毎度遅くてすいません
今回のオリキャラ提供者様は〈G-20〉さんです
2回目の提供頭が上がりません!
素晴らしいキャラをありがとう!
今回から少し話が進みます
それではどうぞ
夏芽が起きてみると体に重みを感じた
「…くん…芽くん…夏芽くん!」
瞼を開けると栞が夏芽の上に乗っていた
「夏芽くん今日は休日だよ!あそぼ!」
そっか今日は日頃の疲れを癒す為の休日だったな
辺りを見るとニヤァと笑ってる龍とボリス
「青春だね~」「な~」
夏芽は顔を赤くして2人を止める
「マジで勘弁してくれ」
すると2人に気付いたのか栞も夏芽の上から降りてくれた
「今日も元気じゃんね~」
多分休みに子供達の為にゲリラショーでもするんだろう
いつまでたっても翔さんは変わらず善人だな~
「龍さんとか何するの?」
「俺達は良いや。若者は遊んで来いよ」
龍はやんわりと断った
(成程ね)
夏芽は気持ちを汲み取ってその場を後にする
折角の休日だ。何かゲームでもしよう
アニメを見ようか美味しい物を食べに行こうか
と考えてる矢先ひかりから呼び出しをくらう
「何だい?デートのお誘いか…」「はい。デートの誘いです」
夏芽が止まる。思考停止に近いだろう
「…マジ?」「大マジってやつです」
いや意味が分からないのだが何故僕を誘うんだ?
「栞ちゃんとか…「何?呼んだ?」
栞よ。何故いるんだ
君さっきまで隣の部屋に居たじゃないか
「そうですね。栞ちゃんも買い物一緒に行きますか?」
ひかりの言葉に栞は即答で返した
「行く!」
(あ~ マジかよ)
心の中で挫折と緊張を覚えた夏芽であった
さて、外に出てみたのだが
「夏芽くんアレ見てください!可愛いですね」「確かに可愛いね。いつか着てみたいかも」
なんで女子2人に挟まれてんだ?
先に言うが別に悪い気はしない
むしろ最高だ
…あまりにも女性経験が無くて恥ずかしいわ!
「夏芽くん何かあった?」
気付くとひかりがこちらの顔を伺っていた
急な美女のドアップは心臓に悪い!
思わずのけ反ってしまった
…心臓の替え何個あれば足りるんだろう
数分後ひかりが「着きましたよ」と指さした場所はショッピングモールだった
(そういえばだけどセーラー服以外のひかりちゃん…やっぱ可愛いな)
そう。今日は休日なので各々が完全に私服を着ている
まあ、いざって時に全員簡易的な武装は出来るようにしているんだが
それは処理屋風ファッションって事で何も思わない
そう。武器とか血とか殺しとか怖くない
そんな夏芽だが、一つだけ気付いた事があたった
(あれ?なんか手振ってるヤツ居ない?)
入口付近に何やら人が居る
そしてこちら側へ走ってきた
(おいおい。まさか)
予感が当たってしまった
「ひかり~ 遅かったね」「支度に時間かかったの」
傍から見ると面白いかもな
女3男1なんて中々ないぞ
その女性はこっちに気が付くとひかりに質問した
「なるほどね~ 遂に姉さんにも彼氏が」
しまった。吹き出してしまった
「ちょっと!悪ふざけは止めてよ」
ひかりも何やら楽しそうだ
良かったよかった…お姉さん?
「ひかりの妹さんなの?」
ひかりは少し呆れたように紹介してくれた
「彼女は横浜 華。私の義姉妹よ」
紹介された華は夏芽に握手を求めた
「よろしくね…なんて呼べば良いの?」
「ああ。夏芽で良いよ。よろしく華さん?ちゃん?」
戸惑ってる夏芽
「呼び捨てで良いわよ」
中々に接しやすい人なんだな
少し安心した
「じゃあ華…も一緒に行こっか」
「うん。ゴーゴー!」
どうやら中々に疲れる予感がする
あまり知らないが恋愛漫画等では買い物デートの時に男子主人公が荷物持ちになる場面が多いらしい
僕もそんなの興味なかったが実感して思う
コレ・・・筋トレに名前改名しようぜ?
