処理屋   作:無NO神

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どうも!無NO神です
最近、忙しくて更新遅くなってすいません
今回オリキャラを提供して下さったのは
〈アスカ〉さんです
可愛らしい感じに出来ましたのでどうぞ


親子愛

目覚ましの音が鳴らずして夏芽は起き上がった

辺りを見渡すとどうやら家には帰ってない

夏芽は必死に昨日の事を思い出す

(昨日は逃亡犯を捕まえようとして、ハプニングが起きて長引いて…)

「そっか。店で寝ちゃったのか」

と言うことはこの場所は事務所か

夏芽は起き上がって背伸びをする

ポキポキと音が鳴る

すると「お。ようやく起きたね~」と店長が来た

「おは~です~」と眠そうに言うと「おはよ~ 眠そうだね」と夏芽にコーヒーを渡す

寝ぼけた夏芽はコーヒーを啜ると。一気に噴き出した

「アハハ。本当に飽きないね」と笑う店長

夏芽は苦さで目が覚めた。この店で寝る=コーヒーを飲まされる

なのだ。最悪の数式だ

「頑張るのは良い事だけど無理は禁止だよ?」と厳重注意をうける

そりゃそうだ。処理屋とはいえ命を落としたら元も子もない

しかも、戦闘員は99%夏芽の役割である

店長は情報役兼接待役だ

要するにどちらか1つでも欠けるのはこの会社の倒産に直結するのだ

いや、倒産で済めばマシだろう

この仕事は他者の人生を大暴落させるのだ。恨みは買いまくりだ

これは店長なりの優しさだろう

「すいやせん」「うん。よろしい」

改めてココアセットと作ってくれたサンドウィッチを食べた

レタスの良い触感とハムのジューシーさ

いつもコンビニで済ませてる夏芽からすれば随分豪華な朝食だ

夏芽は味わって食べた。その光景を店長は見守っていた

 

朝食を食べ終わり、いつもの席に座る

「まあ。やりますかね~」

今日も下らない依頼しか来てない事にため息しか出ない

でも、逆にいつも通りで安堵もする

すると店長から「夏芽くん。君宛ての手紙だよ」と黒い封筒を渡される

中を見ると

「夏芽ヨ。神ノ恵人類ノ罪ヲ使エ」とだけ書かれた文とだけが入っていた

「なんだこれ?厨二病が発動でもしたのか?」と捨てようとしていると

「貸してくれよ」と店長がとる

店長はその手紙を燃やす。すると中から防火機能のチップが入っていた

「流石だね」とシンプルに褒める

それを読み込むと[君は仕掛けを解くと思っていたよ。今は監視されており充分な事が書けない。変な仕掛けを使ってしまいすまなかった。本題だ。ゲス共を壊滅させてくれ]

そこには色々と書かれており、居場所も敵の位置も分かった

最後に『刺客が居ると思う。検討を祈っているよ』と書かれている

「刺客ね。一筋縄で終わるかね」と愚痴を吐くが、数少ない純粋な依頼をポイするなどは出来ない

仕方なく支度をする

 

飛行機に乗って数時間

「えっとココだね」目的地に着いた夏芽

そこは何の変哲もない街だった

いや、人影が見えない。まるで放置されていたみたいだ

(こんな場所が?)と思っていたが、信頼しておこう

ポツンと営業していたバーに入る

「営業は夜ですよ。今はお帰りに」と冷静なマスターが居た

夏芽は「そうなんですね」とだけ、言うと

そっぽを向くと同時に麻酔針を投げる

マスターはすぐに寝てしまった

「アンタに罪は無さそうだから。この場は危ないな」

夏芽はマスターを外まで運ぶ

スタッフ室に入る

が、何もなかった

替えの酒とツマミと休憩室

一般人なら異常なしで解決する所だが

夏芽は「滅茶苦茶簡単な仕掛けだね。自動ドアかな?」と言いながら入口のドアノブを外す

使いまくっただろうな。簡単に外れる

それを奥の壁につける。いや、隠し扉につける

 

そして中に入ると、そこは違法賭博所だった

知らない男が中に入った事に気付いた敵が刃物を持って襲ってくる

「テメェ!誰の許可で入ってんだよ!」声を荒げる

夏芽は避けて・避けて・避けて・避けまくる

敵は脅威を排除しようと刃を振るうが刃物がぶつかり合い、中々当たらない

「何が起こってんだ?」と敵が混乱する

「大勢が一気に来るとかバカだろ」と煽りまくると敵は単調的になる

夏芽は敵と敵の間を通る

何も考えて無い敵は単純に攻撃するだろう

もしこの世がゲームならば有効なはずだ

しかし、現実では集団=最強ではない

多ければ良いって事ではない

暴力は敵を選ばない。標的を選ばない。

周りが見えてない敵は仲間に脅威を振るう

味方の刃に斬られていく敵共は次々と倒れていく

ある程度、数が減った所を簡単に狩る

脛を斬れば一時的には動く事は出来ない

「少しは戦闘のキホン学んでな」と言い残し依頼が完了した

 

依頼は終わったはずだが、夏芽は腑に落ちなかった(何かがおかしい。まるで餌に釣られた感じ…正直このレベルなら2流でも出来るハズだ。しかも僕宛なのも意味が分からない?それに刺客と言うには弱すぎる。僕の事を甘く見積もったか?)色々考えていると突如奇襲を仕掛けられる

咄嗟に回避すると「まだまだお母さんみたいにはいかないか~」と落ち込む女子

「何用か分からんが、無礼にも程があるだろ」と喋ったのは良いが、何も変わらないのは承知の上だ

軽くストレッチをした後に「待ってくれてありがと。じゃあ、やるか」と走り出した

「戦うの?わかった!」と元気に走ってくる

すると、素早い拳が夏芽を襲う。すぐに防御して前蹴りをいれる

が、手前で勢いを殺された。「負けないぞ~」と蹴りを避ける

「そんな事出来るの!」と驚かれる

攻撃を防御して反撃する。しかし相手も弱くない

避けて反撃をくりだす。それを受けてカウンター

拳だけで白熱した戦闘が広がる

瞬間、女子の綺麗な裏拳が夏芽の顔面に炸裂する

攻撃に食らった事で一瞬意識が飛ぶ。その隙に連打を繰り出される

素早く鋭い攻撃が絶え間なく襲ってくるのだ

一方的に防御を強いられる夏芽

体格差や筋力の違いはあるものの、まともに食らうのは避けたい

それに食らい続ければ、いつか体力が底を尽く

夏芽は防御を解き、攻撃を繰り出す。それと同時に女子の肘が腹部にクリーンヒットする

夏芽はその場で蹲る。同時に女子が倒れる

夏芽が放ったのは意識の範囲外。想像外の攻撃

一瞬の能力発動+高速の打撃

ボクシング界随一の速さの攻撃を繰り出す

ジャブだ。これを聞くと「そんな布石で場面をひっくり返すことが出来ない」と思う者もいるだろう

簡単だ。人間は脳が揺れると立つことなど出来ない。そして1秒が命取りになるこの世でダウンは死に直面してる

夏芽は女子に馬乗りになると首元にナイフを当てた

「今から君を殺すんだけど、遺言は聞くよ?」最後の慈悲をかける

「まだ死にたくないから!」と女子が怪しげな事を言う

夏芽は直感で逃げる事にした(何か来る!)

突如炎柱が発生する

「あっ。逃げた」と悔しがる女子

「成程ね 能力者か。それにしても精度は甘いね」

一歩距離をとる。

すると夏芽を追尾する火球を放つ

夏芽は得意のナイフ術で火球を切り裂く

しかし、今度は分裂した球が襲ってくる

逃げても逃げてもキリがないので、夏芽は目標を女子に向ける

それと同時に火炎が襲う

同時に能力を発動する。

3秒後、拳と蹴りがぶつかり合った

「流石刺客だ。強いね」「いや、君が刺客でしょ?」

その場で止まった

「「え?」」

 

気付けば互いは土下座をしていた。

「マジでごめん」「いや。コッチこそごめんよ」

要は両者が両者を刺客だと思って戦っていたらしい

スゲェ申し訳ない。

10分くらい謝り続けてると両者が顔をあげた

「じゃあ、刺客って誰だよ」「…確かに」

「とりあえず立ち上がりますか」「うん」

戦った2人だからわかる。両者は強者であると

夏芽は「その刺客探したいんだけど、一緒に行く?」と提案する

すると食い気味で「うん!行く!」と承諾される 

 

協力関係になった事だし、自己紹介する

「僕の名前は屑咲夏芽。一般高校生だよ」皆まで言うな。一般人じゃないのは僕でも知ってる

「私は徳川栞。お母さんみたいな人になる為に日々訓練してるの」

いや充分強かったぞ。この子の母親はバケモノの類かな?

と考えていると「そんな感じじゃないよ。綺麗な女性だよ」と叱られる

確かに見ず知らずの偏見は悪だ。夏芽は謝罪した

夏芽と栞は、刺客とやらを探したが、全く居ない

「まさかデマく貰ったか?」夏芽はまた考え込んだ

「一応僕は近くのバーで悪をボコボコにしろっていう任務受けたんだけど・・・栞は?」

栞は「そうだな〜 私もバーで悪い事したヤツ倒しただけだよ」

そうだよな。刺客は一体何処に消えたのか・・・いや、少しおかしいぞ

「バーで敵を倒したんだよね?」「そうだけど」

絶対におかしい。夏芽が戦っていた時に栞は居なかったのだ

互いに初対面だ。まるで試されてるような気持ち

…まさか。もし今夏芽が考えたことが正解ならば今頃敵は勝利の美酒でも嗜んでるのだろうか

「栞ちゃん。今から出来るだけ速く移動したいんだけど、ついてこられる?」と確認すると

栞は「多分、私の方が速いよ」と一気に加速する

負けじと夏芽も疾走する

そして一度来たバーにやってきた

栞は「私が夏芽くんに奇襲した場所だよね?何かあったの?」と不思議そうに尋ねる

「僕達は刺客に既に会ってるんだ」とバーの窓を割って入る

「ねぇ。マスター?」

 

中に入ると「死に風情が!」とバーテンダーの男が機関銃を構えていた

そのまま引き金をひく

夏芽はスライディングで避けて逃げる

「全く。騙されたよ」と肩を落とす夏芽

理解出来ずにいる栞に説明した

「今回、僕達の依頼主はあの男だ。邪魔者の排除と同時に僕達を屠りに来たんだよ」

すると男が店から出る

「その通り。鋭いね~」と拍手を送る

そのまま、義肌を破く

素顔を見た瞬間、栞の顔が変わった

「あ…あ…」まるで元から知ってるような因縁の相手をみた声

男は「だが、私の事を知ろうとした邪魔者は排除しなきゃな」とポケットから小型の注射器を出すと

首元に刺した

栞は「ソレ何処で手にしたの?」と嫌な顔をする

「ガキに教える訳ないだろ」と馬鹿にする

男が手を広げると、空中に剣が出現した

そのまま男は違う2本の注射器を刺す

すると男が3体に分裂して、稲妻を纏う

(能力は1人1つなハズだろ!何が起こってるんだよ?)混乱する夏芽を

「これが力だ」と笑う男

すると栞が突然火球を放った

「ショボい能力だな!」と軽く弾いてしまう

我を忘れたように火球を放つが、適当に放った攻撃が当たる訳がない

「面倒だ。死ね!」稲妻が栞を襲う

夏芽は栞の前に立ち、受ける

血を吐きだして倒れる。がすぐに起き上がる

「ピリッとするのは嫌いなんだけどね!」走り出してナイフを振る

「ピリッとか。化物が!」男も剣を振った

剣とナイフがぶつかりギリギリと音が鳴る

すると分裂体が夏芽を襲った

本体の剣を押して、分身の首元を斬る

斬られた分身は煙をあげて消えていく

すると脇腹を剣で刺された

「よそ見とは馬鹿な事を」「だね」

痛みを我慢して攻撃する

鉄と鉄の激しいぶつかり合い

幾度もぶつかり、敵の剣にはヒビが入る

10回を超えた時、剣が折れた

夏芽はいつも通り脛を狙う為屈んだ

すると「急所を狙えば良いものを。浅はかだな」

言葉通り電撃が走った。力が入らない。距離をとるしかない

夏芽はその場から逃げたが、それを分身が逃がさない

(逃げる事は出来なそうだ)と考えその場に止まる

攻撃を躱して急所を切り裂く。消える分身

痺れながら対戦したのだ。所々切り傷が出来る

「あ~ 面倒な相手だな」苦言を言わないとやってられない

 

