痴を絶やさない
ボリスは少し考えた後に二人に任務を命じる
「近くで武装集団がビルを占拠しているらしい。協力して壊滅させて来い」
夏芽が反論しようとするがボリスは無視して話を続ける
「もし任務が成功したら、次の休日俺のポケットマネーで好きな事させて…」「やります!」
即答で承諾する夏芽に引いた顔をするマリア。そんなマリアにボリスは喋るかける
「お前は成功したら、任務が終わるまで移住させて…」「勿論喜んで!」
即答で承諾するマリアに引いた顔をする夏芽
「蔑む目で見ないでくれる?物に釣られる浅はかな男に見られる程安い女じゃないんだけど?」「人の事言えないだろ。ストーカーに指摘させる程人間終わってないので」
またいがみ合う二人にボリスは心配するのも疲れて何も言わなかった
「なんでアンタと共闘しなきゃいけないのよ」「文句は僕じゃなくてボリスに言えよ」
2人は移動中にも愚痴を言い合っていた。
ボリスが提示したご褒美は二人とも大満足する品だった。絶対に失敗したくない。だからこそ、互いを信用していない二人は言い争う
「そもそも、私に手も足も出せずに負けたアンタが何か言う権利はないのよ!」「まだ仲間になる余地があったから手加減してたんだよボケナス」
両者仲間なので手を出したりはしないが、ボリスが許可した瞬間に殴り合いになる。言い争いで済んでいるのは、手を出した瞬間に任務失敗にされるからである。
貶し合っているとボリスが指定したビルに着いた。
「最後に言っておくけど、邪魔したら許さないから」「する訳ないだろストーカー」
早速中に入ろうとしたが、封鎖されていた。
「おそらく入口は見張りが密集してる。裏口から…」
隣で銃声が鳴る
気付けばマリアの持っている銃から煙が上がる
「何見てんのよヘンタイ」
夏芽は言葉を失う
どんだけ時間短縮するとしても、堂々と銃をぶっ放す人間など居ないからである。
「人質が居る可能性あるんだぞ?」
夏芽は心の底から心配するが既に撃っている。
「人質を簡単に奪還できる場所に置く訳ないでしょ。素人」
馬鹿にしたように話すマリアに夏芽は反論する
「それは慣れたヤツがやる事だ。相手はド素人だぞ?知ってると思う?」
少しずつマリアの顔が曇る。数秒沈黙し人が変わったように夏芽に話す
「私達チームだから不祥事は2人で半分ずつ負担しよ?ね?」
ウルウルとぶりっ子の如くねだるマリア
「調子の良いヤツだな。仮に撃ってたら一緒に謝りにいくから任務終わらせるぞ」
後ろで約束しろ等を叫ぶマリアを無視してさっさと扉を開けて中に入る。
中では二人に銃口を向けるヤツが多数いた。勿論銃声を聞いたからである。
少しカバーしてやると先程の発砲で敵を負傷させている事人質には当たっていない事である。
が、やはり待ち伏せされるのは辛い。人質も奥の部屋に移動させられた。救出する難易度が上がった。
「ねぇ。ここから挽回できる物はないの?」「僕に聞くな。お前が蒔いた種だろ」
二人への発砲は今も続いている。人質がいる状況で迂闊に爆発物も使えない。
この数は能力を使っても残った敵に撃たれて終わるだけ
夏芽は策を練っていた時マリアがため息を吐いて話しかけた
「こうなったら仕方ないわ。カバーしてくれる?」「カバー?」
マリアは隠れるのをやめて前に突っ込んでいく。敵も突っ込んでくるとは思ってなかったのか動きが数秒遅れる
「やっぱりアンタらド素人よ!」
マリアはサーベルを抜いて前の敵を突き刺す。流れるように次々と切り裂いていく
だが1人だけでは次第に動きが遅くなる。どこまで実力があろうと数が多すぎる。
「はやくカバーしなさいよ!」
後ろに目をやると夏芽は居なかった
「何で居ないのよ!」
前の敵を斬りながらマリアは文句を言う
(何処行ったのよ?まさか逃げた?いや、ボリス様が認めた男が逃げる訳がない)
様々な理由を考えながら敵を殲滅していく。
「お前ら全員邪魔なのよ!」
人質が囚われている奥へ進もうとするが、肉壁が邪魔をする
敵の攻撃を避けて喉元を突き刺す。左右の敵を切り裂く。腹部を蹴り上げて蹲った背中を刺す
差は歴然だったが体力が持たない。特に素人の攻撃はマリアの培ってきた知識が通用しない。
武器の扱いも三流以下。だからこそ先が読めない。
生まれてから過酷な環境に身を置いていたからこそ、武器を振り回すだけのザコの動きに苦戦してしまっていた。
(本当恨んでやる。あの二流男…あれ?)