「クッソ重いんだけどダンベルでも入れてんの?」
苦言と限界を込めた声で問いかけた夏芽に華が答える
「なに弱音?一応処理屋なんでしょ?」
いつも思うのだが処理屋を筋力体力無限の化け物だとでも思っているのかな?
いや、最近身近に当てはまる奴ら居たけどね
あの人達は人の皮を被った化け物だから置いときたい
「馬鹿な絡みしてないで早く次の店行くよ」
ひかりちゃんマジでナイス
圧に負けそうだった…ツギノミセ?
まだ買おうとしてるんすか?
今さっきまで天使に見えてたんだけどな~
急に悪魔に見えてきた
「夏芽くん大丈夫?」「大丈夫…あ」
しまった。折角持ってくれるチャンスだったのに脊髄で返してしまった
「本当?無理しなくても良いよ?」
…なんだろう
こんな大男が小柄な女子に重いから荷物を持って欲しいと頼む
滅茶苦茶カッコ悪くないか?
これはアレだな。男のプライドってヤツだな
「大丈夫だから…先に行きな」
栞は夏芽の言葉を聞いて「分かった」と2人の所へ走っていった
「…ハハハ」
夏芽は笑う事しか出来なかった
クタクタになって合流した先は…男性向けの服屋だった
「何?…男装趣味でも…あるの?」
息をきらしてるのは放ってくれ
すると華が意味の分かんない事を言い出した
「夏芽もオシャレな服とか着なよ」
ほう。処理屋に服を着させるか
いつも返り血と自分の血でグチャグチャになる仕事にコーデを求めるか
中々に面白い人だね
「あのさ。処理屋がコーデをするとでも?」
煽り口調で話した
それを聞いた華はキョトンとしてしまった
「何言ってんの?私が話してるのは友達としての夏芽だよ?」
なる…ほど…
この子は純粋に買い物を楽しんでるんだ
職業とか犯罪者だとか考えず一人の人間として僕と遊んでるのか
「…全く。善人は苦手だよ」
夏芽はため息を吐く
「善人?私そんな素晴らしい事言ってないけど?」
あ~ 無意識で思ってるのか
これは翔さんと似た類だな
「分かったよ。どんな服着せたいの?」
途端華が抱きついてきた
「やった!そう来なくちゃね!」
なんか当たってるんですけど!
この感触…まさか!
コイツもひかりちゃんみたいに付けてないのか?
…煩悩は捨てようか。うん
あ~ 少し調子に乗った僕が馬鹿だった
「楽しかったね〜」「ね〜」
3人は仲良く雑談してる
一方夏芽はマネキン状態にされてクタクタを超えてきてしまった
「本当・・・女性ってのは・・・体力・・・ありまくり・・・だね」
手足は動けるようになったが、ポージングしろやら視点くれやら最悪だった
あ~ いったん休憩だ
「僕は昼食食べに行くけど着いていきたい人いる?」
「じゃあ、私も行こうかな~」
華が手をあげる
ひかりと栞は、まだ買いたい物があるそうで別行動となった
「夏芽って彼女とかいるの?」「居る訳ないでしょ」
この子滅茶苦茶明るい性格し過ぎて消滅しそう
まあ別に緊張なんかしてないですけど
ギュッ「ひゃ!」
華が手を握ってきたせいで変な声出ちゃった
「どうしたの?まさか…女性経験0な感じ?」
華よ。痛いところ突いてくるな
お兄さん効いちゃった
話を変えなきゃ!
「ってか華はひかりちゃんの職業とか知ってるの?」
「処理屋でしょ?」
やっぱり知ってるよな
「…怖くないの?」
夏芽は少し疑問に思ったことを聞いてみた
「怖いって何が?」
華は純粋に首を傾げた
「隣に居るヤツが幾万の人間を殺してきた殺人鬼なんだよ?」
夏芽の言葉を聞いて華は爆笑した
「そんな事考えてたの?」
そんな事は心外だな
意外とこっちは心配とかしてるだけどな〜 なんて考えてみたけど余計なお世話だったらしい
「意外と肝が座ってるのね」
「姉が処理屋をしてるのよ。今更だよ」
確かにその通りだな
気に病む方が面倒だな
フードコートに着いた瞬間夏芽は何か嫌な予感がした
・・・予感と言うより殺気を感じた
飢えと屍の殺気が充満じてる
(誰か血に飢えてるバケモノでも居るのか?)
流石に考え過ぎ・・・じゃない
居る。知ってる。そんなバケモノと対峙した事がある
何処だ?何処から狙って来る?
見渡してる間にもどんどん近づいて来る
走って来るヤツはいない
居たら騒ぎになってるはず
じゃあ、何処からだ?
「!」
夏芽は気付いた瞬間その方向へ全力疾走した
「どうしたの?トイレ?」
「すまん!緊急事態だ!」
華に構ってる暇はない
足元に隠していた折り畳みナイフを開けて刃を見せる
チーン
エレベーターが階に着いた
狭いエレベーターの中から肉を貪るゾンビ共がこちらを見つめていた
「ウジャギャギャギャギャ‼」
食料を見つけた喜びを奇声に変えて猛突進してくる群れ
しかし既に対策済み
近くに居た奴の首を切り裂いた
そのまま流れるように次々と処していく
残り1匹!
…手が止まった
精確に言えば手を止めた
「全く・・・お宅らの情報網は何処まで広いんだよ」
背後では銃口を向けられてる華の姿
「殺気に気付かんとは、程度が知れるわ」
華の背後を取ったことが嬉しかったのか
めちゃくちゃイキがる敵
「はぁ。華は大丈夫?」
ため息が出てしまった
この男弱点を取ったと思って慢心してるのか
殺気など勿論気づいていた
じゃあ何で動いてないのか。簡単な話だ
華は何も出来ない可憐な少女だと思ってるんだろうか?
夏芽が言うのはなんだが処理屋流ファッションは『隠すべし』
瞬間華が敵の懐に何かを投げる
バババっと火花が飛び散った
「目くらましか!」
少し後ろに下がった
「今!」
夏芽が合図を出した瞬間華が敵の懐に飛び込んだ
「せりゃぁ!」
思い切り背負い投げ
そして顔面を踏み抜いた
夏芽もさっさと目の前の雑魚を処理した
処理した後にも気は引けない
残党狩りをしなきゃな
「華もひかりちゃんと一緒で敵に容赦ねぇよな」
「そりゃ敵に情を与えてこっちが死んだら笑い者だからね」
確かにその通りだ
エレベーターからゾンビ野郎共が上がったって事は下に居る可能性が高いな
「華下降りるけど付いてくるかい?」
「そうだね…良いよ!」
と言うことで2人で降りる事とした
(2人は無事なのかな?)