栞は悔しそうに肩を震わせる

(あの男を知ってる。お母さんを改造した組織の残党だ。私じゃ勝てない)

自分の無力さを呪った。

(自分が一番知ってる。私に才能はない。お母さんみたいに上手に狙えないし、使えない。夏芽くんが戦ってくれてるけど、勝てない。次元が違う)

死への恐怖が襲ってくる。無意識に栞は逃げようとした

(どうせ少ししか知らない男なんだ。関係ない。関係ない。関係ない。関係ない。関係ない)

夏芽と目が合った。何かを察したような眼差し

失望されたのか。怒りにきたのか

夏芽が傍にくる

(ああ、知ってるよ。『役立たず』って言いに来るんでしょ)涙で視界が滲む

自分の力不足が恨めしい。実力不足が憎い。無力さが嫌いだ

夏芽は一言

 

「栞だけでも逃げて!」

ハッとした「今なんて?」質問してしまった

「アイツ滅茶苦茶に強い。2人で死ぬより1人の方がマシだ」

私は見捨てようとした。でも彼は私を想った

「なんで?会ったばかりだよ?」頭が混乱した

「味方なんでしょ?死なせたら後が悪い」

「怖くないの?死ぬかもなんだよ?」「怖いに決まってるでしょ。だから戦うんだよ」

「え?」栞は意味が分からなかった

「僕は滅茶苦茶に弱い。人を守るなんて出来ない。だから強敵を倒して強くなるんだよ」

ああ、そうか。私は恐怖から逃げる事で強さを逃していたんだ

さっきまでこびりついていた恐怖が消えた

今でも怖い。でも、それ以上の勇気が湧いてきた

栞は立ち上がる。「ありがとう夏芽くん。もう大丈夫だから!」

怖がってる暇があるなら動かなきゃ。前を向け!

「よ~し。好きなように足掻こうか!栞ちゃん!」「うん!夏芽くん!」

「雑魚2人が粋がるな!」電撃を放つ

それを栞は軽々と弾いた

「何?お前にそんな事は出来ないはずだろ?」焦る男

栞の手には火炎が纏っていた

無意識で使った能力に驚く

「そうか。私の炎は発散じゃなくて収束だったんだ!」栞は気付いた

自分の炎の使い方を。栞の火は己を薪として燃える鉄拳であったのだ

夏芽は栞の成長に目を追う事で精一杯だった

「防いだから何だというのだ」男は更に強い雷撃を放ったが

栞は雷撃を正面でぶん殴ると雷は思い切り弾けて消えた

「俺の能力が打ち負けた…だと…」信じられない現象を前に混乱する男に夏芽が教えた

「当たり前だ。偽りの能力が磨かれた能力に勝てる訳ないだろ」

「偽りだと?」「ああ、偽物だ」

聞いた男は狂ったように叫んだ

「ウルセェ!ウルセェ!ウルセェ!ウルセェ!黙れ!黙れ!黙れ!」

すると注射器を適当に刺しまくる

「絶対コロス!コロス。コロス。コロス。コロス」

男は分裂を繰り返していく

しばらくして、男の分身の軍が出来る

「俺は!天性の能力者なんだよ!」

剣を持った分身が襲ってきた

夏芽はナイフを強く握り一呼吸して気持ちを整える

狙うは急所だけだ。他は何も考えなくていい

ただ斬る事だけを考えれば良い

ただ殲滅させればいい

ただ目の前の敵を殺せば良い

「道を開けるぞ」「分かった!」

直進あるのみ!