銃声がしない。あれだけ大勢の人間が銃口を向けていたのに一回も撃ってない
奥を見ると隠れていた時よりも数が少ない。勿論マリアが処理した人間もいるが、それにしても少ない。
「まさか…私を囮役にしてる?」「大正解!」
敵の背後からナイフで斬りながら夏芽は姿を現した
「本当性格悪いわ」「あのくらい造作もないだろ?」
完全に挟み撃ち。次々に処理していく
「ほらカバーしてくれよ」「アンタがしなさいよ!」
道中にしてた言い合いの延長戦をこなしながら即興でコンビネーションを繰り出す。
自分がメインになる事によって相手にカバーを強要する。相手も負けじと前に出る。
ただのいがみ合いが緩急となって妙な協力技となる。
「こうなったら…遅れないでよ」
何か考えたマリアは能力を使って加速する。その光景に夏芽は度肝を抜かれる。
マリアが能力者だったからじゃない。
「…後で聞かせてもらうぞ」
夏芽も能力を使い加速する
「へぇ。アンタも能力者なのね」「そうだよ」
二人は加速して敵を蹂躙する。
ナイフとサーベルという2つの刃が敵を切り裂く。
能力者など知らない敵は打つ手がない。最早逃げる事すら出来ないので無謀な挑戦で攻撃するも無意味だった。
数分後全員を処理した。
「これで終わり…疲れた」
倒れこんでいる夏芽をよそにマリアは人質を解放していく。
これにて任務が完了した
アジトに帰るとボリスが座っていた。
「ボリス様!会いたかったですわ!」
マリアはボリスの元へ全速力で駆け寄り抱き着いた。ボリスは若干怖がっていたが引き剝がす事はしなかった。
ボリスは抱き着かれながら夏芽に話す
「夏芽もお疲れ様だったな」
夏芽は有無も言わずボリスに詰め寄った
「こいつの能力について話してもらおうか」
ピリピリとした空気が部屋に流れる。マリアは夏芽を引き剥がそうとするが動かない
「聞いてくるだろうと思ってたぞ。だが、…まだ話すときじゃない」
ボリスは淡々と語る。
「話すときじゃないって事は知ってる訳だな」
険悪な空気が流れる。マリアも2人を見守る事しかできなかった。
「はぁ…その時になったら話してもらうからな」
諦めた夏芽がボリスから離れる。
「ああ、すまないな」
ボリスも謝りながら夏芽の服を正す
雰囲気が戻った瞬間マリアが夏芽にドロップキックを繰り出す
「お前何するんだよ!」「ボリス様にガン飛ばすな!ってか私を囮にしたの許してないからな!」
二人はまたいがみ合う
ボリスはまた頭を悩ませた
「うるさいヤツが増えた…」
ベッドに入りながら夏芽はマリアの能力を考えていた
(なんでアイツが…一体どうゆう事だ?あれは僕の能力と一緒だ)
しかし何度悩んでも答えは出なかった。
「今は悩んでも仕方ないか。さっさと寝よう」
夏芽は眠りについた
「僕を観察するの飽きない?物好きだね」
店長は白い部屋に捕まっていた。ガラス越しに研究者が観察している
(おそらく夏芽くんは必死に僕を探しているだろうな)
「出してくれなんて言わないけど、何か暇つぶしに使える道具でも持ってきてくれないかい。何もない部屋で他人に見られながら過ごすのは退屈だし苦痛なんだけど」
店長は欠伸をして研究者に話しかけるが反応はない。
すると観察室の扉が開く。そして高校生くらいの女性が中に入ってくる。
「やぁ。調子はどうだい?ハルカさん」
店長は彼女を見て笑う
「何度君を見ても驚くよ。まさか死んだ者が生き返るなんてね」
(もし夏芽くんが知ったら…君は来ちゃダメだ)
女の子は店長を見ながら話す
「夏芽くん。ここに来ると思う?」
店長は俯きながら答える
「来ると思うよ…来てしまうだろうね」
女の子はまた笑う
「早く会いたいよ…夏芽くん」
今回は謎が残る話でしたね。なぜマリアは夏芽と同じ能力を持っているのか。店長の言った『君』とは誰なのか。答えは…いつか出ます
更新頻度遅すぎる!のは申し訳ないです。でも、今年中に1話でも更新できたのは良かったです。
これからも、何卒宜しくお願い致します
以上!