階段で下ってる時に夏芽は2人を心配していた
「懲りない連中ですね」
ひかりは倒れてる残骸を見てため息を吐いた
先程急に襲ってきたゾンビ集団は全滅されていた
「ひかりちゃん。こっちも終わったよ~」
ひかりの方へ栞が走っている
「無事でよかったです」
「楽勝V!」
栞は満面の笑みでVサインを作った
2人は無事だった
というか市民を襲いかねない敵を駆除しに回ってるレベルだった
「これでこの階は安全ですね」
上の階を目指して階段を駆け上がっていた時だった
「ねぇねぇお姉ちゃん達?」
端っこで座り込んでいる少女が居た
ひかりは少女に
「ココは危険ですから下がって。ね?」
と優しく問いかけた
すると「私のお姉ちゃんになってよ」
と意味の分からないことを言ってきた
「えっと…お姉ちゃんには」
ひかりが困惑していると少女はニヤッと笑った
「大丈夫だよ。痛いのは最初だけだから」
少女はひかりの手を握った
「本当に危ないですか…」
一瞬だった
ひかりは自分の手を引いた
ガリッと少女の歯が嚙み合わさる
少女の周りに首筋を噛まれた跡がある女性がワラワラと湧いてきた
「外れちゃったか…でも良いよ。力づくでお姉ちゃんになってもらうから」
それはゾンビを連想させるかのような光景だった
ひかりは栞に「早く階段を上がってください!」
と命令をする
「そんな事出来ないよ!」
栞はモゾモゾしていた
「上の階には2人が居るハズ!呼んできてください!」
「でも…」
「早く!」
ひかりの強い言葉に栞は
「絶対生きててね!」と言葉を残し走り去った
「逃げられちゃった…まあ良いよ。1人で我慢する」
少女は操っている兵をひかりの方へ走らせた
ひかりの得意分野は中・遠距離だ
白兵戦は苦手な分野になる
だが、一つだけ勘違いをしないで欲しい
確かに夏芽のような近距離アタッカーに比べれば芸は少ない方だろう
それは処理屋同士の話
普通に戦えば一般人など比べ物にならない
敵の拳を避けて腹部を蹴り上げる
攻撃を受け流して投げる
左から拳が飛んでくる
それをジャストで避けて腕を掴んで投げる
拳一つ空いている空間を作り的確に処理していく
ハンドガンを抜いて敵の額にぶち当てていく
一匹ずつ綺麗に処理していく
後ろの敵の額に銃口を突き付けた瞬間
女が口を開いた
「…コロ…シテ」
(意志がある!)
ひかりは引き金を引くのを躊躇してしまった
途端に押し寄せる敵の群れ
完全にひかりは防戦一方になってしまった
何とか押し返そうとしているが
量が段違い
処理屋とはいえ可憐な少女には力不足過ぎる
周りの敵を押しとどめるくらいがマストだが体力も底を尽きそうだ
すると前からトコトコと少女が歩いてきた
「最後は…自分の手で下したい…って事ですか」
ひかりは動けない状況で必死に睨んだ
少女は笑いながら言った
「お姉ちゃんを叩くなんて事しないよ」
…本気だった
この少女は本当にひかりの事を姉と慕っている
初対面にも関わらず本気なのだ
「お姉ちゃんも早く家族になろうよ?ね?」
少女はひかりの首筋に牙を突き立てた
噛まれた場所から綺麗な血液が滴る
ひかりの血液を少女は吸っていく
(私…死ぬのかな)
ひかりは感じていた
多分私の所まで走っても死ぬ方が早い
(まだ生きてたかったな)
苦悶の表情を浮かべながらひかりは瞼を閉じた
数十秒後ひかりの首筋に温かい手が当たった
「…ごめん。お待たせ」
(ひかりちゃんの殺気が一瞬消えた)
「…華。ごめん先行く」
華と一緒に行動していた夏芽が急に階段を飛び降りた
「え?何でよ?」
華は不思議そうな顔をしている
「多分降りて行ったら栞ちゃんが居るから合流して!」
その言葉を後に夏芽は近くの窓を斬った
「ソレどんな切れ味してるのよ!」
華の驚きも聞かずに夏芽は外に飛び降りた