 

(ああ、なんて楽な作業なんだ)敵の胴を・首を・頭を斬れば消える

敵の意志や恐怖など知らない

敵の悲鳴なんて聞いてられない

ナイフを振るう・刺す・抉る・殺す

脅威を排除するだけなんだ。栞を前に進ませれば僕の命がなくなっても別に良い

夏芽の後ろにいる栞は(なんだろう。人が変わったみたい)怖がっていた

10秒もしない内に本体までたどり着く

夏芽は後ろに飛んで、栞と位置を交代する

背後攻撃に備えて近くの分身を処理しておく

栞は地面を強く蹴り、俊足で会心の正拳を腹部に食らわした

男の胴体から醜い音が鳴ったので、多分臓器が潰れたんだろうな

「これが、お母さんの分だ!」強く放った言葉には今まで弱者だと思って蹲る事しかしてこなかった自分の後悔も含まれてるだろう

唯の一撃だけで致命傷など男のプライドはズタボロだろうな

一度距離をとった。このままだと男を殺しかけないからだ

「お前はあのクソ女の娘か!親子そろって邪魔ばかり!」頭を掻きながら発狂する

男は変わらず注射器を刺そうとする

(流石にこの量は致死量だ)止めようと傍まで走るが、一歩遅かった

周囲に電気の結界を張ったので、止めれない

すると、ウジャウジャと分身体が湧く

「2人にこの量か…がんばろ」「うん!」

 

まず目の前の剣を避けてアッパー。流れるように肘打ち。ひねりを加えて腹部を殴る

ギリギリを避けてカウンター。背後へ牽制をしてステップを踏んで殴る!

能力の使い方が分かった栞の動きは格段に変わった

今まで溜めてた怒りをぶつけてるのか。速く・鋭く・強い

夏芽も傍観者ではいられない。数を減らしていく

だが、男は安全地帯で分裂だけ繰り返しているのだろう。中々減らない

次第に夏芽の体力も限界になっていく

「何体居るんだよ!多すぎ!」

それでも動きを止めれば永眠へ一方通行だ

どうせ。終われば休暇だ。自分に鞭をうって動く!

それに比べて栞は水を得た魚のように機敏だ

何体居ようと関係ないのだ。次々と殴られて消える分身

まるで全ての攻撃が分かるように的確な位置で的確な攻撃を出す

(負けてられないな)頑張った

 

数十分経った頃、光景は変わってなかった

いや、分身体は変わってないな

夏芽も栞も流石に疲労がピークに達してる。本体も過剰摂取で嘔吐を繰り返している

このままでは死んでしまう。こいつは生き地獄を味わってもらわなきゃ

「危ない!」咄嗟に前を向けば剣が目の前に。頭突きを食らわして殴る

ダメだ。ボーっとしてくる

今のままじゃだめだな

夏芽は能力を使って栞の方に向かい、少し距離をとった

「え?なんで?」と栞は疑問そうにも不満そうにも尋ねる

「流石に体力がヤバいんでね。呼吸整えよう」

息を切らして答えると「そっか。気付かなかった」

マジか。今更だが栞はスタミナお化けだろう

さっきから全力疾走してるのに、疲れた素振りを見せない

単にゾーンに入ってのかもしれないけど。ってか殺しのゾーンってなんだよ

(あ~ 頭悪くなってるわ)とか考えてると敵が攻めてくる

栞は「言えなかったらだから。夏芽くんに会えて幸せだったよ」

なんだそれ。泣くぞ?1つ年上の全力号泣見せるぞ?

「僕も栞と一緒に死ぬなら本望だよ」(あ~ 何言ってんだろ)

言ってなかったが2人とも勝てない事は分かっていた

どうせ弱者2人だ。妄想の世界じゃないんだ

現実は残酷と言うが、ここまで足掻いて追い詰めたんだ

あの世では豪遊する権利くらいは欲しい物だ

栞は拳を握り直し、夏芽はナイフを握りなおす

ギリギリまでは足掻いて最高に死んでいこう

それが、お似合いだろ

悔いがあるとすれば、栞を生かせなかった所だが、一発くれてるんだ万々歳だろう

よし。最後の所に行こうか

 

 

「よく頑張りましたね。栞」

後ろから知らない声がして振り返ると若々しい女性が歩いてくる

「お母さん!」え?お母さん?こんな若いんだぞ?

その女性は栞の手を見ると「そうですか。やっと栞らしい使い方を覚えたんですね」と微笑んだ

「うん。ありがとう」と笑顔の栞

親子とは尊いものだな。ココが戦場じゃなければな!

すると、女性は夏芽の方を向いて「栞。この人は?」と尋ねてる

おいおい。今敵が進行してるのよ?質問は後に…って聞いてねぇや

まあ、どうにでもなれだ!

「初めまして夏芽です。よろしくします」と挨拶すると

「お母さん。夏芽くんは良い子だよ」と栞が補足してくれる

するとお母さんは「そうなんですね。娘を守って下さりありがとうございます」と感謝される

会釈をした後に「私の名前は徳川睦です。この子の母親です」

うん。さっき化け物みたいな妄想して申し訳ありませんでした

すると分身体の軍が近くまで来ていた。まずい!話し過ぎた!

睦は2人の前に立つと「若者を随分イジメてくれたようですね」と一言

そして能力を使う

先に言う。ファンタジーとはこの事だろうな

一振りで全ての分身が焼き焦げた

いや、嘘ではない。目の前の光景に驚いたが真実だ

地獄の業火とはこの事かな?

そのままゆっくりと歩いていく

残った分身を荒々しく潰していく

外見美人で内面化け物とか前に会ったセーラー服の美人かよ

さっきまで苦戦していたことが嘘みたいに蚊を潰すように

ゴミを掃除するように綺麗に排除していく

これだから世界は不条理なんだよ

すぐに本体と睦だけになる

「貴方も…醜くなりましたね」「お前は!実験体!」恐れる敵

男は近くの武器を手に取って笑った

「俺を殺すのか。相変わらず殺人趣味め!だが、嫌いではない。貴様は私と一緒な化け物だ!私を殺して証明して見せろ!」

睦は男の胸倉を掴んで地面に叩きつける

「今では愛人も見つかり子も授かりました。過去に囚われてるアナタと一緒にしないでいただきたい!」強く否定した

「一緒だとも!ロクデナシで救えない実験体め!」

なるほど。コイツを殺せば全く変わってない証明になるのか

殺すことは簡単だ。だが、睦は守られる存在から守る存在になったのだ

今ここで人生を終わらせるか。ボケが!

夏芽は睦の前に立つ。「何を?」

拳に思いを込める。僕が彼女達の全てを知ってる訳ではない。だが理由はいらない

死ななきゃ良いんだ。思い切りぶん殴った。何度も何度も何度も何度も殴った

顔が変形しても知るか。死ななきゃ良い

気が済んで離れた

そして胸倉を掴んで無理矢理にも立たせる

「テメェの事も彼女への仕打ちも知らん。だが次に変な事をしてみろ。俺が生き地獄を見せてやるからな!」

強く叩きつけた

これにて依頼が完了した

 

帰る途中、過去の事を喋ってくれた

どうやら睦の能力は人工的に作られた物らしい

その為には拷問にも近い事を強いられてきたらしい

ぶん殴ってて正解だった。じゃなきゃ今すぐにでも殴りたくなってた

まあ、今は栞と幸せに過ごしてるのが勇逸の救いかな

それと帰る時に『お腹すいてます?』と手料理をふるまってくれたが、料理屋を開いた方が良いだろうね

「それじゃ、ありがとう栞ちゃんと睦さん」深くお辞儀をすると

「うん。また会お?」「はい。本当にありがとうございました」と親子から礼をもらった

親子愛。やはり素敵だな

…余談だが睦さんは50代らしい。は?

 

店に帰ると店長が待っていた

「どうせ夏芽くんの事だからクタクタでしょ?」と車で家まで送ってくれた

家に帰って、すぐベッドにダイブ

正直玄関で寝てしまいたかったが、動いた自身を褒めたい

『窮鼠猫を嚙む』と言うが弱者の信念も恐ろしい物だな

(栞もいつか睦さんみたいな強い女性になって欲しいな)と思いながら眠りについた




今回は初の能力者だったので嬉しかった半面緊張しました
少し補足ですが、能力者は一般人が異常な力を持っただけなので弾丸とかで普通に死にます
[無敵!]ではなく、無能力者にも勝率はあります
アスカさんは非ログインなので直接お礼を言えない為ココで
「参加ありがとうございました」

こんな感じで、ゆっくりしていきますので
どうぞよろしくお願い致します。
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