『ノロノロビーム 』 作:その原因は〝ノロマ光子〟!!
「…ケンカとゲームは…違うんだぜ」
【物間side】
第一種目は無事全員突破できた。僕の予想通りだ。
そして次の競技は、騎馬戦。
今は15分のチーム決めだ。
さて、誰と組もうか。
その前に、、
「フォクシー」
「ん?あぁ。物間か。俺の個性を使いたいんだろ?構わねぇぜ」
「有難う。競技中に借りても構わないかい?」
「何時でも持っていけ。俺の〝ノロノロ〟は強いぞ」
「ハハって!知ってるさ」
銀狐・フォクシー。
彼は強い。普段はおちゃらけてるが、いや、戦闘訓練中もおちゃらけてるが、鍛え上げられた肉体と強力な〝個性〟のコンボが凶悪過ぎる。
『ノロノロ』
いい個性だ。だがやっぱり、僕の個性の方が良いね。
僕は周りに居るB組の皆に話をする。
「
俺様は誰と組もうか。
「なぁ。そこの君」
「ん?何か…」
「…悪く思うなよ。
『さぁ起きろ、イレイザー!15分のチーム決め兼作戦タイムを経て、フィールドに12組の騎馬が並び立った!!』
『……なかなか、面白ぇ組が揃ったな』
『さぁ上げてけ鬨の声!血で血を洗う雄英の合戦が今!!狼煙を上げる!!!』
『早速上位4チーム見てみよか!』
「んー……はっ!なんだ!」
「お前、起きるの遅いぜ?もう終わっちまったよ」
「ん。んー?お前の個性か?」
「あぁ、悪かったな。〝洗脳〟させて貰った。まぁ通過したんだ、感謝してくれてもいいぜ?」
「フェーッフェッフェッ!気にするな!お前の個性、中々いいな。どうだ?〝フォクシー海賊団〟に来ない?」
「…はぁ?お前、何言ってるんだ?」
「実際に食らったが、お前の個性は強い!それもかなり!それを欲するのは当たり前だろ?」
「……あぁ、まぁ。考えとくよ」
『一位!轟チーム!』
『二位!爆豪チーム!』
『三位!鉄て…いや!心操チーム!?』
『三位!緑谷チーム!』
『進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式!』
『1対1のガチバトルだ!』
「トーナメントか…!毎年テレビで見てた舞台に立つんだなぁ…!」
「去年トーナメントだったよね」
「形式は違ったりするけど、例年サシで競ってるよ」
台の上に立つミッドナイトが説明を始める。
「それじゃあ、組み合わせ決めのクジ引きしちゃうわよ。組が決まったら、レクリエーションを挟んで開始になります!」
「レクに関して、進出者16人は参加するもしないも、個人の判断に任せるわ!息抜きしたい人も温存したい人も居るでしょう」
「んじゃ、一位チームから順に…」
「あの…!すみません!」
尻尾が特徴的な少年が挙手しながら話し出す。
「俺、辞退します」
「尾白くん!なんで…!?」
「せっかくプロに見て貰える場なのに!」
「騎馬戦の記憶…終盤ギリギリまで無いんだ。多分、やつの〝個性〟で…チャンスの場ってのは分かってる。それをフイにするなんて愚かだってことも…!」
「尾白くん…!」
「でもさ!皆が力を出し合い争ってきた座なんだ。こんな…こんな訳わかんないまま、そこに並ぶなんて…俺は出来ない」
「気にし過ぎだよ!本線でちゃんと成果を出せばいいんだよ!」
「そんなん言ったら私だって全然だよ!?」
「違うんだ…!俺のプライドの話さ…俺が嫌なんだ…!」
「フォクシーはどうすんの?」
「フェッフェッ。普通に出るぞ」
「ははっ!フォクシーらしいね。唯一のB組何だ。かましてくれよ」
「フェーッ!フェッフェッ!俺に任せろ!」
「何だ、尾白。男らしいぜ!」
『なんか妙な事になってるが…』
『ここは主審ミッドナイトの采配がどうなるか…』
「そういう青臭い話はさァ…好み!」
「尾白の棄権を認めます!」
あれから少したち…
尾白が棄権した事で空いた人枠に、塩崎が入った。
「組はこうなりました!」
Aブロック
緑谷 出久
心操 人使
轟 焦凍
瀬呂 範太
塩崎 茨
上鳴 電気
飯田 天哉
発目 明
Bブロック
芦戸 三奈
銀狐 フォクシー
常闇 踏陰
八百万 百
青山 優雅
切島 鋭児郎
麗日 お茶子
爆豪 勝己
レクリエーションが終わった。
「オッケー。もうほぼ完璧」
『サンキュー!セメントス!』
『ヘイガイズ!アァユゥレディ!?』
『色々やってきましたが!!』
『結局これだぜ!ガチンコバトル!』
『頼れるのは己のみ!ヒーローで無くともそんな場面ばっかりだ!分かるよな!!心・体・技に知恵知識!!総動員して駆け上がれ!』
『一回戦!』
『成績の割に何だその顔。ヒーロー科。緑谷出久!』
『ごめん。まだ。目立つ活躍無し!普通科。心操人使!』
『ルールは簡単!相手を場外に落とすか、行動不能にする。あとは「まいった」とか言わせても勝ちのガチンコだ!』
『ケガ上等!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから!!道徳倫理は一旦捨て置け!!』
緑谷の勝ち。
『さて!次の試合はこれぞ
『キュートな角が生えた強酸少女!A組。芦戸三奈!』
「フェーッ!フェッフェッ!」
「宜しく!負けないよ!」
「フェーッ!フェッフェッ。いいかお前ら…!このルールで俺に勝つ事は〝不可能〟だと言っておく!!」
「む。もしかしてあたしの事舐めてる?」
『お、おおぉ!?!?なんて強気なんだ!これで負けたら恥ずかしいぞ!』
「両者共、大丈夫。…さぁ!それじゃあ。試合開始!」
【芦戸side】
私は10mほど先にいる男の子を見る。確かに、さっきの騎馬戦でも彼は凄いパワーを発揮していた。だけど、流石に舐めすぎ!!
私は溶解度を極限まで下げた酸を舞台中に撒き、縦横無尽に動き回れるようにする。
そのまま彼に近づき、粘着性を高めた酸を放った。
「へん!流石に舐めすぎだよ!」
彼が右手で狐の形を作り、酸に向けた。何をするんだろう。
「『ノロノロビーム』!」
「え!」
彼の右手から薄紫色の丸いビームが放たれた。それが酸に当たった瞬間。かなりの勢いで向かっていた酸は、ゆっくり、ゆっくり落ちていく。
『ん、んんん!?おいおい!何だそれ!コイツの個性って増幅系じゃないのか!?』
『はぁ、しっかり資料を見ろ。アイツの個性は『ノロノロ』触れたものの速度を一定まで落とす。あれは素の身体能力だよ』
あれに当たるとヤバいと思い、私は後ろに下がる。
「フェ〜〜ッフェッフェッ…何も不思議がる事ァねぇよ。その原因は『ノロマ光子』!!この世に存在するまだまだ未知の粒子だ…!!この光を受けたものは、生物でも、液体でも、気体でも……!他の全てのエネルギーを残したまま、物理的に一定の〝速度〟に落とす!」
つまり、あれに当たるとヤバいって事ね。
避けながら行ける?さっきのを見るに、速度もかなりある。
彼は話しながらこちらに歩いてくる。
「まぁ、悪い事は言わねぇ。大人しくこうさ…」ドテッ
コケた。
『コケたな』
酸を撒いてて良かった!私は思いっきり、彼の腹を蹴り飛ばそうとした。だけど、彼のそれはブラフだった。態とコケたんだ。
「隙あり!『ノロノロビーム』!」
「ひ、卑怯おぉぉーーーなああぁぁぁー」のろー
滑って向かってた事もあり、至近距離で放たれたビームに当たってしまった。
私はとても遅くなり、ゆっくりと場外に落ちていく。
『最低!あえて言おう!卑怯!』
『…まぁ、あれも戦術だろう』
会場には彼の「フェーッフェッフェッ」という独特な笑い声と、観客しているプロ達の「卑怯ー!」という声達が響いていた。
「芦戸さん場外!銀狐君の勝利よ!」
「…ケンカとゲームは…違うんだぜ」
流石オヤビン!卑怯です!
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