落下していく夏芽の身体
壁にナイフを刺して威力を殺していく
が、流石に綺麗に着地は出来ずに着地した
「イテェ!けど進まなきゃな」
夏芽は入口に向かって歩いていく
逃げ惑う人々の群れを抜けて入口に入った夏芽が見た物は
痛みに必死に耐えているひかりの姿だった
「…そっか」
まだ微弱だが生きてる
その事だけに安堵した
それだけでよかった
考える事はそれだけで充分だった
夏芽はナイフを抜いた
最初に会った時みたいだな
だが今回は感情的になっても良いんだ
その分楽だな
能力を使う
世界が遅くなっていく
僕が世界から排除されていく
後は簡単だ
目の前の肉塊を斬るだけ
通行を妨げる障害物を取り除く作業
一気に加速していく
後ろには首を斬られた屍
前には肉と血と骨で作った障害物
そして行為を楽しんでいる僕
やはり何も変わらないのだな
最高だ
やはりロクデナシにはコレに幸福を感じるんだな
夏芽は自分の手がやはり血塗られてる事を感じていた
ひかりの目の前で止まり能力を解除すると耐え難い眩暈に襲われたが
敵は一瞬で肉の道が出来てる光景に動揺してるようだ
数秒である程度視界が安定してきたようで良かった
「だぁれ?」
少女がキョトンとした顔でこちらを見てくる
美しい彼女の血液を蚊みたいに吸っている少女を見た瞬間に
思い切りぶん殴っていた
3回転ほどして地面に叩きつけられる敵の姿など見ずに
ひかりの首元を拭う
そして出来るだけ優しく
「ごめん。お待たせ」
と声をかけた
すると目を開けたひかりが更に優しい声で
「…遅いよ」
と反応してくれた
「少し休んで良いよ」
夏芽はひかりを担いで隅の方に座らせた
「私も…戦え…ます」
頑張って立ち上がろうとしてるが
流石に貧血気味らしくフラフラした後に倒れてしまった
「後は任せといてよ。見てて」
ひかりは少し黙った後に
「分かりました」と承諾してくれた
少女は飛び上がり夏芽の方を見る
「何でお姉ちゃんとの時間を邪魔するの?」
あまりにも純粋な心
悪とか善とかの紛い物が一切含まれてない
だからこそ邪悪なのだ
「理由なんかないよ。シンプルにイラっとしただけ」
少女でも敵対するのならば容赦などしてやらない
もう一度ナイフを構える
「どうする?今日を命日にしたい?」
「…お姉ちゃんを返して。返してよ!」
少女が一気に走ってくる
特別力も強くはない
突進もちょっと押せるレベル
そんなに強くはない
だが問題はその後
多分人を殺す用の牙が見える
「君に用はないの。さっさと死んで」
それは子供が放つにはあまりにも冷徹な声だった
多分殺しが日常にある狂った奴なんだろうな
可哀想に
同情はしてやる
「夏芽くん…って何この状況!」
丁度華が栞と一笑に降りて来た
「ごめん。雑魚処理は頼めるかな?」
夏芽は華に合図を送る
「私は何を?」
自分の役を聞く栞に
「栞ちゃんはひかりちゃんを安全な場所まで連れてって。体力有り余ってるでしょ?」
「うん!任せて!」
そのままひかりを持ち上げて彼方へと消えていく栞
相変わらず体力化け物で安心した
「お姉ちゃんを何処に…」
もう心配事はなくなった
コレで充分戦える
思い切り殺し合える
気付いた頃には少女を思い切り蹴飛ばしていた
「さぁヤりあおうぜ?」
そのまま全力疾走
少女ごと外に押し出した
「後は任せたぞ…華ちゃん」
「さて、私もそろそろ働かないとね」
華は大群を見ていた
何とも見苦しく生きてるのか
誰も人を襲いたいなんて欲はなかったハズだ
運悪く駒として使われてしまった
可哀想な人間
だが、そんな事は心底どうでも良かった
「姉さん襲った罪は高くつくぞ」
取り出したのは…火炎放射器であった
華は襲ってくるよりも早く敵に炎を向けていた
火炎は敵の姿を醜く変えていく
肉が焦げていく匂い
燃え盛る人影
