リセット。
あるところに一人の人間がいました。
人間は、入ったものは二度と戻れないというイビト山の、
深い深い地中の地下世界に入ってしまいました。
人間は、様々な困難を乗り越え、友を作り、モンスターと和解し、そしてバリアを破ってしまいました。
そしてその人間は、人間とモンスターの親善大使となりました。
友達と幸せに暮らしながら。
しかし、すべて無駄になってしまいました。
―目が覚めるとそこは見覚えのある場所だった。
深い深い大穴、金色の花、体の痛み、特徴的な門。
そこは自分が落ちた場所だった。
自分がこの地下世界に落ちた場所。イビト山の大穴の底。
―何故自分はここにいるのだろか。
今の今まで自分は地上にいたはずなのに。
...もしかして、ドッキリか何かなのかもしれない。―スケルトンの親友が頭に浮かんだ。
「サンズ?」
―声が響いて反響する。誰かがいる気配はしない。
異変にきずく。
自分の服が。手が。靴が。あの頃のままなのである。
弾幕などによってボロボロとなった水色と紫の縞があるTシャツ。
色々な所を歩きそして弾幕を避けるのに走り回ってよろよろになった靴。
最初は判らなかった。混乱していた。どうなっている?夢?
一つの可能性が考えつく。目が見開く、声が出てこない。
息が苦しい。そんなことあるはずがない。ありえない。なぜだ。
それから判ったのは。判ってしまったのは。
「リセットされた?」
それは、あまりにも、恐ろしく。そして、どうしようもない、結論だった。
人間は、フリスクは、よろよろと歩き始めた。逃げるように、見たくないものを見るように。
もし、本当にリセットされているのなら、フラウィーがいるはず。
「いた。」
フラウィーだ。何か言っている。...気にするものか。そのまま無視して通り過ぎる。
「おい。」
何か音がする。気のせいだ。進め。汗を出すな。進め。何もない。何も何も何も
音がした。それだけだ。―見えたのは弾幕に貫かれえぐれた脇腹だった。
「ゴ八ッ」
吹き飛ばされ、勢いよく背中からぶつかる。衝撃で口から空気が漏れる。
―吐血したようだ、うまく呼吸できない、ゼーゼーと空気が漏れる。遺跡の壁に座り込む。
「馬鹿にしてんだろ。」
目の前で弾幕が敷かれていく。あれを食らったら、ひとたまりもないだろう。
思考が、冷えていく。地下世界の、あの幸せな日々あれはすべて夢とでもいうのだろうか。
希望も、決意も。消えていく。
「死ね。」
弾幕が、身体を切り裂いた。
よろしく。