マジでイケメン多過ぎ!ってなりましたね(笑)
今回のオリキャラ提供者さんは
〈フロムの民〉さんです
それではどうぞ
深夜に夏芽は店長に叩き起こされた
「夏芽くん。起きてくれないかな」
「えっと…何故ココに?」夏芽は寝ぼけながら問うと「事情は後で」とナイフを渡してきた
事情は分からないが、あの慌てようを見れば緊急事態なのは一目瞭然だ
「それで彼方は?」支度をしながら言うと「知人に預けて来た」
これは一大事の予感
飯は…食ってる時間ないな
だけど非常食は食おうか
2人は外に出ると店長に手を引かれた
従って街を走っているとバリケードが設置されてる場所に傭兵の方が2人見張りをしている
傭兵は夏芽達を見つけると止めてくる
「待て!そこの者よ。何用だ」
(安全地の軍の野郎かよ!こんなクソみたいな街に何用ですかね?)なんか思っていると
店長が懐から紙切れを出す
「これは異常事態特別殲滅許可書だ。要するに通してもらいたい」
ん?今なんて言った?異常事態特別殲滅許可書って言ったか?
それって軍の要請がある時に限ってだけど武器の支給とか戦車とか出せるアレ?
おい。いつの間にそんな貴重な物手に入れたんだよ!
アレって滅茶苦茶申請大変だった気が…
偽造か?それとも盗ってきた物?まさか…本当に承認出来たのか?
まあ何にせよヤバい事になってるんだな
バリケードを通過してみると…ワオ
建物は崩壊してるし屍は山積みだし今でも滅茶苦茶に前線の悲鳴と血肉が飛び散ってるし小規模の戦争でもしてるのかよ
なんて立ち尽くしていると「ココからは別行動ね…君は何を言っても無茶するから一つだけ…死なないでよ」と店長は後衛の情報部に走っていった
…行くか。どうせ何をしても行くのだから駄々こねても時間の無駄だ
前線に歩いていると何やら奇声がする。声の方を見ると肉が削げてる人とは言い難いナニカが襲ってきた
もう言葉じゃない。咆哮に近い何かを放ちながら近づいてきた
必死にガードしてみたんだが止めるだけで体力使いすぎて攻撃する暇がない
仕方ないけど殺すか。考えた時には切り刻んだ後だった
それまでは良かった…この化け物を殺した瞬間に他の敵が襲って来やがった
成程。1に対して10で来る戦法なのね
コレは10人…いや20体くらいだな
まずは1体目の首を斬って2体目を流れるように斬る
3人目も4人目も殺せば良い…5人目
後ろのヤツが攻撃を出してきた!クソが!背後にナイフを振って受け止めるが…いや力強すぎる!
ナイフを喉に突き立てて飛ぶのと同時に切り落とした
流石に一筋縄でいけたら異常状態なんか発令しないよな
気を引き締めて敵を見る。ゾンビみたいだな
6体目は少し遠くに居る。足に能力を発動して走る
頭を切り刻んで左にナイフを刺す右の相手の顔面を持って叩きつける!
ナイフを抜くと同時に倒れてる敵にスタンプをぶちかます!
9体目に行こうとしたが何故か転んでしまった
(マズイ!足元を掴まれた!)
今なら1匹は殺せるだろうがその前に多数の暴力にあうだけだ
ゾンビみたいな野郎共の中心で転倒した者の末路は有名映画で分かる
生きたまま臓物を食われる痛みは凄まじいらしい
まあ。良い人生だとは思う。悔いはあるがタラレバを言う時間はないかな
夏芽は目を閉じて自分の最後を迎える準備をした
…まだ食わないのか?溜める手法は嫌いじゃないけど焦らしは嫌いだ
目を開けると頭に風穴が開いた敵の姿
「ボケっとしないで早く立つ!邪魔ですよ」
声の主はセーラー服を着てる美人
夏芽をからかえる勇逸の女子
横須賀ひかりであった
「ひかりちゃん?どうしてここに?」
夏芽は急いで立ち上がり近くの首を斬り落とす
「何故って…呼び出されたんですよ」
「呼び出された?誰に?」
ひかりは少し渋った顔で「まあ。知人です」
よく分からないが、ひかりを呼び出して来させる事が出来る人物なんだ
よほど強いか偉いの2択だろう
なんて考えていると「考える暇があるならナイフを振って下さい」と怒られた
…確かに。足を掴んでいた敵を5枚おろしにしてみた
普通に殺せたんだけどね。なんかイラっとしたからしょうがない
「ひかりちゃん。協力してくれる?」「貴方は本当に仲間が好きですね。もちろんOKですけど」
その言葉が合図となった
ナイフを一気に振る!余った者には頭に穴があく
「ウギャァァァ!!」
敵は意味の分からん奴ら。こっちには最高の狙撃手
勝てる未来しかない。あっという間に全員を制圧してしまった
「え?もう終わりなの?」
思ってる10倍は早く終わったことに驚きを隠せない
「まあ。私が居るからでしょうね」
ミスっても代わりに殺してくるのだ。楽過ぎる
夏芽は軽く血を拭きとってひかりの方を向く
「行かないのかい?」
それを聞いたひかりは少し呆れながら答えた
「適材適所ですよ。私は近距離苦手なので後方支援です」
言いたい事は分かった。でも前線には少し遠い距離のココで撃てるものなのか?
そんな事を考えていると
「ご心配なく。こんな見下ろしの良い位置を出る訳にはいかないですから」
まあ、ひかりがココが気に入ったなら良いか
夏芽はひかりにお礼を言って走った
「全く。君は本当に変わらないね」
ひかりは呟いた
一方逆側では1人の男が軍の要請で戦場に来ていた
「何があればなんちゃってゾンビパニックが出来るんだ」
一歩ずつ歩いていく。武器は何も持っていない
素手で戦場に出向いている
しかし彼の通った道にはボコボコにぶん殴られたゾンビが倒れ散らかしていた
すると角からまた1体のゾンビ
「ウギャギャギャギャ!」
「そう慌てるなよ」
軽く拳を握った
刹那。ゾンビが彼に襲い掛かってきた
爪の斬撃を避けて噛みつこうとしたゾンビの顎向けて全力アッパー
綺麗に放物線を描いて地に落ちる
「俺の勝ち。なんで負けたか明日まで考えておいてください」
やはり拳で制圧してしまった
彼の名を柳原龍。最強の無能力者である
「それにしても…沢山いるんだな」
周りを見渡すと臓物を貪るバカばっかり
(これで金と安定した生活を貰えるから良いけど)
前線に歩いていると少佐くらいの人間に出会った
「丁度いいや。詳細聞きに行きますか」
龍が人に近づいていると龍に気付いた瞬間
「敬礼!」と全員に命令した
その声を聴いた瞬間に兵は次々と敬礼していく
龍は「いやいや。俺はそんな立派な野郎じゃないぜ?」と戸惑う
「何を仰いますか。あなたの存在が我々の戦う意欲になるのですよ」
成程な。無能力者でも能力者に立ち向かえる証明になってる訳だ
能力者か…あの少年は元気かな?
正直強いとは言い難いけど天才なナイフ術と立ち回りで敵を上回るバカみたいに面白い男だったな
「大丈夫でしょうか?」
おっと考えすぎてたようだな
「何もないぜ。それで要件とかあるか?」
それを聞いた少佐は部下に合図する。合図を受けた部下が扉を開けると沢山の武器が並ぶ部屋が見える
「軍の自信作です。お好きな物をどうぞ」
ナイフ・銃・警棒・刀・スタンガン
マジで色々ある。その中で龍は一つだけ持って外に出た
「失礼ですが…ソレで良いのですか?」
龍が選んだ武器は鉄棒。そう文字通り鉄の棒
「俺が銃を持ったら天下統一してしまうからな」
龍は笑いながら言ってるが本気で統一出来るので他の者は笑えない
「アンタらは前を向いて必死に守れ。前は絶対に進ませないからよ」
さっきまでの面白い男とは思えない背中の大きさ
少佐達は去る龍の背中にもう一度敬礼した
ことわざに『鬼に金棒』とやらがある
もし今の現状を人に話すとすれば『鬼に機関銃』と言ったところだ
龍は棒でゾンビの群れに向かっていった
映画ならば死亡フラグの奴が主人公の為に玉砕するシーンだろう
ただ今は状況が違う
元々この男は素手でも勝てる人間だ
武器なんか持ってみろ。無双状態だよ
絶対今の龍の方が主人公だよ
カキンと金属音グシャと肉の潰れる音が絶え間なく聞こえる
カキン!ガン!グチャ!バギッ!
色んな音を奏でながら行進する龍の姿は飛び立つ龍のようだった
「そんなもんかよ。楽勝!」楽しそうに蹴散らかす龍の背後に忍び寄る気配
「バレバレだぜ!」背後に棒を振る
上段・中段・下段全てに対応できるように斜め下に構える
しかし意味の分からない事が起きる
人影に当たった瞬間にトランプとなって消えたのだ
そして龍に向かって飛んでくるは普通のトランプ
龍は長年の勘で思った
(このトランプに当たってはダメだ)
咄嗟に回避する。外れたトランプは残党ゾンビの頭に刺さった
「なんの変哲もないトランプが…生物に刺さっただと?」
龍も色々な野郎を見て来た
その中には投擲武器を扱うヤツも居た
だがコレは珍しい…というか想像もしなかった
すると建物の上に立つ人影が一つ
「俺の攻撃を咄嗟に避けるなんてアンタ何者じゃん?」
「今は名を名乗る場面じゃないと思うが、どう思う?」
その言葉を聞いた男は笑った
「全く。アンタ面白い野郎じゃんね」
その言葉と一緒に繰り出されるは四方八方から飛んでくるトランプ
「アンタ道化師かよ!紙を大切にしろ!」
龍はトランプを棒で弾く
「へぇ。面白いじゃん!」
男は再度トランプを投げつける
龍は同じように弾く素振りを見せた
「俺の予感だと…ココだ!」
右に振った棒を止めてから左に振りなおす
トランプは予感通り変化球となったが棒に弾かれた
「フェイクを見抜くなんて。やっぱアンタ普通じゃないじゃん」
男は尊敬の眼差しを龍に向けた
「そりゃこんな場所に来てる奴なんて全員異常者の塊だっての。俺もお前も」
「ふ~ん。そこまで自信があるって事は殺される覚悟も出来てるって事じゃん」
ゆっくりと投げたトランプ
そこに恐怖はなかった
「ヘイヘイ!ピッチャービビってる!」
龍は常人でも当たる訳のない攻撃に煽るのを止めれない
さっきまでカッコつけていたがミスるなんてダサい男だ
「これは…俺の攻撃を避けた少年の為に生み出した投球法」
何も怖がることはない
何も避ける事はない
何も警戒する事はない
トランプが地に落ちる…のはフェイクだった
ギリギリの瞬間に回転がかかって龍の方へ投げられる
「ミスったと思ったじゃんか?手品師相手に疑わない事がアンタの敗因じゃんよ」
絵柄は『Q』
美しき女王の誘い
優雅な睡眠
睡眠作用の強い香水
掠るだけでも眠れる
そんな攻撃を龍は一撃で沈めた
最初に言う。この龍という人間
無能力者でありながら行動が並の能力者より活発だ
龍は死んだゾンビを盾にしてカードを防ぎビルを登った
どうやったって?簡単だ
ビルの窓の隙間をボルダリングが如く登ってきたのだ
…やはり何かしら能力持ってるんじゃないかな?
龍は男の胸倉を掴む
「これでチェックメイトだ」「ここまでじゃんね」
男は観念したように手を上げた
「何?夏芽と知り合いだと!」「いやコッチのセリフじゃんよ!会ってたじゃんか?」
なんと不思議な事か接点があった
しかも2人とも軍の要請で来た者共
敵なんかじゃなくバリバリの仲間
要するに無駄な喧嘩だった訳だ
「でもアンタが味方なら万々歳だぜ」「お互い様じゃん」
さっきまで敵対意識バリバリだったのに今では語り合ってるよ
「俺の名前は柳原龍。よろしくな!」「俺は栗原翔。一般手品師って所じゃん」
「これからどうするんだ?」「そうだな~」
なんて考えていると強い衝撃音が響いた
「…行くか!」龍の問いに翔は頷いた
2人は目的地まで走った
「いくら何でも多すぎるだろ!バカ野郎!」
斬っても一向に止まる気配のしない群れに疲労はピークに達する夏芽
もう何百と斬ってるぞ?いい加減少量でも隙を見せてくれよ
ひかりの援護射撃も大群には小石程度
多すぎる。いやマジで多すぎる
フルマラソンか!
「そろそろ消えてくれ!」
突っ立っているだけなら幾分はマシだ
爪攻撃をいちいち防がなければならないのが体力爆上がりポイント
止めたら死ぬから必死に動かなきゃならない!
でも段々こちらのペースだけがダウンしてる
ゾンビ共は何も怖くないから同じペースで襲ってくる
畜生!ここで終わりか!
「射撃用意!」
すると横からゾンビをぶっ飛ばす男が一人
「下がってろ。危ないぞ」
夏芽はゾンビの顔面を蹴って後ろに下がる
男はゆっくり下がって射撃隊の後ろに来た瞬間
「射撃始め!」
男が号令した瞬間絶え間なく発砲音を鳴り響く
さっきまで一向に動かなかった列が次第に減っていく
「オイオイ。僕の攻防は無駄だったって事かよ」
夏芽は改めて格の違いに嘆いた
何も出来なくなったゾンビ共に中指でも立ててやりたい
「そこの小僧。ケガはないか?」
男は夏芽に安否を聞きながら手を差し伸べた
「残念ながら元気ピンピンだよ。死ぬほど疲れてるから休みたいけどな!」
夏芽は疲れてる体を無理矢理でも起こして手を取った
「よろしい。ならば1分やろう」「何が1分なんだよ」
意味の分からない1分の使い道を聞くと
「休憩時間に決まってるだろう。さっさと休め」
…なるほど。この男戦場慣れし過ぎて疲労が限界突破したタイプだ
「じゃあお言葉に甘えて」
夏芽はその場に寝転んだ
1分後マジで男は夏芽を起こしに来た
「小僧。時間だ起き上がれ」「まだムリ」
夏芽は必死に駄々こねてみるが楽々持ち上げられてしまった
「調子はどうだ?疲労は動きに無駄を生じさせる」
…知ってるなら今日は休ませてくれよ!
そんな事を思っているとひかりがこちらへ向かってきた
「わざわざ呼び出しておいて自分は良い所取りですか?」
「おお!来てくれたのだな」
「この人がひかりちゃんを呼び出した人なのか?」
夏芽はひかりに聞く
ひかりはもう一回顔を顰めて「大変癪ですが…一応そうなりますね」
「それは無いぜ~」
男はド直球が効いたのか声が柔らかくなった
そう。さっきまでの男の影もない程気さくな人間になったのだ
夏芽は困惑する事しか出来なかった
「俺の名はジャクソン・ボリス。よろしく小僧!」
ボリスが挨拶したのだから返すのが礼儀
「よろしくなボリスさん。僕の名前は屑咲」
急にひかりに口を抑えられた
「彼の名前などどうでも良いでしょう。先行きますよ」
夏芽はひかりに連れてかれた
「いきなり何するの?」「まあ…なんとなくです」
挨拶途中に邪魔された理由を聞いた夏芽
なるほど気まぐれで邪魔されたのか
ひかりが美人じゃなきゃ殴ってた所だ
テキパキ歩いて行った夏芽の背に向かって小さく「夏芽くんが尊敬するのは私だけで良いもん」
「ごめん。何て言ったの?」「…夏芽くんがバカだって言ったんです」
ひかりは夏芽の元へ走った
ボリスは地図を出して夏芽に状況を説明してきた
「いいか?俺達がココ。敵を中央と捉えて直進3KM先で接敵する。それまで走る。分かったか?」
成程ね。コイツバカかもしれない
ここビル街だぞ?直進ってまさか…
「ビルは飛び越えていけ」
でしょうね!
ひかりは淡々と銃の準備をしていた
「諦めて。彼はこれが通常運転だから」
oh…最高にヤバい
すると夏芽の傍に一匹の蝶が飛んできた
夏芽の傍に止まると霧のように消えていく
夏芽はハッとした
そしてナイフを抜いて刃を研ぐ
するとボリスは輝かしく目を光らせて寄ってくる
「なんだこのナイフ。美し過ぎるぞ」「まあ。相棒なので」
ナイフをしまいビルに向かう
「2人は先に行ってて。僕は寄り道していくよ」
「「わかった」」
夏芽と離れてビルを飛ぶ
「随分と俊敏になったじゃないか」
ボリスが話しかけてくる
「それは時間が経ちましたから」
適当に返しておく
この男は簡単に言えば『命の恩人』だと思う
私がピンチになった時に一度助けてもらった恩がある
そこで言えば夏芽と一緒だ
「どうした?考え事か?」
「なんでもないですよ」
2人は目的地についた
「これは…酷いな」
兵共を生きたまま食うゾンビ
「行くぞ」
そう言い残しボリスは飛び降りる
右手に持つは大型ナイフ
着地と共に近くの敵を殺す
すぐに加速して棒立ちゾンビを斬りまくる
ボリスに気付いた頃には4割が殲滅された時だった
ボリスはすぐに愛銃のAEK-971を取り出す
完璧な位置取りから放たれる全弾ヘッドショット
カチッと弾切れの音がした瞬間にマガジンを外して装填する
一切の無駄を省いた結果が今のボリスなんだろう
背後の攻撃はノールックで撃つ
その光景を見ているひかりは言葉を失った
(やっぱり強い)
ボリスは止まらず近くの家のドアを蹴破った
「チェックメイトだ」
目の前にはゾンビパニックを起こした犯人の男が居た
「あの方の意志のままに!」
男は銃を乱射する
ボリスは一旦射線を避けて隠れる
「あの位置ならココら辺か」
そして遮蔽物越しに敵の両足を撃ちぬいた
倒れた敵を拘束する
「任務完了したぞ」「はいはい。お疲れ様です」
そして本拠地まで持っていった
ボリスは1つの疑問が浮かんだ
(こんな雑魚がゾンビパニックを一人で起こせる訳がない。それに主とは何の事だ?)
しかし考えすぎなだけか。ただ運が良かった狂人なんだろうで考えるのをやめた
夏芽は泣き叫んでいた
「クソ!やられた!」
情報拠点は崩壊していた
兵共をゾンビが貪っていた
「クソが!死に晒せよ!」
夏芽は怒りに任せてゾンビの群れを斬り殺した
「店長!店長!どこだ!返事して!」
少量の望みを叫んだが…現実は無常だった
「あっ…」
見えるのは血のついた店長のコート
夏芽は足の力が抜けてその場に座り込んだ
「チクショウ!」
無意味に地面をぶん殴る
あの時の蝶は店長の能力だ
アレは店長のSOSだったのだ
今回の作戦はゾンビパニックじゃなかった
それは囮だったのだ
本来の目的は店長を殺す事だった
全員が最大戦力を前線に出したのだ
後衛は手薄にしてしまったのだ
「なんで気付かなかった!クソ!クソが!」
自分を責めていると近くのテレビが点く
ボリス&ひかりチーム近くのラジオが点く
龍&翔チーム近くの死人のスマホが点く
声の主を夏芽は知っていた
『やぁ君達~ キャハハ
突然だけど処理活動ご苦労さん
やっぱり凄い活動だね。見れるこっちも嬉しくなったよ
夏芽くんは知ってると思うけど君の店長は貰ったよ
君達が馬鹿みたいに攻めてくれたお陰だよ、ありがとう!キャハハ
本当…馬鹿で助かったよ』
夏芽は近くのラジオを叩き壊した
すると次のラジオが鳴りだした
『前回は壊されちゃったから対策はするよ。キャハハ
まあ良いよ。本題を話そうか
これ以上好き勝手動かれるのも嫌だしね
僕達【イデア】はこれより本格活動を開始する!
君達に話す理由は1つ
これ以上は関わるなって事だ
以上』
(そうか)夏芽は声が流れている間に情報機材を繋げた
散々ハッキングしてくれたんだ
逆探知してやるよ
最後にこのボタンを押せば繋がるだろう
コイツと話す意味はないが言わないと殺意で無意味な殺人を犯しそうだ
ボタンを押して一言。心の底から出た言葉を伝えた
「絶対に殺してやる!」
『…やってみろよ。夏芽!』
そして通信は切れた
「あの声は」「間違いない。夏芽くんじゃんよ」
通信を聞いた龍と翔はすぐさま走り出した
5分もしないで後衛に来てみた2人は言葉を失った
目の前に並ぶはこの場所を襲ったであろうゾンビの分解作業だった
既に事を済ませた者はパーツ(臓器)ごとに綺麗に並んでいる
「コイツ。邪魔だな」
夏芽は人間を血抜きしていた
プシュッと音を立てて血が噴き出す
魚のように綺麗に捌いていく
すると後ろから女子の声が
「夏芽くん…何してるの?」
セーラ服を着ている女子は夏芽の姿を見て度肝をぬかれた
今の夏芽は解体マシーンと化している
ひたすらに斬っては並べていく
ボリスは夏芽の姿を少し見た後に近づいた
「無意味な行動は止めておけ。現状は何も変わらないぞ」
ナイフを握る左手を掴む
「離してくれ。どうせ何も守れない弱者だ。好きにさせてくれ」
「何を諦めているんだ小僧?」
ボリスは更に手を強める
「一人に…一人にさせてくれよ」
それは聞いてる人間全員の胸を苦しくさせる絶望の声
4人は言葉を失った
「皆も僕とは関わらないでくれ。この件は僕が終わらせる」
最後のゾンビを解体した夏芽はゆっくり立ち上がり歩き出す
「おい。アタリはあるのか?」
龍は夏芽を止める
「そんなのないよ。虱潰しで関係を持つゴミ共を殲滅しまくる」
そんな事不可能だ
「そんなの無理に決まってるじゃんよ!」
翔は思い切り叫ぶ
ひかりは変わり切った夏芽に言葉を失っている
「そんなの…知ってるよ。でも蜘蛛の糸でも掴まないと」
まるでゾンビのように歩く夏芽を見ていると1人我慢の限界を迎えた
その気持ちを拳に乗せて夏芽の顔面をぶん殴る
正体は柳原龍だった
「馬鹿野郎が!俺が気に入った男がメソメソしてんじゃねぇよ!」
いきなりの出来事に困惑する夏芽の胸倉を掴む
「良いか?お前の店長は死んでねぇよ!でもな。テメェが諦めたら死ぬに決まってるだろ!」
「でも。僕に関わったら死ぬんだよ?」
龍は当たり前のように答える
「誰が死ぬかよ。たとえ俺の上に雑魚が100人乗ろうが大丈夫なんだよ」
それは…倉庫だと思うんだけど
すると左手をギュッと握られる
向くとひかりが強く握ってくれていた
「夏芽くんの事は分からないけど。今度は私が夏芽くんを守る番だよ」
翔は微笑みながら肩を叩いた
「あの時言ったじゃんよ。夏芽くんは強くて優しい子って。仲間を傷付けるのが怖いから自分を傷付けるしか無いって思ってるじゃんね」
「だって。誰も悪くないんだよ!」
翔は笑いかけて答える
「俺は夏芽くんにも笑って欲しいじゃんよ。その気持ちは3人とも一緒じゃん」
あの時に自分が言った言葉
『自分の感情を押し殺すな』
夏芽の頬に涙が流れた
「お願い。龍さん。ひかりちゃん。翔さん。それに…ボリスさん。僕に力を貸してくれ!」
「当たり前だ!」「うん。任せて!」「勿論じゃんよ!」
ボリスは夏芽に手を貸した
夏芽は涙を拭い手を取る
ボリスは大声で宣言する
「これより店長奪還及びイデア殲滅作戦を実行する!」
一応それぞれの家に戻るのは危ないとの事で暫くはボリスの家に泊まる事になった
夏芽のルームペアは『年が近い』というだけでひかりだった
「よろしくね?夏芽くん」ひかりの寝巻が可愛すぎて直視できない
これは不幸中の幸いか
なんて考えてみた
夜は深くなりひかりの寝息が聞こえる
夏芽は外の景色を眺めていた
(…イデアか。絶対に潰す)
そんな事を考えていると部屋の中に1匹の蝶が舞い降りた
「そっか。ありがとうね店長。絶対に助けに行くから」
覚悟を決めて夏芽は眠りについた
蝶は夏芽の周りを飛んでから夜に消えていった
いかがでしょうか
今回は全員集合って感じに書きました!
一応これだけ見ても良いと思います
本当は徳川親子も出したかったんですけどね
承認が必要かな~と思いまして出してません
ごめんなさい!
僕的に柳原龍がイケメン過ぎて書いてる間
「いや。マジで主人公夏芽じゃなくね?」現象が起きてましたね(笑)
店長の能力・本名は何でしょうかね?
少しだけ見せてるんですけどね
詳しくは次回などにご期待です!
以上!