血には焼け焦げた肉体のみが転がっていく
抵抗など無意味だった
手を伸ばせば次第に温度が高くなり死ぬまでの時間が縮まるだけ
辺り一帯を戦場へと変えていく
丸焦げ死体が出来上がっていく
動物の本能で逃げようとした敵には容赦なく火炎瓶が襲いかかる
灼熱地獄の出来上がりであった
楽に終わってしまった華は愚痴をこぼした
「もう終わり?能力とか使いたかったのに~」
返しを放つ人間もないので華は夏芽の元に向かった
必死に少女の攻撃を抑えてる夏芽
「ねぇ。同じことばっかでつまらない」
少女を蹴りを腕を使って防御する
「そうですか。ならコレは?」
バク転と共に少女の顎を蹴り上げる
が、躱されたようで足は空を切った
「そんなの当たる訳ないよ」
そのまま少女は夏芽の横腹を引っ搔いた
そう。少女は引っ掻いただけ
だが、傷跡はまるで鉤爪で斬られたようになっていた
所々引っ掻かれた痕が残っている
攻防一体に見えてはいるが
少女への攻撃は殆ど当たらず逆に手痛い攻撃が夏芽を襲う
正に防戦一方の状況にあった
(そろそろ華が来ないとこっちの命が終わるんだけど)
すると願いが叶ったのか
「大丈夫…って夏芽くん!」
華が到着した
夏芽はすかさず指示を出す
「華ちゃん!火炎瓶ある?」
「あるけど…って戦ってる所見せてないのになんで分かったの?」
「流石に戦闘職なんでね。匂いとか手の構造とかでギリ分かるもんだよ」
すると少女は目標を華に変えて襲い掛かってくる
「早く投げて!」
夏芽の声に反応して華が最後の1つを投げる
それをダイレクトシュートの形で夏芽が蹴った
蹴られた火炎瓶は強くガス管に当たり爆発した
強い爆風が3人を襲う
…前に夏芽が能力を発動して華を抱え込む
少女も逃げようとしたが既に夏芽に脛を斬られていた
「じゃあなクソ野郎。生きてたら…いやテメェは死ね」
爆発したショッピングモールを背に夏芽達は脱出した
「遅かったじゃんね…って何してるじゃん?」
家に帰ってくるなり言われたのがコレ
まあ、無理もない
年下の女子に抱えられながら帰って来たんだ
当然か
「いや~ 少しヘマをしてね」
華から離れて歩こうとしてみたが
色々な箇所が傷んでるようで力が抜ける
足も上手に使えないなんて恥ずかしい話だ
翔が夏芽に肩を貸してくれたので頑張って歩いて椅子に座った
「それで何があったじゃんよ」
おもむろに真剣な顔つきになる翔
「イデアからの先制攻撃があった…ひかりちゃんは?」
翔が指を指した方を見ると
固定具に縛り付けられてるひかりの姿があった
「ひかりちゃん結構深刻なようで・・・起きるなり暴れて大変だったんだ」
龍がひかりが居る部屋から出てきた
・・・多分感染されたんだろうな
「何か・・・対処方はないじゃんかね?」
必死に考える翔
すると龍が渋った声で言った
「餅は餅屋か・・・仕方ないな」
スマホを取り出して何処かへと電話をかけるようだ
「まあ、今日は疲れを取るじゃんよ。全く休日に襲撃とは姑息なヤツじゃんね」
翔に案内されるように自分の足で予備の部屋に入った
「疲れた・・・あれ?」
夏芽は違和感に気付いた
いや特別気にする事ではないか
・・・うん
夏芽は疲れもあったがすぐに眠ってしまった
厳重な扉が並ぶ刑務所で看守が1つの独房の前で止まった
重たい扉の鍵を開けて中に居る囚人に告げた
「出ろ」
言葉を聞いた者はニヤけた
「やっと出所かい?長かったな〜」
その言葉に看守は鋭い眼差しで反論した
「お前が出てる訳ないだろ!化け物が!」
また囚人は笑った
いかがでしょうか。
遂にイデアの幹部?戦闘員?が登場しました
夏芽の違和感…何だったのでしょうね?
それに龍が言っていた餅は餅屋とは?
最後の瞬間も気になります
遅くなりますが。どうかよろしくお願いします!
以上!