次の部屋。
石とスイッチの部屋。
取り敢えず、石を重りにスイッチを押す。
結構重いので、持ち上げるとギリギリといった様子で体が痛む。
重い足を上げて、歩く。
遺跡というのは単調なものである。
ほぼ変わらない部屋の形、見た目、何処冷たいから風が吹いて、誰もいない。
前は栄えていたのであろう、町に降りられていればよかったかもしれないが、その手段もない。
降りたとて、人も、モンスターも誰もいない。
ある種の抜け殻のような場所。
なんて、
「感傷にも、浸っていても無駄だしな。」
そう。これは、無駄であり考えていても仕様がない事である。
誰がリセットしたか。それは自分なのか、何故タマシイが変わっているかなどっ―――?!
「痛い。」
―――無駄な考えをしていたら崩れる床を踏んだようだ。痛い。
よりによって足から落ちたようだ。
あーとかいーとかうーとか一頻りうめいた後、どうにか立つ。
長い間放置されてカチカチになった木の葉が服とかにまとわりつく。傷に入って痛い。
さっさとドアから梯子をつたる。
隙間から勢いよく上半身を出して
「...バァ!なんてね。」
...自分は何をやっているのだろう、こんな誰もいないところで。
恥ずかしいのも相まってさっさと外に出る。
こんな時彼らがいれば、どんなに良かったか。
優しく笑ってくれるかもしれない。軽くあしらってくるかもしれない。
こっちがビックリするぐらい、驚いてくれるかもしれない。
もしくは、...すっごい拍子抜けした目で見てくるかも。
胃から込み上げてくる吐瀉物を吐き出す。
びちゃびちゃと吐き出した物が音を立てて落ちる。
うずくまって、頭を抱える。動悸が激しい、何も考えられない、頭が痛い。
「...はぁ...はぁ」
少し、楽になった頭痛を抱えて。
まだ痛む、身体を持って。
ただただ辛い記憶を背負って。
ひりひり痛む、喉で息して。
うずくまっている自分を見て。
ただただ、他人のように見て。
苦しくて。辛くて。認めたくなくて。嫌で。考えて。足掻いて。潰されて。
「なんで、ボクはこんな目に合わなきゃいけないんだ。」
そうして、弱音を吐いた。
まだ、歩くことにした。
また、立ち上がる。また、歩きだす。また―――
今は...ただそれを呆然と見ていた。
ナプスタブルーク
幽霊のモンスター。作曲をしていて、メトタンのショーが好き。
いつも、ちょっと自信がなくて、無気力。そんなモンスター。
だけど、今重要なのは。
彼の涙は下手な酸より危険という事。
「!」
迫るそれを必死に避ける。
彼との戦闘をやめるには、何度か、ほめる必要がある。
それは、回復できないという事と、同義でもある。
避ける。
当たる。
回復する。
当たる。
ほめる。
間に合わない。
ほめる。
避ける。
足に当たる。
倒れる。
当たる。
当たる。
当たる。
ほめる。
ほめる。
ほめ...た。
汐海朔夜さん。お気に入りありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします。